2026/08/23 - 2026/08/23
237位(同エリア321件中)
うーたさん
旅先で日本酒を飲むと、その土地で作られた焼物のお猪口に触れる機会が多く、だんだんと工芸とか、焼物などに興味を持つようになってきました。
「日本六古窯」と位置付けられている6つの焼物について調べていると、備前焼の産地として知られる備前市の伊部には「備前陶器窯跡」という中世から近世に使用された窯の史跡が残っているという!
そのなかでも「伊部南大窯跡」は室町時代から江戸時代まで使用された国内最大級の窯跡に加えて、物原と呼ばれる廃棄された陶器の山が独特の景観を作り出しているんだとか。
廃棄された陶器の山とは!? これは行ってみなければ!!
ということで、日本六古窯めぐりのスタートは備前焼となりました。
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JR伊部駅から徒歩5分ほどの場所にある「伊部南大窯跡」。
〝伊部〟(←インベと読む)というのが地名で〝大窯〟とは、複数の製作者が共同で運用していた大規模な窯という意味らしい。なるほど、伊部の南にある共同窯ということね! -
ここでお勉強。
伊部南大窯跡は、室町時代から江戸時代に使われていたもので、ここには3つの窯(東窯、中央窯、西窯)と、物原(←モノハラと読む)と呼ばれる、巨大な廃棄場所があって、この一帯が国の史跡に指定されているそう。
備前市には、この南大窯跡の他にも、北と西にも大窯があって、3窯あわせて「備前陶器窯跡」と呼ばれているみたい。 ふむふむ。 -
現地の案内板によると、下で薪を燃すと、高温になった空気は上へ登っていくという性質を利用して、山の斜面の地面を掘り下げ、上部に覆いを作ってトンネル状の細長い窯を作ったとのこと。 なるほど なるほど!
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で、物原はどこ? なんて探す暇はないぐらい、足元にはそこら中に陶器の破片。
よく見ると、作者や発注者を区別するための「陶印」が記された破片も。
これは複数の製作者が共同で利用する大窯ならではなんだって。 -
いろんな形の陶印が残る破片はかなり魅力的だけど、おひとつ土産に!なんて思っちゃダメダメ。文化財保護法違反で処罰されたら大変大変!
写真じゃ分かりずらいけれど、窯跡の土の盛り上がりは、ちょっと古墳を思い出させるような形をしているし、足元には廃棄された陶器の破片だらけで何とも言えない不思議な空間でした。 -
お次は、もう少し時代が進んだ窯を見に行きました。それがこの「天保窯」。
江戸時代中期以降は各地で陶磁器が焼かれるようになっため、備前焼だけが陶器を大量に生産していく必要がなくなったんだそう。
大量の薪や人手が必要な大窯は、経費が掛かることもあって、効率のよい小窯が作られるようになったんだとか。 -
文字が消えかかっている看板を目を凝らして読む。
昭和53年に備前焼陶友会が中心となり、市の観光協会の協力を得て保護屋根を設置したとのこと。 -
屋根はつけたものの、窯自体も乾燥し崩落が進んでいたので昭和60年に今度は県の郷土文化財団の助成で窯体を樹脂加工して強化保存工事を行ったとのこと。
崩れ行く石の感じがノスタルジック。 -
現在は、こんな感じの窯でたくさんの窯元さんが活動中。
街中のあちこちに窯の煙突が見えているし、ギャラリーもたくさん。
とりあえず備前焼伝統産業会館に行く予定だったけれど、工事のため休館中。 -
どこの窯元さんに行くか迷いながら、街中を散策。
こちらは「天津神社」。千年の歴史をもつ由緒ある神社。
お社の屋根瓦も狛犬も、参道の敷石にも…あらゆるところに備前焼が使用されています。絵馬も備前焼でできてるって! -
まず、ふらりと入ってみたのが「陶吉」さん。
洗練されたオシャレ備前焼がたくさん。
中でもこの「青備前」の作品は、今まで知ってる備前焼のイメージを覆すもの。
おっしゃれ―!!
でも、今回見たかった備前焼はこういうのじゃなくて、もっとザ・備前焼っていうお品。 -
そして訪れたのが「備前焼窯元 小西陶古」さん。
こちらで見せてもらった作品が、イメージしていた備前焼そのもの。というより想像以上の素敵さ。 -
奥様からパンフレットをいただきお勉強!
先ほど見た「青備前」の他に、備前焼のイメージそのものの「緋襷」(←ヒダスキと読む)、他には「灰被り」や「桟切」「胡麻」などが備前焼の特徴。
それぞれに違った魅力があるのが分かってきた!!
じっくり見せていただき、とても気に入った桟切の作品を購入!(興奮していたので写真が一枚もない‥) -
好きなものを見てる時の集中力は半端じゃなく、お買い物が終わった頃にはクタクタ。
ちょっと休憩にランチタイム。
伊部駅の近くにあった「寿司一」さんへ。 -
私は上にぎりを注文したけれど、寿司定食を注文した夫の御前のボリュームたるや!お腹いっぱいのランチタイム。
このお食事中、さすが備前焼のお膝元という出来事が。
それは着物を着た、いかにも芸術家!!な男性が、数人の男女を連れて入店してきたこと。「先生、先生」と呼ばれていて、手には素敵な備前焼のビアグラス。
店員さんに「今日はこのビアグラスで飲みたいから、グラスを水に通してきてほしい」と依頼されてました。きっと備前焼の作家先生なんだね。横目でチラ見したけれど、すてきなグラスでした。 -
そのお寿司屋さんで聞いた話では、こちらの備前市美術館で「ティーカップ・メリーゴーランド」という企画展をしているという。
副題を〝ヨーロッパ陶磁にみるモダンデザイン100年〟とされてる企画展。これは行ってみよう! -
まずは1階の常時展示。
備前焼を見学。思ったよりも作品は少な目。 -
でも制作過程を見れる映像も流れているので勉強になる。
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戦争中は備前焼の手りゅう弾なんかも使われてたんだって。知らなかった、そんな歴史もあるんだね…。
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2階からが企画展。
岐阜県現代陶芸美術館のコレクション。 -
まずはこの企画展の目玉ともいえる大きな壺がお出迎え。
これはマイセンのもの。 -
その他の見どころは、アンティークのお皿たちが国ごとに分かれて展示されていました。これはドイツのもの。
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素朴でかわいい小花の絵付け皿はセーブルのもの。
この時代の陶磁はどの国のものも必要最低限の美学っていう感じ。
ゴチャゴチャしてなくてとても好き。 -
素敵な陶磁器をたくさん見て、お手洗いに。
こちらの美術館、洗面ボウルが備前焼。ステキ!! -
美術館の3階から、先ほど訪れた伊部南大窯跡が見えていました。
遠くからみても、陶器の破片が山積なのが分かります。一部、青色シートで覆われている部分はきっと土砂崩れ(陶片くずれ?)だろうな。
そうそう、備前市は大リーグで活躍中の山本由伸選手の出身地ということで、3階にはユニホームが展示されてました。 -
最後に、炊飯器の写真。
お米の上に乗せているのは、小西陶古さんで奥様からいただいた備前焼の箸置き。商品にならないものだけど、ご飯を炊くときに炊飯窯に入れて炊くとおいしくなるのでぜひ使ってみてとプレゼントしてもらいました☆
今は在庫がないけれど、同じぐらいの大きさでまん丸な「備前玉」という陶器も販売されているんだって。この箸置きでも同じ効果があるとの事。
で、使わせてもらった結果は、本当においしさアップ!! いつもよりおこめが艶やか、粒も際立っていていつもと全然違う☆
素晴らしい備前焼。毎年10月の中頃には備前焼祭りもあるそう。いつか行けたらいいな~♪
おしまい
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この旅行記へのコメント (1)
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- たらよろさん 2026/09/19 08:17:24
- 陶器って捨てられないのがねぇ~
- こんにちは、うーたさん
六古窯のスタートは備前なんですね。
備前には,このような陶器の山があるんだー。
知らなかったなぁ~。
陶器って、普通に捨てられないから失敗作をどうするか、
作家さんたちは大変だなぁって思っていました。
だから、道に陶器を埋め込んだり、壁が陶器だったりするんだ。って思っていたんだけれど、
こういう場所もあるのね。
我が家は備前焼を見に行った時,黒備前がとても気になって。
でも、1番気になった作家さんのお店がお休みだったので、
買わずじまい。
というわけで,またお出かけしないとダメな場所なんです。
私も頑張って六古窯の旅行記を仕上げなきゃー。
また遊びにきますね♪
たらよろ
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