2000/05/01 - 2000/05/08
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旅人のくまさんさん
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<2000年5月5日(金)>
今日の最大の目的地は、ソラクサンです。私が4回目、Muさんは更に多くの回数を重ねた山です。何度来ても、飽きない韓国一の名山です。山脈と形容した方が正しいかも知れません。最近日本では『ソラクサンの水で造った焼酎、鏡月』が宣伝されていますので、結構有名になりました。富士山の伏流水で造った『銘酒何とか』と言った具合でしょう。
<雪岳山(ソラクサン)>
宿をチェックアウトして、荷物はバスターミナルのコインロッカーに預ける事にしました。このコインロッカーでも、韓国の方の自然な態度の親切に感激しました。コインロッカーの調子が悪く、うまく鍵が閉められないでいると、若いカップルの女性の方が、手を出して手伝ってくれました。男性の方にも指示しながら、一生懸命手伝ってくれました。それで、調子の悪いコインロッカーに、無事鍵がかかりました。『カームサハムニダ』と心をこめてお礼を言いました。
相変わらずソラクサンは、観光の名所として平日でも賑わっていました。最初にロープウェイの予約をしました。既に1時間40分待ちになっていました。その時間を利用して、付近を散策しました。それで、揺すり岩の方向へ向かうことにしました。一寸したハイキングです。
大分登ったところに茶店があり、揺すり岩まではあと600m程でした。健脚のUeさんとMuさんは躊躇無く、更に上を目指しました。私はここで待つ事にしました。膝の調子もありましたが、俳句を作るのに好都合の場所だったこともありました。茶店近くには白い観音像や、お寺があり、こちらにも興味を引かれました。揺すり岩は以前に見学済みでしたから、今回はどうしても行きたいという気持ちは湧きませんでした。
1時間40分の待ち時間を読んで、ロープウェイ乗り場に戻りました。あと2組目で出発の番でした。実際には2時間ほど待ったようです。ゴンドラは、谷を越え、最後は切り立った岸壁に対し、垂直と思える角度で頂上へ向かいました。僅かに霞んでいましたが、絶好の登山日和でした。山頂では山桜がまだ咲いていました。
ロープウェイを降りて、山頂に向かうには暫く山道が続きます。整備はしてあるものの、結構険しい道です。家族連れやカップル、団体客などで、混み合った中を、頂上を目指しました。
小さな子供さんを抱えた若いお父さんは、全身汗びっしょりになって、岩にへばりついていました。両手、両足を使って上り下りする人が多い中で、このお父さんの頑張りは際立っていました。日本なら、お母さんに止められてしまうのが、普通でしょう。万が一場合の確率が、余り低くないと感じる岩肌と傾斜です。
天気も良かったので、汗をかいて頂上にたどり着きました。ここは余り広くないので、みんなで記念写真を撮った後、途中まで降りました。殆んど草木の生えていない、まさに岩の山です。ところが、そんな岩山の水溜りに蛙が2匹いたのには驚かせられました。背中が緑、腹がイモリのように赤い色をしていました。未だ見た事がない種類の蛙でした。
頂上から四囲を見渡すと、更に険しく高い山並みが連なっていて、この山の懐の深さが窺い知れました。一帯が国立公園として指定されていて、山中には滝などもあります。新緑の時期も素晴らしいですが、紅葉、冠雪の時期も、更に素晴らしいに違いありません。残念ながら、こちらは絵葉書で想像するだけです。
<親切なタクシー運転手さん>
ロープウェイは、帰りの順番待ちも時間がかかりました。しかし、往きほどではありませんでした。少し霞み勝ちになってきましたので、ソウルまでの飛行機の事が気にかかり始めました。
国内線ですから1時間前に行けば十分ですが、早めに空港に向かいました。移動には、荷物がありますのでバスターミナル前のタクシーを頼みました。その運転手さんが大変に親切で、大いに助かりました。
私達の会話の断片を聞きつけ、携帯電話を空港に繋いでくれました。勿論ハングルで話をされて、日本語が分かる人に繋いでくれました。『ソウル便は、欠航です』と、言うことが分かりました。
そればかりか、欠航が分かった後、次は市外高速バスの連絡まで、携帯で繋いでくれました。結局は、元のバスターミナルに戻って、切符を手に入れることになりました。親切な運転手さんは、その売場まで顔を出して面倒を見てくれました。その親切さと、的確な判断に頭が下がりました。
タクシーを降りる時に8800ウォンでしたから、1万ウォンを差し出しました。お釣りを出そうとされましたので、『チップですよ』と言って、それを押しとどめました。僅かな金でしたが、これにも丁寧にお礼をされました。
<ソクチョからインチョンへ>
親切な運転手さんのお陰で、余り時間の無駄をせずにインチョンに向かう事ができました。最初はソウルの予定でしたが、市外高速バス停でインチョン行きをMuさんが見付け、こちらに向かう事にしました。『これだけの韓国内旅行で、ソウルに立ち寄らないのも面白いかも』と言う、Muさんの提案に賛成したためです。
半島横断には、相当時間がかかりますので、バスターミナル付近のコンビニで夕食を買い込みました。パンや、キンパップ、飲み物などです。私は、1合半のチンロが千ウォンなので、これにしました。晩酌も兼用です。メッチュ(ビール)は、途中どこで休憩時間を取るのか分からなかったので、敬遠しました。
高速バスは、昨日通った道を、途中まで逆戻りするコースでした。北方面の東西横断道路の基点がカンヌンのためです。カンヌンからは殆んど真っ直ぐに西行しました。途中、いくつかの工業団地のようなところや、マンション群を見かけましたが、山間部に突然出現したと言った不思議さでした。
地図で調べますと、『峰東高速道路』はカンヌン(江陵)からウォンジュ(原州)の北、イチョン(利川)の南を通って、スウォン(水原)からインチョン(仁川)に向かうルートとなっていました。カンヌンから南へは『東海高速道路』で、トンヘ(東海)に繋がっています。
途中、大きなパーキングに停まり、休憩時間もたっぷり取りました。いつも利用している感じの乗客は、食堂で、麺類などを注文していました。トイレ休憩の問題はありませんでした。
長い休憩を取っても、インチョンには余り遅くない時間に着きました。バスターミナルは、インチョン東南部付近だったようです。宿探しに付近を歩きましたが、なかなか見つかりませんでした。それで、地下鉄で旧市街付近に移動しました。しかし、そこでも宿は見つからず、結局はタクシーで元のバスターミナルに舞い戻りました。
しばらく来ないうちに、町全体が様変わりしていて、いささか戸惑いました。バスターミナル付近で見つかったホテルは、正面からはビジネスホテル風でした。しかし,裏側からは、写真を撮るのが、はばかられる造りでした。ただし、値段は高くありませんでした。それなりに設備や備品は良かったのが救いです。食事は済ませていましたので、早めにぐっすりと休む事ができました。
<変わったインチョンの街>
インチョンで泊まったのは久し振りでした。昨年の慰安会旅行では、昼食の僅かな時間だけ立ち寄っただけです。町を見学する時間の余裕はありませんでした。そのインチョンの街は、かなり様変わりしてきたことを今回知りました。
ソクチョの街で感じたような都市再開発が、ここでも大いに進んでいたからです。ソウルとの間の地下鉄が便利になったのは、以前に経験しました。新しいバスターミナル付近は、そっくり新しい町が出現していました。移転して、新しい場所に市外高速バスも市内バスターミナルも一緒になりました。地下鉄も、線路がかなり伸びていました。
どうやらインチョンは、昔ながらの港町から、近代的な町に大きく変容を遂げようとしています。
雪嶽山(ソラクサン)にて
ハングルの読経流るる山若葉
観音の像は白無垢山躑躅
木漏陽や芽吹き期初の山毛欅林
縞栗鼠の人縫うて行く若葉哉
幼子を抱きて春の岩登り
蛙鳴く山の僅かな溜り水
岩山のその頂やくゎとの水
- 同行者
- 友人
- 交通手段
- 鉄道 高速・路線バス 船 タクシー
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宿を取った、束草の市外高速バスターミナル付近の朝食のお店です。朝早い行動ですと、前日のうちに見当を付けておくことにしています。
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その店での朝食です。見当を付けていても、早い時間ですと、開店前のことがよくあります。開店していて、定番のスンドウプが注文できました。
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バスの終点が、雪岳山の入り口になります。観光シーズンともなれば、何百台もの大型バスがやってきます。
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雪岳山は、麓の一帯を含めて、国立公園に指定されています。「雪岳山国立公園』のハングルのタイトルがある、その案内看板です。
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春霞がかかった雪岳山の山並みです。山懐の深さが、一層際立つようです。絵葉書では、紅葉の時期の素晴らしさも見ました。
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雪岳山麓のお寺の立派な山門です。雪岳山新興寺の額があります。ここら辺りが、雪岳山の公園とお寺の境界線にもなるようです。
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麓には、堂々たる大仏様が座しています。その前では、お坊さんが、立ったまま、読経をあげていました。
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麓のお寺の四天王門です。日本風に言えば、仁王像か、力士像か分かりませんが、仏像も納められていました。四天王の名前は忘れました。
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揺すり岩に向かう途中で見かけた観音像です。薬瓶がありませんから、別の仏像かもしれません。まだ新しい石像でした。
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雪岳山には、あちらこちらに岩山があります。その景観が、中国の山水画に似て、素晴らしい景観を作り出しています。
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広葉樹の新緑です。黒い幹とパステルカラーの新緑の対比が印象的です。近くで、どんぐりを運ぶリスを見かけました。昨年の貯蔵品でしょうか?
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雪岳山新興寺の本堂です。額には『極楽宝殿』の文字があります。裏山の新緑がやわらかい色を見せています。
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頂上に登ると、一段と眺望が開けてきました。険しい岩山が、直ぐ近くから、遠くまで幾重にも重なっていました。
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足のすくむような山頂での記念撮影です。落ちてしまえば、数百メートルは真っ逆さまです。遠くの山は霞んでいます。
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こんな岩山にも、可憐な花が咲いていました。どこに土があるのか分からない僅かな隙間から、黄色い花が顔を覗かせていました。
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昔登った槍ヶ岳を思い出させる急峻な岩山です。連なって登る人の群れも似ています。『蟻が岳』の別名も思い出しました。
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山頂付近の水溜りにいた二匹の蛙です。背中は黒い模様がついて、普通の蛙に見えますが、お腹はイモリのように赤い色でした。
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束草の渡しが、まだ残っていました。ケッペと呼ばれる手漕ぎ船です。今回も遊びに乗船しました。対岸は100m程先に見えています。
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ワイヤーロープに金具を引っ掛けて、進行方向に歩いて、漕ぐようになっています。これを乗ったお客が、何度も繰り返して船を進めます。
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仁川のバスターミナルです。大都市のバスターミナルですから、各地へ向けて、長距離バスが出ています。
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この写真も、仁川の市外バスターミナルの構内切符売り場です。一番下にコンジュ(公州)、チュンチョン(春川)等の行き先の文字が見えます。
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仁川のバスターミナルの夜景です。青色のネオンサインは、「仁川総合ターミナル」のハングル文字のようです。
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