2026/05/23 - 2026/05/24
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リョーさん
ずっと回ってみたいと思っていた珠江デルタ地方を弾丸でぐるっと巡ります。一人旅、男のロマンです。
金土日の計3日。木曜夜に北九州空港を出発し、金土で回り日曜帰ってくるという強行スケジュール。
AIに助けを借り、小説風に、時間の経過と共に半日づつ分けて書き記します。
第1話 境界線を越える。出発からマカオまで編
第2話 熱を持つ街。中国広東省珠海、夏湾夜市編
第3話 華僑の夢の跡。中国広東省開平、碉楼群編
第4話 深夜香港、旅の終わり。香港編
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20:19 中国から香港へ戻る。西九龍駅での入境は驚くほどスムーズだった。あれだけ濃密な広東省の奥地を回ってきたあとだと、香港の街は洗練されているように感じる。
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駅を出て、
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Google Mapの指示通り歩き、
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ネイザンロードのユニクロへ向かった。
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旅の途中で服を買うと、その街の空気が少しだけ身体に残る気がする。
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21:17 そのままチョンキンマンションへ向かう。
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入口へ入った瞬間、空気が変わった。うるさい。
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インド系、アフリカ系、中東系、中国系――色々な人種の言葉が狭い空間でぶつかり合っている。
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呼び込み。怒鳴り声。カレーの匂い。汗。湿気。一階は相変わらずカオスだった。
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調べていた7階のカレー屋Khyber Pass Mess Clubまで上がる。だが休みだった。
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仕方なくまた一階へ降りる。
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21:35 しばらく歩き回り、なんとなく目についた店へ入った。カレーを頼む。
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もっと癖の強い味を想像していた。しかし意外なほど食べやすかった。うまい。こういう店が、旅では一番当たりだったりする。店の名前は分からないが。
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夕食を終え、そのまま歩いてスターフェリー乗り場へ向かった。
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22:01 香港島へ渡るフェリーに乗船。
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フェリーへ乗り込み、左側の席へ座る。それが正解だった。
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船が動き出した瞬間、夜景が一気に開ける。海の向こうに、香港島の高層ビル群が浮かび上がる。
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沢木耕太郎と大沢たかおが見た景色だ、と思った。感動した。
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つい数時間前まで、自分は広東省の深部にいた。紙のないトイレがあり、英語の通じない地方都市を右往左往していた。
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それなのに今、自分は世界金融都市のど真ん中にいる。そのギャップが香港だった。巨大な資本と、雑多な人間と、熱気と退廃。香港には全部が同時に存在している。
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22;12 フェリーを降りた後、今度はトラムへ乗ろうとした。
だが乗り場が分からない。 -
22:56 結局、地下鉄で北角まで行き、駅を出てすぐ折り返しのトラムへ飛び乗った。
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23:24 深夜の北角は暗かった。窓の外には、古い団地と細い路地が流れていく。
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中環で降り、蘭桂坊へ向かって歩く。
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目的は、『恋する惑星』のミッドナイト・エクスプレスと、ミッドレベル・エスカレーターだった。だが週末深夜の蘭桂坊は、とんでもない人混みだった。
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店はセブンイレブンになっていたが、水や酒を買う若者たちが列を作っていて、とても入れる雰囲気ではない。
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若者たちが酒を飲み、大声で騒ぎ、通り全体がクラブのようになっている。香港のパワーに圧倒される。
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そこに映画の持っていた退廃感はなかった。
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23:39 何も買わず、そのままミッドレベル・エスカレーターへ向かう。こちらは逆だった。深夜とあってか人が少ない。静かだった。ようやく映画の香港が現れる。
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エスカレーター沿いには古いアパートが並び、窓から生活の灯りが漏れている。湿った夜風が吹く。フェイ・ウォンやトニー・レオンが、今にも階段の向こうから現れそうだった。
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そのまま歩いてホテルへ戻る。道中には、蘭桂坊とは違う空気の飲み屋が点在していた。
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地下へ潜るような店ばかりだった。香港の夜は、表通りもいいが、こういう場所のほうが面白い。
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23:46 sleeep sohoは、階段の中腹に
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ひっそりと存在していた。
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薄暗い。狭い。
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本当に寝るためだけの場所だった。
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だが、それが妙に香港らしかった。
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なるべく物音を立てないようにシャワーを浴びる。
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そして香港の文字通りアンダーグラウンドの中で、眠りについた
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5;47 目を覚ます。狭いカプセルから這い出し、静かに荷物をまとめホテルを出る。物音を立てると、空間全体に響きそうだった。
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静かだった。昨夜、あれほど騒がしかった香港の街に、人影がほとんどない。
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蘭桂坊の喧騒も、ミッドナイト・エクスプレス前の行列も、全部夢だったのではないかと思える。
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5:56 24時間営業のローカル食堂Yuen Hing Restaurant
新源興燒臘茶餐廳へ入る。古い店だった。店内では韓国人グループが、まだ酒を飲んでいた。おそらく夜通し飲み続けていたのだろう。大声で笑い、騒ぎ、テーブルの上には空いた瓶が並んでいる。 -
メニューは出てこなかった。仕方なく、「ワンタンミン、コーラ」と口頭で注文する。しばらくして運ばれてきた雲呑麺は、期待していたものとは少し違った。特別うまいわけではない。だが観光客向けではない、香港の普通の味がした。それで十分だった。52ドル
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店を出て、そのまま歩いて香港駅へ向かう。
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6:25 エアポートエクスプレスに乗る。trip.comでチケットを買っていたので、改札は驚くほどスムーズだった。いよいよ香港を離れる。
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列車は静かに加速し、高層ビル群が後ろへ流れていく。数日前、この街へ来た時、自分はまだ「観光客」だった。だが今は少し違う。
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地下街の匂いも、深夜の湿気も、雑踏も、なんとなく身体が覚えてしまっている。香港国際空港へ到着する。
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9:13 帰りの航空機ANA成田空港行きに搭乗する。
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しかし機内へ入ったあと、なかなか飛ばない。「日本方面のルート混雑のため――」アナウンスが流れる。乗客たちは静かに待っていた。
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10:38 結局、9:30発の予定がようやく離陸。
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12:01機内食。機内はかなり寒かった。窓の外には、白い雲しかない。あれほど濃密だった街も、人も、熱気も、全部地上のどこかへ消えていた。
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15:58 成田空港へ到着する。
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そこからリムジンバスで羽田へ移動し、さらに福岡空港へ向かう。日本へ戻ってきた。
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だが、頭のどこかにはまだ、珠海デルタの熱気が残っていた。珠海の夜市。開平の楼閣。香港の湿った夜。旅は終わったはずなのに、身体だけがまだ、あの土地の空気を覚えていた。
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弾丸3日間 珠江デルタ横断一人旅
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