悲劇の大王の怨念を封じる大社
- 4.5
- 旅行時期:2014/09(約11年前)
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by norisaさん(非公開)
出雲市 クチコミ:2件
出雲大社は正式名称はいずもおおやしろというそうです。普通は二拝二拍手一拝と拝みますが、二拝四拍手一拝の作法で拝礼するそうです。このことからもこの神社は他の全ての神社とは異なる由来が窺えます。さらに、現在も、皇室の方といえども本殿内までは入れないしきたりを守り続けているという事実はこのお社がただならぬ格であることを示します。この神社札率の伝承の内容は多々ありますが、共通して言えることは、天皇の命によって、国津神である大国主神の宮が建てられたということであり、その創建が単なる在地の信仰によるものではなく、古代における国家的な事業として行われたものであることです。
この大社は現在では高さ24mですが、平安時代は48m、さらに古い時代には96mもの高さがあったと言われています。しかし建築技術レベル以上の建設をしたため災害による倒壊などがあったようです。では、なぜそこまで大国主命をそこまで高く祀る必要があったのか?それには諸説ありますが、この国譲りの神話から窺い知るとことのできる後ろめたさ、あるいは恐怖からだと思われます。古今東西を問わず、国を譲れといわれて素直に譲る王は誰一人いません。すなわち大国主命は滅ぼされたと考えるのが普通です。しかし古代(いや現在でも)強奪、殺戮には後ろめたさがついてまわります。ましてや怨念やたたりを恐れる古代人にとってたたりの兆候でもあればいやがうえでも祀るしかありません。
出雲大社のユニークさは先ほども書いたように皇室関係者でも本殿内に入れないことと書きましたが、この事実、そして宮司は天照大神の直系とされる家系が継いでいる事実からもうかがい知ることができそうです。
皇室の方が入れず皇室(天照大神の子孫)の方が84代(約2000年程度)もずっと宮司をしているということは天皇家の方々を危険にさらさないように大国主命の霊を怒らせないようにしているとも解釈できます。
そもそも南側にある拝殿から拝めるのは御客座五神(天之御中主神、高御産巣日神、神産巣日神、宇摩志阿斯訶備比古遅神、天之常立神)と言われる天照大神のファミリー神様達のみです。
肝心の大国主命は拝殿からは直角に配され、参拝客に向かっていません。
この御客座五神の方々は大国主の命の監視役、あるいは鎮魂役として鎮座されていると考えることの不都合さはあまりないような気がします。
出雲大社は鉄道、車のいずれでもアクセスできます。
駐車場は十分ありますが、週末は混雑しますのでご注意ください。
- 施設の満足度
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4.5
- 利用した際の同行者:
- カップル・夫婦
- アクセス:
- 4.0
- 人混みの少なさ:
- 3.0
- バリアフリー:
- 3.0
- 見ごたえ:
- 4.5
クチコミ投稿日:2014/11/25
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