4年後のヒロシマ・・・。
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- 旅行時期:2017/08(約8年前)
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by たかちゃんティムちゃんはるおちゃん・ついでにおまけのまゆみはん。さん(非公開)
広島市 クチコミ:49件
Norman Cousins(ノーマン・カズンズ)氏はアメリカ出身の作家・ジャーナリストです。原爆投下後4年後の昭和24(1949)年に広島を訪れて原子爆弾投下の惨状を視察をしました。その中で出会った広島戦災児育成所の原爆孤児たちに強い衝撃を受けて、帰国後に広島の現地レポとして『4年後のヒロシマ』を発表しました。
これを契機に広島流川教会牧師の谷本清氏らとともに米国人が被爆孤児育成のために養育費を送るという『精神養子運動』開始に尽力し、400名以上の孤児に対する支援を実施するシステムを構築しました。
また原爆によってケロイドを負った若い女性たち『原爆乙女』への義援金を募るために、谷本牧師とその家族をエノラゲイ副機長であったロバート・A・ルイスと対面させました。この番組は大いなる反響があり、5万ドルものの寄付金が集まりました。その結果昭和30(1955)年に原爆乙女25名がアメリカにて治療を受けられるようになりました。
その功績により昭和39(1964)年には広島市特別名誉市民の称号を与えられます。その後核兵器廃絶運動や環境汚染への反対運動などでも活躍されましたが、平成2(1990)年に死去します。
広島市民の被爆孤児やケロイドを負った乙女たちなどに対する人道的・精神的サポートを行った彼の偉業に対し平成15(2003)年に広島平和記念公園内ノーマンカズンズ記念碑が建立され、現在に至っています。
著者である『笑いの治癒力』にも書かれていますが、『笑い』で『膠原病』を直してしまった逸話には、正直宗教めいたものを感じ、あまり良くは思えませんでした。しかしその『笑い』がもたらす『精神的余裕』が結果として『良いもの』をもたらして行くという持論は、結果として正しいものであることは疑う余地がありません。描き方によっては見せ物で金を集めたようにもいわれますが、それによって多くの被爆者の『未来』が変わったのは事実です。
碑を見ながら改めて浅はかな先入観を持っていた自分に気づかされました。
- 施設の満足度
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5.0
- 利用した際の同行者:
- 一人旅
- アクセス:
- 5.0
- 平和記念公園内にあります。
- 人混みの少なさ:
- 5.0
- 夜だったので誰にも会いませんでした。
- バリアフリー:
- 3.0
- 碑の回りは地道です。
- 見ごたえ:
- 5.0
- 功績の大きさが伝わってきます。
クチコミ投稿日:2017/09/13
いいね!:12票
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