山頂まで1時間少々、北海道でも1、2の迫力の景色を味わえる山

4.0
旅行時期：2018/10（約7年前）

阿寒クチコミ：32件

3つの登山ルートがあり、そのうち雌阿寒温泉コースが距離も短く、景色もよいのでおススメです。
オンネトーコースは、雌阿寒温泉コースよりもややアプローチが長く、森の中の時間が少し長いですが、傾斜が少し雌阿寒温泉コースよりも緩いことと、上の方の岩場が荒々しくない感じがします。
景色も雌阿寒温泉コースと違って、雌阿寒岳と阿寒富士との間の谷筋を行く感じなので、比べると少し迫力に欠けます。
阿寒湖畔コースは、拠点の阿寒湖温泉街からアクセスしやすく、他の2コースほど急ではありませんが、距離が長く、森に囲まれた林道歩きも長くて帰りなどは少し退屈するかもしれません。
ただ、上の方では荒涼とした火口原をつっきる特異な光景を眺められます。

なお、いずれにしても活火山の山なので、噴火警報のサイレンに注意だとか、噴煙の様子や色が変わったら注意だとか、噴石や有毒ガスに注意との注意看板が登山道中にたくさん立ち、登るのに緊張を余儀なくされる山です。
噴石の怖さは、御嶽山や白根山のテレビ映像を見ていたらご存知だと思います。

しかし、そんな恐怖と引き換えに、この山は、山頂部の迫力ある景色が非常に魅力的な山でもあります。
個人的に、手軽に登れる割には北海道でも1、2を争う迫力のある景色を味わえる山で、利尻山とともに自信をもっておススメできる山です。

山頂からの展望は、阿寒富士側、噴火口側、阿寒湖温泉側と、いずれをとっても素晴らしく、遠く知床半島へと連なる斜里岳、海別岳などの千島火山帯の山並みや大雪方面の山並み、そして麓に広がる広大な樹海などが見渡せます。

雌阿寒温泉コースは山頂まで3.3ｋｍです。
途中、写真やビデオを撮りながら1時間15分で登ることができました。
登山口に雌阿寒温泉こと、野中温泉があるのも下山後のお楽しみがあって良いです。
登山口には登山者用の駐車場があるほか、野中温泉の駐車場にも停められます。
なお、路線バスは来ておらず、野中温泉での送迎などもやっていないようなので、ここまでは車以外では、阿寒湖温泉からタクシーや自転車、徒歩などでアクセスします。
自転車だと、津別・美幌方面との分岐までは微妙に登り・下りの傾斜が感じられ、分岐後は標高645ｍの足寄峠の登りがキツく、国道241号線からのオンネトー方面への分岐からの登りも意外とバカにできません。
歩きだと、かなりの時間がかかり、阿寒湖温泉を朝早く出ないと、天候が安定した午前中にケリをつけることができませんが、山頂からはそのまま阿寒湖温泉に降りることができます。
もっとも、野中温泉は宿泊できるので、ここを登山基地にしてしまえば、時間はあまり気にしなくても済みます。
雌阿寒温泉コースの場合、単純ピストンのほか、同コースを登りに使用し、山頂部では阿寒富士への縦走も加えて、帰りはそのまま阿寒富士からオンネトーコースに下り、下山口のキャンプ場からは、オンネトー湖畔沿いを経た後、オンネトー探勝路を使って野中温泉に戻ることもできます。