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ミュンヘンはこれまでに何度も訪れたが、ゆっくり観光をしたことは少ない。それはミュンヘンが音楽都市であるからだ。ガスタイクで演奏会に、シュターツオーパーでオペラに出掛けることがが主たる目的であり、観光はその合間になってしまうからだ。<br /><br />しかし、2010年の盆休みにミュンヘンを訪れた時は、初めてゆっくりと観光を楽しんだ。8月はシーズンオフで、コンサートもオペラもほとんど上演されていない。それでもこの時期にこの町を訪れたのは、ノイシュヴァンシュタイン城を訪れるという家内との長年の約束を実現するため、そして尊敬する音楽家であるG先生のお宅を訪れるためだ。<br /><br />ミュンヘンは世界に誇る音楽都市である、ここで活躍した作曲家としてはモーツァルト、R.シュトラウス、ワーグナー、マーラー、指揮者ではブルーノ・ワルター、カール・ベーム、チェリビダッケ、サヴァリッシュ…、ウィーンは別格としても、ベルリン、ドレスデン、パリ、サンクトペテルブルクと並ぶ音楽の聖地である。<br /><br />モーツァルトは6歳のころからたびたびミュンヘンを訪れた。生まれ故郷のザルツブルクからドイツ、フランス、イギリスを目指した旅の途中には、必ずミュンヘンに滞在し、コンサートを開催した。ミュンヘンの王宮には彼の胸像が展示されている。この町でオペラ「イドメネオ」などの名作を生み出した。ワーグナーはドイツ各地や周辺諸国を転々とするが、バイエルン国王ルートヴィヒ2世の庇護を得て、「ニュルンベルクのマイスタージンガー」や「トリスタンとイゾルデ」などの傑作中の傑作を生み出した。<br /><br />マーラーはウィーンを拠点に活躍したが、ミュンヘンもたびたび滞在し、ここで1910年「一千人の交響曲」の初演を指揮した。R. シュトラウスもこの町を拠点に活躍するが、不幸にも第二次世界大戦で瓦解したシュターツオーパーと壊滅したミュンヘンを目撃することになる。その嘆きを「メタモルフォーゼン」に吐露する。<br /><br />この町の誇るコンサートホールはガスタイク、ベルリンのフィルハーモニーに対抗し1985年にオープンしたホールである。非対称の構造が印象的である。かつてミュンヘンフィルをチェリビダッケとケント・ナガノの指揮で聴いた。また、名門バイエルン放送交響楽団もここを主要会場としており、ロリン・マゼールの指揮で聴いた。しかし近年このホールの音響の悪さが取り沙汰されており、新ホールの建設は断念されたが、音響の改善に取り組む、という新聞記事を読んだ。<br /><br />オペラの殿堂はもちろんシュターツオーパー(バイエルン国立歌劇場)、私はサヴァリッシュの指揮で、ワーグナーの「さまよえるオランダ人」を初めて観た。またウィーンのフォルクスオーパーに相当するオペレッタ劇場は、ゲルトナープラッツ歌劇場、フリードリッヒ・フォン・ゲルトナーは建築家で、バイエルン王ルートヴィヒ1世に見出され、レオ・フォン・クレンツェ(エルミタージュ宮殿の一部も彼の設計)と並ぶ、王のお気に入りの建築家となった。<br /><br />そして小生の最も偉大な友人である、現在武蔵野音楽大学の客演教授であるG教授のお宅を訪問した。ミュンヘンフィル、シュターツオーパーのコンサートマスターとして長年活躍された、ドイツの人間国宝的存在である。先生のご招待を受け、ミュンヘンのご自宅で、夕方から深夜2時過ぎまで、ミュンヘンの指揮台で活躍した巨匠たちのお話を伺った。ご高齢ながら、クナッパーツブッシュ、ケンペ、ベーム、カラヤン、ヴァントなどの歴史的マエストロの指揮姿を生き生きと語ってくださった。このインタヴューは別冊でまとめているので、機会があればご覧いただきたい。

ミュンヘン滞在記No.1: 音楽都市ミュンヘンを彩った音楽家たち(改訂版)

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2010/08/10 - 2010/08/16

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ハンク

ハンクさん

ミュンヘンはこれまでに何度も訪れたが、ゆっくり観光をしたことは少ない。それはミュンヘンが音楽都市であるからだ。ガスタイクで演奏会に、シュターツオーパーでオペラに出掛けることがが主たる目的であり、観光はその合間になってしまうからだ。

しかし、2010年の盆休みにミュンヘンを訪れた時は、初めてゆっくりと観光を楽しんだ。8月はシーズンオフで、コンサートもオペラもほとんど上演されていない。それでもこの時期にこの町を訪れたのは、ノイシュヴァンシュタイン城を訪れるという家内との長年の約束を実現するため、そして尊敬する音楽家であるG先生のお宅を訪れるためだ。

ミュンヘンは世界に誇る音楽都市である、ここで活躍した作曲家としてはモーツァルト、R.シュトラウス、ワーグナー、マーラー、指揮者ではブルーノ・ワルター、カール・ベーム、チェリビダッケ、サヴァリッシュ…、ウィーンは別格としても、ベルリン、ドレスデン、パリ、サンクトペテルブルクと並ぶ音楽の聖地である。

モーツァルトは6歳のころからたびたびミュンヘンを訪れた。生まれ故郷のザルツブルクからドイツ、フランス、イギリスを目指した旅の途中には、必ずミュンヘンに滞在し、コンサートを開催した。ミュンヘンの王宮には彼の胸像が展示されている。この町でオペラ「イドメネオ」などの名作を生み出した。ワーグナーはドイツ各地や周辺諸国を転々とするが、バイエルン国王ルートヴィヒ2世の庇護を得て、「ニュルンベルクのマイスタージンガー」や「トリスタンとイゾルデ」などの傑作中の傑作を生み出した。

マーラーはウィーンを拠点に活躍したが、ミュンヘンもたびたび滞在し、ここで1910年「一千人の交響曲」の初演を指揮した。R. シュトラウスもこの町を拠点に活躍するが、不幸にも第二次世界大戦で瓦解したシュターツオーパーと壊滅したミュンヘンを目撃することになる。その嘆きを「メタモルフォーゼン」に吐露する。

この町の誇るコンサートホールはガスタイク、ベルリンのフィルハーモニーに対抗し1985年にオープンしたホールである。非対称の構造が印象的である。かつてミュンヘンフィルをチェリビダッケとケント・ナガノの指揮で聴いた。また、名門バイエルン放送交響楽団もここを主要会場としており、ロリン・マゼールの指揮で聴いた。しかし近年このホールの音響の悪さが取り沙汰されており、新ホールの建設は断念されたが、音響の改善に取り組む、という新聞記事を読んだ。

オペラの殿堂はもちろんシュターツオーパー(バイエルン国立歌劇場)、私はサヴァリッシュの指揮で、ワーグナーの「さまよえるオランダ人」を初めて観た。またウィーンのフォルクスオーパーに相当するオペレッタ劇場は、ゲルトナープラッツ歌劇場、フリードリッヒ・フォン・ゲルトナーは建築家で、バイエルン王ルートヴィヒ1世に見出され、レオ・フォン・クレンツェ(エルミタージュ宮殿の一部も彼の設計)と並ぶ、王のお気に入りの建築家となった。

そして小生の最も偉大な友人である、現在武蔵野音楽大学の客演教授であるG教授のお宅を訪問した。ミュンヘンフィル、シュターツオーパーのコンサートマスターとして長年活躍された、ドイツの人間国宝的存在である。先生のご招待を受け、ミュンヘンのご自宅で、夕方から深夜2時過ぎまで、ミュンヘンの指揮台で活躍した巨匠たちのお話を伺った。ご高齢ながら、クナッパーツブッシュ、ケンペ、ベーム、カラヤン、ヴァントなどの歴史的マエストロの指揮姿を生き生きと語ってくださった。このインタヴューは別冊でまとめているので、機会があればご覧いただきたい。

旅行の満足度
4.5
観光
4.5
ホテル
4.5
グルメ
4.5
ショッピング
4.0
交通
4.5
同行者
カップル・夫婦
一人あたり費用
10万円 - 15万円
交通手段
鉄道 レンタカー タクシー 飛行機
航空会社
JAL
旅行の手配内容
個別手配
  • ミュンヘンのオーケストラコンサートの殿堂、ガスタイク

    ミュンヘンのオーケストラコンサートの殿堂、ガスタイク

  • ミュンヘンのオペラの殿堂、シュターツオーパー(国立歌劇場)

    イチオシ

    ミュンヘンのオペラの殿堂、シュターツオーパー(国立歌劇場)

  • シュターツオーパーに隣接する王宮レジデンツ、改修中であるが覆いも芸術的である

    シュターツオーパーに隣接する王宮レジデンツ、改修中であるが覆いも芸術的である

  • シュターツオーパー、レジデンツのすぐ横のケンピンスキーホテル、著名音楽家たちの定宿である

    シュターツオーパー、レジデンツのすぐ横のケンピンスキーホテル、著名音楽家たちの定宿である

  • ゲルトナープラッツ歌劇場のファサード

    ゲルトナープラッツ歌劇場のファサード

  • ゲルトナープラッツ歌劇場とフリードリッヒ・フォン・ゲルトナーの像、彼はバイエルン王ルートヴィヒ1世に見出され、レオ・フォン・クレンツェと並ぶ、王のお気に入りの建築家となった

    ゲルトナープラッツ歌劇場とフリードリッヒ・フォン・ゲルトナーの像、彼はバイエルン王ルートヴィヒ1世に見出され、レオ・フォン・クレンツェと並ぶ、王のお気に入りの建築家となった

  • ゲルトナープラッツ(ゲルトナー広場)にある彼の先輩、レオ・フォン・クレンツェの像

    ゲルトナープラッツ(ゲルトナー広場)にある彼の先輩、レオ・フォン・クレンツェの像

  • 町なかでヴァイオリンを奏でる音楽家のたまご

    町なかでヴァイオリンを奏でる音楽家のたまご

  • レジデンツの大広間にあるモーツァルト像、彼はこの広間で演奏を行った

    レジデンツの大広間にあるモーツァルト像、彼はこの広間で演奏を行った

  • レジデンツに展示してあるハープ

    レジデンツに展示してあるハープ

  • レジデンツ内部のワーグナーのオペラに由来する絵画

    レジデンツ内部のワーグナーのオペラに由来する絵画

  • レジデンツ内部のワーグナーのオペラに由来する絵画

    レジデンツ内部のワーグナーのオペラに由来する絵画

  • リンダーホーフ城はフランス、ロココ風

    リンダーホーフ城はフランス、ロココ風

  • リンダーホーフ城の宮殿のファサード

    リンダーホーフ城の宮殿のファサード

  • リンダーホーフ城の中庭

    リンダーホーフ城の中庭

  • リンダーホーフ城にあるヴィーナスの洞窟、オペラ「タンホイザー」に由来する

    リンダーホーフ城にあるヴィーナスの洞窟、オペラ「タンホイザー」に由来する

  • ヴィーナスの洞窟への入り口

    ヴィーナスの洞窟への入り口

  • G教授のお宅の暖炉

    G教授のお宅の暖炉

  • G教授のレッスン室

    G教授のレッスン室

  • G教授宅のメインディッシュの魚料理、盛付けも芸術的

    G教授宅のメインディッシュの魚料理、盛付けも芸術的

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