2000/08/03 - 2000/08/03
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4nobuさん
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明日はサンモリッツを発ってブリゲンツ(墺)、リンダウ(独)、チロルと周る旅を始めるので今日はアパートの後片付けをせねばならない、それに予報では今日の午後から雨だし、朝の湖上は霧が覆っている。
そこで簡単なハイクということでサンモリッツのすぐ裏山のピッツ・ナイールから歩くことにする。ピッツ・ベルニナを見ようとピッツ・ナイールで待ったが雲が退かない。しかたなくリフトの途中駅のコルヴィリアから歩き出しマルグンで雨が降りだしたのでここもリフトを利用してサンモリッツの隣町セレリナまで下る。運良くバスが来たのでサンモリッツの街の中央まで乗ってアパートに直行。あまりに早すぎだから時間が余り3回目のセガンティニ美術館に行くことにする。
雨が本降りなのに結構な人出。雨で外出できず美術館へと考えるのはみな同じだ。
この美術館はアルプの画家としてあまりにも有名なセガンティニの単独の美術館、この建物も彼のスケッチにより建造された。
セガンティニの画をはじめて見たのは倉敷の大原美術館で、かれこれ55年ほど昔の高校時代で、戦後間もないその頃から山に興味を持ち、当時京大生の同人雑誌だった「岳人」を取り寄せていた。その雑誌の中にこのアルプの画の紹介があり比較的近かった倉敷まで見に出かけた懐かしい思い出がある。
そこにある「アルプの真昼」は空気の澄んだアルプの自然がよく描き込まれた一番いい絵だと今でも思っている。傑作といわれるミラノ・ブレラ美術館のほとんど同じ構図のよりも優れていると思う。
この美術館で有名なのが「生」「自然」「死」の3部作だが、
「生」の絵の背景はソーリオからのボンダスカ谷の岩峰。
「自然」の背景はシャフベルクの小屋(セガンティニの最後の地で今ではセガンティニ小屋といわれている)からのモルテラッチ谷からピッツ・ナイールまでのパノラマ。
「死」の背景はマローヤからソーリオへの途中から西に入ったマロス谷。
今回の旅では前2部の景色を見れたが、もっとも好きな絵「死」にあるマロス谷はまだだ、この絵では冬景色だが入るのはちょっと無理だから朝焼けの景色だけでもいつか見に行きたい。
前号記事でも述べたがまだこの谷には宿題が残っている。
余談のまた余談だが
2004年に妻の友人を連れて再びサンモリッツでアパート生活をした時にクールで途中下車して美術館に寄ったがそこには未完成の絵を、弟子のようなジャコメッティ(ブレガリア谷スタンパ生まれで彫刻でよく知られたジャコメッティの父)が加筆した「二組の母子」があり、これが昨年4月にBunkamuraザ・ミュージアムで開かれた「スイス・山に魅せられた画家展に出展されていた。
写真は1990年に撮ったセガンティニ美術館。古いネガで不鮮明ですが
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