2024/01/25 - 2024/01/27
1699位(同エリア2327件中)
ちゃおさん
足の疲労がかなり高まっているが、ここまで来た以上、前回行きそびれた奥の院まで足を伸ばすことにしよう。ハリウッド映画ラストサムライはテレビで中途半端に見ただけで、寝ながら見たせいか、余り印象は残っていない。トムクルーズ、渡辺謙が主演だが、唯一印象に残っているのは秋田出身のしとやか美人、小雪で、遠慮がちに背後で控え、何か秋田の美人はこういうものかと、つい平安時代の小野の小町を想像した。
30年前、最初にここへやって来た時は、単にこの寺は西の比叡山と呼ばれ、嘗て武蔵坊弁慶もこの寺で修業した、程度の知識しかなく、ラストサムライがここでロケを行ったのは、ずっと後からのことだった。従って、前回はこの懸崖造りの本堂(摩尼殿)を下から見上げ、本堂に上がってお参りし、この映画の舞台になった奥の院の方までは足を伸ばさず、そのまま下山したのだったが、今回は映画のこともあり、又、多くの参詣客が本堂から奥の小径に進んで行くのを見て、引きづる足で自分も奥の院に向かう事にした。
杉木立の参道を歩いて五分程、前方に建物群が見えて来た。この寺の奥にこんな古風な空間があるとは、ここへ来てみなければ分からなかったことだ。広い敷地の中に長方形の大きな建物がコの字の形で建っている。どれも相当に古い建物で、案内書を見ると、ここは三之堂と呼ばれている。正面の大きな建物は食堂で、右手が大講堂。ここがこの寺の本来の本堂で、先刻の懸崖造りは摩尼殿と呼ばれ、摩尼は梵語で如意を意味し、そこではご本尊の六臂如意輪観世音が祀られていた。
左手が常行堂で、この3棟の大きな建物で囲まれたコの字の敷地は凡そ300坪ほどの広さがあり、映画ではここで渡辺謙とトムクルーズが一騎打ちをしたのだ。サムライ映画のロケ地としてはぴったりだ。周りの建物との配置、古風な空間、それとこれ等建物が全て重文であり、映画の価値を高めている。食堂(じきどう)の2階は宝物館となっていて、弁慶が修業した時の机なども展示されてるとのことだが、2階への階段の上り下りはとても無理で、行くのは止めて、更に奥まった開山堂に向かった。開山堂の後ろが見晴らし台になっていて、そこから姫路の方向を眺めることにした。
案内書によれば、この寺の創建は今から1000年程前の平安中期、性空上人が開山したと伝わる。開山して間もない頃、まだ二十歳にも満たない花山上皇がこの寺の上人を尋ねてやって来た。花山上皇は数奇な運命の人で、17歳で天皇になり、見染めた藤原の娘を正室に迎えたのは良いが、一子をもうけ、直後に病死する。周りから勧められ、19歳で奈良元慶寺で出家し、上皇となってその足でここ円教寺にやってきた。その後仏門に深く帰依することになり、比叡山で得度後、法王となって西国観音霊場の巡礼を始めたのだ。27番札所、圓教寺。奥の院の高台から播磨の山野が見渡せる。
「はるばると のぼれば書寫の山おろし 松のひびきも 御法なるらん」
- 旅行の満足度
- 5.0
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