素敵な建築巡って歩き倒し。でも今回は温泉付きよ～の旅　①　初日から2日目

2024/09/23 - 2024/10/03

昨年の9月、フランクフルト経由でハンガリーに行ってきました。いつものアール・ヌーヴォーを中心とした美しい建物を求めての歩き倒し旅。
ハンガリーはなんと、世界で一番アール・ヌーヴォー建築が残っている国ということで、私にとっては行かない訳には行かない、訪問マストな国なのです。
ブダペストへは30年以上前、まだベルリンの壁があった頃に、唯一行ける東欧ということで、ウィーンから日帰りで有名観光スポットだけをちょこっと見て回ったことはあるのですが、もちろんその頃はアール・ヌーヴォーには興味もなく、ただ、すごい豪華な冷たい温泉に入ったなぁ…程度の記憶にとどまっていました。

今回は、1週間滞在して、ブダペストの市内はもちろん、列車で近郊の街にも足を延ばし、有名なアール・ヌーヴォー建築を堪能してきました。もちろん、ハンガリーといえば温泉ですから、歩き倒して疲れた体には何よりの温泉も2か所行ったりと、ハンガリー旅を満喫。
飛行機の乗り換えで立ち寄ったフランクフルトも、乗り換えだけではもったいないので、2泊ほどして、フランクフルト郊外のダルムシュタットにある「ユーゲントシュティール村」や、木組の家街道にあるかわいい街を訪れたりしました。

こんな楽しく充実した旅でしたが、ネットでアルバム作りをしたら、すっかり旅行記も書いた気分になっちゃって、４トラに旅行記をアップするのをすっかり忘れてしまっていました。
今年、ヒョンなことからハンガリーに再訪することになり、旅行記を確認しようと思ったら、表紙の写真を貼ったものだけが下書きに残っていました（笑）
昨年の旅行記は諦めて、先日行ってきた再訪のものだけを書こうかと思ったのですが、前回がないと続かない感じもしたので、今更の思い出し旅行記にはなりますが、サクッと書いておこうと思った次第です。

モチロン、先日行ってきたものも近いうちに書くつもりにしておりますが、まずは昨年のものから…

【初日から2日目】
ANAのマイルの残りを使って、フランクフルト経由でブダペストへ。
長時間フライトの疲れや、ロストバゲッジ回避のため、フランクフルト空港直結のホテルで1泊して、翌朝の飛行機でブダペスト入りしました。
ブダペスト初日は、まず温泉へ。これで疲れをとっちゃう作戦です。
建築巡りの歩き倒しは翌日からってことで、♪いい湯だな～


＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊　日　程　＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
　
★9/23(月)　羽田発→フランクルト着　　　　　　　
★9/24(火）フランクフルト発→ブタペスト着 セーチェニ温泉
9/25(水）AM　動物園、シペキ邸、ミレニアムハウス、音楽の家
　　　　 PM　セーチェニ鎖橋、国会議事堂
9/26(木）ブダペスト西駅→キシュクンフェーレジハーザ→ケチュケメート　　
9/27(金）AM　聖ラースロー教会、郵便貯金局などホテル北側建物群　
　　　　　PM　中央市場、ゲレルト温泉　　　　　　　　　　
9/28(土）聖イシュトバーン大聖堂、ブタペスト地質学研究所、英雄広場周辺建築、
　　　　　リストフェレンツ音楽院、ドナウ川ナイトクルーズ
9/29(日)　応用美術館、パリジパサージュ、オットーワーグナーシナゴーグ、
　　　　　マーチャーシー教会、漁夫の砦、ブダ城、国立歌劇場、改革派教会
9/30(月）ヴァーチィ通り南アール・ヌーヴォ建築
　　　　　ブタペスト発→フランクフルト着　　
10/1(火）フランクフルト→イトシュタイン→リンブルク→フランクフルト
10/2(水）ダルムシュタット、 マルクト広場
　　　　　フランクフルト発　20：45→　　
10/3(木）羽田着　16：45着

エリア ブダペスト(ハンガリー)

• 旅行の満足度: 5.0

• 同行者: カップル・夫婦
• 交通手段: 鉄道 高速・路線バス タクシー 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

今回の旅はANAフランクフルト便NH223なので、羽田の第2ターミナル出発です。
第2ターミナルはすっきりしていてお気に入りです。

マイルを使った旅ですが、昨年ほとんど使っちゃって、二人分のビジネスクラスは無理だったので、プレエコでの旅となりました。

フランクフルトへ14時間50分の長旅です。
今回も北極圏の上を通って行きます。
ANAは機上での映画プログラムがなかなか充実していて、私は飽きることがありません。（今回は推しの韓流スターの主演映画があったので、ご満悦でした～）

ま、お食事は…ね。ビジネスじゃありませんから、こんなもんです。
確かこれは親子丼だったかな…

2回目の食事の茄子のミートグラタンは、なかなかおいしかったです。

17：30にフランクフルト空港第1ターミナルに到着。
フランクフルトは第1、2と2つのターミナルがありますが、ANAが利用する第1ターミナルは鉄道駅が直結していてとても使いやすいのです。フラッグエアラインのルフトハンザが利用するターミナルだからってこともあるのかな。

この写真は「The squaire」という空港直結の商業施設。地下にはドイツ国鉄駅があります。そして、今夜のホテルはこの商業施設直結の「ヒルトン・ガーデンイン」です。到着ターミナルから表示に従って、この商業施設「The squaire」まで行き、右に曲がってエスカレーターを上がるとホテルです。

「ヒルトン・ガーデンイン」の入り口です。
庶民派のヒルトンは左側、ブルジョアのヒルトンは右側が入り口です（笑）
あ、でもこのご時世、庶民派ヒルトンもこの立地ですから、そこそこのお値段でございます（泣）

そこそこのお値段ですので（笑）、お部屋は清潔で快適でした。

広々としたバスルームにバスタブ。アメニティも必要十分でした。
15時間の空の旅の後のバスタブは大切です（笑）

2日目の朝となりました。
8:55発のブダペスト行きルフトハンザ便LH1336は沖止めでした。
沖止めは、飛行機を間近で見られるし、タラップを上がるのって飛行機に乗るって感じがあっていいですよね～

フランクフルトからブダペストは1時間35分。
眼下にドナウ川が見えてきました。
実はこの時、ドナウ川は10年に1度クラスの氾濫を起こした直後で、川幅も広く非常に濁っています。
9月中旬に、オーストリア・チェコ・ポーランドなどハンガリー近隣諸国での大雨によって、ハンガリー国内のドナウ川を始めとする河川の水位が上昇し、警戒情報が発出されているのです。

ブダペストのシンボル的存在の国会議事堂も見えてきました。とりあえず水没はしてないですね（笑）
でも、際際まで水が来ている感じがします。
事前情報によれば、ドナウの河岸を走るトラムやバスは運休だそうです。市内は通常らしいですが…。

空港からはタクシーでホテルまで向かいました。空港からのタクシーはタクシー乗り場のブースで行き先を告げると、乗るタクシー番号を伝えられ、乗り場にやって来る指定番号のタクシーに乗る形ですので、ボラレルことはありません。

ホテルはブダペストの中心「聖イシュトヴァーン大聖堂」のはす向かいにある「ホテルセントラルバシリカ」です。誰でも絶対迷わない目印が目の前です。

聖イシュトヴァーン大聖堂 寺院・教会

ただ、4つ星ホテルなのに、入り口がとっても小さくて、ちょっと見過ごしてしまいます。
とっても控えめなエントランスなんです。

入り口を入ると、大きな聖イシュトバーン大聖堂の絵が描かれた壁のある小さなロビーがあり、その奥にレセプションがあります。
でも、なんだかホッとする広さです。

お部屋は広々としていますし、すっきりとして落ち着いた雰囲気です。

そして窓を開けると目の前にあるのがこちら。「聖イシュトヴァーン大聖堂」です。
どうですか、すごい眺めですよね。

ホテルに荷物を置き、ひと休みしてから、まずは温泉へ向かいます。
温泉大国ハンガリーのブダペストには、たくさんの公共温泉がありますが、今日行くのは大きな露天風呂で有名な「セーチェニ温泉」。温泉につかりながらチェスをしている様子でも有名な温泉です。
ヨーロッパの温泉は水着着用が必須なので、洋服の下に水着を着こみ、地下鉄で温泉へ。ホテルから温泉へ向かうこの地下鉄1号線は、なんと世界遺産の地下鉄です。1896年5月2日にハンガリー建国1,000年を記念して、ヨーロッパで最初に開通したものだそうです。この地下鉄については、また後程書きたいと思います。

地下鉄の車内のつり革に注目！
皮のベルトが釣り下がっているだけの、まさに「釣り革」（笑）
長年の手の油？で黒ずんでいて、ちょっと握る気にはなりませんが…。

ホテルから3分ほどの最寄り駅「Bajcsy-Zsilinszky út駅」から8分7駅で、セーチェニ温泉最寄りの「Széchenyi fürdő駅」に到着。まさに「セーチェニ温泉駅」ってだけあって、駅の階段を上がると、目の前に温泉の建物があります。宮殿のような立派な建物なので、知らなければ温泉には見えませんけど…。1913年にバロック・リヴァイヴァル建築で建てられたものだそうです。

セーチェニ温泉 温泉

15:00からのチケットをネットで予約しておいたのですが、まだ少し時間があったのでぐるっと一回りしてみました。
表に回ると、さらに宮殿とか寺院とかのように見えます。

温泉にはいくつか入り口がありますが、私はこちらのバス通り側の入り口から入りました。オンライン予約者用、当日券用と入り口が分かれていました。英語で書かれているので、中学英語でも迷わず入れます。

建物の中も、とてもきれい。
週末は大行列だったりもするそうですが、平日の午後だったので、こんな感じでした。

温泉も楽しみなのですが、建物好きには、このロビーの内装も目が離せません。
この写真だけ見たら、どこかの教会です。

描かれている絵を見ると、神様というよりもお風呂に入ろうとしている人たちのようだったりして、ここが教会ではなくお風呂なんだなと実感します。

ロビーには、立派な彫像もあります。どうやら、これは温泉の噴水のようです。この日はお湯が出ていなかったので、彫像が置かれていると思ったのですが…。
この彫像の奥の壁は、美しいタイル貼りです。多分ハンガリーを代表する陶器工房「ジョルナイ工房」のタイルだと思われます。

ジョルナイタイルのアップをどうぞ

彫像の上の方も、マジャール的なモチーフのタイルで飾られていました。

ロビーの装飾見学はこの辺にして、いよいよ温泉へ。
私はキャビンと呼ばれる着替え用の個室付きのチケットを購入しました。1～２畳程道の小さな部屋ですが、着替えはもちろん、しっかり施錠も出来て荷物も置けるので、+1000HUF（≒400円）ですが、絶対おすすめです。

ジャーン、これぞセーチェニ温泉。世界最大規模の屋外温泉の「一部」です。
セーチェニ温泉は、深さ1256mに源泉があり、温度は77℃で、湯量は毎分3.5キロリットル自噴しているそうです。その温泉を、各種の浴槽やプールに適した温度になるように水で冷却してから供給しています。室内には28℃から40℃までの11の浴槽があり、屋外には26℃から38℃のプールがあります。さらに室内には異なる二つのサウナがあります。
とにかく広い！！
水着になってビーチサンダルを履いて施設内を移動しますが、迷子になりそうです。
ちなみに、相方がビーチサンダルをホテルに忘れてきてしまったのですが、ロビーで4000HUF（≒1600円）で購入できました。100均で買えるご時世ですから、ちょいと高いですが、温泉の名前も入っているので、お土産だと思えばOKです。

ネオバロックの建物を眺めながらの温泉、オツですよね～
ただ、ヨーロッパ温泉あるあるですが、温度は少々ぬるめで、ここは38℃です。
ぬるめのお湯に長く入れとよく言われる温度ですね。
気温は22℃だったので、ゆっくり気持ちよく入れました。

この温泉、中央付近が結構深いんです。
ちびっこの私は、まったく足がつかず行けません。
相方の肩につかまって、立ち泳ぎをするわけです。中央付近は男性が多めなのは、女性にはちょっと厳しい深さだからかもしれません。
奥の方に気温と水温を表示する電光掲示板が見えてます。行きませんでしたが、水泳用プールは20℃、もはや温水ではなく水です（笑）

いました、チェスをする人。
セーチェニ温泉といえば「チェス at 温泉」ですよね。
38℃しかありませんから、対戦が長くなっても大丈夫。のぼせることはありません。

中央から出ている噴水のようなお湯、打たせ湯のように肩に当てている人がいました。私もやってみたかったですが、何せ足がつきませんから、命がけになるので止めました。
さすがに浮き輪持参できている人はいませんでしたし…。

室内には、これくらいの大きさのお風呂が点在しています。
皆さん気持ちよさそうにお入りですが、ここは36℃。ジャパニーズにはちょいと冷たく感じます。

そしてここは35℃。素敵な感じだったので、入ろうと思いましたが、やっぱり足を入れただけで引き返しました（笑）

3時間以上いる人もいるようでしたが、私は1時間半くらいで満足して引き上げました。温かいお風呂が少なかったし…。

水着の脱水機もドライヤーも、ロッカールームに備え付けられていたので、助かりました。（ただ、見つけるのが大変でした）

ホテルに戻り、水着を洗って干して、夕食に出かけることにしました。

とりあえずホテル近くで、ハンガリーの家庭料理がおいしいと評判のお店「Kisharang Étkezde」に行くことに。いつも行列とのことだったので、18時前に出かけました。
聖イシュトバーン大聖堂前の広場から伸びる道を歩き5分ほどのところです。

お店への曲がり角には、ブダペストの安全を見守り続けて固まっちゃったポリスマンが立っています。
みんなにおなかを触れるのか、ポッコリ出たおなかがピカピカに光ってます。

お店についたのは18時前でしたが、すでに結構混んでいました。
ヨーロッパの人の夕食は遅いイメージがありましたが、日本より早いかも。
お店はこじんまりとして、とても家庭的な雰囲気です。

まずはこれを食べなきゃってことで、ハンガリーの代表的郷土料理「グヤーシュ」を注文しました。私は昔食べましたが、ハンガリーはじめましての相方は食べるべきと思ったのです。昔とてもおいしかった記憶があって。
でも…ここのは、ちょっと味か濃くって、私の好みではありませんでした。薄味好きの相方も、イマイチだったみたいです。残念。
もう一品は、「鶏むね肉のマッシュルームソースパスタ添え」。写真を撮る前に食べちゃいました。ま、普通な感じです。

食事を終えて外に出たら、噂通り大行列ができていました。18時半過ぎだったかな…。
でも…そんなに行列するほどの味ではないような…。
あ、あくまでも個人的感想です。悪しからず。
でもこのお店、スモールサイズもあるので、量が多いハンガリーでは、胃が小さめなジャパニーズにとってはありがたいかもです。

到着日なので、早々におやすみなさいです。
ホテルの窓からは、聖イシュトバーン大聖堂の素敵なライトアップが見えました。
これから毎晩、おやすみなさいのご挨拶ができると思うと、なんだか幸せ感じます。

ではまた明日～

この旅行記へのコメント （3）

• 尚美さん 2025/11/29 05:49:47

  ジョルナイタイルのアップ

  mirilin様、ブダペストの旅行記を見せて下さりありがとうございました。
  セーチェニ温泉のジョルナイタイルのアップが一番嬉しかったです。セーチェニ温泉の周りは何度か通って写真も撮ったりしましたが、中に入った事がなかったんです。とっても美しい！そして、やっぱりいるんですね、温泉に浸かりながらチェスする人😆その確認できて、ブダペストに来た！と感じられますよね。
  
  旅程を拝見しました。懐かしいキシュクンフェーレジハーザなどにも行かれてるんですね。写真を見せてもらいたいです。この旅のあとハンガリー再訪されたそうで、前の旅行記作成は大変かと思いますが、是非、続きをお願いします。
  尚美

  mirilinさん からの返信 2025/11/29 09:26:53

  Re: ジョルナイタイルのアップ

  尚美師匠！メッセージありがとうございます。
  私勝手に師匠って呼ばせていただいています。
  
  キシュクンフェーレジハーザも、尚美さんの旅行記見ていくことを決めましたし、いつもバイブルのようにさせていただいています。
  今はルーマニア編に影響を受け、どうやって行くのがいいのか考えているところです（笑）
  
  今年はセゲドとペーチに足を延ばしたり、ブダペストの便貯金局前のホテルの屋上のバーに行き、あの屋根を見たりしてきたんですが…。なんと！ハンガリー旅の最終日前日、列車の中に一眼レフカメラを置き忘れ…1週間のハンガリーの写真がなくなりました。スマホとコンデジでも少し写していたので、皆無ではないのですが、これぞ！というものはほとんど一眼で(´；ω；`)ｳｩｩ
  微々たる写真になりますが、昨年シリーズの後書きますので、見てやってくださいませ。
  
  では、続き頑張ります。

  尚美さん からの返信 2025/11/29 11:48:14

  カメラ、残念でしたね😢

  ご返信ありがとうございます。思い出の写真が詰まったカメラをなくされたとの事。残念でしたね。私も写真を見せて欲しかったです。
  
  以心伝心でしょうか。ルーマニアをオススメしようと思いながらコメントを書いていたんです。この旅行記完結するまでにお伝えしたいと思っていました。ルーマニア北部をオススメしたいのは私が「アール・ヌーヴォー建築の天国」感が最も感じられたからです。私も来年GWに、一つの街コンスタンツァだけですが、3度目のルーマニアです。
  
  ルーマニアと言えばルーマニアトータルサービスさん。2度目の旅の時、ルーマニアinのために購入していたwizzairが航空会社からキャンセルされた時に頼りました。コンスタンツァ行きの相談にも乗ってもらっています。ルーマニアとその周辺国の道路を熟知されていて、日本語・ルーマニア語も堪能(奥様はルーマニアの方です)。「地球の歩き方　ルーマニア・ブルガリア」の現地取材はルーマニアトータルサービスさんがされています。来年4月に26・27年度版が発売されるそうです。相談だけでものってもらえます。尚美の紹介だと伝えてもらってもいいですよ。私も何度も不安を消してもらえました。
  尚美