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大乗寺(応挙寺)圓山應擧美術館 施設情報・クチコミに戻る

こんな鄙びたところで、思いもよらない名画に出会えるとは

  • 5.0
  • 旅行時期:2014/11(約10年前)
モッサンさん

by モッサンさん(男性)

香住・余部 クチコミ:2件

兵庫県道4号を香住に向かう途中にこの寺はある。同寺は円山応挙一門の描いた襖絵等が数多くあることから応挙寺と呼ばれており、寺の前のバス停も応挙寺と記されていた。観光バスも訪れることが多いのか駐車場にバス用の専用スペースまである。立派な石垣の中の石段をあがると歴史の感じられる山門があり、中に入ると左手には樹齢1200年の楠の大木が目に入る。正面にあるのが応挙寺の客殿で応挙の像が設置されており、拝観の受け付けはこの右手側の奥にある。この客殿内の12室に応挙一門の襖絵等があり、ガイドさんがついて各部屋の画等について丁寧な説明を行ってくれる。ちょうど観光客が途切れた時だったのか夫婦2人だけの貸切の形になった。色々と見ごたえがある画等が多いのだが、これら重文の画は保存のため複製画に置き換えられているため、従来であれば廊下側から部屋をのぞきこむぐらいしかできなかったものが、部屋の中で真近に鑑賞することが出来るのがとても良い。孔雀の間には応挙の描いた「松に孔雀」の画があるのだが、応挙は晩年目を悪くしており、この画を同寺に納めて数か月後に亡くなっている(63歳)ことに思いを馳せると感慨深いものがある。また狗子の間に一門の山本守礼の描いた梅花狗子図があり、その中の黒い子犬には八方睨みの技法が使われていて本当にどこまでも見つめられている感じがするのには驚かされた。因みにこの客殿の普請が始まったのが1786年で、大乗寺の密英上人が上京(京都)して応挙に襖絵の作成を依頼したのが1787年、客殿が完成したのが1794年、客殿に襖絵等の据付け等が終わった1795年となっている。足掛け8年もの制作期間がかけられており、「松に孔雀図」に至っては途中で京都の天明の大火で焼失し改めてニ度書きされている。先述の通り応挙は画等を納めた1795年の7月に亡くなっており、山本守礼に至っては40歳の若さで1790年に師より先に亡くなっている。香住に行く途中でちょっとでも観光できればとの気持ちで立ち寄ったのだが、なぜこんな所にと思わずにはいられないほど、なかなかどうして見ごたえのあるものだった。

施設の満足度

5.0

利用した際の同行者:
カップル・夫婦(シニア)
アクセス:
5.0
人混みの少なさ:
4.5
運が悪ければ観光バスの団体とかち合うかも
見ごたえ:
5.0
ガイド付きで、各部屋じっくり鑑賞できます。

クチコミ投稿日:2014/11/18

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