2014/09/09 - 2014/09/09
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j-ryuさん
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☆我が家から車で30分ほど奥羽山系にある大滝川渓流と幻の大滝に行ってきました。
大滝川渓流は福島県須賀川市(旧岩瀬村)の八幡岳(1102m)を源に大滝川〜滑川〜阿武隈川を経て太平洋に注ぐ阿武隈川水系の源流の一つです。
渓流の最上流に【幻の大滝】がありますが、渓流も滝も観光地ではないのでいつ行っても貸し切り状態のとても静かな渓流です。
福島県は『ほんとうの空』が、一つのキャッチコピーですが、手付かずの『ほんとの自然』もたくさん残っています。
原発事故はそんな福島に多大な損害やイメージダウンをもたらしましたが、原発周辺の避難地域以外は放射線量はほとんど気にせず過ごせるようになりました。
福島県では『世界放射線量マップ』をWebで公開しています。
http://fukushima-radioactivity.jp/world-mapsearch.php
福島県の多くの地域は世界各都市の放射線と変わらないばかりか、
福島県より数倍高い地域があるのに驚きです。
どうぞ、悪いイメージや先入観に惑わされることなく、実際の数値を見比べて福島の現実を判断してもらえればと思います。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 交通
- 3.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 自家用車 徒歩
PR
-
☆大滝川渓流&幻の大滝へのルートマップ。
※Googl Mapに加筆
https://www.google.com/maps/@37.3258735,140.2136334,4440m/data=!3m1!1e3 -
☆大滝川公園Map (公園内の案内板)
大滝川砂防ダムの下流域周辺は自然の環境を活かした公園として整備されています。
遊歩道もたくさんあり、川遊び・山遊びをはじめ、自然散策・マレットゴルフなどを楽しむことができます、バーベキュー施設も整備されています。 -
☆暁の滝
まずは大滝川渓流の最下流にある『暁の滝』から観ていきましょう。
上記の地図で大滝川公園を右手に通りすぎ、林道を道なりに行くと舗装道路が途中から砂利道になります。
車はめったに通りませんが、車1台分の細い林道なのでご注意ください。
道なりに進むと欄干のない小さな橋があるので、その橋を渡り、渡った左手に駐車スペースがあるので車を止め、川沿いの遊歩道(暁の道)を10mくらい進んだ崖下に暁の滝があります。 -
☆暁の滝
『暁の滝』は段瀑で幅7m、落差は2段合わせてで12mくらいでしょうか。
林道の直ぐ脇下にあるのですが夏場は木々に覆われ見えないのでその存在はあまり知られていません。 -
☆暁の滝
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☆暁の滝
暁の道(遊歩道)から岩場の崖を注意しながら降りれば川面からも滝を見上げることができます。 -
☆厳冬の暁の滝
今年1月の暁の滝です。
冴え渡る厳寒の滝もまた夏とは違った趣があり綺麗です。 -
☆大滝川林道・駐車場。
『暁の滝』を観たあとは、また砂利道の林道を道なりに進むと一般利用者用の駐車場に突き当たります。(6,7台駐車できます)
関係者以外の車は通行止めなので、ここから先は徒歩になります。
この先はしばらくは砂利道の林道で歩き易いですが、夏場はアブがたくさんいるので注意が必要です。
また看板の注意書きのように熊の生息地域なので、熊除け鈴も必携です。
私はもう数え切れないくらい来ていますが、幸か不幸かまだ熊は見たことがありません。
『幻の大滝』はここから徒歩1時間くらいですが、途中3度ほど浅い川を渡ったり、大滝近くは渓流の中を沢登りするので最低限長靴かできれば胴長がベストです。
もしくは濡れるのを覚悟で、着替えや、替え靴を準備してください。 -
☆駐車場から30分くらいは、進行方向左手に深い森に抱かれた大滝川渓流を見ながら、整備された林道を歩きます。
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☆渓流や林道沿いでは季節ごと様々な山野草を見ることができます。
花が終わったナベナ(鍋菜/マツムシソウ科ナベナ属)がイガグリ坊主の実をたくさんつけていました。
ナベナはマツムシソウの仲間で草丈は1.8mにもなり、茎には細かい棘がたくさん生えています。
この姿のどこが鍋なのか分かりませんが若葉の頃はオトコエシの別名ナベシに似ているのでナベナとなったという説もあるようです。
しかし多くの文献で由来は不明とされています。 -
☆ナベナ(鍋菜/マツムシソウ科ナベナ属)
ナベナの花期は8月下旬〜9月上旬。
本州〜九州の山地の川沿いに自生しますが数は少ないようで長崎では絶滅、山形、富山、石川、山口では絶滅危惧1類、東京、埼玉、神奈川、愛知、福井、福岡、宮崎では絶滅危惧2類に指定されています。種で増える越年草なので、種がこぼれる前に刈り取られると翌年は生えてこないのも大きな原因かと思われます。 -
☆『かじか滝』
駐車場から徒歩30分くらいで落差6mほどの渓流瀑『かじか滝』が見えてきます。
大きな滝ではありませんが、大滝川が二筋に分かれて流れ落ちる優美な滝で、
初夏の頃から周辺ではカジカガエルの美しい鳴き声がこだまします。 -
☆2011年8月の『かじか滝』
『かじか滝』は2011年の8月頃までは滝の真ん中の岩場に木が生えていましたが、9月の相次ぐ台風の影響で岩と共に木が流失してしまい、滝の形が少し変わってしまいました。 -
☆『かじか滝』
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☆『かじか滝』
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☆『かじか滝』
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☆『かじか滝』
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☆サワアザミ(沢薊/キク科アザミ属)
大滝川渓流沿いではたくさんのサワアザミが咲いていました。
サワアザミは滋賀県以北の日本海側に分布し名前のように山あいの沢筋や谷筋に自生します。
大滝川は阿武隈川の上流なので太平洋水系ですが分水嶺が近くなので日本海水系の植物もたくさん見られます。
サワアザミは大きいものは草丈1.5mにもなりずんぐりと存在感があり花はふくよかで下向きに咲き、葉は他のアザミよりやわらかく数多いアザミ属の中では見分け易いと思います。
若葉の頃は山菜として食べることができます。 -
☆カメバヒキオコシ(亀葉引起/シソ科ヤマハッカ属)
カメバヒキオコシも咲いていました。
東北地方南部から、関東、中部地方北部に分布する多年草で,
全草がヒキオコシ(引起/シソ科ヤマハッカ属)に似て
葉っぱの先が細くくびれて、それが亀の尾に見えることから
亀葉の名がつきました。花の大きさは7mmほど。
学名でもkamebaと言うそです(^^ゞ。 -
☆カメバヒキオコシ(亀葉引起/シソ科ヤマハッカ属)
花そのものはふつうのシソ科らしい花ですが、花が散ったあとのガクがアメジスト色でとってもキレイです。 -
☆テンニンソウ(天人草/シソ科テンニンソウ属)
テンニンソウは全国の落葉樹林の斜面下部、谷沿いなどの湿った場所に自生し、
谷沿いの開けた場所では大きな群落を形成します。
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☆テンニンソウ(天人草/シソ科テンニンソウ属)
シソ科としてはかなり大型で草丈は50〜100cmで茎の断面は四角形。
花冠は淡黄色で短く目立たず、長く突き出した4本のおしべと1本の雌しべが印象的です。 -
☆駐車場から40分弱で林道の終点です。
ここから先はジャブジャブと川を渡って登山道のような細い山道を進みます。
所々に『幻の大滝』の案内板があるし、分岐道も無いのでそう迷うことは無いと思いますが、何度か浅瀬を渡り、滑りやすい岩場もあるので注意してください。 -
☆渓流には名も無いような小さな滝が連なります。
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☆コフウロ(小風露/フウロソウ科フウロソウ属)
渓流沿いでフウロソウが咲いていました。
東北南部〜九州の山地の湿り気のある木陰に生える多年草で
草丈10〜15cm、ひょろひょろとして他のフウロソウの仲間に比べ華奢な印象。 -
☆コフウロ(小風露/フウロソウ科フウロソウ属)
他のフウロソウ属は葉が対性ですが、コフウロは互生。
ゲンノショウコに良く似ますがコフウロの葉は完全に裂けてる3小葉(3裂)。
花径は1.2〜1.4cmとゲンノショウコとほぼ同じ大きさです。
ゲンノショウコはの葉は掌状に3〜5裂で完全に分裂はしません。
コフウロは16都府県で絶滅危惧種に指定され、東京、埼玉、長野、滋賀、三重、兵庫、徳島、山口、佐賀では最も絶滅が危惧される?類に指定されています。
福島県でも準絶滅危惧種指定ですが、大滝川渓流ではよく見られます。 -
☆大滝川渓流
名無しの小さな滝が連なります。 -
☆大滝川渓流
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☆大滝川渓流
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☆梯子滝(はしごたき)
駐車場から約50分。
大滝川渓流の最難関ポイントにやってきました。 -
☆梯子滝(はしごたき)
この滝の直ぐ上に鉄パイプの簡易ハシゴがあるので、そのまんま『梯子滝』です。 -
☆梯子滝(はしごたき)
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☆梯子滝(はしごたき)
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☆大滝川渓流
駐車場からこの梯子滝ポイントまでは3度ほど浅瀬は渡りますが、
それほど危険な場所はありません。
ただここから先、『幻の大滝』までは50mほど谷がV字渓谷になっていて、ロープや梯子を使ったり、沢登りをしなくてはなりません。
雪や凍結する厳冬期はもとより、大雨の時もこの先は危険なので無理をしない方がいいと思います。
万が一鉄砲水が起きた場合、川の両脇が崖なので逃げ場が無く一気に流されてしまう怖れがあります。 -
☆大滝川渓流
上記の梯子を登り、ロープを伝いながら崖を登ると『幻の大滝』まで30mほど岩だらけの沢を直接登っていきます。
普段の水量はしれたもで水深は10〜30cmくらい、、
浅瀬を確認しながら進めば長靴でも進めますが、できれば胴長(胸当て・ズボン・靴が続きになった釣り人などが着用するゴム製の長靴)がベストです。 -
☆大滝川渓流
駐車場から約1時間、渓流の先が明るく開け『幻の大滝』が見えてきました。 -
☆大滝川渓流
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☆大滝川渓流
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☆大滝川渓流
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☆大滝川渓流&幻の大滝
大きな滝ではありませんが、道はまったく無いので渓流の中をジャブジャブ進みます。 -
☆大滝川渓流&幻の大滝
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☆幻の大滝
駐車場から約1時間ちょっと。
ようやく『幻の大滝』に到着しました。
私は写真を撮りながら来たので1時間半ほどかかりました。
ここまで来るのは5年ぶりです。 -
☆幻の大滝
なぜ“幻の大滝”かと言うと発見されたのが昭和61年(1986年)と比較的新しく、それまでは山奥に大きな滝があると言われながら地図や写真などの資料が無かったため”幻の大滝”と言われたそうです。 -
☆幻の大滝
1週間前の天気予報ではこの日は曇りの予報だったのでこれ幸いと滝の撮影を決めたのに、前日になったらなんと晴天に予報が変化。
ふつうなら嬉しい好転だと思いますが、滝や渓流、白系の花などは天気が良すぎるとカメラがハレーションを起こしやすく、とくに滝をスローシャッターで撮る場合は滝が“白飛び”しやすので正直ありがた迷惑です(ーー;)。
渓流は谷間なので殆ど日が射さず、まずまずの条件でしたが、『幻の大滝』には案の定燦々と陽が当たっていて、この段階からもう白飛び状態(-"-)。
ま、愚痴るより先にスキル向上の方が大切かも(^_^;)。 -
☆幻の大滝
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☆幻の大滝
滝の落差は約80m、水量は多くありませんが滝の直下まで行けるので写真で見る以上に大きく迫力を感じます。 -
☆幻の大滝
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☆幻の大滝
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☆幻の大滝
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☆幻の大滝
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☆幻の大滝
滝は80mのほぼ直瀑で、渓流は落下地点から直角に曲がり下っていきます。
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