2003/11/10 - 2003/11/10
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60歳の旅さん
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パースから西オーストラリア州の海岸沿いを、国道1号線に沿って北上し、ブルームからは全長600㎞を越えるダート道で、その途中には全く市街地の存在しない、ギブリバーロードを縦断してトップエンドと言われるダーウィンまでの6,000㎞を12日間で疾走する、中年3人組のアウトバックドライブの旅です。
⑥は7日目ダービーからマウントエリザベス到着までです。
【ギブリバーロード入り口の道路状況、クローズ区間を示す案内、現時点では全区間が通行可能だ】
①・・・http://4travel.jp/travelogue/11064688
②・・・http://4travel.jp/travelogue/11066981
③・・・http://4travel.jp/travelogue/11069030
④・・・http://4travel.jp/travelogue/11069268
⑤・・・http://4travel.jp/travelogue/11070787
⑥・・・http://4travel.jp/travelogue/11071522
⑦・・・http://4travel.jp/travelogue/11073028
⑧・・・http://4travel.jp/travelogue/11073437
⑨・・・http://4travel.jp/travelogue/11074407
⑩・・・http://4travel.jp/travelogue/11075752
⑪・・・http://4travel.jp/travelogue/11076414
⑫・・・http://4travel.jp/travelogue/11076436
- 旅行の満足度
- 5.0
- 一人あたり費用
- 30万円 - 50万円
- 交通手段
- レンタカー
- 航空会社
- カンタス航空
PR
-
7日目 1/10 晴れ ≪ダービー---マウントエリザベス≫
日本を出て7日目、とうとう目的のギブリバーロードに入る、700?にも及ぶダートを行く。多くのライダーやドライバーがここでアクシデントにあっている、我々は無事通りぬけられるのか、期待と不安がつのる。現時点ではネット上にすら情報がない、ギブリバーロードの横断を、後進への有用な情報となるべく、距離などを正確に記録する。 (距離は全てこの分岐起点)。 -
走りはじめて60?地点までは舗装部分が一車線しかない道路だが、対向車など皆無なので、いつもどおり130?越のスピードで走る。そこから突然ダートに入った。
路面はいきなりコルゲーション状態(洗濯板状態)で車が激しく上下に振動する。いったんはスピードダウンするが、コルゲーション状態の路面は、低速から中速の時が一番振動が激しいのだ。 -
ある程度の高速(80〜100キロ)に速度が上がるとその振動はほとんど治まる。洗濯板の上部だけをタイヤが拾っていくためだ。ただし振動は無くなるが、凸凹の上部を跳んでいるように走るので、当然スリップしやすく、ハンドル操作に微妙なコントロールが必要であり、運転には舗装道路の何倍もの神経をつかわねばならない。
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このあたりのバオアブは太い徳利状で、ブルームの町のとは随分違う。迫力充分で見応えがある
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コルゲーションにも慣れた120?地点でウィンジャナゴージとトンネルクリークの二つのナショナルパークへ入る分岐を右折する。同じようなダートを20キロほど進んだ地点のウィンジャナゴージは断崖のつづく景勝地。しかし谷を流れているはずのレナード川にも水が無く川床を歩いて散策できる。川床の樹に白インコらしい鳥が群れていたのが印象的だ。
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ウィンジャナゴージとトンネルクリーク、はこの700?を越えるギブリバーロードでは、ただ一つの景勝地だ。太古の昔、珊瑚礁に覆われていた場所でトンネルクリークとあわせDevonian Reef Gorges と呼ばれている。干上った今の景色から想像もできないが、川にはオーストア鰐も泳いでいるという。
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昨日のダービーの雨は極地的なもので、このギブリバーでは降っていないようだ。さらに25?先のトンネルクリークにも全く水が無い。これならこの先の川も大丈夫かと安堵。もとの本道までひきかえす。(ギブリバー本道からの往復は走行113?)
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本道に10時過ぎに戻る。今晩は悪くてもバーバリスプリングスか、うまくいけば本命のマウントエリザベスに泊れそうだ。しばらく走ると突然のブッシュファイヤー、道路の両側が激しく燃えている。パースからここまで、道路周辺の山火事の後らしき黒く焦げた樹木などは何ヶ所かはあったが、今は自分の走っている周囲が燃えているのだ。
40度を越える熱風の中で道路脇の空き地に車を止め、昨日買ったミートパイとスープを作り、立ったまま昼食をすます。乾いた赤土のダートは1台でも車が通るとしばらくは土煙が収まらず、食事などできない。 -
ともかく暑い、まさに灼熱だ。牧草なんか見当たらず、牧場とは言えないような土地だが、牛たちが原野の中のわずかな木陰を求め、樹木の下の小さな日陰にへばりつくようにして涼んでいる。牛たちも相当暑いのだろう。
【写真 広大な土地に僅か数本しかない立ち木に、ほんの少しの木陰を求め、集まる牛、見ていても痛々しいほどだ】 -
【写真上 今日の山火事の危険度を示す標識はVERY HIGH、この標識はオーストラリア全土のどこでも見かける、シドニー郊外ですら。オーストラリアではどこでも普通に山火事が起きているということ】
【写真下 路上の牛の死骸、損傷がないので、たぶん暑さのせいかも知れない。山火事が起きるほどだから、炎天下では50度は越えているだろう】 -
12時30分230?地点にロードハウス、地図ではImintjiとあり一応GSマークがあるが、ほぼ期待していない店だった。案の定、給油は軽油のみので、しかも本日は休みだ。(マンデイクローズ)
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さらに80?走り、やっとマウントバーネットロードハウスに(クプンバリ)13時30分到着。しかし何ということか、昼休みでクローズだという。とても日本では考えられない、思わず"クソッ"と悪態をつく。
つまりこの750?続くギブリバーロードには230?地点と310?地点の2ヶ所しか給油所がないと言うのに、軽油しかない片方は月曜休みの上8:00〜12:00と14:00〜16:30の営業、そしてもう一方は日曜休みで8:00〜12:00と14:00〜16:00だけ営業と言う。
こんなに長い区間にたった2軒しか無いと言うのに、休日があるうえに毎日2時間の昼休みだ。昼の12時以降の午後は、たった2時間しか営業せず、閉店してしまう。
ここでは、仮に何も知らない旅の車が土曜の16:00にガス欠で停まったら、月曜の朝8:00までこの駐車場で野宿をして給油を待つことになるのだ。 -
地獄のような暑さと、先を急ぐ気持ちを抑え、2時のオープンを待って、給油を済ませ氷と水を買い、マウントエリザベスへ向け出発。
355?地点でマウントエリザベスの標識を発見、脇道を左へ入る。ダートはいきなり、洗濯板から最悪のキャタピラー状の凄まじいコルケーションに変る。20?走るとゲートが出現。ここは公道ではないようだ。ゲートにはホームステッドの看板がある。どうやらマウントエリザベスとは個人の牧場のようだ。ここで引き返しても、この先に宿泊出来そうなところは300?以上先だ。
恐る恐るゲートを開け前進、25?程走ると、今度はダートの滑走路が出現。後で知るがこのあたりの辺境の牧場は皆プライベートの飛行場を持っているようだ。さらに進んでやっとマウントエリザベス牧場??へ到着。
【写真左下 これ、ダートのプライベート滑走路、アウトバックの大農場には普通にあるらしい】
【写真右下 ゲートから25?走って、やっと農場らしきものが現れた】 -
牧場の母屋らしき所にオフィスの看板を見つけ、宿泊の交渉をすると、この時期はクローズ(4〜9月のみ営業)でスタッフもいないのでダメとのこと。
次の宿泊できる場所までは今夜中には辿り着けない。シュラフと食料を持っているので部屋だけ貸してくれないかと再交渉。それならと入れてくれた宿舎は西部劇の映画にでも出てくるような、周りに牛が放牧されている小屋であった。しかも3カ月近くだれも泊まっていないらしくホコリまみれだ。それでも藁をもつかむ思いで辿り着いた我々には宮殿同然だ。後にして思えば、これで宿泊料75ドルは驚くべき高額だが。
ここまでの旅での宿泊はホテル、モーテル、バックパッカーズ、キャラバンパークときたが、極め付きが今晩の牧場の小屋だった。しかもおそらく周囲100?四方には母屋の牧場主以外だれも住んでいないという僻地だ。
【写真 やっと確保できた今夜の宿に、思わずポーズだ】 -
言葉にならない程の埃まみれの部屋を、寝泊まりできる程度に整備した。しかしまだ日も高くエアコンの無い部屋は窓を開けただけでは暑くていられない。
このギブリバーからの枝道が、この先170?程先の海まで続いていることを思いだし、近辺を探索しようとドライブする。
すぐに道が牧場の柵の手前までしか走れなくなり、1時間ほどで戻ることになる。この後も同じような道に遭遇するが、オーストラリアの道路地図では、牧場内などのプライベートな私道であっても区別なく掲載されているようで、実際に走行できるかどうかは、行ってみないとわからないのだ。
【写真 室内はキッチンこそ付いているが、テーブルと椅子以外は何もない、勿論ベッドすらなく、床の上に埃まみれのマットレスを引いて寝る。小屋の裏の屋外シャワーは当然、水しか出ない。この旅で最悪のアコモデーションだ】 -
残り少ない手持ちの食材で夕食をすませた後、道路際の死骸のカンガルーばかり見てきたので、今度は生きて走っているカンガル−を見ようと夜のダートのドライブに出発。さすがに漆黒の闇夜というにふさわしい道、こんなところを車が通るはずもなく、ヘッドライトを消せば1m先ほども見えない闇だ。1時間ほどドライブで期待通り闇の中から、ヘッドライトの前方をカンガルーが横切る、AUSらしいナイトドライブを満喫。
部屋に戻り暑く寝苦しい夜を持参したVBを飲みながら過ごすと、突然外の暗闇の中から「ギャー」の無気味な啼き声??。しばらくすると窓に石を投げつけられたような音、窓の外は漆黒のような暗闇で何も見えない。原野の小屋に無気味な空気が漂う。その啼き声とも叫び声ともつかぬ無気味な音に朝まで悩まされ、中年男3人浅い眠りのまま朝をむかえることになる。
本日の走行距離 519? マウントエリザベスの牧場の小屋で宿泊
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