紅葉は9月いっぱい

4.5
旅行時期：2019/10（約6年前）

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10月初旬に訪れたところ、峠付近の紅葉は落葉していました。
峠から眺める三股盆地は、針葉樹の深緑と黄色の木々の斑となっていて、まだ辛うじて見ごろでした。
訪れるなら9月のうちが良さそうです。

峠は、さすが北海道一高い標高1139メートルだけに、三股盆地を一望する雄大な眺めです。
加えて、ニペソツ山、ウペペサンケ山、西クマネシリ山など、東大雪の名だたる名峰が居並ぶ壮観な眺めです。

知床峠、石北峠、北見峠、中山峠など、北海道の数々の峠を越えてきましたが、これほど雄大な景観はほかにありません。
十勝平野が見える狩勝峠、日勝峠も雄大ではありますが、三国峠からのまるで大地溝帯のような盆地に人工物が何もない樹海が広がる様子は、同じスケール感でも、こちらの方が迫力があります。
特に、峠からスカイラインのように長い陸橋を下る感覚は、車に乗りながらにしてパラグライダーで盆地に降下していくような感覚にとらわれます。
峠に限らず、北海道の景色の中でも確実に5本の指の中に入るほどの雄大な景色と言えます。

1日1往復、三国峠を通る帯広―旭川の高速バスからの車窓の眺めがあまりに素晴らしかったので、今回、三国峠を訪れてみました。
三国峠は、高速バスのバス停はなく、一般路線バスも来ていません。
そのため、公共交通機関で訪れることはできず（タクシーなら可だが、距離が離れているため料金がかさむ）、車以外では層雲峡または糠平でレンタサイクルを借りて訪れることになります。
層雲峡側から紅葉狩りを兼ねて電動アシスト付き自転車を借りて訪れましたが、大雪ダム直前と、三国トンネル手前の数キロに及ぶ長いダラダラ坂の傾斜が、やや急でしたが、電動アシストで難なく切り抜けることができました。
更に、三国トンネルは車道のみの歩道スペースの無いトンネルのため、自転車での通行には細心の注意が必要です。

果たして峠では、20台ほどが停められる駐車スペースと、小さなカフェ、トイレなどの休憩施設がありました。
ここで、覚えておきたいのは、峠の見所は、駐車スペースよりも、そこから更に7、800メートルほど十勝三股側に少し下った緑深橋の上から眺める三股盆地の眺めだということです。
ここから少し先の急カーブで折り返してきた国道が松見大橋を渡る背景に、遥かなる三股盆地が広がる奥行き感のある眺めが見られ、紅葉シーズンの休日などには路駐の車も続出する名撮影スポットとなっています。
この付近の路肩にある駐車スペースは数台分くらいしかありません。
車を停められずに、カフェやトイレのある峠の駐車スペースから数百メートルを歩いてくる人も多くいました。