2014/08/17 - 2014/08/19
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harihariさん
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石川雲蝶を巡る旅、2日目は西福寺と永林寺という雲蝶作品の真骨頂ともいえるスポットを訪れます。
栃尾又温泉のぬる湯に浸かって、魚沼のコシヒカリを食べて、越後の酒を飲んで…
魚沼を満喫するなら、こんな旅がいいと思う。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦
- 一人あたり費用
- 5万円 - 10万円
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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-
栃尾又温泉のイラストマップ。
3軒の宿があるだけの、小さな温泉地です。 -
ここから見えるのが、ほぼ全景。
左の傾斜を登ったところが、僕たちの泊まる宝厳堂です。 -
カーナビに従って車でおよそ30分。
西福寺周辺。 -
西福寺。1534年(天文3年)に開山。
石川雲蝶の最大最高の作品があるのが、このお寺。 -
鐘楼は、熊谷の小林源太郎という名工の彫刻です。
美しい透かし彫りの飾り欄間と、梵鐘の上部の鶴の彫刻。 -
雲蝶作、孔雀遊戯之図。
石川雲蝶は彫刻だけでなく、多くの絵画も残しています。 -
本堂内部は写真撮影可。
江戸末期に建てられた本堂の廊下には、雲蝶による多くの補修の形跡があります。
その補修がまた、雲蝶らしく・・・ -
さまざまなデザインの埋め木細工で補修されているのです。
その数、実に五十数箇所。 -
小槌。
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矢形。
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筆。
150年前の名工の、技術と遊び心が現代にも伝わっています。 -
このあと、いよいよ開山堂へ。
開山堂は撮影不可のため、写真はパンフレットから。
天井、欄間、柱...全てを彫刻で覆い尽くした雲蝶。
現代では考えられない超絶技巧と、惜しまぬ時間に圧倒されます。 -
これも雲蝶作品。実に多才な人であったことが良く分かります。
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開山堂全景。
茅葺き屋根を覆う建物は、豪雪から文化財を守るためのもの。 -
開山堂の虹梁部分の彫刻も、雲蝶によるもの。
実に素晴らしい。 -
昨日の雨が嘘のように、気持ちのいい青空。
緑の稲穂の中を快適なドライブ。 -
次の目的地、永林寺。本堂の内部を覆い尽くすように、驚くべき技巧をこらした雲蝶作品があります。
雲蝶が42歳から13年の歳月をかけて、造られた彫工や絵画など約100点を数える作品群。 -
内部は全て撮影不可のため、こちらもパンフレットから。
先ほどの西福寺開山堂が、圧倒されるスケールの作品群としたら、こちらは一つ一つが美術品のような繊細さ。
越後にきたら、この二箇所は絶対に抑えておくべき場所です。 -
ばくち好きな雲蝶が、永林寺の住職・弁成和尚との賭けに負けて、永林寺の作品を手がけることになったという、破天荒なエピソードも。
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ドライブの途中に見つけた棚田。
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子どもの頃、夏休みは、ずーっと続くと思っていました。
そんな時代を思い起こさせるような、懐かしい風景です。 -
この一粒一粒が、日本の食文化を支えているのです。
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北国の山が、一番蒼々とする季節。
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重要文化財の古民家、佐藤家住宅。
1738年(元文3年)の建築。 -
真冬には3m〜4mもの積雪に耐えられるような、重厚な造り。
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こんな囲炉裏一つで、どれだけの寒さにも耐えてきたのかと思うと、昔の人の忍耐強さは想像もできない。
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水場の水は、外から引き込んでいるようです。
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佐藤家住宅のほど近く、重要文化財の目黒邸。
寛政9年(1797年)の建築。
現在は屋根の葺替え工事中なので、外観は見れませんが・・・ -
先ほどの佐藤家と異なり、庄屋格ともなると、設えにもお金をかけているようで。
松竹をあしらった欄間と... -
梅をあしらった欄間。
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座敷もかなり広く、使用人などの規模もずいぶん多かったと思われます。
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池を配した中庭が見える廊下へと進むと・・・
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橡亭。明治34年に新築された、離れの新座敷。
床の間の一枚板は栃の木。床框は黒柿。 -
その奥には4畳半の茶室。
コバルト色の壁土など、かなり贅を凝らした座敷です。 -
大正11年に造られた配電盤。
当時から家中を電化していたというから、驚き。 -
中庭の奥には、江戸時代より建てられている味噌蔵も現存。
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目黒邸を出てすぐ、JR只見線の踏切を渡ろうとすると...
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遮断機が閉まるとともに、警報機の音が鳴り出しました。
しばらく待っていると、小出方面から2両編成の列車がやってきます。 -
目の前を通過した列車は、心地よいディーゼルの音を立てて走り去っていきます。
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やがて背景の山に溶け込んで消えるような、小さな列車です。
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夕刻前、宝厳堂に到着。
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まずは、夕食前にお風呂へ。
宿の中には貸切風呂一つだけなので、帳場でこの札をもらって行って、鍵をかけるシステム。 -
大きなタライにお湯が張られた湯船。
こちらはぬる湯と違って沸かし湯なので、すぐに体が温まる。 -
そして夕食。
この日も食事処へ行くと、昨日と同じ場所に準備されています。 -
食前酒は、昨日と同じ梅酒。
小さな氷を浮かべて。 -
ゴーヤとおくらの梅胡麻和え。
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なますうりのマヨネーズ和え。
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大豆とアボカドのサラダ。
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夏野菜のトマト煮。
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魚沼の枝豆。
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日本酒は、小千谷の「長者盛」吟醸生原酒を冷酒で。
透明感があって、飲み口が素直な飲みやすいお酒です。 -
自家製の茄子漬け。
キュッと冷やされた茄子で、冷酒を一口。 -
昨日もそうだったのですが、器もとても素晴らしい。
2杯目のお酒は、「緑川」大吟醸。 -
あゆの刺身。
こりこりと引き締まった身が美味しい。 -
色とりどりのトマトのお浸し。
カクテルグラスに、数種類のトマトが昆布だしに漬けられているのですが、これが美味しい!!
フルーツ感覚ですが、もっとフレッシュな甘さが引き立っているような。 -
鮎の炭火焼。
熱々を、そのまま手掴みで頭からいただきます。 -
ごはん、お味噌汁、胡瓜の糀漬け。
当然、お櫃の中が空になるまでいただきました。 -
デザートは、ヤミーさんのジェラート。コシヒカリ玄米ミルク味。
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夕食後、酔い覚ましに夜の散歩。
山の上は、早くも秋虫の音色。 -
帳場は22:00で終了。
静かな館内のライブラリーで、ゆっくり雑誌を読んで過ごしてみたり。 -
翌朝。
3日目も朝風呂。
すでに常連さんが、何人か先着済み。 -
朝食まで、少し散歩。
山の上から爽やかな風が吹いてくるので、気持ちいい。 -
夏真っ盛りですが、日陰に入ると過ごしやすい空気感。
どこまででも歩いていけるような。 -
振り返ると、越後駒ケ岳。
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標高2003メートル。日本百名山の一つ。
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散歩から帰ると、ちょうど朝ごはんの時間。
帳場から呼ばれるまでもなく、食堂へ。 -
フレッシュなトマトジュース。
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窓の向こうには、木陰の合間に青々とした山を望みながら。
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朝食のメニューは、車麩の焚きもの、温泉卵、焼き魚。
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小松菜のごま和え。
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じゃがいもとキノコのお味噌汁。
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ほっかほかのコシヒカリ。
白いご飯がたまらなく美味しい。 -
デザートは、ヨーグルトと今年初めての梨。
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新潟の銘酒「八海山」と「緑川」。
昨晩と一昨晩に飲みましたが、どちらの大吟醸も感動ものの一杯でした。 -
二日間お世話になりました。
晴れた日は木漏れ日の覗く、素敵なお部屋です。 -
今日もいい天気。
青空と緑の稲穂。
さわさわと聞こえてきそうな。 -
長岡まで戻って。
創業100年の旭屋パン。
初日に一度訪れたのですが、休業日だったので再訪です。 -
ここでの名物はコッペパン。
イチゴジャムやピーナツバターなど、10種類以上の中から選べます。 -
天保2年創業の醤油製造「越のむらさき」。
店舗は明治10年完成の登録有形文化財。 -
長岡市のマンホールは、長岡城に火焔土器。そして大花火。
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この旅で最後に訪れたのが、長岡市役所「アオーレ長岡」。
現代日本を代表する建築家・隈研吾の設計です。 -
長岡城の市松模様をモチーフとして、地元産のスギ材で作った簀子状のパネルを外壁に張り付けています。
自然と調和の取れた、居心地のいい公共施設です。 -
長岡駅でお土産を買って。
いよいよ帰路につきます。
長岡から富山までは、特急「北越」で。 -
車窓から。
越後の稲穂も、しばらくは見納め。 -
柏崎駅に停車。
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紺碧の日本海を眺めながら。
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日本一生みに近い駅、「青海川」駅を通過。
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波風の立たない、穏やかな日本海。
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富山駅で下車。
ここからは、特急「サンダーバード」で大阪まで。 -
サンダーバードの車内で、長岡で買っておいたお弁当を広げて。
「牛めし弁当」と「にしん かずのこ、さけ いくらの親子めし」。
大阪までは3時間半。
石川雲蝶をめぐる2泊3日越後の旅。越後といえば米と酒。稲穂の中のドライブ。
これ以上ないくらい、越後を味わえた旅でした。
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