明治38年に作られた武道奨励のための稽古場
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- 旅行時期:2013/10(約12年前)
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by yoshimune-kunさん(男性)
和歌山市 クチコミ:65件
岡公園の南端に木造の大きな建物があります。庭園で有名な「あおい茶寮」の前と行った方が判りやすいかもしれません。この建物は「武徳殿」と呼ばれます。
明治28年、日本古来の武道を奨励しようという機運の高まりを受けて京都に「大日本武徳会」という団体が発足しました。これを受けて、明治34年に警察関係者が中心となって和歌山県支部が設立されました。この組織が寄付を募って明治38年に完成させたのが「和歌山武徳殿」なのです。当時、同様の施設が全国に作られたようですが、現在では佐賀や山口など11か所が残されており、そのうち9か所が現在も道場として使用されているそうです。
ちなみに、大日本武徳会は武道振興のために各種の事業を行いましたが、中でも特筆すべきは、当時「剣術」「撃剣」などと様々な呼び名があった剣を用いる武術を「剣道」の名称に統一し、競技のルールなどを定めたことです。また「弓道」「柔道」も同会が中心となって名称の変更や競技ルールの制定などに取り組みました。村上もとか作の漫画「龍-RON-」で、主人公の押小路龍が青春時代を送った武専(大日本武徳会武道専門学校)を設立した団体と言えば判りやすいでしょうか。
和歌山武徳殿は当初は和歌山市真砂町にありましたが、昭和36年に現在の岡公園内へ移築され、昭和37年には当時の所有者であった和歌山警察義勇会から和歌山市へ寄贈されました。現在では和歌山市役所が管理していますが、建築から100年以上を経過した今でも毎日のように合気道や少林寺拳法などの稽古が行われています。
- 施設の満足度
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4.5
- 利用した際の同行者:
- 一人旅
- アクセス:
- 3.5
- 人混みの少なさ:
- 3.0
- バリアフリー:
- 3.0
- 見ごたえ:
- 4.0
クチコミ投稿日:2015/09/16
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