雲上の愉悦 津別峠
- 5.0
- 旅行時期:2011/08(約14年前)
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by はーちゃん 休止中さん(非公開)
女満別・美幌 クチコミ:1件
【現在は車中泊禁止】下記は2011年までの情報で、現在車中泊は禁止されています。他にもドローン禁止、立ち入り禁止区間へ入らない等注意事項がありますのでご注意下さい(2022/8補記)
屈斜路湖外輪山のいくつかある展望所の中で最も標高が高く、方角が東向きのため夜明けの絶景を見るなら阿寒国立公園一帯ではここが最適。
美幌峠等と比べると一般、団体観光客も少ないので風景を少人数で静かに楽しめます。ただし雲海シーズンは車中泊する人、多くの写真撮影目的の人が多く、展望広場も広くはないため日によっては混雑します。
展望台から向かって左前方に藻琴山、正面に斜里岳、海別岳を起点とした知床連山(夏季は斜里岳付近から太陽が昇ります)、右下方には摩周岳や硫黄山などが眼下に広がり、条件次第ですが一面の雲海が朝日を浴びて黄金色に輝く一瞬は思わず息をのみます。ここの雲海は広大で、屈斜路湖から沸き立つ放射霧に太平洋側から流れ込む海霧が混ざると大迫力の雲海となり、その様はまさに「雲上の愉悦」。
雲海以外にも、上空の雲の状況次第では空が真っ赤に染まる朝焼けが非常に素晴らしい。
屈斜路湖周辺では下界にいると天気予報が晴れでも早朝は濃い霧に覆われ、早起きしても「天気悪いなぁ」で終わってしまうことが少なくないと思います。そんな日でも雨が降っていないのであれば行ってみるべきです。雲の上は別世界の可能性が高いですから。
川湯温泉、屈斜路湖半から非常に近いので、頑張って早起きして行ってみる価値は絶対にあります。
夏季の日の出に間に合うには午前3時には現地にいないと楽しめないなど(特に夏至の頃、6月7月は午前2時ころからスタンバイ推奨)、雲海の絶景を見るためには睡魔との戦いが必要ですが、天気予報が晴れならとりあえず行ってみましょう。雲海が発生しやすい条件は、前日との気温差が大きい日、風の弱い日、湿度の高い日、東の方角に雲が少ない時など。雨や曇りの日は雲海の上ではなく「雲の中」ということが多いです。
ここが凄いのはこの風景を、クルマで行って駐車場から徒歩1分未満のところで見られること。こんな場所は道内でも数少ないのではないか。
日の出後も暫くの間雲海の素晴らしい風景が続きますので、日の出後もすぐ移動せず暫く雲海を観察してゆくことをお勧めします。日の出後すぐに移動してしまう人が多いのですが、雲海が周囲の森に絡むところに朝日の光芒が差しこむと幻想的な光景になります。また、ある程度太陽が高くあがってから峠を下って、森の中雲海の切れ目付近まで行くと、木漏れ日が光芒になって幻想的な森の風景が見られます。これもお勧め。摩周岳が見えていれば摩周湖と屈斜路湖のダブル雲海も期待できます。4Gの電波もぎりぎり圏内(auの場合)なので、私はライブカメラを駆使して移動先、タイミングを決めています。
雲海が見られるかどうかは運次第ですが、津別峠の状況はつべつ町HPのライブカメラをチェックするのが最適。下界にいて空を見上げて「曇りだ~」と思っても峠の上は別世界ということも多いです。
6~8月、ちょっと早起きして午前3時~4時にアクセスしてみてください。
つべつ峠ライブカメラ
http://www.town.tsubetsu.hokkaido.jp/60camera/
ほかにも摩周湖第一展望台、美幌峠にもライブカメラがあります。
なお展望台の建物は未明の時間は閉まっていますがトイレは24時間利用可能です(夜間照明あり、ペーパーあり、ウォシュレットなし)。
屈斜路湖プリンスホテルやランプの宿森つべつ等が早朝の雲海ツアーを開催していて(有料)、そのツアーに参加すれば特別に展望台へ登れます。コーヒータイムが終了すれば、ツアー参加者以外も展望台へ登れます。
宿泊されたら是非参加してみましょう。…早起きが苦手な場合辛いですが(笑)。
あとそれから、ここで見る星空はスケールが違います。ほんの僅かに遠くの街明かりの影響がありますが、空を見上げれば星に手が届くかと思うくらい天の川が目の前に迫ってきます。夜明け前、星空がだんだん明るくなって夜が明ける空のグラデーションの変化は、この時間にここにいた人だけが見られる神様からの贈り物。
夜間は展望台に登れず、駐車場も周囲に木が茂っているため星空全体の見通しが効くのは展望台東側広場だけなのですが、夜に行ってみるのもお勧めです。
そのため殆どの場合私はここで夜を過ごします。一応車中泊ですが、星空が広がっていると寝る暇はありません(笑)。毎回徹夜しています。
【為念】
夏に北海道旅行をするのは最近8年連続で道内滞在5日~8日、条件が整ったその時に津別峠へ行く準備を怠りなく8年連続で通っておりますが、そんな私でも雲海発生確率70%超の時季でも投稿画像のような雲海の風景に巡り会えたのはほんの数日に過ぎません。自然が相手ですので、スケジュールが限られた一般的な旅行では、特に初めて行って雨や霧が無く、雲海や満天の星空に巡り会えばラッキーだと思ったほうがいいです。ツアーに参加して、期待した風景が見られなかったとしても、早朝のここの空気を吸えるだけでも良い体験になると思います。雲海がハズレだったときは天候やガイドさんを責めたりせず、楽しみがまた一つ増えたと考えましょう。
夏でもここは北海道の道東、標高1000m近い場所です。夜間や早朝は冷え込みます。夏でも風があると体感温度は冬と変わりません。6月、7月なら防寒の準備が、日中の気温が30度を超える8月でも長袖、上着は必需品です。
【お願い】
展望台東側広場の柵を超えて踏み入らないようにしましょう。ここの土が踏み固められ植物が育たないと、雨により土がどんどん流されていってしまいます。地元の方々が肥料をまいて雑草類を再生する試みをしているところなので、この景観をいつまでも守りたいのであれば、マナーを守って鑑賞しましょう。
- 施設の満足度
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5.0
- 利用した際の同行者:
- 一人旅
- アクセス:
- 3.0
- 出発地点によっては遠いと感じるかも。狭いが走り応えのあるワインディングロード。和琴半島から15km余り。
- 景観:
- 5.0
- 屈斜路湖カルデラの展望はここが最良。ただし方位によっては樹々が邪魔。普通に屈斜路湖を観たい観光なら美幌峠をお勧めしておきます。
- 人混みの少なさ:
- 2.5
- 一番の見所が夜明けのため団体観光客とは無縁。地元の雲海ツアーが開催され小団体はやってくるが、大混雑するほどではない。しかしお盆は混む。
- バリアフリー:
- 1.5
- 駐車場から展望広場まではスロープあり、介助あれば車いすもOK。展望台は急な階段のみ。
クチコミ投稿日:2011/08/07
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