新宿御苑の菊花壇めぐり

2008/11/15 - 2008/11/15

数えたわけだはないから定かでないけれど。
菊の数でいったら、川越の喜多院の菊まつり会場の方が多く感じられました。
あちらは所狭しとぎっしり並べられていたせいかな。

新宿御苑の菊花壇展は、日本庭園の散歩との組み合わせが売りですね。
菊花壇は、新宿御苑の５分の１ほど占める日本庭園を会場として、離れて設置されていました。
庭園散策を楽しみながら、次の花壇へ向かうのです。

菊は、上屋（うわや）と呼ばれる屋根付の小屋につつましく展示されています。
着物で正装して来た方が良さそうな、上品で居住まいを正したくなる雰囲気がありました。
といっても、現実の私はジーンズで、夕方の観劇のためにいつもよりお洒落をしたつもりでも、普段着よりちょっとましなだけ。
見学に来ていた人たちもほとんどは、公園に遊びに来たついでに菊花壇めぐりをしたという気取りのない雰囲気でした。

新宿御苑の菊花壇展では、珍しい菊をたくさん見ることができました。

懸崖作り花壇は、大小すきまなくカラフルに並んで、それはそれは見事でした。公式サイトで見て一番楽しみにしていたのですが、期待以上でした。
伊勢菊はちょっと元気がなさそうだったけど、どうもあれでいいみたい。そうめんみたいで面白い花です。
花びらがツンツンの丁子菊は、アネモノ咲きと呼ばれるのが納得の愛らしさ。
菊とは思えない嵯峨菊のパンク頭にはびっくり。
私のお気に入りの管物は、白い紙皿の上に乗っているところが、ケガした犬ネコが動物病院でつけられる首まわりにピンと立ったマフラーを連想させてちょっと不満でしたが、皇室の菊紋の形に似た珍しい一文字菊の勢揃いは、お見事。
うどんの玉のような江戸菊にもびっくり。
でも江戸菊というのは、１ヶ月くらいかけて形が変化する花らしく、私が見たのはトランスフォーメンション後らしいです。
一重咲きの肥後菊は、あまり華やかには思えなかったものの、古典的で武士の精神修養として発達した花と知ったとたん、禁欲的な趣がいいなと感じられ。
喜多院でもたくさんお目にかかった、おかっぱ頭の大菊の花壇は、三色が整然と並んでいるのが、とても壮観でした。

エリア 新宿(東京)

第一露地花壇の菊

これはそばに近づけないのがちょっと不満でした。
この先、どれもこんな風に近寄れないのだったらがっかりだな、と思いましたが、幸い、それは杞憂でした。
どうしても反対側の人が切れないので、少し大胆にトリミングするようにタテで撮りました。

見事な懸崖作り花壇！

川越・喜多院の菊まつりで、１つずつ展示されているのはよく見ました。
こんな風に並べるなんて！

2008年度の喜多院の菊まつりで撮った懸崖作りの写真
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/14854542/
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/14854543/
関連の旅行記
「今年も川越の喜多院で菊まつり」（2008年11月３日）
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10286427/

2007年度の喜多院の菊まつりで撮った懸崖作りの写真
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/13015154/
関連の旅行記
「喜多院菊まつりにかこつけた川越散策」（2007年11月18日）
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10198521/

2006年度の喜多院の菊まつりで撮った懸崖作りの写真
※このころは懸崖作りという言葉を知らなくて、でっかいマドレーヌと呼んでいました@
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/11497943/
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/11497970/
関連の旅行記
「秋の花はやっぱり菊ですね@：川越喜多院・菊まつり」（2006年11月12日）
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10105086/

懸崖作り花壇
反対側からでも色の配色の妙を楽しむ

懸崖作り花壇
ああ、なんと豪勢なのでしょう！

懸崖作り花壇
今度は黄色を中心に

はじめは、萎れたのかな、と心配した伊勢菊
伊勢菊・丁子菊・嵯峨菊花壇にて

そうめんのようでもあり、ざんばら髪のようでもあり@
どうやらこういう花らしいです。
花びらが長く垂れているほど良いとのこと。

もしゃもしゃで愉快な伊勢菊

でもなんだか「うらめしや〜」って声が集団で聞えてきそうな……。

つんつん花びらが可愛い、アネモネ咲きと呼ばれる丁子菊
伊勢菊・丁子菊・嵯峨菊花壇にて

昔は流行ったウーパールーパーをちらっと連想
ピンクだからかな。

ヨコからみた丁子菊は……。
うううっ、なんだかサンフランシスコ会修道士の頭に見えてきちゃった！
ザビエルさま〜！

こういう丁子菊を見るのは初めてかと思ったら、実は一昨年の川越・喜多院の菊まつりで一度お目にかかっていました@
すっかり忘れていました。

関連の写真
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/11497906/
関連の旅行記
「秋の花はやっぱり菊ですね@：川越喜多院・菊まつり」（2006年11月12日）
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10105086/

ちょっと花びらが短めな丁子菊

これはおしゃまな帽子に見えます@

黄色いパンク頭の嵯峨菊
伊勢菊・丁子菊・嵯峨菊花壇にて

アメリカの子供向けのコミックで、こういう頭の男の子がいなかったかしら。

白いパンク頭のの嵯峨菊
伊勢菊・丁子菊・嵯峨菊花壇にて

ハタキにも見えますね……。うううっ。
でも考えることは同じなのか、「はたき仕立て」という言葉がありました。
このパンク頭も、はじめは平らに咲くようです。
でもこれが満開の姿@

伊勢菊・丁子菊・嵯峨菊の勢揃いは、とってもカラフル@

大作り花壇の大菊の「白孔雀」
548輪

孔雀。言い得て妙@
かがんで、障子屋根を背景に撮りました。

大作り花壇の大菊の「裾野の月」
706輪

これが１つの株からなんて、信じられません！

ちなみに、ここでちょうどボランティアガイドが説明しているところに遭遇しました。
新宿御苑に着いたとき、ちょうど13時半のガイドウォークが始まるところでしたが、撮影を優先させたので、参加しませんでした。
でも、説明はたいそう面白そうでした。特に今回は菊の育成の苦労話なども聞けたわけですから。

大作り花壇の大菊の「裾野の輝」
640輪

新宿御苑のこの大作りが、ほかの菊まつりの会場などで見られる千輪咲きの先駆け出そうです。

2008年度の喜多院の菊まつりで撮った千輪咲きの写真
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/14854427/
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/14854458/
関連の旅行記
「今年も川越の喜多院で菊まつり」（2008年11月３日）
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10286427/

2007年度の喜多院の菊まつりで撮った千輪咲きの写真
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/13015140/
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/13015141/
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「喜多院菊まつりにかこつけた川越散策」（2007年11月18日）
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10198521/

2006年度の喜多院の菊まつりで撮った千輪咲きの写真
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/11498008/
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/11498009/
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/11498010/
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「秋の花はやっぱり菊ですね@：川越喜多院・菊まつり」（2006年11月12日）
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10105086/

「裾野の輝」を見上げて

集合記念写真みたい@

大作り花壇を振り返って

まるでテントみたいに巨大です。

鮮やかな渦巻きのよう！
江戸菊花壇にて

なんだか獅子舞を連想させる、江戸菊たち

江戸菊は、一度平らに咲いたのちに花びらが立ち上がったりねじれたり折れ曲がったり、種類によってさまざまに変化するそうです。
なので「狂い菊」とか「芸菊」とも呼ばれているとのこと。

玉ネギみたいなフェットチーネみたいな江戸菊@

こうなるともう、お化けみたい@

こういう姿の江戸菊を見るのは初めてかと思ったら、実は去年の川越・喜多院の菊まつりで一度お目にかかっていました@
１鉢しかなかったせいか、「ヘンな菊」という感想だけで終わってしまったのでしょう。写真を撮っていたくせに忘れていました。

関連の写真
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/13015155/
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「喜多院菊まつりにかこつけた川越散策」（2007年11月18日）
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10198521/

植物なのに動きが感じられる、カラフルな江戸菊花壇

第二露地花壇にて

ここではみんな柵の中に入って芝生で休んでいました。
私もしばし、菊を眺めながら一休み。
座って撮影@

手前の黄色い菊は、真ん中がちょっと飛び出ていて、笠みたいです@

第二露地花壇の一部

これは摘心しなくても丸く花がぎっしり咲く、「クッションマム」という種類かもしまれせん。
確かにクッションみたいです。
それも、花にしては、見た目よりもずっと硬い……（笑）。

第二露地花壇のピンクの菊

ぎっしりとたくましく咲いていて、手のひらで軽く、くいくいっ、と押したくらいでは、びくともしません（笑）。

ピンクまじりの黄色い菊

よく見ると、黄色い花びらは真ん中だけで、外側はうっすらピンク@

まるで大名行列！？
一文字菊・管物菊花壇にて

１列ずつ品種名が違うのですが、同じ色の品種については違いはほとんど分かりませんでした（笑）。

お気に入りの管物は白い紙皿がちょっとジャマ

ほらっ、この紙皿が、ケガしたイヌ・ネコが動物病院でつけさせられる首まわりが立ったマフラーみたいでしょ。
支えがないとダメなのでしょうけど、川越の喜多院の菊まつりの管物は、皿でなく輪っかで目立たなかったものですから。

管物の写真はたくさん撮っているので、最近の写真から２つほど
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/14854462/
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/14854510/
関連の旅行記
「今年も川越の喜多院で菊まつり」（2008年11月３日）
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10286427/

思わず居住まいを正したくなる光景

一文字菊が皇室の御紋の菊と聞けば、余計にね。

どこかユーモラスな肥後菊花壇

肥後菊に華やかさがあまりないように感じられたのは、花弁の数が少なかったせいです。
他の花びらぎっしりの品種に比べて、すけすけですから。
代わりに、よく見ると、寂寥感のある秋にぴったりの雰囲気がありました。
でもこの２種類は、なんとなくユーモラス@

ノギクの印象がある肥後菊

肥後菊ずらり

これだけ並ぶと、かなーり独特です@

大菊花壇の厚物菊

どうやって撮ろうかな、と悩むのはみんな同じ@
この並び方がすばらしいです。

あいかわらずなでなでしたくなる厚物菊

下にちょろりと花びらが下りているのは「厚走り」というそうですが。
うーん、これはどちらかというと、ホントは「厚物」だけど、ちょっと花びらが下りちゃった、というくらいかな。

紅・黄・白の順に整然と並ぶ厚物

下から眺める厚物は威厳があり
障子屋根と組み合わせて

白い厚物が後ろに波紋ように続き

箱の中のお饅頭のように美しく並んだ厚物

この旅行記へのコメント （6）

• jyugonさん 2008/11/22 22:53:32

  大名行列

  まみさん　こんばんは〜
  
  確かに「大名行列」のようですね。
  菊をこれほど沢山一度に見たことはありませんが
  すごい数ですね〜
  きっとすごい時間とエネルギーを注ぎこまれた
  一品秀作ぞろいなのでしょうね。
  
  実際に見るとまた違うかもしれませんが
  私は同じ花なら10月桜の方に心が動かされてしまいました。
  菊も野辺に咲く菊の方が好きかな…
  お花は一生懸命咲いているだけなので
  どれもみな素敵なのですけどね…
  
  まみさんの撮影の努力（大変だったでしょう）に感謝。
  
  jyugon
  

  まみさん からの返信 2008/11/25 19:03:57

  RE: 大名行列

  jygonさん、こんにちは。コメントと票をありがとうございます。　
  
  あー、紅葉、見にいきたいです。全く紅葉写真を撮っていないわけではないのですが、jygonさんがうらやましいっす@
  さきほど和歌山から戻ってきましたが、目的は甥・姪だったので、紅葉！という写真は撮れませんでした。
  和歌山の紅葉はちょこちょこなんですねー。
  
  > 確かに「大名行列」のようですね。
  > 菊をこれほど沢山一度に見たことはありませんが
  > すごい数ですね〜
  > きっとすごい時間とエネルギーを注ぎこまれた
  > 一品秀作ぞろいなのでしょうね。
  
  そうですよねー。
  うちではあまり花を上手に咲かせられなくて、それからすると魔法みたいです@
  新宿御苑の菊花壇は配置もすばらしかったです。
  昔は皇室のための催しだったみたいですよー@
  
  > 私は同じ花なら10月桜の方に心が動かされてしまいました。
  > 菊も野辺に咲く菊の方が好きかな…
  > お花は一生懸命咲いているだけなので
  > どれもみな素敵なのですけどね…
  
  その気持ちもとっても分かります。
  雑草と思っていた花の意外な美しさ。そんな写真にも夢中になれます。
  10月桜は雑草ではもちろんないですが、小さな可憐な花ほど、カメラ目線で見たときの発見の感動が大きいですね。
  曇りだったのは残念でしたが、10月桜はずっと見たいと思っていました。
  今年念願が叶いました@

• コクリコさん 2008/11/22 06:35:50

  新宿御苑の菊とは!

  まみさん、おはようございます。
  
  「菊にあまり興味ない」って去年も書いたような気がしますが、新宿御苑まで行って「菊」を撮るまみさんには驚き!
  でも、菊写真の中では新宿御苑の菊に一番惹かれました。
  なんだかとても新鮮!
  その中でも平凡かもしれませんが、この写真の菊が可憐で一番好きです♪
  

  まみさん からの返信 2008/11/25 18:49:32

  RE: 新宿御苑の菊とは!

  コクリコさん、こんにちは。票とコメントをありがとうございます。
  
  この連休は和歌山に行って、小さい甥・姪と遊んでいてネットにアクセスしていませんでしたので失礼しました。
  でも、甥・姪以外の写真でも旅行記が二つほど作れそうです@
  
  > 「菊にあまり興味ない」って去年も書いたような気がしますが、新宿御苑まで行って「菊」を撮るまみさんには驚き!
  
  実は私も驚き。
  川越・喜多院の菊まつりに恒例にするつもりで行っとくかという気分だったのに改めて感動してしまったんですよ。
  それまでなんだかんだといけなかった新宿御苑によいチャンスでした。
  
  あーっ、でも私は今年はまだ紅葉、撮り足りない気分なんですよ。
  
  > でも、菊写真の中では新宿御苑の菊に一番惹かれました。
  > なんだかとても新鮮!
  > その中でも平凡かもしれませんが、この写真の菊が可憐で一番好きです♪
  
  お気に入りの写真を教えてくれてありがとーー。
  まさにそこに菊の魅力の秘密があるかもしれません。
  いまさら見なれていて平凡と思ってしまうけど、やっぱりいいーってところ@

• パパスさん 2008/11/22 00:22:22

  菊♪

  ＰＣが調子悪い様です。
  思うように書き込みできないです。
  
  なので手短に！
  菊の花、とても綺麗ですね！
  そして色んな種類の花があるんですね。
  とても勉強になりました。
  
  秋本番！
  
  今年のお正月は何処へ？？？
  
  パパス。

  まみさん からの返信 2008/11/25 18:43:11

  RE: 菊♪

  パパスさん、こんにちは。
  
  実は少し前に連休を利用しての和歌山の甥・姪のところから戻ってきました。
  昨日まで四日間、子供たちと遊んでばかりの日々でした。
  写真もしっかりとりました。
  
  コメントと票をありがとうございます。
  PCの調子はいかがですか。よくなりました？
  菊は昔から日本で愛でられていた花なのでいろんな種類はあるだろうなと思ったのですが、新宿御苑でこんなにいろんな種類を見て、がぜん興味が沸きました@
  ほんとに奥が深いですね。
  食べられる菊の品種名が「もってのほか」。これだけでも調べた甲斐はあったかも！？
  
  お正月はいまのところ予定はないです。
  どーしよっかなー。