和歌山城築城の際の石切場
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- 旅行時期:2013/09(約12年前)
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by yoshimune-kunさん(男性)
和歌山市 クチコミ:65件
岡公園にそびえる天妃山(てんぴさん)は岩山です。
和歌山城築城の際に石垣を作るために、この天妃山に石切場が設けられていたそうです。現在も岡公園では石切場の跡を見ることができ、建設工事の「現場事務所」にあたる「御作事所(おさくじしょ)」跡の標識も建てられています。
天妃山から切り出された石は主に緑色片岩(緑泥片岩)と呼ばれる種類の石でした。この石は、全体が青みがかっている中に白い筋模様が入っており、一定の方向に薄く板状に割れやすい構造になっているのが特徴で「紀州の青石」とも呼ばれます。和歌山にいると「青石」はどこにでもあるので意外と見過ごしがちなのですが、全国的には、中央構造線に沿った地域に産出することが知られており、秩父、伊予、紀州などの特産品として庭石などに用いられる比較的珍しい種類の石にあたるそうです。
和歌山城が築城された虎伏山も青石の山だったようですが、この天妃山から切り出された青石も加えて、和歌山城の石垣には「紀州の青石」がふんだんに使われています。和歌山城の石垣には、築造の時期によって「野面積み(自然石をそのまま積んだもの)」、「打ち込みはぎ(石の角や面をたたいて平たくし隙間を減らして積んだもの)」、「切り込みはぎ(石を直線的に切り出して密着させて積んだもの)」の3種類がありますが、紀州の青石は主に「野面(のづら)積み」の石垣に使われています。城の石垣に青石が大量に使われているのは和歌山城と徳島城のみだそうですので、これも和歌山城の大きな魅力であると言えるでしょう。
- 施設の満足度
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3.5
- 利用した際の同行者:
- 一人旅
- アクセス:
- 4.0
- 人混みの少なさ:
- 3.5
- バリアフリー:
- 3.0
- 見ごたえ:
- 3.0
クチコミ投稿日:2015/09/16
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