2026/05/29 - 2026/06/08
80位(同エリア164件中)
コヨーテさん
毎年恒例になりつつある Sweden Rock Festival 参戦。
今年ももちろん、気持ちはすでにスウェーデンの空の下。
…だったのに、なぜか去年、今年と6月になると大きな仕事をぶち込むわが社。
去年は「必要最低限だけ仕事する」というギリギリのラインで休暇を強行し、北欧旅をねじ込み成功。
(あれはあれでスリリングだったけど、今年はもっと平和に行きたかった。)
しかし今年は、「ちょっと休暇を…」なんて言える空気ゼロ。
むしろ、“この状況で海外?冗談だよね?” という職場の空気が可視化されていたレベル。
それでも Sweden Rock は私の楽しみであり、仕事を頑張るための燃料でもある。
諦めるなんて、そんな選択肢は…<一応>考えたけど無理だった。
そこで出した結論はただひとつ。
リモートワークで穴をあけずに、強行突破する。
こうして、「仕事は通常運転、心はフェス、身体は北欧」という奇妙な三位一体スタイルで挑んだ今年の遠征。
これはそんな、“仕事とフェスの両立という無茶をやった人間の備忘録”
5月29日(金)8:46 HND ≫ 14:49 SIN (SQ 631)
5月30日(土)0:05 SIN ≫ 7:10 CPH (SQ 352)
8:46 コペンハーゲン≫ 12:05 ヨーテボリ(Öresundstågen 1034)
6月2日(火)ヨーテボリ ≫ ルンド(Østerport)
ルンド ≫ クリスチャンスタッド (skanetrafiken)
6月3日(水)~ 6月6日(土) Sweden Rock Festival
6月7日(月)19:30 CPH ≫ 22:05 HEL (AY 962)
6月8日(火)0:45 HEL ≫ 19:35 NGO (AY 79)
20:55 NGO ≫ 22:00 HND (JAL 208)
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 5.0
- グルメ
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 高速・路線バス 徒歩
-
5/31(日)
前日は歩きまくり、夜は軽く飲んでぐっすり。朝起きたらお腹がペコペコで、
お待ちかねの Scandic Hotel の朝食へ。スウェーデンのホテル朝食は、昔のスモーガスボード文化を受け継いだ種類豊富なビュッフェスタイル。
スモーガスボードとは北欧の伝統的な<食べ放題式の食卓>。16世紀の貴族の前菜テーブルが起源とし、19世紀に鉄道ホテルで広まり、一般化。20世紀に「ビュッフェ」という言葉とともに世界へ広がった・・・そう。
つまり、現代のホテルビュッフェは、スモーガスボードの進化形。
毎日迷いそうだけど、初日はこの1年ずっと恋しかったモチモチの薄いパンケーキを選んだ。軽いホイップとリンゴンベリージャム、ヌテラで味変。
ソーセージには甘みのあるスウェーデンマスタードSvensk Senap。甘味があってイギリスなんかのマスタードに比べて酸味控えめ。最後にピリッと辛さが追ってくる。フィンランドの独特のマスタードも好きだけど、このスウェーデンのマスタードも大好き。
加えてカリカリベーコンに蒸し焼き野菜。そしてフルーツと、オートミールのヨーグルト一漬けOvernight Oats。ジュースはリンゴンベリーのジュース!
これぞ私の夢に描いた北欧の朝食、第一弾。これで新たな1日、楽しめそうだ。
(まだ食べたいパターンはいくつかあるw) -
街角で見つけたスウェーデンのポスト。黄色くて丸みがあって、どこか愛嬌がある。青いロゴは PostNord。スウェーデンの国旗と同じ青と黄色で、昔の国営郵便の名残が今も街に残っている。
スウェーデンの郵便サービスは PostNord(ポストノード)。ポストが黄色いのは、スウェーデン王家の紋章の色(青 × 黄)に由来していて、国の色をそのまま使っている。青いロゴと黄色い本体は、まさにスウェーデンそのもの。
ん??日本のポストが赤くて白文字・・・これも国の色??
調べてみると、もともと黒い色のポストだったのを目立たせるために赤にしただけで、国の色とは関係ないらしい。 -
ヨーテボリ中央駅を探索していると、駅の北側に広がる Nils Ericson Terminalen にたどり着く。ここは中距離・長距離・国際バスが集まる巨大ターミナルで、
ガラス屋根の吹き抜けが明るくて開放的。 -
ヨーテボリ中央駅を探索してみると、鉄道だけでなく街の交通がすべて集まる巨大ハブだということがわかる。
ヨーテボリ中央駅(Göteborgs Centralstation)はスウェーデン西海岸の鉄道の中心。SJ(長距離列車)と Västtrafik(地域鉄道)が発着
ここNils Ericson Terminalenは駅のすぐ隣にある 大規模バスターミナル。ヨーテボリ近郊都市へのバスや空港バス(Flygbussarna)などの発着場所。そして国際や長距離バスもここが発着。
また駅の海側にはフェリーターミナル(Stenpiren)があり市内のフェリーや水上バスなどが発着。
駅を出るとすぐ目の前はトラムの巨大ロータリー。
ヨーテボリは中央駅がすべての交通ハブ。 -
バスターミナルを抜けて駅の北側に出るとこちらも大規模工事。
まさにこちらがヨーテボリ中心部の地下に新しい鉄道トンネル(約8km) を通す国家プロジェクト。
これによって中央駅の“行き止まり構造”を解消し都市交通の渋滞を減らし、ヨーテボリの未来の交通の改革プロジェクト。この工事で新しく3つの地下駅、Centralen(中央駅地下)、Haga(ハーガ)、Korsvägen(コースヴェーゲン)もできる。
この工事が中央駅、前日に見たのがHagaの工事ってわけか。 -
大規模工事のせいで、警備員に誘導されながら普段なら絶対に通らないような怪しい迂回路を歩くことに。駅の裏側へ回り込むと、突然視界が開けて、そこには広大な車両基地が広がっていた。
黄色とグレーのVästtrafik 地域列車、SJ (スウェーデン国鉄)の長距離列車、メンテナンス待ちの車両がずらりと並び、ヨーテボリの鉄道が“眠る場所”という雰囲気。普段は見えない裏側の風景に、ちょっとした非日常感を味わった。 -
工事の仮囲いの間を抜けて、さらに奥へと歩き進むと、突然まったく違う景色が広がった。線路が何本も並び、砂利の上には信号機器や電気設備が点々と置かれている。駅の喧騒からわずか数分しか離れていないのに、ここだけ時間が止まったような静けさ。
高いポールには信号灯やセンサーが取り付けられ、鉄道を動かすための裏側の仕組みがむき出しになっている。普段なら絶対に通らない場所を歩いているという、
ちょっとした非日常感が心地よかった。
一方で歩いていても誰にも会わず、周囲を見渡しても誰もいない・・・
一体私はヨーテボリで何をしているんだろう? -
目的は Skansen Lejonet。写真奥の丘の上に立っている建物。前日は Skansen Kronan を見たし、前回の旅で丘の上まで歩いたこともある。だから今回こそは、駅から歩いてもうひとつの砦へ向かおうと思った。
地図を追って歩き始めたら、中央駅北側の大規模工事にぶつかり、警備員に誘導されるまま仮設ルートへ。気づけば、誰も歩いていない裏道をひとりで進んでいた。
観光名所でもなく、街の賑わいでもなく、ただ Skansen Lejonet を目指すためだけに歩く道。こういう“目的のある裏道”こそ、旅の醍醐味だと思った。 -
Skansen Kronan (王冠の砦)は観光客が多く訪れるのに、Skansen Lejonet (獅子の砦)は人の気配がまったくない。ガイドブックにもほとんど載っていないし、アクセスも複雑で、駅裏の工事エリアを抜けないとたどり着けない。
でも、だからこそ、この静けさと孤独感がたまらなく良い。街の喧騒から離れ、
線路と工事現場の向こうにぽつんと立つ砦は、まるでヨーテボリの“裏の歴史”を見ているようだった。 -
Skansen Kronan は観光客にも人気で、Haga の街並みを見下ろす華やかな丘にある。街を一望できるし、散歩コースとしても心地よい。
一方で Skansen Lejonet の景色は、なんというか……
観光地のそれとはまったく違う。丘の下には線路と倉庫、工場、クレーンが広がり、ヨーテボリという港湾都市の“働く街の姿”がむき出しになっている。人の気配もほとんどなく、風だけが丘を通り抜けていく。
華やかさはないけれど、この無骨な景色こそが、Skansen Lejonet の魅力なのかもしれない。
観光客もいない、でもヨーテボリの街を17世紀から守っているHidden Gem -
Skansen Kronan が「街のランドマーク」だとしたら、こちらのSkansen Lejonet は“街の影に残る歴史遺産”。
観光地ではないけれど、だからこそ、この無骨で静かな景色が心に残る。 -
Skansen Lejonet を後にして、来た道を戻る。
丘の静けさから一転して、そこには大きな倉庫のような物流センターが広がり、トラックがずらりと並んでいた。その一角、よく見ると PostNord。街角の黄色いポストと同じ、スウェーデンの郵便会社だ。
これまで何度かスウェーデンに荷物を送ったことがあるけれど、配達先が留守の場合は最寄りの提携店舗に取りに行く仕組みで、日本とはずいぶん違う。不在届すらおいていかないこともあったり、全く違うところに配達されたことも・・・
このトラックの並ぶ風景を見て、「しっかり仕事しろよな!」と喝を入れる私。 -
PostNord のトラックが並ぶエリアを通り過ぎると、
そのすぐそばに黄色い郵便ポストがずらりと並んでいた。
どうやらこれらのポストは用途ごとに分けられているよう。
ローカル、国内、国際、企業向け・・・
日本のポストみたいに、普通郵便と速達・ゆうぱっく・特別郵便 の区分けとちがうのね。 -
ほとんど人がいない駅の北側から、ようやく Centrum に戻ってきた。
Fredsgatan の繁華街は、ストックホルムやコペンハーゲンのような華やかさはないけれど、こじんまりとしながらも必要なものがきちんとそろっている、落ち着いた街だ。 -
Fredsgatan を歩いていると、
青と黄色の風船で飾られたショーウィンドウが目に入った。
白いドレスと白い帽子をかぶったマネキンが並んでいて、高校卒業の「Studenten」の衣装を着ている。
Studenten、高校卒業、男の子はスーツ、女の子は白のドレス、そして学生帽を被って盛大にお祝いする。そしてその卒業時期がまさに6月の上旬。 -
スウェーデンでは街の中にこうしたパーティー用品店が普通にあって、
大概はスウェーデンカラー。
スーパーの一角にもこのように青と黄色の雑貨が並んでいる。特に6月6日はスウェーデンの国民の日で、街中が一層青と黄色の装飾で華やかになる時期。 -
ちょっと古めのトラムがゆっくり走っていく向こうに、ねじれた形の高層ビル Karlatornet がそびえている。古い交通と新しい街づくりが同じ景色の中にあるのが、
ヨーテボリらしいと思った。 -
こちらはElite Plaza Hotel Gothenburg
重厚感ある建物だな~、上部になにか彫刻がある・・・と何気なく写真に収めたけれど、調べてみると古い石造りの建物は、1889年に建てられた旧 Göteborgs Handelsbank の本館。
ヨーテボリが港湾都市として栄え、商業の黄金期を迎えていた時代の象徴的な建築。ネオルネサンス様式の重厚な外観は、銀行としての威厳と信頼を示すためのもので屋根の上の像は商業の繁栄や知恵を象徴していて、当時の金融建築らしい象徴表現がそのまま残している・・・ということらしい。
ホテルなら中にちょっと入ってみるべきだったとちょっと後悔。 -
ヨーテボリ大聖堂は、街の誕生と同時に建てられた歴史的な建物で、これまで三度の火災で焼け落ちながら、そのたびに街の人々が再建してきた教会。
現在の姿は1815年に完成した三代目で、白い外壁、大きな時計塔。新古典主義のシンプルな白い外観が運河沿いの景色によく映える。
港町のプロテスタント文化により華美を避け、再建時の予算の制約もあってか落ち着いた教会になっている。 -
外から見るヨーテボリ大聖堂は、白い壁にシンプルな新古典主義の外観で、どちらかというと控えめな印象、そして中に入っても、その静かな外観と同様にシンプル、でもその控えめながらの美しさがある教会で驚いた。
白い大理石に白い壁、金色の光背が輝き外光が差し込み明るい祭壇。 -
壁に掛けられた装飾的な時計も白と金。上品・・・
-
金色の装飾が施された説教壇も美しい。これまで訪れたスウェーデンの教会は、石造りで重く暗く、歴史の重みがそのまま空気に漂うような厳かな場所が多かった。
でも、ヨーテボリ大聖堂はまったく別の印象だった。大きな窓から外光がたっぷり入り、白い壁が光を反射して室内を明るく見せている。
説教壇の上に広がる金色の光背は、神の言葉が光となって広がることを象徴していて、その下のドレープ状の彫刻は恩寵を表すバロックのモチーフだとか。 -
正面の大きなパイプオルガンは、三度の火災を乗り越えて再建されてきた歴史の中で改修を重ね、今ではクラシックな外観と現代的な機構を併せ持つ。高い天井に響くオルガンの音はどんな音色なんだろう。
-
いや、本当に天気がいい。
北欧の6月の天気は微妙で、1日に四季があるように変わりやすい。雨が降りやすくて、天気予報もあまり当てにならないのに、この通りの晴れ。予報では雨だったのに、街はすっかり夏の光に包まれていた。
北欧の6月は 天気がめちゃくちゃ変わりやすい。
その理由は大西洋からの湿った空気 × 北極圏からの冷たい空気
この2つが常にぶつかっているから。
そのため、朝は曇り → 昼は晴れ → 夕方に急に雨 → 夜は冷える → そしてまた晴れる
ほんとに「1日に四季がある」状態。 -
また当てもなく街中をフラフラ歩く。こうやって歩いているせいか、SNSでヨーテボリの何でもない町並みの動画を見ると、「ここってあそこじゃん」と当てるのが楽しくなる。
白い建物は、かつて東インド会社の本社だった歴史建築で、今はヨーテボリ市立博物館として使われている。その前に流れる運河は Stora Hamnkanalen。ヨーテボリが17世紀に誕生したとき、最初の港として街の経済を支えた場所だ。
今は静かな水辺だけれど、この一角にはヨーテボリの始まりの歴史がそのまま残っている。 -
Kungsparken は Stora Hamnkanalen の川岸に並行して広がる大きな公園で、19世紀に街の防御施設が撤去されたあと、その跡地を市民の憩いの場として整備した場所。ヨーテボリ中心部をぐるりと囲むように続く“緑の帯”で、街の喧騒からほんの数歩離れるだけで、静けさがふっと戻ってくる。
以前訪れたときもこの公園を散歩したけれど、この日もまた芝生には寝転んで本を読む人、ベンチでぼんやり黄昏れている人、友達とコーヒー片手に話している人たちがいて、北欧の人たちが“つかの間の夏”を楽しんでいるのがよくわかる。
この公園の初夏の風景は、ヨーテボリの“夏の象徴”そのもの・・・(と勝手に決めつけてみる) -
Kungsparken の南側へ歩いていくと、公園の柔らかい緑から一転して、赤レンガや石造りの重厚な建物が並ぶ静かな通りに出た。トラムの線路がまっすぐ伸びて、その両側に歴史ある建物が肩を寄せ合うように立っている。
観光地ではないけれど、歩いているだけでこの街の“日常の奥行き”がじわじわ伝わってくる。 -
当てもなく歩きながらお腹が空いたので、Google Mapでミートボールを探してみた。Kungsparken の緑を抜けて、重厚な建物が並ぶ静かな通りを歩きながら、
「この街の空気の中で食べるミートボールは絶対に美味しいはず」
そんな期待がじわじわ膨らんでいく。 -
観光客向けの店ではなく、地元の人も普通に使う落ち着いた雰囲気のレストラン。この街の“日常の中のごちそう”を味わいたくて、足は自然と Tvåkanten へ向かっていた。
-
店先にサンルーフのテラス、すでにグループ客、3世代の家族連れに子供もいる様子。
ということは、比較的カジュアルなお店かな? -
お目当てはもちろん köttbullar、ミートボール。ふわっと軽いマッシュポテトに、さらっとしているのに味がしっかりしたソース。この組み合わせが本当に好きで、
ミートボールとマッシュポテトを交互に食べながら、途中でピクルスの酸味とリンゴンベリーの甘酸っぱさで味を変えるのがたまらない。
スウェーデンのミートボールは、この「味変しながら最後まで飽きずに食べられる」構造が本当に優秀だと個人的には思っている。そして最後の一口まで美味しく食べるために、ソースとマッシュポテトとミートボールの残量を頭の中でちょっと計算しながらバランスよく食べ進める。皿の上のソースを綺麗に、まるで舐めたかのように食べ終わる瞬間が、毎回ちょっとした達成感になる。 -
そして飲み物はこちら。Briskaのアップルサイダー、エルダーフラワーのフレーバー。
私にとってスウェーデンの初夏そのものを瓶に閉じ込めたみたいな味。というのも2023年にスウェーデンを訪れたときに初めて飲んだサイダーがこちら。
りんごの爽やかさの上に、エルダーフラワーの白い花の香りがふわっと重なって、
飲んだ瞬間に肩の力が抜けるあの感じ。甘すぎず、軽すぎず、酸っぱすぎず「ちょうどいい」の絶妙なライン。もともとサイダー好きだけど、これは私の好みドンピシャ! -
食事を終えて再びブラブラ散歩を続ける。
公園を抜けて少し歩くと、突然視界が開けて、重厚な建物がどんと現れた。
ヨーテボリ大学の本部校舎で、1900年代初頭に建てられたクラシックな建築が今も堂々と残っている。赤レンガと石造りのファサードが美しくて、この街が学問と文化の拠点として発展してきた歴史を静かに語っているようだった。 -
そしてここ、Haga の大聖堂、Hagakyrkan。
前に訪れたときも「一般見学はできなかったはず」と思って、中には入らなかった記憶がある。
大学の前を通り、Hagaparken を抜けて Haga に向かおうとすると、公園内のこの教会の尖塔がすっと見えてくる。公園の緑の中に静かに立っていて、ベンチでのんびりしている人たちの姿が、Haga に入る前の穏やかな空気をつくっていた。 -
ここまで来たならHagaへ・・・
ここはヨーテボリで最も古い住宅街のひとつで、17世紀から続く木造の街並みが今も残っている。観光客にも人気でガイドブック等には「旧市街」なんて表されることが多いこの街はかつては士や職人たちが暮らす庶民の街。
20世紀に取り壊しの危機が訪れたとき、住民たちが保存運動を起こしてこの街を守った。そのおかげで、今の Haga の温かい木造の家並みや、カフェやヴィンテージショップが並ぶ穏やかな雰囲気が残っている。
観光地ではあるけれど、人が普通に暮らしている生活の街に足を踏み入れたような感覚が心地よかった。 -
Haga の木造の街並みを抜けて少し歩くと、ふっと景色が切り替わって、整った石造りの建物が並ぶ広い通りに出た。淡い茶色の外壁と緑の屋根が続いていて、どの建物も同じ高さで揃っているから、通り全体がすっきりして見える。
真ん中にはトラムの線路がまっすぐ伸びていて、車がゆっくりと通り過ぎ、歩道では人がそれぞれのペースで歩いている。Haga の雑貨屋やカフェが並ぶ細い道から、こういう“都市らしい大通り”に出る瞬間は、ヨーテボリ散歩の中でも特に好きな時間だ。
街の表情が少しずつ変わっていくのを感じながら、次はどんな景色が現れるんだろうと自然と歩く足が軽くなる。 -
そしてまた裏道に入ると、ところどころで石畳の舗装工事が行われていた。
ヨーテボリの夏は短い。
だからこの季節になると、街のあちこちで道路の補修や建物の修繕が一気に進む。
静かな裏道でも、こうしてフェンスが立ち、重機の音がコトコト響いている。
そして、さすがヨーテボリ!
工事現場の真ん中にいるのは、やっぱり Volvo の重機。黄色とグレーのボディが石畳の上で存在感を放っていて、「この街は本当に Volvo と一緒に生きているんだな」と歩きながらしみじみ思った。
観光地の華やかさとは違う、街の“生活の裏側”が見える瞬間。こういう場面に出会うと、訪れた街をブラブラ歩く楽しさがまたひとつ増える。 -
裏道を歩いていると、急に空気が変わって、石畳の中庭に出た。黄色い壁の古い建物が並んでいて、
屋根の赤い瓦が夏の光を柔らかく反射している。さっきまで工事のフェンスや Volvo の重機があったのに、ここだけ時間がゆっくり流れているような静けさがあった。
建物の奥には重厚なレンガ造りの大きな建物が見えて、人がぽつぽつと歩いている。周囲を建物で囲まれた大きな中庭。入口に気が付かなければここがこんな開けた中庭があるなんて想像もつかない。まるで別の街に迷い込んだような不思議な感覚になる。
ここは Kronhuset & Kronhusbodarna。
17世紀に建てられた古い軍需倉庫が、今は工芸品のアトリエやカフェが集まる静かな一角になっているらしい。 -
Kronhuset は 1654年に建てられたレンガ造りの軍需倉庫。ヨーテボリの中で現存する建物としては最古級で、街がまだ若かった時代の“生き残り”。
当時のヨーテボリはデンマークとの戦争が続いていて、この建物は 大砲・武器・軍用品の保管庫として使われていたらしい
17~18世紀、Kronhuset は軍事の拠点として利用されていたこの建物。19世紀に軍事機能が街から離れると市の倉庫・行政の場として使われるようになる。
つまり、「戦いのための建物」から「街を支える建物」へと役割が変わった」
という歴史を持っている。 -
かつてヨーテボリが城壁に囲まれた星型要塞だった頃、この建物は城壁のすぐ内側に置かれた軍需倉庫で、大砲や火薬を保管する街の心臓部だったらしい。
周囲はこの黄色い倉庫群に囲まれているが、こちらは兵士の装備や生活物資を置く補給エリアだった場所。今はカフェや工芸の店になっているけれど、当時は城壁を守るための軍事拠点だったというのが面白い。
裏道から突然こんな歴史の中庭に迷い込むなんてブラブラ散歩だからこそ・・・ -
ハッピーアワーの看板を出しているお店をみかけた。
STOR STARK(大ジョッキビール) 49 kr → 約 808円
VIN(ワイン) 59 kr → 約 974円
PROSECCO(ボトル) 79 kr → 約 1,303円
MOJITO 79 kr → 約 1,303円
これがハッピーアワーの金額。日本人にかろうじて許容できる金額かな。
普通ヨーテボリのバーで飲んだら
ビールで85~110 kr(約 1,400~1,800円)
ワイン(グラス)95~130 kr(約 1,570~2,140円)
カクテル(モヒートなど)120~160 kr(約 1,980~2,640円)
プロセッコ(ボトル)250~350 kr(約 4,100~5,800円)
でもね、これはスウェーデンでも比較的物価が安いヨーテボリ。
首都のストックホルムなんかじゃ、この10~20%増し。
ホテルも20~30% ストックホルムよりも安い・・・
それもあり、今年の遠征はストックホルムでなくヨーテボリにしたという私。
そして夜は部屋飲みを楽しむケチな私。 -
歩いていくと、視界がふっと開けて港に出た。
ここは海ではなく、イェータ川が海に向かって広がる河口のエリア。水面には船が静かに並び、海の匂いと川の風が混ざる独特の空気が漂っている。
そして赤と白のビル、ヨーテボリのランドマーク通称口紅ビル(リップスティックビル)がどんと立っている。 -
港のほうにちょっと入ってみる。ちょっとした広場のようなところにヨーテボリの街を再現した模型のようなものが鎮座していた。
建物の形、橋の位置、運河の流れ、港の構造のジオラマ的なもの。このところ毎年スウェーデンを訪れるようになってから、Google Mapでスウェーデンエリアを眺める頻度が高くなった。そのおかげか街の位置関係なども自然と頭に入っているようで今回の街歩きは、なんだか馴染みのある街を歩ている気分だ。 -
振り向くと、駐車場のような、倉庫のような、物流センターのような巨大な建物が視界いっぱいに広がっていた。無骨で、実用性だけを追求したような外観。観光地らしい華やかさはまったくない。けれどその存在感は妙に圧倒的で、しばらく立ち止まって見上げてしまった。
どうやらここは、駅前にある巨大ショッピングセンター Nordstan(ノードスタン) の裏側らしい。表側はガラス張りで明るく、いかにも「駅前の商業施設」という顔をしているのに、裏側はまるで別の建物のようだ。都市の“表”と“裏”が一枚の建物の中に同居している感じが、なんともヨーテボリらしい。
前回来た時も、確かにこの裏道を通り抜けて中央駅方面へ戻った記憶がある。ただその時は、街の位置関係がまだ頭の中で曖昧で、「なんとなくこの方向に歩けば駅に着くはず」という、旅人特有の勘だけで動いていた。
今回は違う。ホテルの位置、駅の位置、Nordstanの巨大さ、そして路面電車の走る方向。それらがようやく一本の線でつながり、「ああ、そういうことか」と地図が頭の中でカチッと組み上がった。
この瞬間の快感は、旅の醍醐味のひとつだと思う。ただ歩いているだけなのに、街が自分に少しだけ心を開いてくれたような気がする。
Nordstanはヨーテボリ最大のショッピングセンターで、中央駅のすぐ目の前にあり、今回泊まっているホテルにも隣接している。つまり、私が毎日歩いているこの一帯は、ヨーテボリの“心臓部”みたいな場所だったわけだ。
それを理解した途端、さっきまでただの裏道にしか見えなかったこの通りが、急に街の血流の一部のように感じられてくる。 -
再び外出し、お隣のモールNordstanをブラブラ。
モールにはファッション、雑貨、フードコートだけでなく、スーパー、公営酒店Systembolagetも入っている。
スーパーはHemköpとLidlという2軒。
Lidlはドイツのディスカウント系のスーパーで値段は他のチェーン系よりも6~7割のようだけど、スウェーデンらしさがないため覗いてほしい商品が安ければ買うけれど、お目当ての商品自体がないことが多い印象。
一方でHemköpはスウェーデンのチェーンだけあって、スウェーデンのものが充実しお惣菜系もGood。滞在中はLidolでなくHemköpにお世話に・・・
モール内をぶらぶら歩いていると、ふと視界にアジア系の雑貨店が入ってきた。看板の雰囲気や並んでいる商品から、どうやら中国・韓国・日本・東南アジアあたりのアイテムを扱う“アジアの何でも屋”のようだ。
スウェーデンには中国、タイ、ベトナムなどからの移民が比較的多いと言われているし近年はK?Popブームや日本文化への親しみもあって、都市部ではこうしたアジア系ショップを見かけることが増えている。ヨーテボリも例外ではなく、Nordstanのような大型モールには自然とこうした店が入り込んでいる。店内にはアジアの雑貨、K?Popアイドル関連グッズ、そして各国の食材が並んでいた。その棚の一角に、見覚えのあるパッケージがずらりと並んでいる。インスタントラーメンだ。しかも日本の袋麺まで置かれている。
欧米のスーパーでは、韓国系や東南アジア系の袋麺が多いのが一般的で、日本のラーメンはアジア系ショップに限られることが多い。だからこうして旅先で日本の袋麺を見つけると、ちょっとした“異国での再会”のような気持ちになりつつも、日本にはない商品だったりして”新しい発見”に驚く。 -
夜の部屋飲みは、ピーチ味のハードセルツァー。
缶にしっかり ALC. 4.5% と書いてあるけど、軽すぎず重すぎず。スウェーデンではハードセルツァーがすっかり定着していて、「甘すぎない・軽い・飲みやすい」という理由で若い世代を中心に人気があるらしい。
日本のチューハイよりもスッキリしていて、炭酸水にほんのりフルーツの香りとアルコールを足したような感じ。 -
昼にミートボールをしっかり食べたせいかたくさんあるいたせいか、夜はホテルの部屋で仕事をしながらゆっくり過ごすことにした。こういう“旅の中の静かな夜”って、意外と好きだ。仕事さえなければ・・・
今日のおつまみは・・・
食べかけのお気に入りのポテトチップス。
スウェーデンのチップスは素材の味がしっかりしていて、袋を開けるとつい止まらなくなる。ちゃんとジャガイモの味を感じられるこのチップスが本当に好き。
そして、IKEAでもおなじみの KEX のウエハースチョコ。これはスウェーデンの定番おやつで、軽くてサクサクしていて、気づくとあっというまに平らげる危険なやつ。でもさ、スウェーデンのチョコレートって美味しくて私の好みど真ん中。
お子ちゃま口の私は、チョコレートといえば断然ミルクチョコレート派。北欧は酪農が盛んなせいもあってミルクの質が高くてコクが深くてミルクチョコが美味しい。加えて過度に甘くなくカカオの香りもしっかり。
さらに、シンガポールの空港で買ってきたバクワ(干し肉)も少し。日本には肉製品の持ち込みができないので、旅の途中で食べる用に買っておいた“非常食兼おつまみ”。甘じょっぱい味がクセになって、北欧の夜に合うかは微妙だけど、買ってきて正解!(お気に入りのお店のバクワじゃないけど)
こんな感じでヨーテボリ2日目の夜が更けていく・・・
いや、いつまでも明るいんだけどね(笑)
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