2006/08 - 2006/08
5476位(同エリア6806件中)
木場三郎さん
旅行会社のパック旅行に参加して山形県に行きました。
「山形県大周遊」って名前です。二泊三日。
東京駅発で山形新幹線「つばさ」新庄行きというのに乗りました。福島までは仙台行き東北新幹線と連結してましたが福島からは分離して山形新幹線に入りました。
そのころから民家とか田んぼとかが見えなくなり山の中をかなりの時間走っていました。
道路も見えません。山の中へ深く深く「つばさ」は進んでいきます。そして米沢盆地に入り突然開けて町々が出現しました。
地図で見ると山形県ってかなり厳しいところです。完全に山脈に囲まれている盆地なんですね。県の中心部を南から北へ最上川が流れてますが新庄あたりで西へ方向を変えて酒田へ向かっています。つまり酒田が唯一海に向かって開けており残りの地域は山に囲まれているんですね。冬は豪雪地帯。
やまのあたなたの空遠く
幸い住むと人の言う。
日本人なら殆どの人がこの西洋の詩情に浸ったことがあると思います。あの山の向こうにはなにがあるんだろうなって眺めてた。山形県の人はとくにそうだろうなと思いました。
他県に行くには必ず峠を越えなければならないんですから。
歴史を調べてみると米沢から福島へつながる奥羽本線が開通したのは明治32年。
それまで殆どの物資は最上川を船で下り酒田から出荷されていたそうです。
もしくは高い峠を馬か人力で越えていたんです。
私は福岡県育ち。海が近くて平野で、韓国、中国にも近い県です。伝統的に地域の雰囲気が随分ちがうのじゃないかと思います。人々は家庭環境を背負って育ちますがその前に古い地域の歴史を背負って育つ。全員みんな何かを背負ってるから結構皆複雑だしそれが面白いとおもうんです。
食べ物の名物はコンニャク。3-4個のコンニャク玉を串刺しにして一本百円で売ってます。
それから名物料理は芋汁。サトイモ、コンニャク、少量の肉片なんかが入ってます。江戸時代の質素倹約時代の匂いがしますね。日本人の味で本当においしかった。
山形県出身の文学者は斉藤茂吉が有名です。それから哲学者の西田幾太郎、阿部次郎なんかを輩出したそうです。かなり重量級ですね。それから童話作家の浜田廣助がいます。
もうひとりダニエルカール君がいますね。山形に行って彼の山形弁が本物と知りました。あんなしゃべり方する人が多い。それから山形弁って「ですます調」の敬語が無いそうですが、これもうなずけますね。ダニエルカール君は天才的に頭が良い人です。現地でそのまま言葉を覚えた。受けを狙ったのじゃない。
- 同行者
- カップル・夫婦
- 交通手段
- 観光バス 新幹線
- 旅行の手配内容
- ツアー(添乗員同行あり)
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このパック旅行の参加者は
総勢32名。添乗員さんの旗の後を追いかけて旅をしました。パックツアって色々議論あるけど凄く便利ですよね。格安だし。つまり旅館とかバス会社とかとの値引き交渉を旅行会社が強行にやってくれてるんですよね。見学地も見所を見繕って揃えてくれてて。
今回最も印象深かったのは羽黒山山頂にある日本一大きいかやぶき屋根のお宮でした。そこで白装束の宮司さんが二人出てきて32名全員のためにまとめてお祓いをしてくれました。古式にのっとって長々と時間をかけて。ゆっくりと。
色々な儀式があるんですね。太鼓とかベルとか金属製のお祓い道具とか。
無病息災とか家内安全とかを祝詞の中でお願いしてくれたみたいです。
こんなことってパック旅行だから出来るんでしょうね。良い体験です。もっとも
僕の場合すべて人生は平穏無事で過ぎてるから何もお願いすることはありませんでしたが。
お宮の由緒を読んでみると
出羽三山の開山はなんと6世紀のことでした。蘇我氏に殺された崇峻天皇の息子
蜂子皇子が出羽へ都落ちして山を開いたそうです。長い長い歴史があるんですね。
祈祷の後、斎館という隣の建物で精進料理を頂きました。参詣者が寝泊りできる古くて大きな建物です。平屋木造で雰囲気が良い。涼しい風が通り抜けて、遠くには庄内平野の青い水田が広がっていました。
旅の間ずっと見てた山形県の絨緞のような青い水田は感動ものでした。我々の国土はまだ美しい。
添付スケッチは食事をとった羽黒山山頂にある斉館という宿坊への道です。 -
今回、この旅行は女房が予約したりしてたんで僕は見学地はどこか知らずに出発しました。
だから毎朝バスに乗り込みあとはお任せってな感じです。バスガイドさんのお話とかで
なんとなくだんだんとどこに行くか分かってくる。こんな旅ってありでしょうかね。どこに行くのかよく分からずに旅したんです。腑抜けの旅行。
値段が安いから何が起こって文句言えないと思っていましたが、新幹線、バス、旅館、食事とかすべて上級でした。わざわざお土産店に連れて行かれることもなかったし。
パック旅行って面白いといつも思います。参加者は皆さん腑抜けの隊列を組む。だって僕も含め全員が自主性を放棄している人々だから当然ですよね。それから添乗員のお兄さん。多分学生時代はもてたろうと思われるイケメン風なんですが、今や旗を振って腑抜け隊列の隊長。なんだか背広がくたびれてます。あちこち飛び回って、気を使ってご苦労様。
今回の訪問地は、かの有名な山寺(立石寺)、蔵王温泉、出羽三山、酒田、最上川船くだり
湯の浜温泉、銀山温泉、ぶどう狩り等等。完璧のアレンジでした。最後のアンケートは二重丸にしました。
僕は特に出羽三山の山岳仏教に興味を持ちました。これについてもう少しついて勉強したいと思いました。
教科書なんかには載ってませんでしたが日本の歴史のなかでは結構重要な地位にあるのではと思うんです。
添付スケッチは羽黒山鐘楼です。10トンもの重さのある巨大鐘。健治元年1275年の作品。建物は1618年建造。国重文です。形が美しい。
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この旅行記へのコメント (2)
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- さすらいおじさんさん 2006/12/31 20:33:09
- どうぞ良いお年をお迎えください
- 木場三郎さん
山形の山寺や出羽三山、松尾芭蕉の奥の細道にあこがれて歩いた10数年前を思い出しました。
酒田では生きたままみいらになった、みいら仏を拝みましたし、出羽三山、もう一度行きたいと思います。
今年もメッセージをいただきありがとうございます。
どうぞ良いお年をお迎えください。
- 木場三郎さん からの返信 2006/12/31 23:05:18
- RE: どうぞ良いお年をお迎えください
- さすらいおじさんお久しぶりです。一票ありがとうございます。
今年は連続バックパックで特別に印象の深い年でしたね。
本当に羨ましいと思います。今後探検されるところも限られてきましたね。
私がそんな実行力ないのでさすらいおじさんの動向はいつも注目です。
来年もよろしくお願いします。
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