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8月上旬まで(軽)アイゼンが必要(千走新道コース)

  • 4.0
  • 旅行時期:2019/07(約5年前)
しそまきりんごさん

by しそまきりんごさん(男性)

瀬棚・島牧 クチコミ:46件

標高1520メートル。狩場山は北海道の日本海側にある山で、暑寒別岳などとともに冬は積雪量が多く、夏も遅くまで登山道途中に雪渓が残る山です。現在、登れる登山道は2コースで、東側の賀老の滝方面から登る千走新道コース(4km弱)がメジャーですが、距離が長くなるものの、西側の茂津多コース(10km)もなかなか良いです。

注意点は、千走新道コースでは8月上旬までは(軽)アイゼンが必要なことと、熊が多いので、熊鈴などの対策は必須なことです。また、7月上旬に訪れた感じでは、特に茂津多コースではブヨがまとわりついてきて、痛くて大変なことになるので、虫よけは必須だと思います。

狩場山は花の名山としても知られますが、7月上旬の時点で千走新道コースでは雪渓を被っていて、お花畑はよく見られず、登山道沿いも花は少なく、むしろ茂津多コースの方でお花が咲いている箇所がありました。同地方の海岸線に6月上旬から咲き始めるエゾカンゾウが、頂上近くの灌木の少ない場所では、7月上旬で咲き始めか、つぼみの状態で、ほか、1カ月ほど前に下界で見かけたエゾフウロやハクサンチドリなどの花が見られました。また、茂津多コースの標高の低い樹林下ではオオウバユリが、ちょうど蕾をもたげていました。なお、千走、茂津多どちらのコースも、登山道に覆いかぶさるように灌木が茂り、思うようにスピードを上げられませんでしたが、これは雪の重みで木々がしなってしまった証拠でもあるとか。

次に熊ですが、特に茂津多コースで糞を時々見かけましたが、千走新道コースも登山道に至るまでのアクセス道路に、散歩の犬よろしく、いっぱいの糞が転がっていました。糞の形状と大きさからして確実に熊の糞です。そしてついに、南狩場山の頂から人生初めての野生の熊を遠方で目にすることとなりました。地元の人によると、鈴を鳴らしていても、登山道中に居座り、すぐには逃げない熊もいたということで、熊のメッカの知床ではないにしろ、念入りな熊対策の準備はしていった方がよいです。ただ、会わない時は会わないのも事実なので、恐れ過ぎず、準備だけは怠らずに臨みたいところです。

今回、車を使わず、公共交通機関利用で茂津多コースから上がり、千走新道コースへ下る縦走をしましたが、特に千走側は、バス停と登山口までの間のアプローチが長くて大変です。それぞれの登山口がある麓には、茂津多旅館や千走川温泉旅館があるので、前泊・後泊に賢く利用したいところです。

●千走新道コース
9合目過ぎの頂上台地に着くまでずっと傾斜が続いている感じでした。7月上旬の時点で7合目前後に2か所ほどの雪渓があるため、下から1カ所目の雪渓は左に巻き、2カ所目は右に巻けば、アイゼン無しでも行けないことはないです。なお、アイゼンがある場合や、雪渓が消えている時は、上の雪渓がある場所の右上辺りに登山道が続いているので、そこまで直登ができます。
ちなみに、訪れた日は軽アイゼンをしていた女性が滑落(おそらく10mほど)して笹藪につっこんだとの情報があったので、登山道入り口の看板にもありますが、雪渓のある時期は、甘く見ず、必ずアイゼンを装備していくべきです。

また、雪渓の周辺は草木がまだ新芽で、熊がエサを漁りに来たり、暑い日には冷たい雪の上で遊んでいたりすることもあるという地元情報を得たので、雪渓付近はいろいろ注意が必要です。9合目の南狩場山のあたりは、熊をよく見かけるポイントだそうで、今回、見晴らし台のような場所から、狩場山本体の沢に取りついてエサを漁る熊の姿を遠望することができました。

コースでは標高が上がると、噴火湾などの太平洋側が見えるのですが、訪れた時は残念ながら雲に隠れて見えませんでした。また、9合目に近づくと稜線からは木々の間から日本海側も眺められ、茂津多コースがある前山や、オコツナイ岳などの連なりが見えます。そして、頂上台地に到着すると、親沼や小沼などの池塘もありましたが、頂上に向けて丈の低い笹の藪漕ぎになっていました。
今回は下りの利用で、ちょうど2時間で登山口に到着することができました。

●茂津多コース
7月上旬の時点で意外なことに雪は全く無く、アイゼンは要りませんでした。コース距離10kmと、千走側よりも距離があります。7月上旬では、登山道の下の方では下草刈りしたばかりでしたが、上の方では灌木に邪魔されて思うようにスピードを上げられず、登りに3時間半ほどの時間を要しました。

前山の上層部は、数段の台地と傾斜地の繰り返しのような地形をしていて、傾斜地部分では、灌木の隙間からたまに日本海が見えることがありました。前山の手前の広い台地上では、茂津多小沼があります。ちょうどコース中間付近の5.3km地点です。一方の大沼は1993年の北海道南西沖地震の時に斜面崩壊でコースが変更されて以来、コースから離れてしまったそうです。

コースの標高の高いところではとにかくブヨが多く、しばらく静止していると肌を噛みちぎられてあちこちから血がにじみ出てくるので、虫よけスプレー無しでは、満足に景色を眺めることもできませんでした。また、コース中、樹林下ではときどき熊の糞が落ちていて、日高と知床を除けば、今まで登った北海道の山ではかなり熊の存在が近いと感じました。

施設の満足度

4.0

利用した際の同行者:
一人旅
アクセス:
1.5
景観:
4.0
人混みの少なさ:
4.5
バリアフリー:
1.0

クチコミ投稿日:2019/07/09

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