全国鈴木姓の本家の屋敷跡

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旅行時期：2015/06（約11年前）

by ゆっくさん（男性）

海南クチコミ：3件

友達の「鈴木」さんと訪れました。

最寄駅はJR紀勢本線海南駅です。
住宅街の狭い路地の中にあり車ではアクセスは厳しいかと思います。近くの藤白神社に車を止めて徒歩1分ほどです。また、駅前から熊野街道（途中から古道）の案内が出ており、これに沿って民家の中をとくとく徒歩でも15分程で着きます。

熊野九十九王子中、熊野聖域の入口として最も格式の高い五体王子の一つとして発展してきた「藤白王子」の神官を務め、熊野詣の人々のお世話をしていた「鈴木」さんが住んでいたとのことです（鈴木さん自体は江戸初期には神官を離れたとのこと）。
この「鈴木」さんが全国に熊野信仰を拡めたとのことで、全国の「鈴木」姓の発祥の地だそうです。

昭和の初めまで、122代目の本家「鈴木」さんが住まわれていたとのことですが、残念なことにお亡くなりになり、現代はあばら屋状態で、雑草も多い茂りうっそうとして、ちょっと怖かったです。看板がなければ、崩れかけの空き家として見落としそうです。
最盛期の建物は130平米の書院造りの建物で、曲水泉式の庭園も兼ね備え、江戸時代の名所図会にも登場している立派なお家だったそうです。牛若丸（源義経）が熊野詣でする際は、この家に泊まっていたとのこで、その碑もあります。
なお、復元のため、全国の鈴木さんに募金を募っているとのことでした。
また、秋田には全国に散った分家の鈴木さんの末裔の「鈴木家住宅」があり、国指定重要文化財に指定されています。

近所の藤白神社では「鈴木」さんの氏神である「ニギハヤヒノミコト」を祀っており、社務所で「鈴木」と名乗ると記帳の上、天照大神からの代々の鈴木家の家系図を貰うことができました。また、鈴木家のお守りもあります。

※経緯については、藤白神社で購入した「紀州藤白鈴木屋敷ものがたり」から一部引用しました