装飾を排した簡素な建築美とそれらの絶妙の配置からなる回遊式庭園
- 4.0
- 旅行時期:2015/04(約9年前)
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by タケさん(男性)
嵐山・嵯峨野・太秦・桂 クチコミ:2件
晩年来日し日本に亡命したドイツの建築家ブルーノ・タウトが、その装飾を排した簡素な建築美を「泣きたくなるほど美しい」と絶賛した桂離宮。
・江戸初期に後陽成天皇の弟・八条宮初代智仁(トシヒト)親王により、宮家の別荘として創建
(総面積は約69,000m2≒2万坪)。
・月見に重用されたという中央にある池には、中島に渡る土橋・板橋・石橋を配し、茅葺きの
書院群や松琴亭・笑意軒・賞花亭等の茶室や消夏のための小亭等が絶妙の配置で置かれた
回遊式庭園となっている。
西洋のルネッサンス様式の影響を受けたためか、御幸道(ミユキミチ)等には遠近法が取り入れ られている。創建以来火災に遭うこともなく、ほとんど完全に当時の姿を今に伝えてい る。
・事前に申し込んでいた参観者は20名ほど(すべて日本人)で、ガイドの軽妙な説明を受け ながら順次回遊する。園路を進むと池は全く姿を見せなかったり、目前に突然現れたり、
知らないうちに高みに上がっていたりと千変万化に変化する。ガイドの話によると、庭 内には切り石や自然石を組み合わせた延段(ノベダン)や飛び石、細幅の渡り橋等がふんだ んにあって、今まで池に落ちた人が作業員も含めて26人居たので、27人目にならないよう 足元には気をつけるように、という冗談ともつかない注意話があった。また、この離宮の 作庭者は人を驚かせるのが好きだったらしく、真っすぐな道の延長線上に微妙に曲がっ た橋があったり、木々に葉っぱが繁っている時には無い時に見えた景色が全く見えなく なったりするカラクリがあったりするので、是非とも2回来て見比べるべきだ とのこと
。
* 皇居・京都御所・仙洞御所・桂離宮・修学院離宮はそれぞれ無料で参観可能。ただし いずれも宮内庁所管なので、事前の申込みが必要。
- 施設の満足度
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4.0
- 利用した際の同行者:
- カップル・夫婦
- アクセス:
- 4.0
- 人混みの少なさ:
- 4.0
- バリアフリー:
- 4.0
- 見ごたえ:
- 5.0
クチコミ投稿日:2016/04/02
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