2010/07/07 - 2010/07/07
197位(同エリア215件中)
まみさん
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2010/07/07水 カウナス(エストニア第二の都市)
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・独立広場と聖ミカエル教会見学
<ここから自転車レンタル>
・悪魔の博物館見学&写真撮影
・チュルリョーニョス美術館見学
・聖ペテロ&パウロ大聖堂見学
・カウナス城(廃墟なので外観のみ)
・サンタコス公園でネリス川とネムナス川が交わる地点まで行く
・ヴィータウタス教会見学
・ペリクーナスの家(外観のみ)
・ネムナス川沿いから駅前まで自転車で散策
・杉原千畝記念館(外観のみ)
【カウナス泊:ホテル・ネリス改め、ホテル・パーク・イン(Park Inn)】
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なにがきっかけで知ったか悪魔の博物館!
ガイドブックだったか、旅のイメージを膨らませるためにネットサーフィンして見つけた旅行記だったか。
いろんな悪魔の彫像などのコレクションだけの悪魔の博物館があるなんて知ったら、なにをおいても行ってみたくなるではないですか。
というわけで、カウナスでの1番の楽しみは悪魔の博物館でした。
撮影代を払えば撮影可能と知って、さらに狂喜しました。
ただ、入場料の6.00リトアニア・リタスに対して、撮影代は35.00リトアニア・リタス。
(旅行前に調べた2010年6月30日現在の換算レート:1.00リトアニア・リタス(Lt)=31.32円)
撮影代は入場料に比べるとかなり割高なので、その分もモトをとってやろうと張り切って撮影したのは確かです。
でも、そんなことを忘れてしまうくらい、意地にならなくてもたくさん写真を撮ってしまいました。
ぜひ撮っておきたい魅力的な作品ばかりだったからです。
悪魔の像といっても全く怖くないです。
キリスト教世界にとって、悪魔というのは、みにくい存在でしょう。
でも、みにくいものというのは、美しいとされる天使などの像よりも、自由に制作できるかもしれません。
だから、天使のコレクションというのがもしあったとしても、悪魔のコレクションの方がずっとユニークでユーモラスで個性的で、面白いにちがいありません。
それに人間は怠惰で、油断すると悪に傾きやすい生き物です。
そんな性質を悪魔に託し、悪魔の誘惑のせいだといいわけしているようなものです。
つまり、善なる存在よりも悪魔はもっと人間にとって身近で、ゆえに土臭く、哀しい存在なのかもしれません。
だからこれほど惹かれるのでしょうか。
カウナスのユニークな悪魔の博物館は、1階には、この博物館のもととなった画家ジムイジナヴィチウスがコレクションした作品が展示されていました。
この旅行記にはそのジムイジナヴィチウス自身のコレクションから撮った写真を集めました。
まだ2階も3階もあるのに、ユニークで個性的な悪魔たちに、時間も場所も忘れて没頭してしまいました。
つづく。
2010年バルト3国旅行の旅程一覧はこちら。
簡易版「2010年バルト3国旅行プロローグ(旅程一覧)地図付」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10481279/
詳細版「2010年バルト3国旅行の詳細旅程(写真付き)」
http://mami1.cocolog-nifty.com/travel_diary1/2010/07/2010-ccbf.html
「ジムイジナヴィチウスの悪魔コレクション
有名なリトアニアの画家であり教授であり社会活動家のアンタナス・ジムイジナヴィチウス(1876-1966)の悪魔コレクションは、1966年に一般公開されました。彼にはその生涯において他に22のコレクションがありますが、悪魔コレクションはその中でももっとも人気がありました。画家の遺作、コレクション、そして彼の家は国に寄贈されました。はじめ画家の古い家に展示されていましたが、1983年に展示は新築のペントハウスに移されました。コレクションは絶えず増え続け、世界でもユニークな悪魔の博物館にはいまや2,000点を超す(注:Lonely PlanetやIn Your Pocketには3,000点を超える、とありました)展示品───絵画と工芸の両方、記念品、仮面───があります。
ジムイジナヴィチウスが1906年から1966年にかけて集めた260体の悪魔のコレクションは1階に展示されています。悪魔たち(友人や同僚、さらには神父からの贈り物)は、民間伝承において、ほとんど無限ともいえるさまざまな形───反逆者、創造者、誘惑者、パトロン、処罰する者───で登場しています。悪魔は、リトアニアの民話やことわざなどにおいて最も多く登場するキャラクターです。悪魔の概念は、神話的な解釈、異教やキリスト教要素の解釈において共通しています。多くの場合、現在のフォークアートにおける悪魔のイメージは、人間の弱点と偏見を笑い飛ばすことに利用されます。」
(悪魔の博物館の展示室1階入口にあった展示の説明を私訳)
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Putvinskio通り64番にある悪魔の博物館
博物館の前の通りの歩道にチェーンで自転車を停めたら、それを見ていた館員のおじさんがクロークの中に入れた方が安全だといって、自転車ごとに中にいれてくれました。
1階はチケット売り場や事務室、展示室は2階から4階ですが、「地球の歩き方」では展示室の1階目ということで、日本方式で勘定した物理的な2階を1階と呼んでいるようです。
「悪魔の博物館
画家ジムイジナヴィチウスが収集した「悪魔」の博物館。フォークアートを通じて人間と悪魔の深いかかわりが伝わってくる。
今も世界中からプレゼントとして新しい悪魔たちが送られてくるそうだ。」
(「‘09〜’10年版 地球の歩き方 バルトの国々 エストニア・ラトヴィア・リトアニア」より) -
ジムイジナヴィチウスが手に入れた最初の悪魔
「サモギディアの悪魔、1906年
コレクションの第1体目です。ジムイジナヴィチウスはこれを、1906年の第1回リトアニア芸術展において贈り物として手に入れました。それから画家は悪魔をコレクションし始め、13ダース、すなわち169体は集めたいと思うようになりました。実際には、彼は20ダース、すなわち260体、集めました。」
(作品解説を私訳) -
地獄に堕ちた人間を痛めつける悪魔
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2体の悪魔
羽があって角があって、腰布を巻いただけの裸で、たれ目。 -
地獄の悪魔
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イチオシ
アコーディオンを弾く悪魔
楽器を弾く悪魔というのは、私にとっては珍しかったですが、リトアニアではひょっとしたらポピュラーなイメージなのか、何体かありました。 -
アコーディオンを弾くこっちの悪魔はちょっと可愛い@
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イチオシ
悪魔が吹く笛にとまる鳥と、悪魔の笛の音色に聞き入るウサギ
「神にはルシファーという名前の兄弟がいました。2人は天使の合唱団を持っていました。しかし、神は彼の兄弟より優っていました。ルシファーはそれをうらみに思うようになり、彼らの間で戦いが始まりました。神がルシファーとルシファーの天使すべてを天使から引きずり出したとき、彼らは3日3晩、雪のように転げ落ちました。
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キリスト教の解釈では、悪魔は神に対する反逆者───あまりに高慢となったため、罰せられて地獄に堕とされた天使、とされています。悪魔はしばしば、サタン、ルシファー、べルゼベブ、悪霊、キリストの敵、ヘビ、誘惑者と呼ばれます。悪魔がエデンから追放されたことを暗喩しているのは、新約聖書の次の言葉です。『私はサタンが、空から稲妻のように堕ちるのを見た』 民間伝承において、悪魔は神から与えられた任務を決して正しく遂行しません。悪魔は平地でなく山を、花でなく雑草を、鳥でなくコウモリを生み出しています。」
(展示の悪魔解説を私訳) -
何かをとりあって勝負している人間と悪魔?
「どちらの方が賢くて利口か、男と悪魔が議論しました。男は悪魔に、悪魔は壁の穴に入れるくらい賢いかどうか尋ねました。悪魔が穴に入ったとき、男は穴をナナカマドの木の一部で塞いでしまいました。
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悪魔は人間の姿をとります。悪魔は、若い紳士、狩人、「ドイツ人」などになることができました。悪魔はしばしば黒くて、赤や緑の服を着ています。悪魔は外見を変えることができます。悪魔と人間との関係はさまざまでした。友好的なこともありましたが、誘惑したり、悪さをしようとします。たまに悪魔は人間の助けを必要とします。稲妻からかくまってくれるよう、あるいは乗り物に乗せてくれるよう頼むことがあります。逆に、悪魔が、日常の雑用をしたりお金を貸したりなど、人間を助けることもあります。悪魔は賢い場合もあり、バカな場合もあります。お伽噺の中には、バカな悪魔が人間に負ける話が2,000話以上あります。」
(展示の悪魔解説を私訳) -
袋の中に獲物を持つ悪魔
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月夜に踊る悪魔
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ナイショ話する悪魔たち!?
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その手に持つのはリンゴ? お花?
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地獄の火の番をする悪魔、あるいは火の車を走らせる悪魔かな
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ヤギを盗むニヤケ顔の悪魔
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イチオシ
募金?
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ユーモラスな顔の悪魔たち
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悪魔のパイプと、笛?
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三ツ又の矛とグラスを持つ酒呑み悪魔
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まさか靴を作っている小人さんとはいわないよね?
角がなければ、瞑想するおじいさんの像みたいにも見えます。
この靴はひょっとしたら塩入れとか? -
悪魔の塩コショウ入れ!?
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笑う悪魔の仮面
妙に写実的なこの塑像は、誰か実在人物の顔を悪魔にしたものかしら。 -
毛のある悪魔の仮面
この仮面をかぶった悪魔役の人を追い払って福を呼ぶ新年の祭りがリトアニアにもありそうです。
ルーマニアやブルガリアにも、ありました。
ブルガリアの新年の祭りの悪魔役のクーケルの人形のいる写真
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/14421104/
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/14421130/
関連の旅行記
「2008年ブルガリア・ハイライトその14(完):ブルガリアでゲットしたもの」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10267157/
ルーマニアの場合
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/13120496/
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/13120497/
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/13120508/
関連の旅行記
「2007年ルーマニア旅行第12日目(2)シゲット・マルマッツィエイ:民俗博物館でマラムレシュ地方の復習を」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10201366/ -
笑う悪魔の仮面
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飲み友達!?
「ルシファーはメスヤギのおしっこから酒を作りました。神は人間に酒をグラス2杯飲むことを許しました。1杯目は神の分、2杯目は人間自身の分、そして3杯目は悪魔の分として。人間が3杯目を飲むと、喉が燃えるようにひりひりしました。
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『悪魔の滴』を発明したのは悪魔だと信じられています。節度を欠いた飲酒は、人間を動物に変え、悪魔はたやすく人間をコントロールできるようになります。人間の弱さは悪魔にとって力となります。そのため、悪魔は人間をできるだけ誘惑します。人は酒を飲むと創造的になり想像力あふれるため、酒は『人を神に近づける』と信じられています。」
(展示の悪魔解説を私訳) -
酔っ払いをとりこにする悪魔
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悪魔の誘惑を忘れないお猪口@
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ちょいとそこの兄さん、一杯やってかね?
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じっと禁酒中の悪魔!?
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悪魔の誘惑に乗せられて
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踊る悪魔の絵付きの花瓶
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ヤギにまたがっているところ?
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双子を抱く悪魔@
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3つの頭を持つ悪魔
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大事になにかを抱く悪魔
なにを抱えているのかしら。 -
うっとり
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イチオシ
物思いにふけるガーゴイル
ガーゴイルとは、ゴシック建築で怪物の形に作られた屋根の水落とし口です。
有名なのでは、パリのノートルダム寺院のガーゴイルなど。
ホンモノではないけれど、パリのノートルダム寺院のガーゴイルの写真ならこんなのを撮ったことがあります。
関連の写真
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/17832274/
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/17832275/
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/17832276/
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「東武ワールドスクエアに行きたくて鬼怒川温泉1泊旅行(5)建物も人形もおっしゃれ!───Tobu World Square:フランスゾーン」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10407962/
ディズニーアニメの「ノートルダムのせむし男」(原作はヴィクトル・ユーゴー)では、これらのガーゴイルが動くキャラクターになっていました。 -
鳥を追いかける悪魔たち?
その隙に(?)逃げる女の子の姿と、それを追う男の姿あり。 -
イチオシ
月と一緒に乾杯
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お友達の悪魔ちゃんを写生中・その1
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お友達の悪魔ちゃんを写生中・その2
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悪魔のイラストのあるティーセット
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ポットの悪魔
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お皿に丸くなった悪魔
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ドラゴン姿の悪魔を倒す聖ゲオルグ(聖ジョージ)
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悪魔コレクションするジムイジナヴィチウス
「50周年祝祭の狩りをするA・ジムイジナヴィチウス、アルフォンサス・カズラウスカス作、1966年
このユーモラスな作品は、A・ジムイジナヴィチウスが悪魔を追いかけているところです。このように画家の悪魔コレクション趣味が象徴的に表現されています。リトアニアのおとぎ話では、狩人はしばしば悪魔に出会います。狩人は悪魔が目覚めている夜に狩りに出かけるためです。悪魔は獲物の動物の姿に化け、狩人はそれを追いかけているうちに森の中で道に迷います。悪魔は、必ず的に当たる銃をくれることもあると信じられています。」
(展示の悪魔解説を私訳)
展示室1階目のジムイジナヴィチウスの悪魔コレクションからの写真は以上です。 -
階段の踊場にいた、ほぼ等身大の魔法使いのおばあさん人形
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箒を持ってお掃除!?
これらの人形は実際に祭りか、何か風習に使われたものだろうと思います。
小さなぶらさげられるような魔法使いのおばあさん人形なら、キッチンの守り神の可能性があります。
キッチンの守り神と思われる魔法使いのおばあさん人形はたとえばこんなのです。
ヴィリニュスで撮った写真
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/20428964/
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「2010年バルト3国旅行第2日目(3)ヴィリニュス:旧市街散策(3)ピリエス通り〜ベルナルディン教会」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10502263/
ウクライナのキエフの野外博物館で撮った写真
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/19428775/
関連の旅行記
「2009年ウクライナ旅行第15日目(2)キエフ:最後のハイライト、ピロホヴォ村の野外博物館(後編)」
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2階のロビーで待ち構えていた、ほぼ等身大の悪魔の彫刻
「2010年バルト3国旅行第4日目(3)カウナス:ユニークな悪魔の博物館(2)リトアニア中から集められた悪魔のコレクション」へとつづく。
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10527470
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