2012/09/02 - 2012/09/02
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ANZdrifterさん
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6月につがる市の縄文遺跡を訪れるまで、縄文遺跡を世界遺産に登録しようという運動があることは知りませんでしたが、今回その登録候補地のなかで恐らく最も有名な三内丸山遺跡を見学してきました。
この三内丸山遺跡は、新青森駅の南方2.5 kmにあります。新幹線の駅の南口に出て1番乗り場からシャトルバス「ねぶたん号」の左回りのバスに乗車、約10分の三内丸山遺跡下車。200円。これがいちばん安いが、常駐タクシーもある。バスをおりて、ミュージアム、レストラン、トイレなどがある縄文時遊館に入り、ここからトンネルをくぐって芝生におおわれた広い遺跡を見に行く。
時代としては 約5500年前〜4000年前の縄文前期から中期の遺跡で、英国のストーンヘンジ、クフ王のピラミッドやモヘンジョダロなどとほぼ同時代の遺跡です。
1600年代から土偶の産出が知られ、江戸期には菅江真澄も報告しているが、近年の経緯をまとめると、1992年に県営野球場建設の事前調査で縄文時代の大規模集落跡とされたので、球場建設、都市計画道路建設共に業者に賠償金を支払って中止した、そうです。
標高約20メートルの河岸段丘上にあり、発掘調査で約40ヘクタールの範囲に配置された数百軒もの竪穴住居跡、大型竪穴住居跡、掘立柱建物跡、大型掘立柱建物跡、墳墓、貯蔵穴、粘土採掘坑、捨て場、道路跡などが発見され、長期間の定住生活が営まれた日本最大級の縄文時代集落跡と判明して、平成12年11月には国特別史跡に指定された。
出土品は、膨大な量の縄文土器、石器、土偶、装身具、木器(掘り棒)や袋状編み物、編布、漆器、骨角器、他地域から運ばれたヒスイや黒曜石などがあり、国の重要文化財に指定された2000点近くの出土品が http://sannaimaruyama.pref.aomori.jpで紹介されている。
栽培植物としてはエゴマ、ヒョウタン、ゴボウ、マメなどが出土し、クリを栽培していたなど、数多くの発見が縄文文化のイメージを大きく変えた。また、出土した動物の骨の7割弱がウサギとムササビで、シカなどの大型獣を狩り尽くして小型獣を食料としていたらしい。
直径1mものクリの柱を6本立てた建造物があるが、柱穴の間隔、幅、深さが4.2m、2m、2mで統一されている。なかでも4.2mというのは、他の遺跡でも確認されている「縄文尺」35cmの倍数です。また、酒の糟はニワトコ・ブドウ・キイチゴ・サルナシなどの混ぜ合わせであり、秋田県の池内縄文遺跡とまったく同じレシピで、かなり広い地域が文化圏として技術を共有していたと見られるそうです。
写真にみられるように、すばらしい繊細な技術、立派な力強い造形など、とても数千年まえのものとは思えず、世界に誇るべき文化水準です。そして、このすばらしい縄文文化は青森県・北海道が中心で、北から南へ波及した文化です。
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- タクシー 新幹線
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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三内丸山遺跡の入り口で、この右側に縄文時遊館があります。
バスはねぶたん号です。 -
ミュージアムでは まず土器です。
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何だか判らない用途不明で不思議な形の石器です。
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硬いヒスイにどうやって孔をあけたのか、大変だったとおもいます。
所要時間を考えると分業が進んで専門家がいたのだとおもいます。 -
長短いろいろな針が出土しています。
きれいに磨き上げられていましたが、針があるということは布があり、細い糸があり、縫い合わされた衣服があったということですね。 -
細く裂いたヒノキの皮を縦横に編んだ5500年前のポシェットです。
なかには左下に見えるクルミの殻が入っていたそうです。
もちろん重要文化財で、9月27日までの展示でした。 -
ミニチュアの土器です。
子供のおもちゃだったとしたら、精神的にもずいぶん豊かな生活をしていたのだと推察されます。 -
板状の十字型土偶です。たくさん出土していました。
一箇所の遺跡としては最大の出土数だそうです。 -
板状の十字型土偶です。10cmとか5cm位の大きさです。
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これは特別大型で、30センチくらいあったと思います。
特別な場所に置いてあったのかもしれませんが、学芸員の方は特別な催しで、出土状況などは質問できませんでした。 -
こういう足がついている板状の土偶は珍しいのではないかとおもいます。
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円筒土器が時代順に並んでいました。
壮観です。
真ん中あたりの中期には装飾が多くなっていました。
いろいろな文化で中期には装飾過剰となるようです。 -
上と同じ棚です。
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円筒土器の表面にはきれいな模様がつけられていました。
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豪快な力強い装飾です。
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表紙写真の建物です。
国内最大の大型竪穴住居で長さ32メートル、幅が9,8メートル。
共同作業場、集会所、冬季の共同住居などの説がある。 -
掘立柱建物。
高床で食料貯蔵の倉庫かもしれない。 -
上の説明。
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竪穴住居。
地面を少し掘りこんで作っている。中央に炉がある。 -
上の説明
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副葬品の性差。
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この旅行記へのコメント (1)
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- 潮来メジロさん 2013/10/22 09:06:04
- 竪穴住居・・・。ヾ(^o^)
- ANZdrifterさん、おはようございます。ヾ(^o^)
> 竪穴住居。
> 地面を少し掘りこんで作っている。中央に炉がある。
この写真を見る限り、住居の周囲に排水の溝などが見られませんが、梅雨時や集中豪雨などがあった時は、水が住居内に流れ込んできますよね。
素人考えでは、盛土をして周囲よりも住居部分を高くしないといけないと思うんですが、古代人はどういう排水対策をしているのでしょうね。
遺跡全体の周囲には、環濠などが設けられているのでしょうか?
三内丸山遺跡は有名なので、私も一度訪れてみたいと思いました。
ではまた・・・。(^o^)/~~~
(潮来メジロ)
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