2017/06/24 - 2017/06/24
394位(同エリア417件中)
t.oさん
今回は富岡製糸場とその街を巡るウォーキングでした。
JR駅からハイキングならではの視点で世界遺産の街、富岡を楽しみました。
起点駅・集合時間:群馬県上信電鉄上州富岡駅 10時
歩行距離・所要時間:約8.0km 約3時間30分
今回のコース:
上信電鉄上州富岡駅→まちなか観光物産館(お富ちゃん家)(スタート)→仲町まちなか交流館→富岡製糸場→甘楽教会→永心寺→龍光寺→岩井屋→信州屋→新洋亭(昼食)→上信電鉄上州富岡駅
歩行後のお酒とごはん:新洋亭
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.0
- 同行者
- 友人
- 一人あたり費用
- 1万円未満
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今回は、以前より気になっていた富岡製糸場を巡る旅で、非常に楽しみです(^^)。先ずは、最寄りの上州富岡駅を目指して上信電鉄高崎駅の改札を通ります。
高崎駅 駅
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因みに上信電鉄高崎駅では、写真のような富岡製糸場入場券付き上州富岡までの往復乗車券を販売しております。なかなか凝ったデザインですね。
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乗車券の裏面はこんな感じ。持ち帰り可能なので旅の記念になります。
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発車の時間が近付いてきたので電車に乗り込みます。どこか懐かしい雰囲気です。西武線で使われていた車両かな?
高崎駅 駅
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電車に揺られて約40分。上州富岡駅に到着しました。富岡製糸場が世界遺産に登録されたお祝いの看板がかかっております。
上州富岡駅 駅
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駅前は意外と閑散とした感じ。まだ9時半と早い時間だからでしょうか。ロータリーでは可愛らしい電気バスが走っております。駅と富岡製糸場を往復しているようですね。
上州富岡駅 駅
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私たち一行は徒歩で移動。駅からハイキングの受付会場にもなっている「お富ちゃん家」に向かいます。こちらは富岡に来たら、まず立ち寄ってほしい観光拠点&物産館だそうで、地元の物産品をはじめ、富岡のキャラクター「お富ちゃん」のグッズやシルク製品など数多く取り揃えられております。
まちなか観光物産館 「お富ちゃん家(ち)」 お土産屋・直売所・特産品
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「お富ちゃん家」で受付を済ませると、次のポイント、仲町まちなか交流館に向かいました。こちらも富岡製糸場のすぐそばにあるお土産どころで、沢山のお土産が売られておりました。
仲町まちなか交流館 名所・史跡
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その中で気になったのが写真の製品、富岡ならではの地元グルメ「桑の実ヨーグルト」を買って味見しました。普通のヨーグルトの底の方に桑の実の粒が沈んでおりました。実は桑の実は生まれて初めての経験なのですが、新鮮な大人の味わいで美味しいです。
仲町まちなか交流館 名所・史跡
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仲町まちなか交流館を後にし、商店街を進んでいきます。お土産屋さんなどが軒を連ねておりますが、どことなく昭和レトロな雰囲気で懐かしさを感じますね。
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途中お店の軒先に置いてあった「ぐんまちゃん」です。
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富岡製糸場への入場門に到着しました。いよいよ入場です。駅前に比べ結構な人出です。
富岡製糸場 名所・史跡
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入場すると大きな場内の地図があります。順路に従って見学していきます。
富岡製糸場 名所・史跡
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先ずはシックなレンガ造りの東置繭所の建物に入っていきます。フランス積みと言われる手法で建てられた建物とか。
当時1階は事務所作業所で2階は乾燥させた繭を貯蔵したしたそうです。富岡製糸場 名所・史跡
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建物内アーチ北側のガイダンス展示場を見学します。こちらでは、富岡製糸場の歴史などが紹介されております。
富岡製糸場 名所・史跡
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展示場には当時の工場の建物のミニチュアが展示され当時の様子が説明されておりました。
富岡製糸場 名所・史跡
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外に出ました。女工館を外から眺めます。ここは工女に技術を教えていたフランス人女性教師の住居として建設されたものだそうです。ベランダ天井には板が格子状に組まれ、当時の日本建築には見られない特徴があるそうです。
富岡製糸場 名所・史跡
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操糸所です。こちらでは、繭から生糸を取る作業が行われていた場所だそうです。
富岡製糸場 名所・史跡
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操糸所の中に入っていきます。こちらは、創業当初はフランス式の繰糸器300釜が置かれ、世界最大規模の製糸工場だったとか。
富岡製糸場 名所・史跡
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建物の内部に入りました。天井が特徴的です。これは「トラス構造」といって当時の日本ではもちろん存在しなかった建築工法で、中央に柱のない広い空間の確保が可能になったそうです。あと採光のための多くのガラス窓や、蒸気抜きの天井など当時の最先端の工場建築だったそうです。
富岡製糸場 名所・史跡
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糸繰器です。実際に昭和50年代まで使用されていたそうです。製糸の流れを簡単に説明しますと、
(1)乾燥させた繭を釜で煮てゴム質を溶かし、箒状のもので繭をこすって、端っこを探す。これを索緒(さくちょ)と言うそうです。
(2)一匹で1300~1500mにもなる繭の糸を、撚りながら小枠に巻き取ります。これを繰糸(そうし)といい、このままでは強度が弱いので、これをさらに大枠に巻き取る。これらの作業を行うのがこちらの機械になるとのことです。富岡製糸場 名所・史跡
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こちらは昭和15年に建築された3代目の診療所の建物だそうです。当初は病院と呼ばれ、フランス人医師が診療にあたり、官営時代は治療費・薬代は工場が負担とかなり厚生面は充実していたようです。
富岡製糸場 名所・史跡
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診療所の病棟部分です。建物は洋風ですが、病室は畳です。
富岡製糸場 名所・史跡
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首長館(ブリュナ館)です。当初は設立指導者のフランス人ポール・ブリュナの住居として建てられ、後に、宿舎や工女の学校として使用されたそうです。
富岡製糸場 名所・史跡
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建物は木骨レンガ造りで建てられ、高床で回廊風のベランダをもつ風通しの良い解放感のある造りになっております。
富岡製糸場 名所・史跡
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ブリュナ館の反対側からの遠景です。こちら側からだと学校の校舎のような感じに見えますね。工女はここで給与をもらいながら高校卒業程度のレベルまでの教育を受けていたそうで、企業内教育の先駆けともなったそうです。
富岡製糸場 名所・史跡
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工女が暮らしていた寄宿舎の建物です。当時は従業員は殆ど工場内に暮らしていたとか。
富岡製糸場 名所・史跡
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東置繭所に戻ってきました。今度はアーチ南側の実演コーナーやギャラリーを見学します。
富岡製糸場 名所・史跡
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手で繰糸を行うことを「座繰(ざぐり)」と言いますが、こちらのコーナーではその実演があり、実際に体験することができます。一行の中の一人のかたが体験することができました。見ていると、鍋の中で煮ている繭から細い生糸をたぐりだし、鍋の中をかき回して回転水流を起こすことで複数の生糸を寄り合わせながら巻き取っていくという仕組みです。成る程と見いっておりましたがかなりの熟練が必要そうな感じです。
富岡製糸場 名所・史跡
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そのギャラリーでは色々な製品の見本が展示されておりました。
富岡製糸場 名所・史跡
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こちらは黄金色の繭です。高級シルクの原材料ですね。
富岡製糸場 名所・史跡
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実演コーナーの次は西置繭所に向かいます。
富岡製糸場 名所・史跡
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西置繭所の手前にブリュナエンジン(復元)の動態展示を見学します。「ブリュナエンジン」は、富岡製糸場の創業(1872年)に際してブリュナが導入した横形単気筒蒸気機関です。蒸気ボイラーと共に旧蒸気釜所(重要文化財)の中に置かれ、大正期に電力に取って代わられるまで繰糸器械等を動かす動力原として使われたそうです。
富岡製糸場 名所・史跡
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西置繭所は現在保存修理工事中で、建物を覆う素屋根に付属して期間限定で修理の様子を見学ができます。
富岡製糸場 名所・史跡
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中は撮影禁止でしたので、建物の上からの場内の様子を撮影しました。
富岡製糸場 名所・史跡
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西置繭所を出たところにある鉄水溜(重要文化財)です。繰糸用の水を蓄えるために造られた鉄製の水槽で川から引き入れた水路の水の汚れを取り除くためのものだそうです。
富岡製糸場 名所・史跡
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こちらは社宅群。工場の総務部長など管理職の社宅だったそうです。
富岡製糸場 名所・史跡
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場内には桑の木も植えられておりました。場内で飼われていた蚕の餌となっていたのでしょうか。
富岡製糸場 名所・史跡
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最後に東置繭所に戻って二階部分の倉庫を見学しました。中は広い空間になっており、ここに原料の繭が備蓄されていたのですね。
富岡製糸場 名所・史跡
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繭はこのように大きな袋に入れられ、備蓄されていたようです。
富岡製糸場 名所・史跡
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ここでガイドさんに興味深いお話を聞くことができました。こちらの工場の糸繰器は実は、豊田自動織機ではなくプリンス(今の日産)製だそうです。トヨタ関係の人が見学にきてその話を聞くと一様にショックを受けるそうです。
富岡製糸場 名所・史跡
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一連の見学が終了し、工場を後にしました。この後は、明治時代から続く製糸場の企業城下町の見学です。
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先ずは甘楽教会に向かいました。こちらは明治17年創立の歴史ある教会だとのこと。おそらく官営工場の外国人指導者とその家族のために建てられたのでしょうね。昭和29年に建てられた現在の建物は大谷石でできており、重厚なかんじがします。
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次に永心寺に向かいました。新上州三十三観音霊場第20番札所(札所本尊:聖観音)とのこと。
永心寺 寺・神社・教会
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もともとは二代七日市藩(加賀藩の支藩)の藩主前田利意(としもと)公が、祖母である明運尼の菩提を弔うために開いたものだそうです。
明運尼は生前「お幸和(こわ)」といい、前田利家公の側室で、文禄三年(1594)に初代藩主利孝公を生み、慶安元年(1648)に七日市で亡くなったとのこと。このお寺は七日市城の北側の守りと考えられているそうです。経緯よりこのお寺の創建も、この年の創建と思われているそうです。永心寺 寺・神社・教会
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境内には明運尼の墓碑で高さ3.6m余りの宝篋印塔が建立されていました。
永心寺 寺・神社・教会
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塔の側にあった説明板書です。
永心寺 寺・神社・教会
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永心寺の本堂です。寄棟、桟瓦葺、桁行6間、正面向拝付です。
永心寺 寺・神社・教会
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永心寺の後は隣の敷地にある龍光寺を訪れました。中々味わいのあるお言葉が貼られております。住職様のお人柄が現れている感じですね。
龍光寺 寺・神社・教会
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こちらの創建は室町時代後期の長禄年間(1457~1460年)、奥平貞俊(美作守龍光)が開基となり貞誉上人を招いて開山したのが始まりと伝えられているそうです。その後宮崎宿(富岡)への移転を経て、江戸時代初期(慶長17年~元和3年:1612~1617)に七日市藩が立藩し下仁田街道(上州姫街道)の富岡宿が開かれた際に現在地に移転したそうです。
龍光寺 寺・神社・教会
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龍光寺の大イチョウ。富岡市天然記念物で推定樹齢380年とのこと。 宮崎村にあったものを移植したと伝わるものだそうです。
龍光寺 寺・神社・教会
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龍光寺板碑です。貞明三年(1364)年間造立で群馬県指定の重要文化財だそうです。
龍光寺 寺・神社・教会
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板碑の写真。薬研刻、高さ121cm、緑泥片岩製だそうです。
龍光寺 寺・神社・教会
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富岡製糸場工女の墓の碑。こちらでは工女達の墓が30基存在し、名称"富岡製糸工場工女等の墓"として富岡市指定史跡になっています。富岡製糸工場は当時の日本では画期的な労働環境が整えられたものの、やはり現在でいうストレスも多かったそうで、チフスなどの流行り病も蔓延したりして、明治34年(1901)までに60人近くの工女が亡くなったそうです。その内の54人が龍光寺に葬られたとのこと。
龍光寺 寺・神社・教会
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龍光寺を後にして一行は、製糸場の門前町に戻ってきました。本来は駅の反対側の城山まで往復するコースですが、ちょうどお昼時。地元グルメを求めて富岡の商店街巡りに変更です。早速「名物ホルモン揚げはいかが」という呼び声に惹かれて岩井屋というお茶屋さんの暖簾をくぐります。
岩井屋 グルメ・レストラン
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先ずは、ビールで喉を潤します。キンキンに冷えていて美味い!歩行の疲れが一気に癒されます。それにしても「ホルモン揚げ」は初めて聞く料理で、気になります。
岩井屋 グルメ・レストラン
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一行が色々想像を巡らせている間に「ホルモン揚げ」が登場しました。ビジュアルは串カツですが実は中身はチクワだったのでビックリ。上州はチクワの串カツをホルモン揚げと呼ぶのですね。衣にしっかり染み込んだソース系のタレと中身のあっさりしたチクワの味わいが絶妙でこれはこれで美味しいです。一気にビールが進みました。
岩井屋 グルメ・レストラン
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岩井屋さんを後にして、一行は商店街をそぞろ歩きし、次に信州屋というお店に寄りました。こちらは地元名物「和風絹しゅうまい」の販売店です。
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もともと旅館を営んでいた同店が料理メニューで評判だったシュウマイを専門に販売するようになったのだとか。イートインスペースがあったので、試食してみました。食感が絹のように柔らかく、崎陽軒のシュウマイを高級にした感じで美味しかったです。
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「絹しゅうまい」を後にしてまたそぞろ歩きし、たまたま目に入った酒屋さんに寄ってみるとそこでは、「桑の実ワイン」なるものが販売されていたので思わず購入しました。
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桑の実は英語ではMulberryと言って、ベリー系らしく果実の味は甘酸っぱく、熟したものほど甘みが強くなるそうです。ブラックベリーとよく似ていて、葡萄同様ワインにすることが可能だそうです。飲んでみたら確かにワインの味がしたのでびっくりしました。
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酒屋さんを後にしてさらに駅に向かって商店街をそぞろ歩きします。なかなか昭和レトロな建物が並び、雰囲気があります。その中で気になったのが、この江原時計店さんです。後で調べてみたら創業明治45年の時計屋さんだとのこと。こちらの建物は昔は消防詰所として使われていたそうで、火の見櫓はその当時の名残だそうです。
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あと、道沿いにこういう「狭い県道」があったりしてなかなか奥が深いです。
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最後に一行は、「新洋亭」という洋食屋さんに寄りました。こちらは、大正14年創業という、地元でも有名な老舗だそうです。名物は上州豚の豚カツ。早速注文します。
新洋亭 グルメ・レストラン
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先ずはビールで乾杯。料理を待っている間、お店のかたがサービスと言って、胡瓜と味噌を出してくれました。上州の人の暖かみを感じます。
新洋亭 グルメ・レストラン
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そうこうしているうちに、上州豚の豚カツとミックスフライが登場。早速いただきましたが、肉が分厚くて柔らかく、大変美味しかったです。お店に聞いたところ、こちらは注文がある都度、丁寧に肉を切り分けて料理を作るのだとか。美味しいわけですね。
新洋亭 グルメ・レストラン
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あっという間にカツは胃袋の中へ。まだいけそうな感じでしたので、ふとメニューを見たら、こちらにも「ホルモン揚げ」がオンリストされております。まだビールも残っているし、先ほどの店で食したものと同じか気になったので注文してみたら、やはり中身はチクワでした。でも美味しくて、ビールもあっという間に完飲できました。
新洋亭 グルメ・レストラン
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一行は、良い気分で新洋亭を後にし、上州富岡駅に向かいました。駅で、ご当地ゆるキャラ「お富ちゃん」像と最後に挨拶を交わし、高崎方面の上信電鉄に 乗車。大満足の富岡製糸場の旅を終えることができました。
上州富岡駅 駅
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