2005/05/18 - 2004/05/19
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4nobuさん
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カルカッソン:
フランス随一、いや欧州でも一ニを争う見事な城塞都市。中世以来の城壁とそこに営む生活の場が完璧な姿で残っている都市はいくつかあるがカルカッソンほど見事なのはないと自信を持って言い切れる。
シテと呼ばれる山の上にすでに紀元前6世紀のガリア人の住居がありローマ時代に都市として発達しさらに異国人の侵入を体験して城壁で身を護るようになる。封建時代にはニームまで広がるトランカヴェル王朝が誕生。キリスト教の一派カタリ派を異端と断定したローマ教会は十字軍を作り13世紀の始めから1世紀をかけて絶滅を図った。その舞台がここカルカッソンで、幾多の伝説が生まれたが1209,1240年の2回の戦いで十字軍に破れ城は徹底的に破壊され住民は今の下町に強制移住させられた。その後歴代の王は堅固な城塞都市の建設を続け、フランスの対スペイン防衛線の役割を持つた常駐軍の護る城塞に変貌した。
しかし17世紀にスペイン国境のルション地方ガ併合でき、また大砲が発明されてこの軍事的価値が低下してシテは廃墟となって長い間打ち捨てられていた。
19世紀になって歴史的記念物視察官メリメ(小説カルメン、コロンバなどの作者)がこの廃墟に注目した結果1844年から1910年まで国家事業として復旧工事が続いた。今でも世界遺産としてその保存と復元の作業が続けられている。この歴史、復元前後の写真を含む作業は次のホームページに詳しく見れる。
La Cite de Carcassonne (www.carcassonne.culture.fr
表紙のイラストをクリックして拡大すると町の建物の配置と名前がわかる。
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城塞の正門ナルボンヌ門前の広場。タクシーはここまでで、特別許可車しか城内に入れない。ここでホテルを呼び出し車で迎えに来てもらう。ホテルの小形車はぐるっと廻って横の通用門から入る。
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ナルボンヌ門は二つの塔に挟まれた形でとりわけ頑丈。その手前に跳ね橋を支える橋構造がある
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跳ね橋。唯一馬車の通行が出来る橋であった
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跳ね橋を渡ったところの外周の城壁(左)と内周の城壁の間でガイドから説明を受けている人たち。外周壁にはいくつかの監視塔がある。手前がぺール塔と奥がヴァード塔でもともとの主塔だった。
内外の城壁の間には遮蔽する物を置かず。また外壁の内側には壁を作らず、外周を敵に占領されても内周の城壁から外壁を攻撃できる構造である。 -
ナルボンヌ門近くの中世の雰囲気が濃いメイン通り
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伯爵城館の前面。
2重の城壁の中に本丸にあたる伯爵城館が空堀の中にある。堀の橋の1/4はかっては木製であった。
城壁とカゼルヌ塔の木製の張り出し歩廊(ウールと呼ばれる)が最近再建された -
伯爵城館の空堀と橋。向こうにサン・ナゼール教会
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橋から伯爵城館の門を見る
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この門にもいろいろな仕掛けが潜んでいる。門の上の隙間は墜格子が隠されていた
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裏門に相当するオード門と「西ゴート族の塔(手前)」「裁きの塔」「プチ・カニスーの門」。
オード門は城館に近いので防禦のさまざまな工夫がある。 -
城壁の上の狭い矢来を歩いて次の塔Cahuzacへ
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ミパドレの塔からCahuzac塔と伯爵城館を振り返る。
左に見えるのは下町に相当する今のカルカッソンの町 -
劇場とサン・ナゼール教会(バシリカ)
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ライトアップされた東正門のナルボンヌ門と堀にかかる跳ね橋。 馬車が通れる唯一の橋の城側には多数の敵が殺到するので墜格子とかいろんな工夫があるとともに右側の張り出した外塁からも攻撃できる
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ライトアップされたナルボンヌの二つの塔とその間のナルボンヌ門。門の上の壁の5角形のくぼみに13世紀末製の聖母像がある
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シテのもう一つの門オード門の坂道。ここは下町から伯爵城館への最短の通路なので防護の施設が特に凝っている
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早朝のホテル(正面)数少ない城内のホテル。手前に城内で最大の井戸グランピュイがある.
左の建物は日本流に言えば「お化け屋敷」 -
朝焼けのナルボンヌ塔と跳ね橋
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上の写真の左に続く2重の城壁
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朝の風景。堀を隔てて伯爵城館の城門とカゼルヌ(兵営)の塔。
城壁と塔に壁を登ってくる敵を上から攻めるための木製の張り出し回廊がある -
朝の伯爵城館とサン・ナゼール教会
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朝のロゼール門、サンソーン塔、アヴァールの風車の塔。右のは外に張り出した砦とサン・ギメ教会の遺跡
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朝の伯爵城館の端とサン・ナゼール教会
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ナゼール門の外近くにあるプティホテルを門前広場から見る
城の見学、空港への便、駅との足の確保を解決してくれる絶好の位置にある
詳しくはクチコミに投稿するのでそちらをご覧ください
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この旅行記へのコメント (7)
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- さすらいおじさんさん 2006/12/31 11:40:04
- ヨーロッパ随一の城塞を見ることができました。
- 4nobuさん
ヨーロッパ旅行前にカルカッソンヌなどヨーロッパの詳細な情報を拝見し、おかげさまで満足できる旅ができました。
カルカッソンヌは4nobuさんの旅行記で知り、ヨーロッパ随一の城塞を見ることができました。
来年もよろしくお願いします。
どうぞ良いお年をお迎えください。
- 4nobuさん からの返信 2007/01/01 22:21:40
- RE: ヨーロッパ随一の城塞を見ることができました。
- さすらいおじさん様
おめでとうございます。旅のベテランからの望外のご挨拶恐縮です。いささかでもお役になったとしたら冥加につきます。
今年も精進して旅に励みます?のでご愛顧をお願いします。
先ほど年賀の皆さんが帰りました。レスが送れて済みませんでした。
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- glabraさん 2006/11/25 21:19:16
- はじめまして
- 4nobuさん、はじめまして。
また、私の旅行記への訪問もありがとうございます。
カルカソンヌは昔から行きたい街なのですが、フランス語の「壁」がありまだ訪問できておりません。私はカルカソンヌが19世紀に大規模修復した街というのは知りませんでした。その大規模修復のおかげで昔の城塞都市が完全な形でよみがえった訳なのですね。4nobuさんのカルカソンヌ旅行記を読んで行きたい気持ちを新たにしました。いつになるか分かりませんが、スペインからピレネーを越えて訪問したいと考えています。
- 4nobuさん からの返信 2006/11/26 20:31:26
- RE: はじめまして
- こちらこそよろしく
先ほどチュニジアの記事を一挙に見せていただきました。モロッコは明日。
北アは憧れのところで何度か計画したのですが実現してません。親しくしたドイツ人の複数の人から一番にすすめられたものです。
貴君の丁寧な内容でよく理解できました。
さてカルカッソンヌに行かれるのでしたらロンドンに行かれた時に寄られるのが効率がいいですよ。クチコミに書いてますのでそちらをご覧ください。
ここは目の肥えた貴君でも裏切られないと思います。
- glabraさん からの返信 2006/11/26 22:43:48
- RE: はじめまして
- 4nobuさん、お返事ありがとうございます。
また、私のチュニジアの旅行記への投稿ありがとうございます。
ロンドン発の格安航空会社のクチコミは読みました。ただ、ロンドンへ行く機会がなかなかありません。大昔に1回行ったのですが、物価が高くてびっくりしました。今はどうなのでしょうか?
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- RyuSie(りゅうじ)さん 2005/12/31 19:19:13
- よいお年を!
- こん**は、RyuSieです。
いつも訪問してもらってありがとうございます。
4nobuさんの旅行記は、スイス、南仏のファンです。
カルカソンヌもいつかは訪れたいところです。
こんなにも夕照が素晴らしいとなると、夕景オタクの
私は今すぐにでも行ってみたいと思ってしまいます。
あー、来年はスイスにも行きたいし、ドロミテも
捨てがたい!しばらくは、旅先の絞込みに明け暮れ
そうです。
いずれにせよ、来年も4nobuさんの旅行記が
大いに参考になると思います。
来年もいい旅が出来ることを祈って、
よいお年を!
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- さすらいおじさんさん 2005/08/21 12:49:16
- カルカッソンに行く機会ができればと思います
- 4nobuさん
カルカッソン・見事な城塞都市、始めて拝見しました。
スペイン、ドイツなどの城塞都市を見ましたが、カルカッソンほど原形が解る街は見ていません。表紙のイラストの拡大図と詳しい説明で全貌が良く解りました。カルカッソンに行く機会ができればと思います。貴重な情報をありがとうございます。
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