2026/04/04 - 2026/04/05
1226位(同エリア1654件中)
じゅりさん
この旅行記スケジュールを元に
数年前、デイリーポータルZでびわ湖疏水船の記事を読んで以来、「何それ最高では…!?いつか乗らねば…!」と心に決めていた私。
ところが、運航は春と秋の期間限定。便数も限られているため、予約はとてつもない高倍率です。
そこで今回は、ふるさと納税を駆使して優先乗船券をゲット。
そうしてようやく迎えた待望の乗船日。しかし、空模様はまさかの雨で……?
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦
- 一人あたり費用
- 3万円 - 5万円
- 交通手段
- 船 新幹線 JRローカル
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
旅の始まりはJR大津駅から。京都から在来線であっという間でした。意外と京都~大津って近いんですね。
線路沿いにも桜が立ち並び、ホームへと桜の花びらが舞い込んできます。
空はどんよりしていて、「頼む!どうにか持ってくれ!!」と念じながら琵琶湖畔へ向かいました。 -
大津駅から徒歩で15分ほど行くと、フェリーターミナルに到着。
遊覧船「ミシガン」の発着場が主な用途で、疏水船の案内が全然表に出ていなかったので、少し迷子になりました。
(この写真の左側の建物の中に集合場所がありました)びわ湖浜大津駅 駅
-
乗船前に、建物の中の待合所で疏水に関する事前学習ビデオを鑑賞。
その後船のガイドさんが入場してきて、ガイドさんの案内で湖畔へと向かいました。
どんよりした空ではありますが、目の前には琵琶湖、そして堂々たる「BIWAKO」の文字。いよいよ、念願のびわ湖疏水船に乗ります! -
琵琶湖を眺めながら出航を待ちます。
湖面には細かな波が立ち、風もかなり強そうです。船には屋根はあるものの側面は吹きさらしなので、雨と寒さに若干の不安がよぎります。
もっと厚着してくればよかったかな… -
いよいよ大津港を出発!
振り返ると、港には琵琶湖のクルーズ船「ミシガン」の姿が。あちらにもいつか乗ってみたいものです。
比較するとこちらの疏水船はちんまりしていますが、結構なスピードで疏水方面へと向かっていきます。 -
広々と視界の開けた琵琶湖を離れ、いよいよ琵琶湖疏水へと入っていきます。
石垣に挟まれた細い水路を、満開の桜を眺めながら進んでいきます。琵琶湖疏水 名所・史跡
-
第1のみどころ、大津閘門にやってきました。
船をいったん停泊させ、前後の扉を閉じて、水路の高低差に合わせて水位を調整します。小さな船に乗ったまま体験する、パナマ運河方式です。
船の脇にいた係員の方が「水位をよく見ておくといいよ~」と仰るので注目していると… -
閉じた閘門の中で、水位がどんどん下がっていきます!
確かに階段を目印にすると、どれだけ上下したかよく分かりますね。
閘門の上の方では通行人がたくさん立ち止まって水位調整の様子を見ていましたが、こういう仕組みを臨場感たっぷりに見られるのも、疏水船の大きな楽しみです。 -
水位が揃うと、重い扉が開いて再び前進。
門の向こうには桜に縁取られた水路と、さらにその先には黒いトンネルの入口が見えています。この眺めだけでもう、来た甲斐があった……! -
両岸の桜に包まれながら、最初の隧道へ近づいていきます。
頭上から枝が重なるように伸び、夢にまで見た桜の回廊が広がっています。
しかもふるさと納税枠だからなのか、船の最前列に乗せてもらえたので、前方がさえぎるもののない絶景ぶりです。申し込んでほんとに良かった… -
いよいよ第一トンネルへ入っていきます。
隧道の入口には「氣象萬千」と伊藤博文が揮毫した扁額が掲げられています。
桜の淡い色彩の中に、石と煉瓦で造られた重厚な入口が現れる光景。産業遺産と春爛漫の景色に、ロマンを感じます! -
いよいよ隧道の内部へ。
外の桜景色から一転し、船のライトが壁を照らす暗闇の世界に入ります。トンネル内には出入口から何メートル地点かを表すプレートが掲げられています。
水音やエンジン音が壁に反響して、観光船というより、ちょっとした探検気分。
風の強い湖上より、意外と寒くなかったのは幸いでした。 -
隧道の途中、船のライトに照らし出された石造りの扁額。
疏水建造の立役者である当時の京都知事、北垣国道によるもので、「寶祚無窮」(皇位は永遠である)と書いてあるそうです。
しかし、なんでこんなところに書こうと思ったんだろうか…
これを撮影するために、船長さんが上手に船を停泊させてくれました。プロの技! -
頭上にぽっかりと開いた、ルート上で唯一見上げられる竪坑。
地上から差し込む光が、深い暗闇を円く切り抜いています。かつてこの隧道を掘り進めるために使われた竪穴を、真下から眺められるとは…これも船で通るからこその光景です。
ここでも船長さんが大サービスで、何度か竪坑の下を行き来してくれました。
ほんとこの疏水船、ガイドさんのトークもめちゃくちゃ面白いし、ホスピタリティ精神に溢れていますw -
長い隧道の向こうに、ようやく出口の光が見えてきました。
暗闇に慣れた目には、丸く切り取られた外の景色がやけにまぶしくて、別世界への出口のように見えます。 -
隧道を抜けると、再び満開の桜がお出迎え。
黒一色だった視界が一気に淡い桜色へ変わり、右岸には鮮やかな赤い生垣まで続いていました。明暗の落差も含めて、この航路そのものが一つの演出だなあ…と感じました。 -
水路が大きく開け、緑色の水をたたえた船溜まりへ。
両岸には青々とした木々が迫り、先ほどまでの桜並木とは少し違う、落ち着いた趣があります。水面に散った花びらが、船の進路に沿ってゆっくり揺れていました。 -
低いアーチの下をくぐって、船溜まりの先へ進みます。
屋根すれすれに迫る天井と、石肌を伝う水滴。小さな船だからこそ入り込める空間を進んでいる実感が、じわじわと高まってきます。
だけど昔は船どころじゃなく、この水路を泳ぎ通すのが近隣の悪ガキたちのステータスだったとか。すごすぎだよ、明治の悪ガキたち。 -
次の隧道、第二トンネルの入口へ。
石造りの端正な坑門には、「仁以山悦智為水歓」という扁額が掲げられています。同じ疏水上にありながら、入口ごとに意匠が少しずつ異なるのがおもしろいところ。 -
こちらは第三トンネル入口。「過雨看松色」という扁額が揮毫されています。
まるで小さな城門のような煉瓦造りのデザインで、単なる水路のトンネルとは思えない堂々たる佇まいです。明治の土木施設に注ぎ込まれた、美意識と気概を感じます。 -
第三トンネルの隧道内は比較的新しくてのっぺりしていて、悪く言えば見どころがない感じ。
そこを逆手にとってなのか、隧道の壁にここまで進んできたルートを映し出すプロジェクションが登場。
産業遺産の中に、鮮やかなデジタル地図が浮かぶ組み合わせがなんとも不思議です。 -
隧道を抜けると、再び柔らかな外光の中へ。
苔むした石壁の向こうに、煉瓦づくりの建物「旧御所ポンプ室」が見えてきました。
見どころ満載だった船旅も、いよいよ終点へと近づいています。
第二トンネルのあたりから雨が降ってきていましたが、さいわい船上では全く濡れずに済みました。 -
びわ湖疏水船の屋根はこんな風に透明になっていて、頭上の景色もよく見えます。
実はすべてのトンネルには、入口だけでなく出口の方にも扁額があるんです。
船の最前列に座れたのでトンネル入口の扁額はどれもばっちり撮影できましたが、出口の扁額をとるには振り返らねばならず、しかも透明な天井越しの撮影になるので、正直何が撮れてるんだかわからん状態になってしまいましたw -
そうこうしているうちに蹴上の乗下船場へ到着し、約一時間の船旅もここで終了。
桜の下に停まる、小さな青と黄色の疏水船。狭い水路や長い隧道を一緒に抜けてきたせいか、下船して振り返ると、なんとなく名残惜しく見えてきます。
楽しい船旅を演出してくれたガイドさんと船長さんに、あらためて感謝です。 -
下船後は、そのまま蹴上インクラインへ。
雨に濡れた線路の両側には、こちらも満開の桜が続いていました。傘を差した人々が線路をゆっくり歩く光景も、春の京都らしい風情があります。 -
蹴上を下っていくと、琵琶湖疏水の水がゆったりと広がる南禅寺船溜のあたりに出ました。
噴水の向こうには桜並木が続き、先ほどまで船で通ってきた水路が、京都の街中へと流れ込んでいくんだなというのが実感されます。 -
乗船特典でポストカードをいただけるということで、琵琶湖疏水記念館へ。
船上で実際の設備を体験したあとに、その歴史や仕組みを展示で振り返ると理解も深まります。琵琶湖疏水記念館 美術館・博物館
-
琵琶湖疏水記念館に展示されていた、レゴで作られた疏水周辺のジオラマ。
水路や建物だけでなく、蹴上インクラインの傾斜までしっかり再現されています。
念願だったびわ湖疏水船、雨には降られましたが、桜も産業遺産もたっぷり味わえた大満足の旅となりました。
このあとは、桜シーズンの京都旅に続きます。
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旅行記グループ びわ湖疏水船、春の大津~京都
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