2024/09/23 - 2024/10/03
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mirilinさん
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昨年の9月、フランクフルト経由でハンガリーに行ってきました。いつものアール・ヌーヴォーを中心とした美しい建物を求めての歩き倒し旅。
ハンガリーはなんと、世界で一番アール・ヌーヴォー建築が残っている国ということで、私にとっては行かない訳には行かない、訪問マストな国なのです。
ブダペストへは30年以上前、まだベルリンの壁があった頃に、唯一行ける東欧ということで、ウィーンから日帰りで有名観光スポットだけをちょこっと見て回ったことはあるのですが、もちろんその頃はアール・ヌーヴォーには興味もなく、ただ、すごい豪華な冷たい温泉に入ったなぁ…程度の記憶にとどまっていました。
今回は、1週間滞在して、ブダペストの市内はもちろん、列車で近郊の街にも足を延ばし、有名なアール・ヌーヴォー建築を堪能してきました。もちろん、ハンガリーといえば温泉ですから、歩き倒して疲れた体には何よりの温泉も2か所行ったりと、ハンガリー旅を満喫。
飛行機の乗り換えで立ち寄ったフランクフルトも、乗り換えだけではもったいないので、2泊ほどして、フランクフルト郊外のダルムシュタットにある「ユーゲントシュティール村」や、木組の家街道にあるかわいい街を訪れたりしました。
こんな楽しく充実した旅でしたが、ネットでアルバム作りをしたら、すっかり旅行記も書いた気分になっちゃって、4トラに旅行記をアップするのをすっかり忘れてしまっていました。
今年、ヒョンなことからハンガリーに再訪することになり、旅行記を確認しようと思ったら、表紙の写真を貼ったものだけが下書きに残っていました(笑)
昨年の旅行記は諦めて、先日行ってきた再訪のものだけを書こうかと思ったのですが、前回がないと続かない感じもしたので、今更の思い出し旅行記にはなりますが、サクッと書いておこうと思った次第です。
モチロン、先日行ってきたものも近いうちに書くつもりにしておりますが、まずは昨年のものから…
【3日目】
ブダペスト2日目は、午前中は街の東側の市立公園周辺の素敵な建物を巡り、午後は予約している16:00からの国会議事堂見学ツアーまで、ホテル近くを探検。洪水の水がやっと引いたドナウ川の様子を見に行ったりしてみました。実は、9月中旬にオーストリア・チェコ・ポーランドなどハンガリー近隣諸国での大雨の影響で、ハンガリー国内のドナウ川を始めとする河川の水位が上昇し、警戒情報が発出される事態となっていたのです。ブダペストに行っても大丈夫なのか心配していましたが、市内はほとんど影響ないとのことで、この旅を決行したのです。
国会議事堂見学ツアーは大人気で、のんびり構えていたら、早い時間のツアーは1か月前には売り切れ。大慌てで夕方の英語ツアーを日本から予約したのです。ホテル最寄りの地下鉄駅「デアークフェレンツェ駅」からM2で2駅。やはりハンガリーの誇る建物だけあって、外観ももちろん、内部の美しさたるや、どこぞの宮殿ですよね?という美しさ。日本の国会議事堂はまだ見たことないので比較できませんが、ちょっと美しすぎるんじゃないかしら…。
国会議事堂見学後は、ブダペスト西駅まで歩き、明日列車に乗る予定のブダペスト西駅の下見をしてから地下鉄でホテルに戻りました。
あ、夕食はホテル前の韓国スナックの店でプルコギキムパの持ち帰りです(笑)
*************** 日 程 ***************
9/23(月) 羽田発→フランクルト着
9/24(火)フランクフルト発→ブタペスト着 セーチェニ温泉
★9/25(水)AM 動物園、シペキ邸、ミレニアムハウス、音楽の家
PM セーチェニ鎖橋、国会議事堂
9/26(木)ブダペスト西駅→キシュクンフェーレジハーザ→ケチュケメート
9/27(金)AM 聖ラースロー教会、郵便貯金局などホテル北側建物群
PM 中央市場、ゲレルト温泉
9/28(土)聖イシュトバーン大聖堂、ブタペスト地質学研究所、英雄広場周辺建築、
リストフェレンツ音楽院、ドナウ川ナイトクルーズ
9/29(日) 応用美術館、パリジパサージュ、オットーワーグナーシナゴーグ、
マーチャーシー教会、漁夫の砦、ブダ城、国立歌劇場、改革派教会
9/30(月)ヴァーチィ通り南アール・ヌーヴォ建築
ブタペスト発→フランクフルト着
10/1(火)フランクフルト→イトシュタイン→リンブルク→フランクフルト
10/2(水)ダルムシュタット、 マルクト広場
フランクフルト発 20:45→
10/3(木)羽田着 16:45着
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦
- 交通手段
- 鉄道 高速・路線バス 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
ブダペストでの最初の朝です。
ホテルの地下にある広いダイニングルームでの朝食バイキング。
朝7:00からなのですが、早くから目覚めていた熟年コンビはオープンと同時に一番乗りです。 -
朝食付では予約せず、食べたいときには直接行ってあとから支払う形にしました。
一人15ユーロをチェックアウトの時に支払います。
品数はとても豊富ですし、なかなかお得感のある朝食です。 -
今朝の私の朝食はこちら。これにパンとグレープフルーツジュースと紅茶です。
温野菜があるのが嬉しいです。 -
昼間は多くの観光客で埋め尽くされているイシュトバーン広場ですが、近隣宿泊者の特権で、人影のない広場の撮影に成功。美しいモザイク画の広場がしっかりわかります。朝7:30の様子です。
聖イシュトヴァーン大聖堂 寺院・教会
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聖イシュトバーン大聖堂の階段から広場を見た図です。はるか先には、ブダの丘が見えています。
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さて、今日はまず市立公園周辺の建物を見にいきます。
市立公園へは地下鉄M1でも行けるのですが、今日は聖イシュトバーン大聖堂の前から72番のトロリーバスで向かうことにしました。
バスの方が街並みを見ながら行けますし、最初に行く予定の動物園の真ん前に着くんです。所要時間もほとんど変わりません。
バス通り側から見た大聖堂もなかなか威厳がありますね。 -
トロリーバスは9分ほどで「Állatkert(動物園)停留所」に着きました。
停留所の目の前のこの動物園の入り口、これを見に来たんです。
この大きな石の象さんが迎えてくれる入り口は、ジョルナイタイルのモザイクで装飾されているんです。
ジョルナイタイルとは、ペーチという町にあるジョルナイ工房というハンガリーの誇る陶器工房で作られるタイルで、その美しさからジョルナイ工房で作られたタイルや彫像などは、ハンガリーの建物などの装飾に多く用いられているのです。
そう、ハンガリーのアール・ヌーヴォーや素敵建築を語る上では、欠かせないものなのです。ブダペスト動物園 テーマパーク・動物園・水族館・植物園
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石でできた動物の顔がいっぱいついていますが、アーチの部分は熱帯植物がタイルのモザイクで描かれています。
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モザイクの頂点にいるのはシロサギかな?
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入り口の扉のアイアンワークもきれいです。
この動物園の象舎は、世界一美しい象舎と言われているのですが、入園料がちょっぴり高いので、象舎見るためだけに入る?動物園だよね?って感じで、入園はPassしちゃいました。←アホな奴
(翌年…すなわち今年です…再訪して入園したら、象舎のデザインもジョルナイタイルによる装飾も、それは見事でした。目の前で象さんが餌食べてるんですけどね。もの凄い香りをにおわせながら 笑) -
アホな私たちは、動物園前から再び72番のトロリーバスに乗り3駅4分の「Bethesda utca停留所」へ。そこから市民公園の東のへりに沿って道なりに歩くこと3分ほどで、美しい門が現れます。
ここが次の目的地「シペキ・バラス邸」です。 -
前庭を囲む柵も凝ったデザインです。
そして、柵の間から美しい邸宅が見えています。
ただ、門が施錠されているので、この隙間から拝むしかありません。 -
柵の間からカメラを差し入れて撮った写真です。もはや不審人物と紙一重ですが…(汗)
「シペキ・バラス邸」は1905年から1907年に「レヒネル・エデン」「コモル・マルセル」「ヤカブ・デジェ」の設計で建てられた邸宅です。今はハンガリー視覚障害者協会の本部になっています。「レヒネル・エデン」はハンガリーの分離派建築(=アール・ヌーヴォー建築)の中心的存在で、西のガウディ、東のレヒネルと言われるハンガリーの誇るアール・ヌーヴォーの牽引者です。これからたくさん登場しますので、お見知りおきを! -
建物正面のてっぺんに、かわいらしいデザインとともに、建築年が刻まれています。
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エントランスのひさし、扉の装飾、どれもこれも好みです。
レヒネルの作品の特徴であるセラミックも、ところどころにあしらわれています。 -
建物中央の存在感いっぱいの鳥かごのようなガラスの出窓も、ガラスと鉄を多用するアール・ヌーヴォー様式そのものです。
あの窓辺でお茶したいなぁ -
この手すりも可愛らしいですね。
あ、語彙力が超絶貧しくて、この後「可愛い」が連発されると思われます。
だって、アール・ヌーヴォーのモチーフは可愛いんですもん。 -
「シペキ邸」から広大な市立公園の中に入り、次の目的地へ向かいました。
緑の中を10分ほど歩くと現れるのが「House of the Hungarian Millennium(=ハンガリー千年の家)」です。
これは、ハンガリー建国1000年を記念した国民博覧会の美術展示会場として1885年に再建された「旧オロフ・パルメ邸」で、この公園の中で最も古い建物だそうです。戦争で被害を受けましたが、1885年の建築設計図に基づき再建され、今は文化コミュニティスペースとして活用されています。 -
この建物の見どころは、何といっても、美しいジョルナイ陶器で華やかに飾られている外壁です。これを見に来たんですよ~。
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この美しい装飾すべてが、ジョルナイ工房の陶器なんです。
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微妙な色のグラデーションが素晴らしいです。
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なんで建物正面の壁にこんな大きな壺?が飾られているのかわかりませんが、その壺を置く台座?の装飾も含めて、外壁の一部にしておくのはもったいないです。
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この前庭に設えられたジョルナイ陶器でできた噴水も、とても美しいことで有名です。
その装飾の一つ一つがとても凝っています。 -
実在の魚じゃないよね?って感じではありますが、ユニークで不気味な感じもしつつ、なんか愛らしいです(笑)
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最上部の魚は、日本人が見ると「鯉の滝登り」的な感じもしますよね(笑)
残念ながらまだ館のオープン時間前だったので、噴水の水は出ていないのですが、装飾を細かく見るには好都合です。 -
噴水の台座のところに、ジョルナイ社のマークと製作年がちゃんと入っていました。
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オープン時間になると美しい噴水の姿になりました。
水が出ている姿は、やはり格別に美しいですね。 -
鯉?も元気に水吹いてました。
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館の中にも入ってみましたが、中は近代的な感じでした。
レストランの大きなお皿の形をした時計が面白かったです。 -
この市立公園には、もうひとつユニークな建物があります。
「House of the Hungarian Millennium」から5分ほどのところに、大きな屋根が見えます。これは「House of Music Hungary(ハンガリー音楽の家)」です。
この建物は、なんと日本人「藤本壮介」氏設計によるもので、数々の賞を受賞しています。「藤本壮介」なる建築家とは?という方には、あの大阪万博の大屋根リングを設計した人だと言えば、なんとなく凄さがわかるでしょうか。
先日女優の山口智子さん出演の「アナザースカイ」でも取り上げられていました。
私はノーマークの建物だったのですが、近代建築も好きな相方がチェックしていた建物です。 -
緑と構築環境の調和を実現し、将来の都市開発者のモデルとなる象徴的な開発プロジェクトになることを目指し建てられたもので、設計にあたっては、自然と構築環境との境界をなくし、訪れた人に建物に入ってもまだ公園を散策しているかのような感覚を体験してもらうことを目指したとか。
これを実現するために、ファサードはレンガの壁を作るのではなく、94枚のガラスパネルで囲み、「ガラスのカーテン」として透明性と風通しの良さを作り出しています。なんとこのガラスパネルは、一枚一枚がミリ単位の精度で個別に製造され、組み合わされているそうです。 -
そして、一番目を引くのは樹木の葉をかたどった1000枚以上の装飾プレートが施された吊り天井。この金色の葉が光の変化にたえず反応し、自然の中にいるかのような感覚をもたらしてくれるそうです。
そして、屋根全体の造形もとてもユニーク。ここは音楽の家ですから、音の振動、つまり音波の視覚的なイメージに基づいて、建物の浮き屋根を曲げていて、屋根には平行な2つの要素や直角はほとんどなく、表面には100個近くのユニークなデザインの穴が開けられています。 -
面白かったのは、屋根を支える円柱に耳がくっついているとこ。
めちゃめちゃ遊び心も感じます。
内部もとても素晴らしいということだったのですが、この日は開催イベントの準備中で、中に入ることができませんでした。それどころか、建物の写真を撮っているのに、イベント概要が漏れることを懸念しているのか、カメラ自体を向けるのもダメと関係者に制されて…
美しい内部の様子は、こちらの公式HPでご覧くださいませ。
https://www.youtube.com/watch?v=cVWvofiOBHo&t=134s -
建物の写真を外から撮るぐらいいいじゃん! イベント情報なんて出す気ありませんよ~!
なんてブーブー文句を言いながら、地下鉄の駅を目指して公園内を歩いていたら、中世のお城のような建物が現れました。
これは1896年に建てられた「ヴァイダフニャド城」です。池のほとりに立つ姿はとてもロマンチック。今回はスルーしましたが、機会があったら内部見学もしてみたいです。市民公園 広場・公園
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先ほどの「ハンガリー音楽の家」の屋根の向こうにもチラリと見えていた気球ですが、今はお客さん待ちなのか下に降りていました。
近くで見ると、なかなかの大きさで迫力ありました。 -
さて、セーチェニ温泉駅から地下鉄M1でホテル最寄りのデアークフェレンツェ駅まで戻ってきました。この辺りは、ブダペストで一番賑やかな地区かつ素敵建築乱立地区なので、興奮してキョロキョロしながら歩いていたらあっという間にお昼。
ランチは「ヴェレシュマルティ広場」のカフェで、ハンガリーのソウルフード「ランゴシュ」に挑戦してみました。
揚げたピザ生地の上にサワークリームとモッツアレラチーズてんこ盛りのオーソドックスなものを注文したのですが、これがとても美味しくてビックリ。
脂っぽいものはあまり得意ではないのですが、相方とシェアしてぺろりと平らげました。口コミがとっても低い店だったので、まったく期待していなかった分、とても得した気分でした。(実は他日に超有名店に行ったら、脂っぽくて食べられなかったので、地元の人には不人気でも日本人好みなのかもしれません) -
ランチを終え、国会議事堂ツアーまではまだ時間があったので、洪水後のドナウ川の様子を見に行ってみることにしました。
水位は21日午前中にピークを迎え(8メートル30センチ)、その後水が引いていったとのことで、4日たった今日は、水はないものの川岸の線路は泥まみれで、賢明な復旧作業が行われていました。通常は2~3メートルの水位だそうで、2013年のドナウ川水位上昇時に8メートル91センチを記録して以来だそうです。 -
せっかくドナウ川までやってきましたから、観光名所である「セーチェニ鎖橋」を渡ってみることにしました。
大洪水だったことが嘘のように、車も人も普通に行きかっています。
そもそもこの橋ができるまでは、ブダとペストをつなぐ橋は浮き橋で、洪水の度に流されていたそうで、この鎖橋はブダとペストを初めて永久に繋ぐ橋として作られたのだそうです。
なので、今のブダペストの街は、この程度の洪水ではビクともしないようです。セーチェニー鎖橋 建造物
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遠くから眺めていると優雅な風情のセーチェニ鎖橋も、間近で見ると力強さを感じます。
イギリスの「T.W.クラーク」が設計し、「アダム・クラーク」が施工にあたって1849年に完成した橋ですが、橋桁を吊るチェーン(鎖)はイギリス、桁はハンガリーでそれぞれ鋳造されたもので、その202mの中央径間は、建設当時有数の大スパンを誇ったそうです。 -
橋の上からは国会議事堂も見えますし
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ブダの丘のマーチャーシー教会も見えます。
というか、川岸に立つ有名な建築物が一望のもとです。
止まっていたドナウ川クルーズの船も行きかっていますね。
実は明後日の夜のクルーズを予約してあったのですが、船会社から催行不能としてキャンセル返金されていたんです。
後から知ったのですが、昨日の夜から再開したようで、再予約すればよいようでした。 -
反対側には白く美しいエリザベート橋が見えています。
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対岸の岸辺から見上げた橋です。
鎖橋は、全長375m、幅員16mで、両岸には一対の石造の塔門が配された美しい橋で、「ドナウの真珠」と呼ばれるブダペストの重要なモチーフの一つになっています。ドナウ架橋を後押しし、鎖橋を発想し資金調達までしたのが「イシュトバーン・セーチェニー伯」であったことから、正式名称は「セーチェニ橋」だそうです。 -
橋を渡りきると、目の前にはブダの丘に登るケーブルカー乗り場があります。
今日はブダの丘には行く予定がないので、また橋を渡ってペスト側へ帰ることにします。 -
ペスト側の橋のたもとに立つこの堂々とした建物は、「グレシャムパレス」。現在は超高級ホテル「フォーシーズンホテル」になっていますが、建設当初はグレシャム保険外社に関係する英国の貴族階級の人々の家屋兼オフィスだったそうです。
1905年から1907年に「クイットナー・ジシグモント」と「ヴァーゴ・ヨゼフ」の設計で建てられた、華麗なアール・ヌーヴォー様式の建物です。ザ バー(フォーシーズンズホテル グレシャムパレスブダペスト内) バー
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中央にはグレシャム卿のレリーフが飾られています。グレシャム卿はヘンリー8世からエリザベス1世の時代のチューダー朝で財政顧問として活躍した貿易商で、ロンドンに王立為替取引所を設立した名士です。
ウィーン分離派の影響を色濃く反映した建物で、ファサードの曲線や張り出し窓、片蓋柱など細部の装飾にこだわりが見えます。 -
そしてこの建物の象徴的な装飾ともいえるのが、この二羽のクジャクをモチーフとしたアイアンワーク。ゴージャス感を醸し出していますよね。
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裏口も、ちゃんとこの装飾付きの門でした。
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中に入ると、ガラスを使った天井から光が差し込む、明るいロビーが広がっています。ガラスと鉄骨と曲線…アール・ヌーヴォーですね~
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ドーム天井から吊るされたミノムシみたいなシャンデリアも目を引きますが、背後のステンドグラスもいいですよね。
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なんともラグジュアリー感漂う雰囲気
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ロビーにある階段室への入り口も美しいのです。
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床のモザイクは草の根を表しているのでしょうか?
ヒーターを隠している覆いでしょうか?この表面の装飾にも注目です。点々とついている小さな点に見えるのは、すべて蝶なんです。
写真を大きく表示できる方はぜひ見てください。蝶もただついているだけじゃなくて、あっち向いたりこっち向いたりしてるんですよ。 -
観葉植物が植えられている鉢も素敵。これ、ウィーンの分離派会館前にあった鉢に似ているような気がするのですが…。
その後ろの壁の装飾もなかなか凝ってます。 -
さて、本日のメインエメント国会議事堂見学の時間が近づいてきました。
ドナウ川岸辺にある「コシュート・ラヨシュ広場」に立つ国会議事堂は、1904年にゴシック・リバイバル様式で建てられたハンガリー国内で最も大きな建築物であり、ヨーロッパで二番目、世界で三番目に大きな国会議事堂とのことで、遠くから眺めてもきれいでしたが、近づくとさすがの迫力。
さすがハンガリーの象徴たる建物です。国会議事堂 (ブダペスト) 現代・近代建築
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予約した多言語オーディオツアーは、配付されたヘッドホンに参加者の言語を設定して、各自オーディオガイドを聞きながら、案内人について各部屋を回る形です。
案内人に連れられて、まずこの豪華絢爛な赤じゅうたんの敷かれた階段を上がっていきます。
天井も壁も一面びっしりと金箔の貼られたまばゆい階段、美しいステンドグラスに圧倒されます。なんでも国会議事堂で使われている金は合計40キロにも及ぶんだそうです。国会議事堂見学ツアー エンターテイメント
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金箔の天井に描かれた天井絵も素敵です。
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階段を上がり、赤絨毯の敷かれた廊下を国会議事堂の中央階段へと進んでいきます。
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そしてここが、中央階段。正面下に見えるのが中央の入口で、入口から96段の階段がクーポラの真下のホールまで誘ってくれる形です。でも議員さんは国会初日しかこの入り口は使えないそうで、あとは国賓だけが使用するそうです。
国会議事堂はハンガリー国産の建材で造られましたが、唯一の例外がこの階段の脇にある重さ4トンの8本の花崗岩の柱で、スウェーデン製だそうです。天井画はハンガリーの有名な画家「ロッツ・カーロイ」によって描かれています。
まるで宮殿のような豪華絢爛な中央階段ですよね~
次に案内されるのがクーポラの真下にあるホール。ハンガリーの戴冠式に使われてきた「王冠」「宝珠」「王笏」が展示されている、国会議事堂内でも最大の見どころのひとつです。ただ、ここは撮影禁止。怖そうな兵士?が警備する中での見学でした。 -
次に案内されたこの部屋は、議員たちが集う豪華なラウンジです。ヨーロッパ最大の手織りの絨毯が敷かれています。
議会の前にここでいろいろ口裏合わせ…いえいえ事前協議とかするのでしょうか。 -
このラウンジの柱には、様々な道具を持ったなかなかリアルな男女の人形がついています。
羊飼いがいたり、魚を抱える女性がいたり… -
この人形は、様々な職業を象徴しているそうで、多様な産業から国が支えられていることを示したものだそうです。
議員たちにすべての国民の代表であることを忘れさせないようにとの思いもあるとか。
そしてこの人形は、あのジョルナイ工房による陶器製なんです。リヤドロ人形のような感じですね。 -
最後に案内されるのは、上院議会です。国会議事堂が造られた当時のハンガリーは上院と下院の2院制でしたが、今では1院制なので下院議会が通常の議会では使われ、こちらはそのほかの会議などで使われているそうです。
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議場も豪華絢爛ですよね~。
こんなに金を使っていたら、国民から不満が出ないんでしょうか?
こんな美しい議事堂での議会は、ヤジや乱闘なんて似合いませんね。きっと上品な議会だと信じます(笑) -
廊下のあちこちには、こんなものがありました。
これは葉巻置きだそうです。
ちゃんと番号が振られていて、他人の葉巻を間違えてふかしてしまうことは無さそうです。
でも、時代を感じますね。いまはどこもかしこも禁煙ですから。 -
建物マニアとしては、どこもかしこも美しい造り、華やかな装飾だらけで、カメラのシャッターを切る手が止まりません。
ただ…1年以上経過してしまったので、どの部屋のどこの部分なのか思い出せません。 -
天井、梁、壁、窓、柱…どこもかしこも美しすぎです。
念のため確認ですが、ここは国会議事堂です。宮殿ではありませんし、どこかの大聖堂でもありません。 -
そしてこちら。
あちらこちらの壁や柱に見られた装飾です。ハンガリー独特のデザインのように思いますが、とてもきれいですよね。日本の金襴緞子の帯のようです。 -
おおよそ45分の見学ツアーが終わり外に出てると、先ほどまではどんよりとした雲に覆われていたのに、嘘のような青空が広がっていました。
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白い国会議事堂は青空が似合いますね。
これはドナウ川側から見た様子です。まさにゴシック教会のようです。 -
国会議事堂とドナウ川の間の車道ですが、今は洪水で通行止め状態なので、人が歩いています。こんなことはめったにないよねと、私も車道を闊歩しちゃいました。
翌日から交通規制が解除されましたので、とても貴重な経験でした。 -
国会議事堂の広場には国会議事堂のクーポラをデザインした街灯がありました。可愛いですよね←語彙力ゼロ
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明日はブダペスト西駅から列車に乗る予定なので、駅の下見をして帰ることにしました。国会議事堂からは歩いて20分程度。建物を見ながら歩いていくのにはちょうどいい距離です。
国会議事堂から西駅方向に伸びる「アルコトマーニ通り」には、ゴージャスな建物が並んでいました。
これはベルギーの政府機関の入る建物のようです。 -
西駅にほど近い「バイチジリンスキ通」り沿いにあった建物です。
これは「フリギエス・シュピーゲル」と「フュレップ・ヴァインレブ」の設計で1897年に建てられた住居用の建物とのことです。
壁のレリーフがとても繊細できれいでした。 -
ブダペスト西駅前は、夕方ということもるのか、多くの人が行きかっていて写真を撮るのもはばかれる感じでした。
ヨーロッパの駅ってホント素敵ですよね~ブダペスト東駅 (ケレティ パーイアウドゥヴァル) 駅
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この日のディナーはこちら(笑)
ホテルの前にある韓国のスナックを売るお店で買った野菜キムパ
韓国人のお姉さんが作っているので、本場の味でした。
ま、ハンガリーで韓国の本場の味を食べてもねぇ(笑) -
ハンガリー2日目が終わりました。
部屋の窓から聖イシュトバーン大聖堂のライトアップを眺めながら、明日の予定を確認してベッドへ。
明日は朝から列車での日帰り旅で~す。
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この旅行記へのコメント (2)
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- フィーコさん 2025/12/08 13:16:09
- 国会議事堂ツアー
- mirilinさん こんにちは。
国会議事堂ツアー、大昔に行き(ツアーの自由行動になった時)
その日最後の出発で
ドイツ語しかなく(英語もわからんねんから何語でもええ)
今はオーディオガイドつきなんですね。
グループの後ろから係員がついてきて、ワタシがのんびり写真を撮っていたら「早く次の部屋へ行け!」と
扉を閉められてしまいました。
次々、追い出された感。
もう20年ほど前、懐かしいです。
ハンガリー、アール・ヌーヴォーだらけとわかっていましたが
中々行く機会なく。
予習をさせていただきます。
フィーコ
- mirilinさん からの返信 2025/12/09 00:08:09
- Re: 国会議事堂ツアー
- フィーコさん
いいねとコメントありがとうございます。
昔は日本語で解説聞けるなんてことなかったですよね。
ただ、私も解説聞くより写真を撮る方が忙しくて、人がはけるのを待って写真を撮ったりしていると、次の部屋での説明が始まっているといった感じになりました(笑)
ハンガリーは世界で一番アール・ヌーヴォー建築が残っているそうです。
どんどん修復も進んでいるようなので、この先もっと美しい町になっていくのではないでしょうか。
治安もいいですし、物価も安く、温泉もある…ほんとに素敵なところですよね。
「予習」ということは、訪問予定でしょうか?
情報間違っていたらすみません。と、今のうちに謝っておきます。ハンガリー語を訳して載せているところもあるため、怪しい部分もあるんです。
こんな私ですが、これからもよろしくお願いします。
mirilin
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