Jackとは表の姿:この塔の真の主は絹翅のQueen !
- 5.0
- 旅行時期:2014/12(約11年前)
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by ウェンディさん(女性)
横浜 クチコミ:43件
横浜三塔の一つである横浜市開港記念会館は、Jackという愛称で親しまれている。
大正時代の建築様式を残す内装は、職人の手彫りの装飾も多く、非常に見ごたえがある。
特に2階のステンドグラス(2か所)は必見。
修復は施されているが、当時の技術力の高さを忍ばせる作品だ。
しかし、このJackの塔の真の見所は建物の内部ではない。
建物の外側の屋上にあるモノこそがこの建物の真の見所であり、この建物の主の姿だ。
このJackの塔;日本語風に置き換えれば;騎士の塔は、大正時代の市民の寄付によって建設された。その総工費は現在の金額に置き換えれば数十億円。並大抵の寄付では集めることの出来ない金額だ。
でも、それだけのお金が集まった。その理由は巨額を寄付してくれた方々が居たから。
その方々は、横浜港で外国への輸出の商売をしていて巨万の富を得ていた方々だ。
彼らにそれだけの財力を与えたもの…。
それは、白き宝石の輸出…。輸出品目は、大正・昭和初期の日本の輸出品第1位を誇るモノ。
このJACKの塔の上にはその輸出品を象徴するものがある。
輸出されていた白き宝石…とは生糸。
蚕の幼虫が吐き出す絹糸だ。
そして、屋根上にいるこの小さな像は蚕の繭を抱くおかあさん;蚕蛾だ。
蛾…というと一般的には嫌われ者だが、養蚕関連業の方にとっては、蚕蛾こそがQUEEN;女王だ。
この蚕蛾は、JACK(騎士の塔)の上から横浜港を見据えてきた女王。
表向きには横浜港の女王は白亜の塔をもつ横浜税関だが、横浜港の真の意味での女王は、この騎士の塔の上から睨みを利かす白き翅を持つ蚕蛾なのかもしれない。
- 施設の満足度
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5.0
- 利用した際の同行者:
- 友人
- アクセス:
- 4.0
- 可レンガ倉庫からは徒歩10分程度
- 人混みの少なさ:
- 4.0
- 空いていました
- 見ごたえ:
- 5.0
- 内装も見ごたえありますが、屋根の上に注目!
クチコミ投稿日:2014/12/15
いいね!:3票
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