2010/08/17 - 2010/08/17
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kodeyanさん
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「汽船も亦(また)道路なり」
ここに島がある限り 人々がそこに住み
そしてまた島をつなぐ
道として
汽船が未来永劫絶えることがないように・・
中之島には、村営航路開設に尽力した十島村村長(当時)の
文園彰氏の名を刻んだ碑が建っている。
たった一隻の船が今も島と島をつなぐ。
トカラの旅は「フェリーとしま」で始まり「フェリーとしま」で終わる。
【2010.10.5記】
「みしま」が中間検査でドック入り中に代船「としま」が硫黄島を運航するレアな写真をつきこさんが撮影されています↓
http://4travel.jp/traveler/maikyukyu/pict/20305305/
つきこさん貴重な写真ありがとうございます!
旅行記はこちらです。
島旅 硫黄島編 〜褐色の海が見たくて〜
http://4travel.jp/traveler/maikyukyu/album/10505385/
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 船 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
昭和8年に就航した初代村営船「としま丸」は
155トン、12ノット、40人乗りだった。
2000年4月にデビューした現在の6代目は
1391トン、19ノット、200人(臨時定員300人)乗り。
乗用車7台と中型トラック3台も積める大型フェリーなのだ。 -
ファンネルマークは村章。
海に浮かぶ島が図案化された赤いマークが印象的だ。 -
島民や生活物資はもちろん、心の貴重品である郵便物に空き缶やペットボトルの資源ゴミ、島を循環するバキュームカーまで「フェリーとしま」が運んでいる。
-
切符は待合室で買う。
予約は乗船月の前月15日より、乗船日前日まで、鹿児島発往路区間のみ対象に受付ける。
ちなみに8月16日鹿児島発便は満席だった。
乗船券販売は出港当日:9時00分〜12時00分・13時00分〜17時00分・19時00分〜23時30分だが予約者の手続き期限は、出港当日の22時まで。 -
このアナログ感がいい。
まだ見ぬ島に何か楽しいことがありそうな期待を抱かせる。
ロッカー利用時はこちらを参考に。 -
夜の待合室
個人的ざっくり感だが、フェリー利用者は
島民>工事関係者>島民の有人知人>釣人>ツアー団体客>民俗学等研究者、学生>フリー個人旅行者
こんな感じだろうか。 -
夜の帳が下りると「フェリーとしま」が宝石のように輝きだす。
鹿児島本港南埠頭の出航時間は23時50分。
ドルフィンポートから船体を眺め島旅モードに。 -
七つの島の団結と連帯感、海の美しさを表すシンボルマークを正面に見て乗船だ。
ちなみに写真に写っている乗組員のTくんとは
旅の間に6回ほど顔を合わせた。
そりゃそうだ、同じ船が行ったり来たり
船の予定に合わせて行動しているわけだから。
トカラ出身の乗組員はみんな素朴で一生懸命。 -
下り便利用の往路は、指定寝台にした。
知らなかったが女性専用部屋が一部屋あった。
二段ベッド×4の8人部屋
予約時に指定寝台の上下段指定はできない。
切符を買った早い者勝ちなのだ。
同じ部屋に中之島でお世話になる民宿の女将がいたことがあとでわかった。
船内はあの人もこの人もお知り合い。
島の延長のようだった。 -
ビニールマットにシーツを敷く。
毛布、箱枕がある。
ウチワは私物。 -
二等部屋
-
二等は座敷だが1台だけベッドがある。
立ち上がりが困難な高齢者が利用していたのを1度見かけた。 -
満席のため、サロンが二等臨時席となっていた。
12名宿泊可能なサロンがあったのか。
役場や県のお偉いさん打ち合わせ用だろうか。 -
一等四人部屋
-
一等二人部屋
-
案内所
島から乗船した時はここで切符を掲示して座席指定を受ける。 -
案内所にこちらの「小宝島のガイドブック」が置いてある。
島の小学生が作成した楽しいガイドブックだ。 -
Q 温泉に入りながら海ヘビのスープを飲むと
赤ちゃんが生まれると聞いたんですがくわしくお願いします。
素朴でかわいいね。 -
「ハブにかまれた人に聞いてみました」って(笑)
ハブにかまれたら水にはぬらさないこと。
としっかりメモしたが結局宝島でも小宝島でも1匹も遭わず。 -
島から乗船するときは、各島のコミュニティセンターで乗船券を購入しなければならない。
各島の収入となるため、滞在した島で購入することは徹底されているようだ。
何度も行ったり来たりしたが受付で買っている人は一人も見たことがない。 -
売店とトカラサンライズレストラン
このフェリーの先代が活躍した1996年の話しだが、種村直樹さんの『気まぐれ列車だ僕の旅 九州・南西諸島渡り鳥』にこんなエピソードがあったことを思い出す。
島で野菜を摂れなかった野菜大好きの初老の男性が、種村さんの皿を見て、付け合せのキャベツを所望した話しだ。
今回は、野菜に不自由はしなかったが時化が続けば在庫の野菜もなくなるのかもしれない。 -
売店の営業時間はこちら
-
売店の男性が一人で食事のオーダーも受けているので忙しい。
メニューはこちら。 -
売店のお土産。
-
島にお土産屋さんはないので、ここで購入する人も多いようだ。
-
売店のお菓子
-
トカラサンライズレストラン内自販機
売店クローズ=缶ビールが飲めない
ここ要注意。
レストランでしか酒は飲めないのだ。 -
グリコのアイスってこんなに美味しかったっけ?
というほど「フェリーとしま」で食べるとうまい。 -
フェリー自販機でアイスや飲料を買う島民がいる
という話しは本当だった。 -
あれこれあっても、鹿児島行きの上り便で
旅を振り返り思い出に浸りながら飲むビールが
「フェリーとしま」の醍醐味かもしれない。 -
ボー ボー 汽笛が島に鳴り響く
「フェリーとしま」が颯爽と現れる
白い船が見えると嬉しくなる -
ここからが「フェリーとしま」の見所だ
私が勝手に命名した「としまの舞」の始まり〜 -
「フェリーとしま」は全長85.8mあるが、最新テクノロジーで前後に30mほどのスペースがあれば旋回できるのだ。
-
丸に十のような四つの羽を配した丸マークが喫水上に二つ見える。
これが船首に設けられたスクリューのバウスラスターの印。
このバウスラスターのお蔭で「フェリーとしま」がカニのように横移動し芸術的に旋回できるのだ。 -
接岸し島の男性は通船作業に忙しい
-
コンテナを積んだり降ろしたり
受付に書類を取りに行く人、書類を受付に届けにゆく人。
ほかの島へ送る荷物を受付前に運ぶ人。
船の中も外も活気づく。 -
届いた荷物は各自港へ引き取りにゆく。
実は島から宅急便を送ろうとしたが、手続きが煩雑で諦めた。
コミュニティセンターで手続きして、コンテナまで自分で運んで、そこでまた手続きして・・
コンビニで宅急便を扱っている都会はすごい。 -
「フェリーとしま」のヘリポート
イエメンで、手術が必要な怪我をすればカイロまでヘリ移送になる、と日本大使館でいわれたことなんぞを思いだした。 -
しつこく再び「としまの舞」
ほんと、これはすごい。
これは海上のショーだ。
小宝島の海の色もすごいけど。 -
船首に設けられたバウスラスターのスクリューが白波を産んでいる。
す〜っと横移動して岸壁から離れてゆくのだ。 -
バウスラスター活躍中
アナログなトカラで意外やハイテクな「フェリーとしま」はクールなのだ。 -
芸術的な回頭だ。
素晴らしい。 -
ちなみに三島航路の船は回頭で苦労して時間もかかるそうだ。
(フェリーとしまがドッグ入りしたときは三島航路の船が替わりをする)
「フェリーとしま」は、すごいんだから。
島の人も自慢していた。 -
パチパチパチ 拍手
世界の海を渡り歩いた海の男をしても一番厳しいという十島航路で見事な舵さばきである。 -
トカラ列島7島に寄航した鹿児島行き上り便は
しばらくして口永良部島横を通る。
鹿児島が近くなってくる。 -
屋久島も進行右手に見える。
大きさがトカラ列島と違いすぎる。 -
薩摩、大隅両半島に挟まれた錦江湾を北上してゆく。
薩摩富士も黄昏色に染まってゆく。
鹿児島着は午後8時半前後だ。 -
トカラの海上では対向船を見ることはできないけれど、赤字に苦しむ村営船が週二便走っていることに感謝しなければいけない。
-
鹿児島からトカラ列島最北の口之島まで所要6時間15分、宝島まで13時15分。
名瀬までは16時間30分の道のりだ。
(宝島碇泊便と名瀬便が交互に走っている)
口之島から宝島までが7時間、つまり村の最北から最南まで船で7時間かかる日本一長い村を「フェリーとしま」は走る。
清らかな青い海、澄んだ空、自然の彫刻のような島のたたずまいは見る位置で姿を変える。
トカラの旅の面白さは、「フェリーとしま」から見る景色にもあると思う。
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この旅行記へのコメント (8)
-
- nakamasananiwaさん 2011/02/04 19:18:30
- ♪♪♪
- SWALさんとこからお邪魔しました♪
すんごい海の色ですねー、鳥肌たっちゃった
ええなぁ
なんとか行かれないものか?う〜んう〜ん
ずっとトカラいきたいいきたいっていつも唱えとくことにします
日本のフェリーってなかなかどうしておちゃめでええですね♪
またお邪魔します、よろしくm
- kodeyanさん からの返信 2011/02/05 11:23:14
- RE: ♪♪♪
- nakamasananiwaさん こんにちは
> SWALさんとこからお邪魔しました♪
そうでしたか。
SWALさんもディープなトラベラーさんですね。
> すんごい海の色ですねー、鳥肌たっちゃった
自然が残り空気汚染もない環境だと
空も海も人の心まで澄んでくるものなのでしょうね。
船の乗客も歓声をあげていましたよ。
> ずっとトカラいきたいいきたいっていつも唱えとくことにします
何事も思い続けると叶う日が来ると私は信じてます。
> 日本のフェリーってなかなかどうしておちゃめでええですね♪
ほんとですね。
それに独特な時の流れがあるフェリーの旅もいいものです。
だから島旅が好きなのかもしれません。
メッセージありがとうございました☆
ではでは☆彡
-
- ツッチーさん 2010/10/10 22:31:13
- うっとり 。。。
- kodeyanさん、こんばんわ♪
としまの海上ショーにぞっこんです。
としまってスゴイですね。
人を運び、荷物を運び、
・・・命を運ぶ。
としまの全容にもぞっこんです。
こんなに上手にとしまを紹介してくれるなんて、
きっととしまも喜んでる。
まだ石原さんKYには辿りついてませんが、
キラキラ光ってる旅記です。ハイ、モチうっとり。
- kodeyanさん からの返信 2010/10/12 18:04:14
- RE: うっとり 。。。
- ツッチーさん こんにちは^^
お返事が遅くなってすみません。
投票も沢山いただいたようで恐縮です。
としまの海上ショーをお褒めいただき嬉しか〜
としまもとしまの乗組員さんも喜んでくれるといいのですが。
KY発言は、はしょっちゃいました。
あまりにもなんだかなぁ、なんです。
島の山のてっぺんにテレビの中継所があって
そのメンテナンスのために道路があるのですが
それを自家用豪華クルーザーから見上げた、あるお方が
税金の無駄遣いだ、けしからんと言い放ったわけです。
あんな立派な道路を作って誰が利用するんだと。
でも、鹿児島から奄美大島の名瀬までの重要な放送波の
中継地点ですから、無駄だなんてとんでもないわけです。
と、まあ、そんなことがあったわけです。
ではでは☆彡
-
- ジロさん 2010/09/27 06:04:03
- フェリーとしま♪
- おはようでありますなのだ♪
うぅぅ、、、なんかとっても良い感じのフェリーでありますなぁ
ジロの好きな博多〜五島のフェリー太古をもしかすると上回るかもなのだ
五島列島は飛行機なんかも飛んでるしここまで貴重じゃないもんなぁ
フェリーとしまの社会的貢献度はスゴい存在でありますなのだ☆
だけど赤字なのか、、、ジロも乗りに行かねば、、、なんの影響もないだろうけど
でもちょっとでも人様を喜ばすことが犬としての使命だもんなぁ。。。
船犬ジロ
- kodeyanさん からの返信 2010/09/27 06:45:23
- RE: フェリーとしま♪
- ジロさん おはようでありますなのだ☆
> うぅぅ、、、なんかとっても良い感じのフェリーでありますなぁ
なかなかハイテクさんで、見た目もハンサムさんで良い感じなのだ。
フェリーの乗組員さんも、みんな親切で良い感じなのだ。
> ジロの好きな博多〜五島のフェリー太古をもしかすると上回るかもなのだ
長崎県も離島の多い県でござるな。
五島列島もいつか行かねばならぬなぁ。
行くなら夏がいいのかなぁ。
> だけど赤字なのか、、、ジロも乗りに行かねば、、、なんの影響もないだろうけど
そんなことはないでござる。
船に乗ったらビール飲んだり、お土産買ったりするし。
> でもちょっとでも人様を喜ばすことが犬としての使命だもんなぁ。。。
ジロさんのファンは全国区ではないだろうか。
旅行記を楽しみにしているジロさんファンは多いと思うのだ。
ひとついい忘れがあったのだ。
ガソリンは、各島個人で購入しドラム缶が鹿児島からフェリーで
運ばれてくるので、ガソリンスタンドは島にないのだ。
もしジロ3号を検討するなら、ガソリンのことは
民宿に相談したほうがいいかもしれぬ。
ではでは☆彡なのだ
-
- molmさん 2010/09/18 02:27:54
- 臨場感が伝わってきます
- kodeyanさん、続編を心より楽しみにしておりました。
美しい海・島民の人情・フェリーとしまの役割など、一つ一つが現実であり
また物語のように思える旅行記です。
臨場感に加え訴えかける旅行記は自分の目指す方向性であり、本旅行記は
理想の一つであることは断言できます。
ところで岸からのフェリー写真は島に滞在された時に撮影されたものですか?
molm
- kodeyanさん からの返信 2010/09/18 06:54:02
- RE: 臨場感が伝わってきます
- molmさん こんにちは
身に余る有難いコメントに恐縮です。
> 美しい海・島民の人情・フェリーとしまの役割など、一つ一つが現実であり
> また物語のように思える旅行記です。
トカラの旅そのものがドラマかもしれませんね。
そのあたりが日本最後の秘境といわれる所以かもしれません。
岸からのフェリーの写真は、島の港で撮影しています。
民宿の方が送迎してくれるのですが、通船作業が終わるまで
待っていなければいけないので、その待ち時間に撮影しています。
ではでは☆彡
追伸
うながっぱどんにヨロシクです!
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