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 インドの中のチベット世界 - ラダック。その非日常を体験するために、世界中から多くの観光客がやってきます。ここまで、ダライ・ラマの集会、トレッキング、ラダック・フェスティバルとイベント中心に紹介してきました。しかし、そのような特別なイベントがなくても十分楽しめるのがラダックの魅力。レーを中心とした記憶に残る過ごし方をご伝授いたしましょう。<br /><br /><br />**情報は2009年9月前半のもの。1ルピー=1.9円で計算。<br /><br />==インド・ラダック夢の跡 シリーズ一覧==<br />①真夏のダライラマ対策 (ティーチング)<br />http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10446819/<br />②マルカ谷 D.I.Y.トレッキング (執筆予定)<br />③ラダック・フェスティバル 非公式ガイド (チャム・ダンス)<br />http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10437919/<br />④その素晴らしき日々 (ティクセ・ゴンパ、バイクでゴンパ巡り) &lt;==<br />http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10641487/<br /><br />==カシミール観光白書 シリーズ一覧==<br />① スリナガル ハウスボート大全<br />http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10438056/<br />② モスリムという生き方 (モスク、ラマダン、イスラム)<br />http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10452111/<br />③ スリナガル グリーン・グリーン (グルマルグ、カシミール鉄道)<br />http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10545380/

[インド] ラダック夢の跡④ その素晴らしき日々 (滞在情報、ティクセ・ゴンパ、バイクでゴンパ巡り)

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2009/09/05 - 2009/09/08

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世界攻略者

世界攻略者さん

 インドの中のチベット世界 - ラダック。その非日常を体験するために、世界中から多くの観光客がやってきます。ここまで、ダライ・ラマの集会、トレッキング、ラダック・フェスティバルとイベント中心に紹介してきました。しかし、そのような特別なイベントがなくても十分楽しめるのがラダックの魅力。レーを中心とした記憶に残る過ごし方をご伝授いたしましょう。


**情報は2009年9月前半のもの。1ルピー=1.9円で計算。

==インド・ラダック夢の跡 シリーズ一覧==
①真夏のダライラマ対策 (ティーチング)
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10446819/
②マルカ谷 D.I.Y.トレッキング (執筆予定)
③ラダック・フェスティバル 非公式ガイド (チャム・ダンス)
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10437919/
④その素晴らしき日々 (ティクセ・ゴンパ、バイクでゴンパ巡り) <==
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10641487/

==カシミール観光白書 シリーズ一覧==
① スリナガル ハウスボート大全
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10438056/
② モスリムという生き方 (モスク、ラマダン、イスラム)
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10452111/
③ スリナガル グリーン・グリーン (グルマルグ、カシミール鉄道)
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10545380/

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  • [目次]<br /><br />レーの滞在環境 (地図、ホテル、食事ほか)<br />市内観光 (レー王宮、シャンティ・ストゥーパ、民族服)<br />郊外観光 (ティクセ・ゴンパ、TCV)<br />バイクでゴンパ巡り<br /> (バイク事情、市内巡り、下ラダック、上ラダック)<br />まとめ

    [目次]

    レーの滞在環境 (地図、ホテル、食事ほか)
    市内観光 (レー王宮、シャンティ・ストゥーパ、民族服)
    郊外観光 (ティクセ・ゴンパ、TCV)
    バイクでゴンパ巡り
     (バイク事情、市内巡り、下ラダック、上ラダック)
    まとめ

  • [レーの滞在環境]<br /><br /> ラダックの観光シーズンは7-8月。ちょうど学生や社会人の夏休みと一致するため、長期滞在する物好きな人が少なからずいます。もちろん、私もそのひとり。まずはラダックの中心、レーでの滞在環境をおさらいしておきましょう。<br />

    [レーの滞在環境]

     ラダックの観光シーズンは7-8月。ちょうど学生や社会人の夏休みと一致するため、長期滞在する物好きな人が少なからずいます。もちろん、私もそのひとり。まずはラダックの中心、レーでの滞在環境をおさらいしておきましょう。

  •  レーはコンパクトな町のため、街歩きは比較的簡単です。この写真は王宮のある小山の上からレーを見下ろしたもの。<br /><br />[黄色のエリア] <br /> メインバザール通りとオールド・フォート通りで囲まれた町の中心部<br /><br />[茶色のエリア] <br /> 古い家屋が並ぶ旧市街。すぐ南にあるのがポログラウンド。その先、緑の辺りがフレンドリー・ゲート。<br /><br />[紫のエリア] <br /> フォート通りを中心に、ホテルやゲストハウスが集まります。中心部から北西に伸びるチャングスパ通り沿いにもホテルが多く並びます。見ての通り、中心部を少し離れると緑が豊富です。<br /><br /> 遠くに見える雪山がストック・カングリ(6153m)。山脈の麓に空港の滑走路(白い部分)が見えます。

     レーはコンパクトな町のため、街歩きは比較的簡単です。この写真は王宮のある小山の上からレーを見下ろしたもの。

    [黄色のエリア]
     メインバザール通りとオールド・フォート通りで囲まれた町の中心部

    [茶色のエリア]
     古い家屋が並ぶ旧市街。すぐ南にあるのがポログラウンド。その先、緑の辺りがフレンドリー・ゲート。

    [紫のエリア]
     フォート通りを中心に、ホテルやゲストハウスが集まります。中心部から北西に伸びるチャングスパ通り沿いにもホテルが多く並びます。見ての通り、中心部を少し離れると緑が豊富です。

     遠くに見える雪山がストック・カングリ(6153m)。山脈の麓に空港の滑走路(白い部分)が見えます。

  • 以下、レーの基本情報です。<br /><br />==ホテル==<br /> 観光地であるため、宿は豊富。全体的にゲストハウスが多く、安い所で共同シャワーで200ルピー(380円)から。ホットシャワー付きのダブルで300-600ルピー(570-1140円)くらい。もちろんより高級なホテルもあります。チャングスパ方面には緑豊かで小洒落た宿が多いのですが、レー中心部やバスターミナルから遠いのが難点。なお、レーにはオートリキシャがないため、移動はタクシーか徒歩になります。<br /><br />==食事==<br /> レストランは中心部やチャングスパ通りに多数。ただしどこもツーリステックな感じ。ローカル向けのチベット料理店はメインバザール東側の路地にあり、モモなどが安く食べられます。どちらにせよ、レーの夜は早いので、ほとんどの店は9時には閉店します。<br /> また、オールドフォート通り裏にマーケットがあり、そこで野菜や果物が購入できます。ちなみに店主はスリナガル人がほとんど。市内にモスクがあるのを見てわかるとおり、商売上手なスリナガル人はここにも進出中です。<br /><br />==ランドリー==<br /> 中心部に2軒。チャングスパに1軒。恐らくホテルでも可能。Dzomsaという店で1kg70ルピー(130円)。 <br /><br />==ATM==<br /> メインバザール通りとフォート通りに1つづつ。24時間営業。<br /><br />==インターネット==<br /> 衛星回線を使用したものが多数。1時間90ルピー(170円)で横並び。 インドの相場を考えるとかなり割高です。<br /><br />==停電==<br /> 昼前から夕方に長時間、夜中に1-2時間停電する傾向があります。これが季節的なものなのか、いつもそうなのかは不明です。

    以下、レーの基本情報です。

    ==ホテル==
     観光地であるため、宿は豊富。全体的にゲストハウスが多く、安い所で共同シャワーで200ルピー(380円)から。ホットシャワー付きのダブルで300-600ルピー(570-1140円)くらい。もちろんより高級なホテルもあります。チャングスパ方面には緑豊かで小洒落た宿が多いのですが、レー中心部やバスターミナルから遠いのが難点。なお、レーにはオートリキシャがないため、移動はタクシーか徒歩になります。

    ==食事==
     レストランは中心部やチャングスパ通りに多数。ただしどこもツーリステックな感じ。ローカル向けのチベット料理店はメインバザール東側の路地にあり、モモなどが安く食べられます。どちらにせよ、レーの夜は早いので、ほとんどの店は9時には閉店します。
     また、オールドフォート通り裏にマーケットがあり、そこで野菜や果物が購入できます。ちなみに店主はスリナガル人がほとんど。市内にモスクがあるのを見てわかるとおり、商売上手なスリナガル人はここにも進出中です。

    ==ランドリー==
     中心部に2軒。チャングスパに1軒。恐らくホテルでも可能。Dzomsaという店で1kg70ルピー(130円)。

    ==ATM==
     メインバザール通りとフォート通りに1つづつ。24時間営業。

    ==インターネット==
     衛星回線を使用したものが多数。1時間90ルピー(170円)で横並び。 インドの相場を考えるとかなり割高です。

    ==停電==
     昼前から夕方に長時間、夜中に1-2時間停電する傾向があります。これが季節的なものなのか、いつもそうなのかは不明です。

  • [市内観光]<br /><br />続いて、市内の観光ポイントについて。<br /><br />==レー王宮==<br /><br /> レーの観光スポットとしてまず思いつくのがレー王宮(写真左)とナムギャル・ツェモ・ゴンパ(写真右)。王宮は旧市街の北側にある山の中腹、ゴンパは山の上にあります。共に旧市街から山道が続いているため、簡単に歩いて行けます。とはいえ、レーは3500メートルの高地。みんなゼーゼー言いながら登っていました。

    [市内観光]

    続いて、市内の観光ポイントについて。

    ==レー王宮==

     レーの観光スポットとしてまず思いつくのがレー王宮(写真左)とナムギャル・ツェモ・ゴンパ(写真右)。王宮は旧市街の北側にある山の中腹、ゴンパは山の上にあります。共に旧市街から山道が続いているため、簡単に歩いて行けます。とはいえ、レーは3500メートルの高地。みんなゼーゼー言いながら登っていました。

  •  王宮は入場料100元(190円)。 修復が不十分で見所は少なめ。全体的には、人の住んでいない大きな家、と言った感じです。ただ、祭りのイベントの時だけは、普段はない装飾とライトアップがほどこされて、かなり良い感じでした(写真)。<br /><br /> 王宮の後は、さらに山を登りナムギャル・ツェモ・ゴンパ(20ルピー=38円)へ。その山頂部分にくたびれた城塞跡があります。ここからレー全体を見下ろすと、先に紹介した写真のような景色が味わえます。王宮、ゴンパ共に、遠回りの道を通って車でも行けますが、やはりここは息を切らしながら徒歩で行きたいところです。

     王宮は入場料100元(190円)。 修復が不十分で見所は少なめ。全体的には、人の住んでいない大きな家、と言った感じです。ただ、祭りのイベントの時だけは、普段はない装飾とライトアップがほどこされて、かなり良い感じでした(写真)。

     王宮の後は、さらに山を登りナムギャル・ツェモ・ゴンパ(20ルピー=38円)へ。その山頂部分にくたびれた城塞跡があります。ここからレー全体を見下ろすと、先に紹介した写真のような景色が味わえます。王宮、ゴンパ共に、遠回りの道を通って車でも行けますが、やはりここは息を切らしながら徒歩で行きたいところです。

  • ==シャンティ・ストゥーパ==<br /><br /> 景色の良さという点で王宮に負けないのが、チャングスパを抜けた先の丘の上にあるシャンティ・ストゥーパ。日本山妙法寺が建てた仏塔です。チャングスパ側から急な階段を登って行くか、遠回りの道路を通って車で行きます。このストゥーパ自体、ラダックと深い関係はありませんが、とにかくここからの景色は抜群です。

    ==シャンティ・ストゥーパ==

     景色の良さという点で王宮に負けないのが、チャングスパを抜けた先の丘の上にあるシャンティ・ストゥーパ。日本山妙法寺が建てた仏塔です。チャングスパ側から急な階段を登って行くか、遠回りの道路を通って車で行きます。このストゥーパ自体、ラダックと深い関係はありませんが、とにかくここからの景色は抜群です。

  •  ストゥーパ近くの広いテラスからはレーの街を見下ろすことができます。端に座ってぼーっとする人。昼寝をする人、ヨガや瞑想をする人。過ごし方はひとそれぞれ。何時間でもいられます。また、ここは日の出スポットでもあります。

     ストゥーパ近くの広いテラスからはレーの街を見下ろすことができます。端に座ってぼーっとする人。昼寝をする人、ヨガや瞑想をする人。過ごし方はひとそれぞれ。何時間でもいられます。また、ここは日の出スポットでもあります。

  •  それにしても、いい眺めだ!

     それにしても、いい眺めだ!

  • ==買い物(民族服)==<br /><br /> 次に、ショッピング環境についてはどうでしょうか。市内にはメインロードを中心に土産物屋が多数あります。その他、フレンドシップ・ゲートとポログランドの間にモティ・バザールと呼ばれる現地人向けの商店街があります。よりローカルな雰囲気を味わいたい人には、旧市街がおすすめです。メインバザールを外れ、オールドタウンに足を踏み入れると、そこには観光客向けではないラダッキーの世界。写真はそこで見つけた民族衣装店。<br /><br />写真: 店先に吊るされたゴンチェとベスト。女性物のゴンチェは腰の下にフレアー付き。

    ==買い物(民族服)==

     次に、ショッピング環境についてはどうでしょうか。市内にはメインロードを中心に土産物屋が多数あります。その他、フレンドシップ・ゲートとポログランドの間にモティ・バザールと呼ばれる現地人向けの商店街があります。よりローカルな雰囲気を味わいたい人には、旧市街がおすすめです。メインバザールを外れ、オールドタウンに足を踏み入れると、そこには観光客向けではないラダッキーの世界。写真はそこで見つけた民族衣装店。

    写真: 店先に吊るされたゴンチェとベスト。女性物のゴンチェは腰の下にフレアー付き。

  • この店の商品の相場はこんな感じでした。ここだけ1ルピー=2円で計算。<br /><br />ゴンチェ(ウール製のガウン): <br /> 500-600ルピー(1000円-1200円)。<br />ベスト: 400-500ルピー(800円-1000円)<br />ゴンダ(シルクハットのような帽子): 300(600円)<br />先の丸まった靴: 500(1000円)<br />タルチョ(ハンカチサイズのマントラの書かれた旗)<br /> 10枚セット25ルピー(50円)<br />線香(incense): 10-20ルピー(20-40円)<br /><br />これだけ揃えれば、ラダッキー風の格好をすることができます。ただし、普段着る機会はないと思うので、その辺は自己責任で。その他、骨董品店でペラク(コブラのような被り物)、モティ・バザールで、袈裟専門店を見つけました。 <br /><br />写真: ゴンダと線香

    この店の商品の相場はこんな感じでした。ここだけ1ルピー=2円で計算。

    ゴンチェ(ウール製のガウン):
     500-600ルピー(1000円-1200円)。
    ベスト: 400-500ルピー(800円-1000円)
    ゴンダ(シルクハットのような帽子): 300(600円)
    先の丸まった靴: 500(1000円)
    タルチョ(ハンカチサイズのマントラの書かれた旗)
     10枚セット25ルピー(50円)
    線香(incense): 10-20ルピー(20-40円)

    これだけ揃えれば、ラダッキー風の格好をすることができます。ただし、普段着る機会はないと思うので、その辺は自己責任で。その他、骨董品店でペラク(コブラのような被り物)、モティ・バザールで、袈裟専門店を見つけました。

    写真: ゴンダと線香

  • [郊外観光]<br /><br />続いて郊外の見所です。<br /><br />==ティクセ・ゴンパ==<br /><br /> レー近郊には多数ゴンパがあり、こちらも観光客に人気です。その中でメジャーなのがティクセ・ゴンパとヘミス・ゴンパ。私の一押しは、レーから40分ほど南にあるティクセ・ゴンパです。まず目をひくのはそのインパクトのある外観。白い僧坊で埋まった山の斜面は、それ全体で何か大きな建造物のようでもあります(写真)。

    [郊外観光]

    続いて郊外の見所です。

    ==ティクセ・ゴンパ==

     レー近郊には多数ゴンパがあり、こちらも観光客に人気です。その中でメジャーなのがティクセ・ゴンパとヘミス・ゴンパ。私の一押しは、レーから40分ほど南にあるティクセ・ゴンパです。まず目をひくのはそのインパクトのある外観。白い僧坊で埋まった山の斜面は、それ全体で何か大きな建造物のようでもあります(写真)。

  •  このゴンパの売りが朝のプージャ(読経の時間)。プージャを見学できるゴンパは他にもありますが、ここは観光客に対して特にオープンなのです。プージャはだいたい朝7時ごろスタートします。この時間に間に合うバスはないはずなので、各自レーからの交通手段を用意するか、少し遅れての参加になります。<br /><br /> プージャ10分前くらいになると、子供の僧侶がお堂入口に集まり、何か歌を歌い始めます(写真)。実は、プージャ参加者の半分くらいは小学生くらいの見習い坊主なのです。

     このゴンパの売りが朝のプージャ(読経の時間)。プージャを見学できるゴンパは他にもありますが、ここは観光客に対して特にオープンなのです。プージャはだいたい朝7時ごろスタートします。この時間に間に合うバスはないはずなので、各自レーからの交通手段を用意するか、少し遅れての参加になります。

     プージャ10分前くらいになると、子供の僧侶がお堂入口に集まり、何か歌を歌い始めます(写真)。実は、プージャ参加者の半分くらいは小学生くらいの見習い坊主なのです。

  •  このゴンパ最大の特長は、観光客が僧侶の列と列の「あいだ」に入って見学できることです。私が知るかぎりこんなオープンなゴンパは他にありません。普通は厳粛な雰囲気で、写真を撮るのもはばかれるくらい。中に入ると、壁沿いに加え列の間にも欧米人の団体が座って開始を待っていました。せっかくなので私も列の間に座ります。

     このゴンパ最大の特長は、観光客が僧侶の列と列の「あいだ」に入って見学できることです。私が知るかぎりこんなオープンなゴンパは他にありません。普通は厳粛な雰囲気で、写真を撮るのもはばかれるくらい。中に入ると、壁沿いに加え列の間にも欧米人の団体が座って開始を待っていました。せっかくなので私も列の間に座ります。

  •  僧侶は2列 x 2列で向かい合って座り、入り口に近いほうに子供の坊主、奥のほうにベテラン僧侶が座ります。私は少年僧のすぐ前に陣取って彼らを観察してみます。どうもプージャに集中できないようで、おしゃべりしたりわざと大声でお経を読んだりして終始ふざけぎみ。年配の僧侶から「最近の若いものは..」と嘆きごえが聞こえてきそうです。退屈なプージャを少しでも楽しもうとすると、こうなってしまうのでしょう。私の小学生時代を思い出します。

     僧侶は2列 x 2列で向かい合って座り、入り口に近いほうに子供の坊主、奥のほうにベテラン僧侶が座ります。私は少年僧のすぐ前に陣取って彼らを観察してみます。どうもプージャに集中できないようで、おしゃべりしたりわざと大声でお経を読んだりして終始ふざけぎみ。年配の僧侶から「最近の若いものは..」と嘆きごえが聞こえてきそうです。退屈なプージャを少しでも楽しもうとすると、こうなってしまうのでしょう。私の小学生時代を思い出します。

  •  ここのプージャのもうひとつの特徴は、お経の唱え方が少々エンターテイニングなところ。何か合唱団でも見ているかのように、大人の声と子供の声がシンクロしてどんどんテンションが上がっていきます。ラッパ、太鼓、シンバルなどの楽器も多用され、見ていて飽きません。楽しさと力強さが共存した見事なセッションです。

     ここのプージャのもうひとつの特徴は、お経の唱え方が少々エンターテイニングなところ。何か合唱団でも見ているかのように、大人の声と子供の声がシンクロしてどんどんテンションが上がっていきます。ラッパ、太鼓、シンバルなどの楽器も多用され、見ていて飽きません。楽しさと力強さが共存した見事なセッションです。

  •  お経の節目が来ると、なぜかお茶の時間になります。さっきまでお経を読んでいた子供の一部が、ヤカンやバケツを引きずるように持って堂内を駈けずり回ります。ヤカンにはバター茶が、バケツにはツァンパ用の粉が入っています。それを各自、手で練り合わせて饅頭のようにしてから口に入れます。<br /> <br /> しばらくすると、再びお経がスタート。どうもこのプージャは朝食の時間も兼ねているようです。私が見学した日のプージャは比較的長く、2時間近く続けられました。ツアー客はすでに次の目的地に向かい、最後まで残っていたは私を含め2,3人だけでした。

     お経の節目が来ると、なぜかお茶の時間になります。さっきまでお経を読んでいた子供の一部が、ヤカンやバケツを引きずるように持って堂内を駈けずり回ります。ヤカンにはバター茶が、バケツにはツァンパ用の粉が入っています。それを各自、手で練り合わせて饅頭のようにしてから口に入れます。
     
     しばらくすると、再びお経がスタート。どうもこのプージャは朝食の時間も兼ねているようです。私が見学した日のプージャは比較的長く、2時間近く続けられました。ツアー客はすでに次の目的地に向かい、最後まで残っていたは私を含め2,3人だけでした。

  •  プージャの後、中庭を抜けて右手側の建物を見学。 ここには14mの仏像が鎮座しています。入場できるのは二階部分で、ちょうどここから仏像の上半身が見えます。<br /><br /> 仏像の真正面にひかれた絨毯に座り、目を閉じて少し瞑想してみます。私以外誰もいない空間で、静かで落ち着いた時間が流れます。十分に無の充実感を味わった後、この巨大なゴンパを後にしました。

     プージャの後、中庭を抜けて右手側の建物を見学。 ここには14mの仏像が鎮座しています。入場できるのは二階部分で、ちょうどここから仏像の上半身が見えます。

     仏像の真正面にひかれた絨毯に座り、目を閉じて少し瞑想してみます。私以外誰もいない空間で、静かで落ち着いた時間が流れます。十分に無の充実感を味わった後、この巨大なゴンパを後にしました。

  •  雰囲気、貫禄、楽しさ、敷居の低さ、どこを取っても高得点。思わずリピートしたくなるティクセ・ゴンパ、まじオススメです。

     雰囲気、貫禄、楽しさ、敷居の低さ、どこを取っても高得点。思わずリピートしたくなるティクセ・ゴンパ、まじオススメです。

  • ==学校訪問(TCV)==<br /><br /> ゴンパ訪問以外で、私が行った活動としては「学校訪問」があります。レーから車で10分ほど南にあるチョグラムサルには、亡命チベット人のための教育機関TCV (Tibet Children&#39;s Villeages)があります。ダラムサラでTCVを訪問した時は楽しかったので、こちらでも挑戦です。<br /><br /> TCVはチョグラムサルのチベット人移住区から山のほうに進んだ先にあります。訪問したのは、授業も終わっている夕方。売店、運動場、校舎を適当に見学した後、寄宿舎(写真)の前を歩いていると、生徒が手招きして中に入れてくれました。

    ==学校訪問(TCV)==

     ゴンパ訪問以外で、私が行った活動としては「学校訪問」があります。レーから車で10分ほど南にあるチョグラムサルには、亡命チベット人のための教育機関TCV (Tibet Children's Villeages)があります。ダラムサラでTCVを訪問した時は楽しかったので、こちらでも挑戦です。

     TCVはチョグラムサルのチベット人移住区から山のほうに進んだ先にあります。訪問したのは、授業も終わっている夕方。売店、運動場、校舎を適当に見学した後、寄宿舎(写真)の前を歩いていると、生徒が手招きして中に入れてくれました。

  •  寮は平屋でガーデンまである洒落た造り。建物に入るとすぐに広いオープンスペースがあり、それを取り囲むように寝室が2つ、奥にキッチンがあります。寝室は2段パイプベットを5個並べただけのシンプルな造り(写真)。中には制服を着たチベット人二人と私服のラダック人二人。さらには、近所の子供も遊びに来ていて、誰が誰だかよくわかりません。<br /><br /> 適当に雑談していると、突然、学校の先生がやってきて追い出されました。本当はオフィスで許可を取らなくてはいけなかったのです。まあ、ダラムサラでは入れなかった寮に入れたのだからよしとしましょう。一歩前進です。

     寮は平屋でガーデンまである洒落た造り。建物に入るとすぐに広いオープンスペースがあり、それを取り囲むように寝室が2つ、奥にキッチンがあります。寝室は2段パイプベットを5個並べただけのシンプルな造り(写真)。中には制服を着たチベット人二人と私服のラダック人二人。さらには、近所の子供も遊びに来ていて、誰が誰だかよくわかりません。

     適当に雑談していると、突然、学校の先生がやってきて追い出されました。本当はオフィスで許可を取らなくてはいけなかったのです。まあ、ダラムサラでは入れなかった寮に入れたのだからよしとしましょう。一歩前進です。

  • [バイクでゴンパ巡り]<br /><br /> レー近郊には数キロ置きに集落があり、それぞれに個性的なゴンパがあります。ツアーなどで回るのはせいぜい2−3ヶ所。それらをスタンプラリーのように全部回ったら面白いのでは...暇人が考えそうなことです。でも、時間さえあればできるという物ではありません。大半の村へは一日1−2本しかバスが通っていないため、一度に多くのゴンパを回ることは不可能です。かと言って談合料金で走るタクシーを貸しきるのはかなり割高。結果、消去法で残ったのが「オートバイのレンタル」です。

    [バイクでゴンパ巡り]

     レー近郊には数キロ置きに集落があり、それぞれに個性的なゴンパがあります。ツアーなどで回るのはせいぜい2−3ヶ所。それらをスタンプラリーのように全部回ったら面白いのでは...暇人が考えそうなことです。でも、時間さえあればできるという物ではありません。大半の村へは一日1−2本しかバスが通っていないため、一度に多くのゴンパを回ることは不可能です。かと言って談合料金で走るタクシーを貸しきるのはかなり割高。結果、消去法で残ったのが「オートバイのレンタル」です。

  • ==レーのバイク事情==<br /><br /> 実は、ラダックはツーリング旅行者に人気の目的地。外国人だけでなくインド人もバイクで山を越えてレーまでやってきます。幸い、レーにはバイク・レンタル店が3−4軒あり、レー近郊だけツーリングすることも可能です。<br /><br /> レーのレンタルバイク屋は、オールドフォート通りやチャングスパ通りにいくつかあります。中古マーケットで仕入れてきたバイクを専属エンジニアが整備しながら、主に外国人にレンタルしています。相場は350cc Royal Enfield 600ルピー(1150円)、150CC Bajaj Pulsar 500ルピー(950円)、スクーター450ルピー(860円)前後。それぞれ一日分のレンタル料で、長期で借りれば安くなります。<br /><br /> レンタル時にはパスポートまたは、写真つきIDが必要です。さらに、何が起きても店は責任とりませんよ、と事細かく書かれた契約書にサインさせられます。保険などないので、何が起きても自己責任。安全運転で行きましょう。なお、国際免許のチェックはなし。ヘルメットをかぶっている限り交通警察に止められることもないでしょう。この敷居の低さが海外ツーリングの魅力です。<br /><br /><br />写真: レー王宮とその左上に見えるシャンティ・ストゥーパ。手前がBajaj XCD。

    ==レーのバイク事情==

     実は、ラダックはツーリング旅行者に人気の目的地。外国人だけでなくインド人もバイクで山を越えてレーまでやってきます。幸い、レーにはバイク・レンタル店が3−4軒あり、レー近郊だけツーリングすることも可能です。

     レーのレンタルバイク屋は、オールドフォート通りやチャングスパ通りにいくつかあります。中古マーケットで仕入れてきたバイクを専属エンジニアが整備しながら、主に外国人にレンタルしています。相場は350cc Royal Enfield 600ルピー(1150円)、150CC Bajaj Pulsar 500ルピー(950円)、スクーター450ルピー(860円)前後。それぞれ一日分のレンタル料で、長期で借りれば安くなります。

     レンタル時にはパスポートまたは、写真つきIDが必要です。さらに、何が起きても店は責任とりませんよ、と事細かく書かれた契約書にサインさせられます。保険などないので、何が起きても自己責任。安全運転で行きましょう。なお、国際免許のチェックはなし。ヘルメットをかぶっている限り交通警察に止められることもないでしょう。この敷居の低さが海外ツーリングの魅力です。


    写真: レー王宮とその左上に見えるシャンティ・ストゥーパ。手前がBajaj XCD。

  • ==初めてのバイク==<br /><br /> ちなみに、私はバイクに乗るのが今回初めて。何から何まで初めての体験です。まずはバイク選びから。大型バイクは転んだ時持ち起こすのが大変なのでパス。逆に軽量のスクーターはデコボコ道が苦手。そこで125CCのスポーツバイクBajaj XCDを選択しました。ちなみにBajajはインド最大のオートリキシャ製造メーカーです。<br /><br /> 店主に基本的な手ほどきを受けた後、町外れの道路まで行き、ひたすらギア変換の練習。何度もエンストを繰り返しながら、2時間後にはとりあえず運転できるレベルになりました。あとは実践あるのみです。<br /><br />写真: Royal Enfield。英国の古典ブランド。現在はインド資本。

    ==初めてのバイク==

     ちなみに、私はバイクに乗るのが今回初めて。何から何まで初めての体験です。まずはバイク選びから。大型バイクは転んだ時持ち起こすのが大変なのでパス。逆に軽量のスクーターはデコボコ道が苦手。そこで125CCのスポーツバイクBajaj XCDを選択しました。ちなみにBajajはインド最大のオートリキシャ製造メーカーです。

     店主に基本的な手ほどきを受けた後、町外れの道路まで行き、ひたすらギア変換の練習。何度もエンストを繰り返しながら、2時間後にはとりあえず運転できるレベルになりました。あとは実践あるのみです。

    写真: Royal Enfield。英国の古典ブランド。現在はインド資本。

  • ==市内巡り==<br /><br /> 運転の基本は覚えたものの、交通量の多い通りを走るのはまだ不安です。そこで練習を兼ねて市内めぐりに行くことにしました。レー市内には、わざわざ行く程でもない観光スポットがいくつかあるので、そこをバイクで一気に回ります。スタートは、メインバザール通りを少し南に行った先にあるフレンドリー・ゲート(ピンクの点)。すぐ近くにあるタクシースタンドからレー王宮やツェモ・ゴンパへと登っていく道が出ています。<br /><br />ルート上の立ち寄りスポット<br />0. フレンドリーゲート/タクシースタンド<br />1. ナムギャル・ツェモ・ゴンパ: 景色いい。<br />2. レー北側の無名ストゥーパ<br />3. ティスル・ストゥーパ: 仏塔跡。<br />4. ドンキー・サンクチュアリー(野良ロバの保護施設)<br />5. サンカール・ゴンパ: 地元のゴンパ<br />6. シャンティ・ストゥーパ: 景色いい。簡易食堂あり。<br />7. チョウカン・ゴンパ メインバザールにあるゴンパ。もちろん徒歩でも行けます。<br />8. レー王宮: 一度タクシースタンドに戻ってから行きます。<br /><br /><br />地図: <br />赤い点 - 上から北側の無名ストゥーパ、ティスル・ストゥーパ、シャンティ・ストゥーパ、レー王宮、ポログラウンド、バスターミナル<br /><br />黄色い点 - 上からドンキー・サンクチュアリー、サンカール・ゴンパ、ナムギャル・ツェモ・ゴンパ、チョウカン・ゴンパ(メインバザール)、ロータリー(スリナガル方面とマナリー方面への分岐)

    ==市内巡り==

     運転の基本は覚えたものの、交通量の多い通りを走るのはまだ不安です。そこで練習を兼ねて市内めぐりに行くことにしました。レー市内には、わざわざ行く程でもない観光スポットがいくつかあるので、そこをバイクで一気に回ります。スタートは、メインバザール通りを少し南に行った先にあるフレンドリー・ゲート(ピンクの点)。すぐ近くにあるタクシースタンドからレー王宮やツェモ・ゴンパへと登っていく道が出ています。

    ルート上の立ち寄りスポット
    0. フレンドリーゲート/タクシースタンド
    1. ナムギャル・ツェモ・ゴンパ: 景色いい。
    2. レー北側の無名ストゥーパ
    3. ティスル・ストゥーパ: 仏塔跡。
    4. ドンキー・サンクチュアリー(野良ロバの保護施設)
    5. サンカール・ゴンパ: 地元のゴンパ
    6. シャンティ・ストゥーパ: 景色いい。簡易食堂あり。
    7. チョウカン・ゴンパ メインバザールにあるゴンパ。もちろん徒歩でも行けます。
    8. レー王宮: 一度タクシースタンドに戻ってから行きます。


    地図:
    赤い点 - 上から北側の無名ストゥーパ、ティスル・ストゥーパ、シャンティ・ストゥーパ、レー王宮、ポログラウンド、バスターミナル

    黄色い点 - 上からドンキー・サンクチュアリー、サンカール・ゴンパ、ナムギャル・ツェモ・ゴンパ、チョウカン・ゴンパ(メインバザール)、ロータリー(スリナガル方面とマナリー方面への分岐)

  •  この市内めぐりは約20キロ1時間のコースで、練習にピッタリです。ロバの楽園を含め、神聖な場所が多いので、「プチ・聖地巡礼コース」と呼ぶことにしましょう。<br /><br />写真:ティスル・ストゥーパ。探検家気分で上まで登れます。

     この市内めぐりは約20キロ1時間のコースで、練習にピッタリです。ロバの楽園を含め、神聖な場所が多いので、「プチ・聖地巡礼コース」と呼ぶことにしましょう。

    写真:ティスル・ストゥーパ。探検家気分で上まで登れます。

  • ==下ラダック==<br /><br /> 心の準備ができたところで、レー郊外へ繰り出したいと思います。コースは大きく分けて2つ。インダス河(水色の線)の上流側にある上ラダックと下流側の下ラダック。レーから見れば西(スリナガル方面)が下ラダック。南(マナリー方面)が上ラダックになります。それぞれルート上に村があり、ゴンパがあります。<br /><br /> 訪問するゴンパはすべてチベット仏教の僧院ですが、意外や意外、宗派はバラバラです。大雑把に分類するとこうなります。<br /><br />ヘミス、シェイ、チェムレ - へミス系のドゥク派。<br />スタクナ - ブータン系のドゥク派。<br />スピトク、ストック - スピトク系ゲルク派<br />ティクセ - ゲルク派<br />ピャン - ディクン派<br />マト - サキャ派 <br />タクトク ニンマ派<br /><br /> 教義や本尊など細かい違いはあると思いますが、知識がないと厳しいでしょう。ここはシンプルにゴンパの「外観」と「雰囲気」に注目して旅したいと思います。<br /><br />地図: ラダック・ゴンパ巡りマップ。水色の線がインダス川。赤い数字は距離(KM)。

    ==下ラダック==

     心の準備ができたところで、レー郊外へ繰り出したいと思います。コースは大きく分けて2つ。インダス河(水色の線)の上流側にある上ラダックと下流側の下ラダック。レーから見れば西(スリナガル方面)が下ラダック。南(マナリー方面)が上ラダックになります。それぞれルート上に村があり、ゴンパがあります。

     訪問するゴンパはすべてチベット仏教の僧院ですが、意外や意外、宗派はバラバラです。大雑把に分類するとこうなります。

    ヘミス、シェイ、チェムレ - へミス系のドゥク派。
    スタクナ - ブータン系のドゥク派。
    スピトク、ストック - スピトク系ゲルク派
    ティクセ - ゲルク派
    ピャン - ディクン派
    マト - サキャ派 
    タクトク ニンマ派

     教義や本尊など細かい違いはあると思いますが、知識がないと厳しいでしょう。ここはシンプルにゴンパの「外観」と「雰囲気」に注目して旅したいと思います。

    地図: ラダック・ゴンパ巡りマップ。水色の線がインダス川。赤い数字は距離(KM)。

  •  各ゴンパの特長についてマニアックなほど詳しく知りたい方は、次の本が参考になるでしょう。<br /><br />旅行人ウルトラガイド「ラダック」<br />Ladakh - The Essential Guide (800ルピー)。

     各ゴンパの特長についてマニアックなほど詳しく知りたい方は、次の本が参考になるでしょう。

    旅行人ウルトラガイド「ラダック」
    Ladakh - The Essential Guide (800ルピー)。

  •  まずは下ラダックのコースに行ってみます。レー南のガソリンスタンドそばにロータリーがあるので、そこを直進します。空港のフェンスに沿って最後まで走ると、左前方にスピトク・ゴンパ(写真)が見えてきます。レー市街地から近く、10分ちょっとで到着できるでしょう。

     まずは下ラダックのコースに行ってみます。レー南のガソリンスタンドそばにロータリーがあるので、そこを直進します。空港のフェンスに沿って最後まで走ると、左前方にスピトク・ゴンパ(写真)が見えてきます。レー市街地から近く、10分ちょっとで到着できるでしょう。

  •  荒涼とした岩地に建つゴンパですが、中に入り反対側を見てみると豊かな農村風景が広がっていました。ゴンパがあるということは、村があるということ。村があるということは農地もあるわけです。すぐ近くにはインダス川も流れています。<br /><br /> 道路に戻り、さらに西に進むと右手側にピャン村と丘の上のゴンパが見えてきます。ここにも立ち寄った後、レーに戻ります。この幹線道路をずっと走っていけば有名ゴンパのあるアルチ(67km)ラマユル(125km)まで行けますが、さすがに日帰りはきつそう。ここで引き返すことにしました。往復約28キロ 1時間強のツーリングです。見所はやや少なめ。

     荒涼とした岩地に建つゴンパですが、中に入り反対側を見てみると豊かな農村風景が広がっていました。ゴンパがあるということは、村があるということ。村があるということは農地もあるわけです。すぐ近くにはインダス川も流れています。

     道路に戻り、さらに西に進むと右手側にピャン村と丘の上のゴンパが見えてきます。ここにも立ち寄った後、レーに戻ります。この幹線道路をずっと走っていけば有名ゴンパのあるアルチ(67km)ラマユル(125km)まで行けますが、さすがに日帰りはきつそう。ここで引き返すことにしました。往復約28キロ 1時間強のツーリングです。見所はやや少なめ。

  • ==上ラダック==<br /><br /> 続いて上ラダックのコースです。めぼしいゴンパは上ラダックに集中しているので、こちらがメインのコースと言っていいでしょう。インダス川の西側に、ストック、マト、スタクナ、へミス。東側にシェー、ティクセ。さらにはカルの先にチェムレ、タクトクのゴンパがあります。これらを一日でまわることは可能でしょうか。検証してみました。<br /><br /> 今回は長旅になりそうなので、レー市内のガソリンスタンド(写真)で給油しておきます。不便ですが、この地方にはガソリンスタンドが多くありません。感覚的には15キロにひとつ程度でしょうか。最悪の場合、村の売店で瓶から給油してもらいます。<br /><br /> ガソリンスタンド近くのロータリーを南に左折して、まずはチョグラムサルに向かいます。7キロ約10分の道のり。ここにはダライ・ラマの別荘やチベット難民移住区があります。街道沿いに食堂なども多く、ドライブイン的な役割も果たしています。

    ==上ラダック==

     続いて上ラダックのコースです。めぼしいゴンパは上ラダックに集中しているので、こちらがメインのコースと言っていいでしょう。インダス川の西側に、ストック、マト、スタクナ、へミス。東側にシェー、ティクセ。さらにはカルの先にチェムレ、タクトクのゴンパがあります。これらを一日でまわることは可能でしょうか。検証してみました。

     今回は長旅になりそうなので、レー市内のガソリンスタンド(写真)で給油しておきます。不便ですが、この地方にはガソリンスタンドが多くありません。感覚的には15キロにひとつ程度でしょうか。最悪の場合、村の売店で瓶から給油してもらいます。

     ガソリンスタンド近くのロータリーを南に左折して、まずはチョグラムサルに向かいます。7キロ約10分の道のり。ここにはダライ・ラマの別荘やチベット難民移住区があります。街道沿いに食堂なども多く、ドライブイン的な役割も果たしています。

  •  チョグラムサルのタクシースタンドを右に曲がり、インダス川を西側に渡ります。すぐに山の方に向かってまっすぐ伸びる道路が出てくるので、そこを走ります。ストック・カングリ(6153)を正面に見ながらの爽快なドライブ。この視野の広さ、風を感じながらの移動はオートバイならではです。もちろん、レーの中心から出てしまえばヘルメットもかぶりません。<br /><br /> ところで、このような幹線道路から離れた村へは「リンクロード」と呼ばれる一本道が走っています。そこを走るバスは一日1,2本程度。そういう事情もあり、何度か現地人にヒッチハイクされました。

     チョグラムサルのタクシースタンドを右に曲がり、インダス川を西側に渡ります。すぐに山の方に向かってまっすぐ伸びる道路が出てくるので、そこを走ります。ストック・カングリ(6153)を正面に見ながらの爽快なドライブ。この視野の広さ、風を感じながらの移動はオートバイならではです。もちろん、レーの中心から出てしまえばヘルメットもかぶりません。

     ところで、このような幹線道路から離れた村へは「リンクロード」と呼ばれる一本道が走っています。そこを走るバスは一日1,2本程度。そういう事情もあり、何度か現地人にヒッチハイクされました。

  •  数キロ走るとストック村が出てくるので立ち寄ります。ここにはゴンパもありますが、メインはストック王宮。中は博物館(50ルピー=95円)になっており、昔の王族の衣装などが見学できます。王宮の中庭にカフェを見つけたのでそこで一服。ここからは、遠くレーの街まで見通せます。

     数キロ走るとストック村が出てくるので立ち寄ります。ここにはゴンパもありますが、メインはストック王宮。中は博物館(50ルピー=95円)になっており、昔の王族の衣装などが見学できます。王宮の中庭にカフェを見つけたのでそこで一服。ここからは、遠くレーの街まで見通せます。

  •  次の目的地はマト・ゴンパ。直接行く道はないようなので、一旦川沿いの道路まで戻り、数キロ走ります。左側にティクセ・ゴンパが見えた辺りで、マト村に続くリンクロードが出てきます。そこを右折してさらに数キロ。隣村に行くだけで20キロも走ってしまいました。これがもし自転車ならもうやってられないところでしょう。ここでは、お堂と仏像部屋を見せてもらいました(20ルピー=38円)<br /><br /> マト・ゴンパの上から川の方を見てみると、ティクセ・ゴンパが見えました(写真)。この辺りは平地のため10キロ程度の距離なら近隣のゴンパがお互いに見渡せるのです。

     次の目的地はマト・ゴンパ。直接行く道はないようなので、一旦川沿いの道路まで戻り、数キロ走ります。左側にティクセ・ゴンパが見えた辺りで、マト村に続くリンクロードが出てきます。そこを右折してさらに数キロ。隣村に行くだけで20キロも走ってしまいました。これがもし自転車ならもうやってられないところでしょう。ここでは、お堂と仏像部屋を見せてもらいました(20ルピー=38円)

     マト・ゴンパの上から川の方を見てみると、ティクセ・ゴンパが見えました(写真)。この辺りは平地のため10キロ程度の距離なら近隣のゴンパがお互いに見渡せるのです。

  •  次に川のそばにあるスタクナ・ゴンパ(写真)を見学。このように、ほとんどのゴンパは高台の上にあります。あー自転車じゃなくてよかった。ゴンパを見た後は橋を越えて東岸に渡ります。この場所のインダス川はエメラルドグリーンに輝いていて、とにかくきれいでした。

     次に川のそばにあるスタクナ・ゴンパ(写真)を見学。このように、ほとんどのゴンパは高台の上にあります。あー自転車じゃなくてよかった。ゴンパを見た後は橋を越えて東岸に渡ります。この場所のインダス川はエメラルドグリーンに輝いていて、とにかくきれいでした。

  •  川の東側の道はレーからマナリーに続く幹線道路になっています。そのため、トロトロ走る私を車やバイクがどんどん追い抜いていきます。でも、全体的には交通量は少なめです。ここからチョグラムサルの間にも、ティクセとシェイの2つの村とゴンパがあります。これらは帰りに寄るとして、先に進みましょう。<br /><br />写真: シェイ・ゴンパ。<br /><br />

     川の東側の道はレーからマナリーに続く幹線道路になっています。そのため、トロトロ走る私を車やバイクがどんどん追い抜いていきます。でも、全体的には交通量は少なめです。ここからチョグラムサルの間にも、ティクセとシェイの2つの村とゴンパがあります。これらは帰りに寄るとして、先に進みましょう。

    写真: シェイ・ゴンパ。

  •  この道路をさらに南に進むと、カルという村があります。そこから再び川を渡っていくと、チェチュ祭のマスクダンスで有名なヘミス・ゴンパ(100ルピー-190円)。逆にパンゴン湖方面に進むと、タクトク・ゴンパとチェムレ・ゴンパ(50ルピー=95円)があります。運転に自信のある人なら、このまま5280メートルのチャン峠を越えてパンゴン湖方面に向かうのも面白いでしょう(要入域許可証)。<br /><br /><br />写真: チェムレ・ゴンパ。

     この道路をさらに南に進むと、カルという村があります。そこから再び川を渡っていくと、チェチュ祭のマスクダンスで有名なヘミス・ゴンパ(100ルピー-190円)。逆にパンゴン湖方面に進むと、タクトク・ゴンパとチェムレ・ゴンパ(50ルピー=95円)があります。運転に自信のある人なら、このまま5280メートルのチャン峠を越えてパンゴン湖方面に向かうのも面白いでしょう(要入域許可証)。


    写真: チェムレ・ゴンパ。

  •  再びメインロードまで戻った後、カル、ティクセ、シェイ、チョグラムサルを経由してレーに戻りました。最後は一本道なのでひたすら走るだけです。ここまで紹介した上ラダックのゴンパをすべて回ると合計150キロ、5-6時間の行程です。寺院の見学時間も必要なので、一日で回るのはちょっと厳しいでしょう。実際私も2日に分けました。<br /><br /> ラダック・ゴンパ巡りをやり遂げた感想ですが、ここまでゴンパばかり見ていると正直食傷気味です。それでも全く後悔がないのは、やはりそれが楽しかったから。遠くから見たゴンパの全景、ゴンパの上から見下ろした村の姿、村から村へと移動していく爽快感、どれも十二分に堪能できました。<br /><br />写真: スタクナから見たティクセ

     再びメインロードまで戻った後、カル、ティクセ、シェイ、チョグラムサルを経由してレーに戻りました。最後は一本道なのでひたすら走るだけです。ここまで紹介した上ラダックのゴンパをすべて回ると合計150キロ、5-6時間の行程です。寺院の見学時間も必要なので、一日で回るのはちょっと厳しいでしょう。実際私も2日に分けました。

     ラダック・ゴンパ巡りをやり遂げた感想ですが、ここまでゴンパばかり見ていると正直食傷気味です。それでも全く後悔がないのは、やはりそれが楽しかったから。遠くから見たゴンパの全景、ゴンパの上から見下ろした村の姿、村から村へと移動していく爽快感、どれも十二分に堪能できました。

    写真: スタクナから見たティクセ

  • [まとめ]<br /><br /> さて、ラダック・ライフの魅力は十分伝わったでしょうか。もっと滞在してみたいラダックですが、短い夏の終わりと共にほとんどの旅行者はラダックをあとにします。9月に入れば徐々に気温が下がり始め、トレッキングの条件も悪化します。私もラダックフェスティバルを半分見たあと、次の目的地スリナガルに向かいました。<br /><br /> ラダックで過ごした夢のような日々は、2年以上経った今も時々思い出します。広くて青い空、薄い空気、僧侶の奇妙な歌声、ガス欠を気にしながら走ったあの道。その感覚を思い起こす度に「あー。あの時行っといてよかったなー」と感慨にふけるのでした。

    [まとめ]

     さて、ラダック・ライフの魅力は十分伝わったでしょうか。もっと滞在してみたいラダックですが、短い夏の終わりと共にほとんどの旅行者はラダックをあとにします。9月に入れば徐々に気温が下がり始め、トレッキングの条件も悪化します。私もラダックフェスティバルを半分見たあと、次の目的地スリナガルに向かいました。

     ラダックで過ごした夢のような日々は、2年以上経った今も時々思い出します。広くて青い空、薄い空気、僧侶の奇妙な歌声、ガス欠を気にしながら走ったあの道。その感覚を思い起こす度に「あー。あの時行っといてよかったなー」と感慨にふけるのでした。

  • [リンク集]<br /><br />==インド旅行記一覧==<br />http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album?view_mode=&amp;dmos=os&amp;level1=1&amp;level2=609&amp;level3=&amp;sort=when<br /><br />==海外旅行記一覧==<br />http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album?dmos=os&amp;sort=when&amp;view_mode=list<br /><br />==国内旅行記一覧==<br />http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/?dmos=dm&amp;sort=when&amp;view_mode=list

    [リンク集]

    ==インド旅行記一覧==
    http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album?view_mode=&dmos=os&level1=1&level2=609&level3=&sort=when

    ==海外旅行記一覧==
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