2011/04/21 - 2011/04/22
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世界攻略者さん
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エベレスト街道からゴーキョ街道に移るには、チョラ・パスと呼ばれる5368メートルの峠を越えていかなくてはなりません。道も険しく、メインルートの中では最もタフな区間とされています。そのため、チョラ峠を越えてきたトレッカーは、周りからちょっとだけ尊敬されます。そんなワイルドな峠越えを私もやってきました。もちろん、ガイドなし、ポーターなしです。
**情報は2011年春のもの。1ネパールルピー= 1.2円で計算。
== エベレスト・トレッキングのすすめ シリーズ一覧 ==
① 入門編 (ルート、費用、シーズン、高山病対策)
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10581163/
② 準備編 (TIMS、ガイド、ポーター、装備、ガイドブック)
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10581170/
③ ルクラからナムチェへ - 日本人の残した小さな宝物
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10597198/
④ ナムチェ・バザール 完全ガイド (シャンボチェ、ターメ)
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10597202/
⑤ パノラマ王 チュクン・リへの道 (タンボチェ、ディンボチェ)
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10597206/
⑥ カラパタール vs エベレスト・ベースキャンプ (ゴラクシェプ)
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10597215/
⑦ 男の勲章 チョラパス越え (チョラ峠、ゾンラ) <==
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10597226/
⑧ ゴーキョ街道の歩き方 (ゴーキョ・ピーク、マチェルモ、ポルツェ)
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10597238/
⑨ 雑学編 (節約術、通信事情、自然、シェルパ族、ポーター)
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10581179/
⑩ エベレストの見え方研究 (マウンテン・フライト、カラパタール)
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10581184/
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[目次]
チョラ・パス
ロブチェ - ピラミッド
ゾンラへの道
チョラパス越え 前半
チョラパス越え 後半
ゴーキョへの道
まとめ
[チョラ・パス]
実際にはチョラ峠を越えなくても、ゴーキョ側に移動できます。でも、それはものすごく遠回り(黄緑のルート)。そのルートは、ロブチェ - ペリチェ - パンボチェと来た道を戻った後、ポルツェを経由して、ドーレ、マチェルモ、ゴーキョとゴーキョ街道を進みます。遠回りといっても1日多く歩くだけですが、同じ道を2度歩くことになるのが少々苦痛です。ですので、よほど体力に自信がない人以外は、チョラパスを選択します。「男は黙ってチョラパス」なのです。
地図: 青い線 - チョーラパス越えルート。黄緑の線 - 遠回りルート -
[ロブチェ - ピラミッド]
今日は、2日過ごしたゴラクシェプを後にし、チョラパス手前の集落ゾンラまで行くことにします。 -
ゴラクシェプからロブチェまでは、来た道を戻るだけ。目安は約2時間。私には、ロブチェ近郊で一ヶ所訪問したい場所がありました。それは、通称ピラミッドと呼ばれる施設で、世界で最も高所にある研究所として知られています。場所は、ロブチェに着く15分ほど手前にある小道を奥に進んだ場所。分岐地点に標識もあります。
写真: Pyramid International Laboratory(5050)。背後の氷河に見えるのがロブチェ氷河。 -
分岐から歩くこと数分。文字通りピラミッドの形をした建物が見えてきました。思ったより小型で、側面はすべて太陽光パネルになっています。この建物とは別に、すぐ下に宿泊施設があります。この「ピラミッド」はイタリアの会社が運営する研究所で、ヒマラヤの気候変動、大気汚染、地震活動などを観測しています。カラパタール頂上にあった観測装置は、この会社が設置したものです。今では、エベレストのサウスコール(7986)にも同様の装置があるので、結構本気です。
管理人を見つけてピラミッドの中に入れてもらいました。一階にはコンピューターや通信機器がたくさん置かれ、常時インターネットでデータを発信しています。二階部分はラボになってるとのことですが、見せてもらえませんでした。 -
このピラミッドの裏には、見晴らしのよさそうな稜線があります。私が持っているガイドブックによると、そこからの景色はすばらしいとのこと。半信半疑ですが、写真黄色い点の辺りまで行ってみたいと思います。
ピラミッド向かって右側に上の丘まで伸びる道があります。これは観測小屋への道で、目的地とは逆方向ですが、とりあえずこの道を使って上まで登ります。そこから無理やり稜線まで渡り、最後岩っぽい場所を登って行きます。確か、この辺りにエベレストの標高を測定するのに利用された岩があるという話ですが..見当たりません。正確なビューポイントは発見できませんでしたが、時間もないのでこの辺で妥協しておきます。
写真: 黄色い点 - 展望ポイント付近。後ろの山はプモリ。 -
ここからの景色は、クンブ氷河沿いのパノラマ(クリックで拡大)。ロブチェからゴラクシェプまでどういうルートで歩いたのかよくわかります。高さが足りないのか、エベレストは僅かに見える程度。まあ、こんなところです。
写真: 赤い点 - カラパタール、ゴラクシェプ、ロブチェ。黄色い点 - プモリ、リントレン、クンブツェ、チャンツェ、エベレスト、ヌプツェ、アマダブラム、カンテガ、タマセルク。 -
[ゾンラへの道]
ピラミッドを後にし、ゾンラヘ向かいます。ロブチェからゾンラまでの目安は約3時間。ロブチェから30分ほど歩いた辺りで、トゥクラ行きの道とゾンラ行きの道が分岐します。そのまま道を進めばトゥクラへ。河原を渡って対岸の丘の道に進めばゾンラに至ります。
写真: ロブチェ方向の眺め。写真左の道がゾンラへ。写真右の道が慰霊碑の丘を経てトゥクラへ。 -
河原を渡って対岸の道へ。この場所は、ちょうど慰霊碑のある丘の対岸に当たるわけですが、眺めはそれを上回ります。三角形に尖ったアマダブラム。すぐ下のトゥクラのロッジや遠方のペリチェの集落もよく見えます。惜しむべきはこの時の天気。ピラミッドでの時間ロスを天気が待ってくれませんでした。
写真: 黄色い点 - 下からトゥクラ、ペリチェ。 -
道は丘に沿って右に曲がり、チョラ湖を眼下に西へ進みます。残念ながら湖は凍ったままで、景観的にはいまひとつ。対岸に見える山はチョラツェ。この山を左に見ながら、谷の北側を歩いて行きます。
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ロブチェから2時間半。ゾンラ(4830)に到着です。ここは夏の放牧場で、ロッジが2軒あります。
写真: ゾンラのロッジとチョラツェ(6440)。 -
ここに泊まる人は、すべてチョラパスをこれから越える人、または越えてきた人。峠が越えられるシーズンはそれなりに混み合いますが、それ以外の時期はほとんど客を見込めません。その関係で、ゾンラのロッジには大きなドミトリー(写真)があります。2軒とも個室が満室だったので、私もこのドミトリーで一泊します。
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[チョラパス越え 前半]
翌朝、いよいよチョラパス(5368)に向かって出発です。ガイドブックによると、次のロッジ街タナックまでの目安は5-7時間。これは休憩時間を含めていない時間です。その間一軒の茶屋もありません。チョラ・パスの難しさは、途中で天気が悪くなったり怪我をしたりしても、最寄の宿で休めないことにあります。普通なら最悪でも2時間おきに茶屋があるのに、ここでは一発勝負。しかも道が悪い。それゆえ、チョラ・パス越えはトレッカーから一目置かれるわけです。
峠はロッジから見えてませんが、写真矢印の辺りです。 ゾンラとの高低差は約540メートル。荷物を担いで5000メートル越えをするのは、ゴラクシェプ以来です。 -
朝7時半、ロッジを出発。隣の丘を回りこんだ後、しばらくなだらかな道が続きます。40分ほど歩いて、正面に見えている山の麓へ。ここに小川があるので渡ります。この辺りが少しトリッキーなのですが、とにかく道を見つけて斜面の上まで登ります。2-30分ほど歩いて平らな場所へ。道は右に曲がり、さらに2-30分ほど歩いた先に、急な岩場が現れます。
ここまでは順調。他にもトレッカーがポツポツいたので、道の心配はしなくて済みました。道はある程度はっきりしており、仮にひとりで来たとしても、道を発見できたと思います。ただし、峠の位置をある程度把握している必要はあります。ゾンラの宿では、チョラパスまでの半日ガイドを提供しているという話ですが、料金は3000ルピー(3600円)とぼったくりです。 -
さて、この岩場がチョラパスの最初の難関。急斜面の上に岩や石がゴロゴロしており、その間を登って行きます。道はなく、ケルンに沿って大きな岩をひとつひとつクリアーしていくような感じです。もちろん、このような道は、エベレスト街道にもゴキョー街道にもありません。両手を使って登る区間があるのは、このチョラ峠・ルートだけです。
実際の登りはそれほど危険ではありません。ただし、非常に疲れます。すでに5200メートルを越えており、重い荷物を背負っての岩登り。少し登る度に息が切れます。 -
少し休憩して、ゾンラ側の景色を見てみます。奥に見えるのがアマダブラム。雲に隠れている山がチョラツェ。ロッジのある丘からここまで歩いてきました。
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結局30分ほどかけて岩場の上へ。ようやくチョラパスに到着しました。ここまで約2時間。第一の難関クリアーです。
写真: 35キロのバッグを背負って単独トレックする60代のおじさん。上には上がいます。 -
ここからの眺めは、もし晴れていればこんな感じです。
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峠まで登った後、長い万年雪の道が続きます。これが第二の難関。幸い、シーズン中なので、道ははっきりしています。足跡でつくらたコースを歩くだけ。ここで、初めて逆側からチョーラパスを越えてきたトレッカーとスレ違いました。ここで会うということは、彼らはかなり朝早く出発したはずです。
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道はゆるやかな登り。雪の上を30分ほど歩いた後、チョラパスの出口が見えてきました。万年雪が終わり、最後に岩場を少しよじ登った先が、チョラパスで一番高い場所(5368)です。タルチョはためくこの場所で、始めてチョラパスの反対側を見ることになります。これで第二関門クリアーです。
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[チョラパス越え 後半]
次の関門がタナック(ドラクナク)側の斜面。遠くから見ると、道あるの?ってくらい急なところに道があります。実際にはそれほど危険ではありませんが、とにかく長い長い。膝が悪くなりそうな石や砂利のジグザグ道が永遠と続きます。ここを歩いていると、あーゾンラ側から来てよかった!と改めて思います。
チョラ峠をどちら側から越えるかは、いつも議論になります。難易度でいえば、ゾンラ側からの方が楽。理由は沢山あり、峠までの高低差が少ない、天気がよく体力のある前半に難所を越えられる、さらにゴラクシェプ(5170)ですでに高度順応している、などです。
それでも、トレッカーの3割くらいはタナック側からやってきます。恐らく、ツアーを組みやすいというのが理由の一つだと思います。楽なゴーキョ街道でゆっくり高度順応した後、より標高の高いエベレスト街道に合流する方が合理的です。そうすれば、一番のハイライトであるカラパタールも後半に持ってこれます。一方、シーズンを少し外れるとチョーラパスが雪で越えられないこともあるので、その場合はやはり最初にメインのエベレスト街道を回っておいたほうが得策です。 -
20-30分かけて長い崖の道を下った後、タナックのある谷まで、これまた長い道が続きます。難所はすべてクリアーしたのに、目的地はまだ先の先。少々アップダウンのある道を辛抱強く歩きます。
この区間で、早朝ゾンラを出た人を何人か追い抜きました。大半はごく普通のトレッカーで、ツアー客もいれば、50-60代のオバサンもいます。わざわざヒマラヤに来るくらいだから長時間の歩きは慣れているのでしょう。休憩を取りながら歩けば、チョラパスなど恐れることはないのです。ただし、荷物の多い人は別。私を含め、皆しんどそうでした。 -
崖の後の道、ツアー客の荷物を持ったポーターと抜きつ抜かれつ歩くことが多々ありました。彼らは2-3人分の荷物を持っているので、恐らく30-40キロくらい担いでいるでしょう。その重さになると、そんなにスピードは出せません。ある程度の距離を速足で歩いて休憩、また速足で歩いて休憩、といった進み方をします。一方、私はイーブンペースなので、うさぎと亀のような競争になってしまうのです。
崖から約1時間、最後の丘を越えました。この先はタナックまで谷を下るだけ。この時気づいたのですが、ポーター諸君は下り道になると鬼のように速くなります。荷物の量に関わらず走っているようなスピード。そこまで山道に慣れていない私では、絶対にかないません。谷を下ること45分。やっとタナックのロッジに到着しました。休憩を含めて計5時間。よく頑張った! -
[ゴーキョへの道]
タナック(写真、4680)には宿が3軒。いずれも大型で、しょぼい宿しかないゾンラとは対照的です。通常、ゾンラーから来た人はタナック、タナックから来た人はゾンラで一泊することになります。一方、それでは中途半端と考えて、ゾンラを越えてロブチェ、タナックを越えてゴーキョまで向かう人もいます。私も少し余力があったので、一気にゴーキョまで行くことにしました。 -
タナック(黄色い点)からゴーキョへは、ゴジュンパ氷河を横断して行きます。地図やガイドブックには、タナックの後、すぐに氷河に下って対岸の2ndレイクまで抜けるルートが描かれているのですが、どうも今は違うようです。タナックを出発し、しばらくケルンに従ってモーレン横の道を北に進んでいきます。途中で、氷河に下りる場所があるので、そこから横断開始。ちょっとわかりにくい道ですが、こちらが今のメインルートです。幸い、現地人が通行していたので、迷わずにすみました。
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[まとめ]
タナックからゴーキョ(4750)までは1.5-2時間の道のり。ロッジ従業員の若者を全力で追ったため、着いたときにはもうクタクタでした。こうして長い一日は終わり、私も晴れて「チョラパスを越えてきた男」の仲間入りです。
頑張ってやってきたものの、初めて見るゴーキョ(写真)はどこか寒々としており、私の抱いていたイメージとはずいぶん違います。まーそれはそれとして、明日からの滞在を楽しみたいと思います。何しろ、こんなに苦労して峠を越えてきたわけですから。 -
[リンク集]
==ネパール・トレッキング==
最速のアンナプルナ 全8作 (2009年秋)
http://4travel.jp/travelogue/10444950
エベレスト・トレッキングのすすめ 全10作 (2011年春)
http://4travel.jp/travelogue/10581163
ポカラ・ザ・トレック 全4作 (2013年春)
http://4travel.jp/travelogue/10759203
トレッキング装備購入ガイド 全2作
http://4travel.jp/travelogue/10571988
==ネパール旅行記一覧==
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album?dmos=os&level1=1&level2=771&level3=&sort=when
==海外旅行記一覧==
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album?dmos=os&sort=when&view_mode=list
==国内旅行記一覧==
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/?dmos=dm&sort=when&view_mode=list
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