2005/02/04 - 2005/02/06
72位(同エリア145件中)
アリヤンさん
2月のシベリア。
シベリア航空(シビール・エア)S7 3274
ツポレフ158は約9時間かけて、極東のウラジオストックから飛んできた。
ノヴォシビルスクの町は、シベリア平原の真ん中にあります。
南にカザフスタンがある。
2月は日本でも一番寒い季節だが、シベリアでも寒い。
でもたったのマイナス25度です。
あたりは雪で真っ白。
冬でも車はバンバン走っており、結構賑やかである。
街の中央を流れるオビ河は、殆んど凍っている。
冬のノボシビルスクは、前年の11月に次いで、今回は2回目だが、2月は街と河の凍り具合が違う。
ノボシビルスクは、人口規模から言えばモスクワ、サンクト・ペテルブルグに次いで3番目に大きい都市である(人口1.4百万人)。
シベリア地区で最大の都市だけに、ビジネスもそれなりに、大きく期待できる都市でもある。
観光するにはあまり見所はないが、シベリアの真ん中にある大都市はどのようなモノか?
が良く分かる。
つくば研究学園都市のモデルとなった、科学研究都市「アカデムゴロドク」が隣接しており、シベリア地区の教育・文化の中心地となっています。
札幌はノボシビルスクの姉妹都市でもある。
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- タクシー
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イチオシ
まずは、ノボシビルスクの地理的位置をご確認下さい。
シベリアの真ん中あたり、カザフスタンとの国境近くです。
(赤い矢印を参照ください) -
泊まったホテル・シビール(シベリア・ホテル)の窓から外の風景。
夕方で、気温はー20度はあった。
雪は、少ししか積もらないが、さらさらの粉雪だ。
寒くて、滅多に外には出て行けない。
さすがはシベリアだ。 -
前回(2004年11月)、初めてここの空港に着いた時は怖かった。
何が怖かったか?
空港からホテルまでの白タクが怖かった。
ロシアでは、タクシーはまだ発達しておらず、街を走っている普通の車を止めて、タクシー代わりにするケースが多い。
ウラジオストックからノボシビルスク空港に着いた時は、夜だった。
迎えの車を手配していないので、どうやってホテルへ行くか?
アライバルホール(吹きっさらしの荷物引き取り所)で考えていると、
「タクシー?」
っとタイミング良く声をかけてきた人のよさそうな男にOKと返事してしまった。
「いくら?」と聞くと指二本をだした。ア、200ルーブルだな、っと勝手に思ってしまった。
うれしそうに運ちゃんはシベリアの凍った荒野に車をだした。
途中で彼はどこかに携帯で電話した。
郊外の空港から一歩外に出ると、回りは真っ暗闇のシベリア大地だ。
車は途中で停まって、フレンドと言うのが乗り込んできた。
しばらく走って助手席のフレンド男が
「マネー、マネー」
と言い出した。
「幾ら?」
と聞くと、200ドルだと云う。
空港で聞いたとき、指2本出したので、てっきり200ルーブル(約6,000円)だと思い込んでいたが、アメリカドルだとは!
「凍える永久凍土のシベリア大地のど真ん中、真っ暗闇、二人組の雲助」、っと、シチュエーションはそろっている。
ここでナイフか拳銃でも出たら、スグに金を出して、殺されるのだけは、、、っと震え上がった。
が、そんな風情は見せずに、ワタクシは落ち着き払ったそぶりで、
「オー!残念だ!ここにはドルは持っていない。ドルはトランクの荷物の中にある。だから、ホテルに着いたら出して、払おう。」
と云って様子を見た。
すると、二人組は、「困った!」という顔付きをし合っていた。
{これはあんまりかしこいクモスケではないな~}っと心の中で当方はニンマリ。
「兎に角、ホテルだ、ホテルだ。ホテルに着いたらスグに荷物を降ろして、お金をだそう!」と急がせた。 -
ホテルに着けば何かと安全だ。
ちょっとおバカな二人組は、なんと、正直にホテルに急いだのだった。
彼らは、車をホテルの正面にはつけずに、横口につけた。
二人組は「早く、早く200ドル!」と焦っていた。
トランクの荷物をまず出させた。
彼らはこの荷物の中に金が入っている、と信じているようだ。
ワタクシは荷物が全部そろったのを確認するとすぐにホテルのレセプションに人が居るかどうかをチェックしにロビーに少し入った。
確認後、車のところに引き返し、荷物をホテル寄りに寄せて鍵を開ける仕草をした。
開ける前に再度、ホテルに入ってレセプショニストに手を振った。
レセプショニストがベルボーイに合図して荷物を取りに来はじめた。
そして、当方の番だ。クモ助たちに向かって、
(怒、怒!)「コラッ~、何が200ドルじゃあ!
お前らアホか~ッ!
こんなもん200ドルも出せるカアッ!
どこでも50ドルまでが相場じゃあッ!」
っと大声の英語で怒鳴りあげた(近くのヒトに分かるように)。
当方は、ホテルの従業員にも聞こえるようにとの思いで、ありったけの大声を張り上げた。
ただでさえ焦っていた二人組は、さらに焦りまくった。
「50でオーケ、オーケ、早く、早く!」
50ドル札を渡しながら
「ドロボー、ドロボー、ポリース、ポリース」と吼えた。
二人組、慌てて車を出して、ネズミが逃げるように走って去って行った。
斯様に、シベリアは怖いところである。
このような前回の事件を鑑みて、今回は迎えの車を手配していたのだ。
よって今回は、何の問題もない。 -
危ういところで追いはぎにあうトコロだった。
その晩は疲れてベッドにすぐにヨコになった。
部屋の中はセントラル・ヒーティングで暖かい。
その上にオイル・ヒーターもある。
夜中になるとシン・シンと冷えてきて、おそらくー30度以上になるのだろう、このオイル・ヒーターを付けねば、寒くて眠れないのだ。 -
これはちょっと暖かくなった季節のホテル・シビールの写真。
2月は、外が寒すぎるので、ホテルの全貌写真を撮るのを、忘れたというより、極力外で写真を撮らないようにしていた。
バッテリーがすぐに切れるのです。
寒すぎて! -
現地で調達したノヴォシビルスク市内地図。
拡大して見ると、ホテルの位置が良く分かると思う。
拡大版⇒http://www.geocities.jp/ariyan9911/NovosibirskMap.jpg -
ワタクシは初めての街は、必ず、歩き回って観察する。
取引先の場所も自分でまず訪ね歩く。
ここはオペラハウスのあるレーニン広場。
レーニンの銅像はどこの都市に行っても、今だに堂々と立っている。 -
雪をかき分けて取引相手の会社を見つけた後、ホテルへの道筋を確かめるように歩いた。
ゴーゴリ通り沿いに、中央マーケットがあった。
ロシア中どこでも、市場と云えば、体育館のように、がら~んとした建物の中にあるのです。 -
漬物コーナー。
必ずキムチを売っている。
漬物売りは、たいてい、朝鮮民族のオバチャン連中、と相場は決まっている。
シベリアの朝鮮民族は、スターリンの独裁共産国家の時代に、多くが強制移住させられたのです。
もともとは遠く、東の方に住んでいたハズです。 -
肉のコーナー。
後ろで、屈強な男たちが斧を振り上げて、骨付き肉塊をバラしていた。 -
果物のコーナー。
-
イチオシ
市場の外側にも市が立っており、様々なものが、屋台で販売されている。
皆さん、完全武装で買い物だ。
ここは、永久凍土の、シベリア大地のど真ん中、ノヴォシビルスクなのです。 -
ちょっと郊外に行くと、このような、バカでかい集合住宅が立ち並ぶ。
共産主義時代からの生活様式は、変わらない。 -
-
ロシア車。
モトはイタリアのフィアットがモデル。
ロシア人はこの車を「ジグリ」と呼ぶ。
日本には数少ないマニアが居り、このような古い型式のジグリを、持ってみたいというヒトが居る。
このようなボロ車でも、現地のヒトは、必要とあれば、ウラル山脈を越えて、2000キロ以上の遠いところ(サマラ)からでも、車を飛ばしてやってくるのです。
国土の狭い、日本人には、想像を絶する距離感を、大陸のヒトは持っているものだ。
実際にそうして、サマラからノボシまで、ボロいジグリを運転してやって来ていたヒトに出会ったことがある。
零下20度以上の永久凍土の上をボロ車でぶっ飛ばすのですよ!!
後日、サマラに行った時に、その人の会社に立ち寄ってみた。
2月のような極寒のシベリアでも、現地の人たちにとっては、大したことでは無いようだ。 -
こちらは新しい型式のジグリ。
今でもロシア車は、あらたに生産されており、依然、一番多い車ではある。
ちなみに、ロシアの車保有台数は3千万台以上、あるのです。
結構なモータリゼーションの進んだ国なのです。 -
科学研究都市、アカデムゴロドに行く途中、オビ河に造られた、人工的な貯水湖がある。
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全てがガチガチに凍っている。
人っ子一人居ない、凍りついた湖は、異様に静かで、気持ちが悪いくらいだ。
シベリアに抑留された、かつての日本の兵隊たちの苦労が、少しはしのばれる。 -
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イチオシ
市内にサーカスがある。
そのサーカス場の裏に、あるロシア料理のレストランにて。
左は日本語通訳のイリーナさん。
右はウェイトレスさん。
イリーナさんは、札幌で日本語を勉強したことが有り、日露友好協会専属の通訳だ。
ほぼ完璧な日本語をしゃべる。
英語もこなせる、ロシアでもトップクラスの通訳さんなのです。
なお、暖かい春のノボシビルスクをご覧になりたい方は;
http://4travel.jp/traveler/ariyan-eurasia/album/10181029/
をご覧ください。
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