約100年前の悲しい事故の記録
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- 旅行時期:2014/10(約11年前)
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by yoshimune-kunさん(男性)
岩出・紀の川 クチコミ:9件
大正4年(1915年)9月4日の早朝、現在の竹房橋の下流付近で一艘の渡し舟が転覆しました。記録によると、当時の状況は次のようであったと伝えられています。
「夜来の豪雨はやみたれども、東天はまだ暗く雨気をはらみ、濁水は滔々として紀ノ川に漲り、流るる水は轟々たる響を立てて渦を巻きながら流れてゐた。折から起る悲鳴、これは只ただごと事ならずと川面を見れば、一艘の渡舟は濁水に押流され押流されて、今にも安樂川井堰より落ちやうとしてゐた。」
その結果、舟に乗っていた旧制中学生19人、高等女学生9人、小学生3人、ほか1人、船頭3人の計32人が川に投げ出され、このうち高等女学生8人と小学校3年生1人が亡くなるという痛ましい事故が発生したのです。
川の流れが速かったため、女学生の遺体の中には和歌浦沖まで流されたものもあり、遂に1人の遺体は発見されないままに捜索が打ち切られてしまったということです。
その後、「渡し船ではなく、橋が架かってさえいれば・・・」との地域住民の思いを受けて竹房橋が架けられたのは昭和4年(1929年)のことでした。
この記憶を永く人々の心にとどめておくため、地元の人々が作詞作曲した「竹房哀歌」という歌(歌唱:宮本静)が、平成27年2月にMEG-CDという形で販売開始されています。
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- 利用した際の同行者:
- 一人旅
- アクセス:
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- 人混みの少なさ:
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- バリアフリー:
- 3.0
- 見ごたえ:
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クチコミ投稿日:2015/08/06
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