2017/05/03 - 2017/05/07
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satoshiさん
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2017年のGWに吉野から前鬼まで大峰山脈、奥駈道を歩いた山行記録になります。厳密には旅行記ではないでしょうがご容赦ください。こちらは第五日目になります。まとめるのに時間がかかりましたが、何とかまとまりましたのでアップします。
旅程
□5月3日 始発の新幹線で名古屋から京都まで移動。京都から樫原神宮乗り換えで大和上市駅下車(本当は六田下車予定でしたが乗り過ごしました。詳細後述)この日は75靡の柳の宿から71靡の金峯神社まで歩き、上千本まで戻り民宿太鼓判に宿泊。
□5月4日 この日から本格的な山歩き。朝4:00に出発。15:30頃山上ケ岳の宿坊の一つ龍泉寺の宿坊に投宿。
□5月5日 5:15発 16:30頃弥山、弥山小屋投宿
□5月6日 6:15発 17:00前鬼、宿坊の御仲坊投宿
■5月7日 6:30頃、午前中前鬼三重滝、前鬼にてお弁当を頂き林道を下山。15:22分前鬼口発のバスにて大和上市駅まで。そこから近鉄電車で樫原神宮乗換で京都まで。京都から名古屋まで新幹線で移動。帰宅が21:00頃になりました
奥駈道は世界遺産としては熊野古道と同じような扱いをされてますが、こちらは昔の一般道と違い修行の道で、現在でも熊野古道はハイキング程度の装備で歩けますがこちらは本格的なトレッキングの装備が必要となります。
靡の場所は各時代、各宗派によっていろいろあるようですが、今回は参考にさせていただいた「大峯奥駈道75靡」森沢義信氏著という本を参考にさせていただきました(以下本と記載)。なおコースタイムは昭文社の山と高原地図51大峰山脈2017年度を参考にしています。
五日目、この日は最終日です。奥駈道の縦走としては前日の弥山から前鬼までで終わっているのですが、この日は前鬼三重滝裏行場に行きます。裏行場は2度目です。前日小仲坊ご住職に三重滝に行きたいのでお弁当をお願いしますと言ったら、正直言って行ってほしくないと言われました。お話して雨が降ったら朝一のバスで帰路に着く。晴れたら三重滝に行って帰りにお弁当を頂くという打ち合わせをしました。この日の朝は快晴。ご住職もお弁当作りますねと言っていただきました。ただ、裏行場まで行くとお話してなかったので、帰ってから裏行場のお話をしたら驚かれてました。すみません、黙っているつもりはなかったのですが・・・
小仲坊に帰ってきたら前日宿泊予定だった方たちが無事到着していてバス停までご一緒することに。楽しくお話させていただきました。
- 旅行の満足度
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 高速・路線バス 新幹線 私鉄 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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6時頃起床のつもりでしたが5時ごろ明るくなり目が覚める。日の出の写真を撮りながら散歩しようとブラブラ。丁度ご住職が犬の散歩をしてるところに出あう。昨日下山してなかった登山者さん達のレインウエアの色とかを尋ねられる。結局昨晩は降りてこなかったそうで、前日の23:00には警察に捜索願を出されたそうです。写真は小仲坊さんの外観。
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こちらは無人宿泊所。
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無人宿泊所の中の様子。奥の襖の中に布団が入っていると思われます。こちらは食事なしですが予約の必要がなくご住職不在の時も泊まれます。前回来たときは満員御礼状態だったのですが今回は誰も泊まってなかったですね。
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朝日が昇ってきました。
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行者堂です。
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行者堂前からの小仲坊さんの眺め
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小仲坊さんの縁側。置いてあるバックパックは私のです。
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6:00に朝食を頂きます。結局この日は晴れたので、ご住職と前日打ち合わせの通りお昼のお弁当をお願いすることに。三重滝を訪れた後お弁当を頂く事にしました。
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バックパックを小仲坊さんに預けてカメラだけをもって出発。6:40
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最初の内、山の斜面をトラバースしていきます。
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出発して30分後閼伽坂峠着。
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閼伽坂峠を過ぎると気持ちのいい展望の開ける下り坂。五百羅漢と言われる岩山が見えます。
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更に30分後、前鬼川に出てきました。
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垢離取場です。嘘みたいに水が綺麗。前鬼川は前鬼ブルーといった別名があるようで沢登りをされる方には人気があるそうです。
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垢離取場の対岸に渡ります。対岸にタラップが打ち込まれていてます。
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タラップを登ったあと又、斜面をトラバースしていきます。三重滝は2度目ですが、以前ここに来たとき、この先で熊と遭遇したことがありました。幸い向こうの方が慌てて逃げて行ってくれたので大事には至りませんでした。ご住職の話ではこのあたりは熊の巣だから気を付けてくださいとの事。熊よけの鈴は必帯です。
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しばらく山の斜面を横切って進むと鉄悲愁製の階段が出てきます。三重滝の不動滝の上に出てきました。8:15頃。垢離取場から25分。
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向きが分かりにくいですが不動滝を鉄骨階段の上から撮影。
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不動滝のすぐ上流に千手滝が見えます。
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不動滝の上ギリギリから撮影。これ以上は怖くて行けない・・・
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千手滝の対岸に渡り斜面を登ると両界窟と呼ばれる窟屋が二つあります。写真は向かって左の胎蔵界の窟です。
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胎蔵界の中の様子。役行者と前鬼、後鬼の像がありました。
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胎蔵界の前から千手滝の横に近づけます。
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ふと足元を見ると手持ち部が延長したひしゃくが。お借りして滝の水を頂きました。
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胎蔵界の右手の金剛界の窟です。
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金剛界の窟の中です。
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ここから先は裏行場。完全自己責任で(ここまでもですけど)本当は単独では行かないほうがいいと思う。アップしてなんなんですが未経験者の単独行はお勧めしません。というか止めた方がいい。
裏行場の最初は屏風の横駈と言われる崖に人が一人通れるくらいの道が続いてます。すれ違いや向きを変えるのも困難。進んだら突き当りまで後戻りできない覚悟で。 -
崖の下をちょっと覗く。どこまで落ちているか下が見えない。手掛かりもない。落ちたら間違いなく最後です。前回は恐怖心もなくスムーズに渡れたのですが、今回はなぜか真ん中付近で急に落ちたらどうしようなどといった恐怖心が湧いてきて足がすくむ。もうこうなるとかなりヤバい。恐怖する→足がすくむ→しゃがみ込みたくなる衝動→余計バランスが悪くなり進めない→進まないし余計落ちる危険。気持ちを落ち着かせて勇気をもって進みます。
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何とか先が見えてきました。本日の一番の危険ポイントでした。岩場とか来るといつも思うのですがこのタイミングで地震になったら終わりだなと。あと、落ちたとき単独行だと誰も証言者がいないので何か月も見つからないままになるのかなあと。
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屏風の横駈を突き当たると今度は天の二十八宿と呼ばれる鎖場の登り。北奥駈道の登りでもそうそうない急な登りです。
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鎖場の上に登り少し横移動すると最後5mくらい足をかけるところがほとんどない輪っか付の鎖場。以前来たときも悩んで登り方を見つけた覚えがありますが、今回も悩む。どっちにしろここまで来たら戻る方が危険。前に進むしかない。手と足を輪っかに掛け腕力だけで体を引き上げていきます。以前来たときより体重が増加したせいかみっともなくバタバタするも何とか登りきる。
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鎖に銘板が付いてます。弘化三年丙年四月吉日と刻まれてます。江戸後期1846年なので170年以上前の鎖に命を預けることになります。
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鎖を登り切った先。左に進むのですが、右の方が広がっていて体を預けやすく一旦右に立ってから左にわたります。写真は右側から左方向の進行方向を見た状態。ここまでくれば鎖はありますがなんとか進めます。
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最後の難所。岩に打たれた丸環(アンカー)に足を掛け岩を抱き着く感じで左足を岩の向こうに回し岩を旋回。岩を乗り越えます。
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岩を越えて斜面を少し横切ると木の根の張った登りが何か所かあります。多分どこを登っても上の尾根に着きます。ここは木の根を掴んで登ります。
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尾根に着くと谷の音が聞こえてくる。尾根伝いに降りるとすぐに千手滝の上、馬頭滝の下に滝に向かって左側から出てきます。第二十八靡前鬼三重滝制覇。
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馬頭滝です。9:00到着。
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さあ帰ります。帰りは川を渡って対岸の斜面を登ります。一応矢印があったような記憶があります。
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尾根に出てきて尾根を越えて急坂を下っていきます。
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直ぐに谷が出てきて谷沿いに降りると往路と合流します。あとは来た道を変えるだけ。
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垢離取場。
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10:35、前鬼小仲坊さん着。到着すると前日到着予定だった方たちが小仲坊に到着していて警察の方達の聞き取りを受けてました。伺うと途中道を間違えてビパークされたとの事。ご無事でよかった。ご住職に裏行場が以前行った時より怖く感じたとお話したら、裏行場に行くとは思っていなかったようで驚かれてました。すみません。隠したつもりはないんですが・・・あと私は修験道って仏教の真言宗の修行と勘違いしていましたが、ご住職に修験道は神道や仏教徒は違う日本古来の山岳信仰だと教えてもらいました。なるほど。有難うございます。
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下りてこられた方たちと一緒に食事を摂ることに。私は小仲坊さんに作って頂いたお弁当を頂きました。この後この方たちと帰路ご一緒させていただくことに。道中色々楽しいお話をさせていただきました。食事をした後NHKの撮影隊が小仲坊の撮影に来ていました。私は知らなかったのですが関西地方の朝の情報番組の様です。
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11:30頃、小仲坊さん出発。
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12:15頃、車止め到着。写真は振り返って撮影。
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前鬼川の様子。水が綺麗。
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前鬼3連トンネル通過。
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不動七重滝が見えてきました。
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14:50前鬼口バス停到着。2時間半で行けると伺っていたのですが3時間20分かかりました。
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バス停に野生の藤の花が綺麗に咲いてました。
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15:22発の奈良交通バス(ゆうゆうバス)で大和上市駅まで行きます。
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大和上市駅です。近鉄乗換で京都まで行き新幹線で名古屋まで帰りました。いつか続きの南奥駈道の縦走に挑戦してみたいです。
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2017年5月大峯北奥駈道縦走
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