長谷川等伯一門の障壁画が圧巻の「宝物館」
- 4.5
- 旅行時期:2017/10(約8年前)
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by Ake Bingaさん(女性)
東山・祇園・北白川 クチコミ:38件
智積院に行く目的はやはり「宝物館」です。
長谷川等伯とその一門による障壁画が硝子などで遮ることなく、とても近い状態で展示されています。
等伯の国宝「楓図」と息子久蔵の「桜図」は、当時の最大勢力であった狩野派に対抗し勢力を伸ばし、秀吉の依頼に答えた渾身の作で、長谷川派の闘志を感じる豪華絢爛な障壁画です。
前回拝観した時はピカピカの床に照明が反射し、それが金箔の障壁画「楓図」をひきたて、なんとも言えない美しさで感動したことを覚えています。
今回は、その「楓図」は京博「国宝展」に出展中で、代わりに初めて見る六曲一双の屏風「十六羅漢図」が展示されていました。
また、久蔵の「桜図」を見ると、胡粉をたっぷり盛り上げ華やかな春を表現した見事な八重桜に、どれほど後継者として期待されていたかがよくわかり、完成後まもなく急逝したことなどを思うと、等伯の無念がその後の「松林図屏風」の世界に変わってゆくのか…、絵師にも戦国の世の厳しさがあったのか…など、色々と思い巡らすと、時間の経つのも忘れ、観入ってしまいます。
こんなに見事な国宝の障壁画があるのに、なぜか宝物館の来館者はとても少なく、静かにゆっくり見られます。
説明の音声ガイドもボタンを押すと聞くことができます。
長谷川等伯好きの方には、必見の場所です。
- 施設の満足度
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4.5
- 利用した際の同行者:
- 一人旅
- 人混みの少なさ:
- 4.0
- 見ごたえ:
- 4.5
クチコミ投稿日:2017/11/03
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