2024/05/15 - 2024/05/15
125位(同エリア340件中)
まりも母さん
「地図に無い湖」「茨城のグランドキャニオン」などと呼ばれ
景観が見どころの 稲田石採石場。
ずっと行きたいと思いつつ早数年。 やっと見学が叶いました。
プレミアムツアーに参加して 100%楽しく見させて頂きました!
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- グルメ
- 4.5
- ショッピング
- 4.0
- 同行者
- 家族旅行
- 交通手段
- 自家用車
- 旅行の手配内容
- その他
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-
石切山脈を見学できるのは 株式会社 想石(ソウセキ)の採石場内。
明治32年(1899) 中野組石材工業が採石場を開き 100年以上採掘から施工までを
その中野石材の全事業を平成23年(2011)から借り受け 採掘加工、販売、施工を行っているのが現会社です。
ここで掘り出しているのは主に御影石。
産地の名前から「稲田石」と呼ばれる白が特徴の御影石です。 -
駐車場に車を停めると 大きな石塔や墓石、モニュメントなど
加工品が並んでいました。
観光施設、と言うより会社の敷地感ありありです。 -
受付の小屋で予約の名前を言って料金を払います。
受付小屋脇の見学場までは 当日直接行っても入場料大人300円で入れます。
その先 採石現場の方まで見学するには 事前予約のプレミアムツアーに参加しなければなりません。
料金はプラス1000円(合計1人1300円と言う事)
1日3~4回のツアーがあります。
1回のツアーは通常5人らしく webサイトから予約します。
これが、結構人気らしく何度かチェレンジしては いっぱいか~。
悪天候の日は中止になりますし
小雨程度なら決行かもしれませんが、それもな~。暑い、寒いもな~。
なーんて事を度々やってたら
石切山脈を知ってから5年どころじゃない年月が過ぎておりました。 -
受付小屋の脇には第一展示場。
今回は15時からのツアーで15分前に集合との事。
まだ30分近くあるので
まず、トイレをお借りして
この辺りを見て待っている事に。 -
第一展示場の柵の先に見えたのはこの景色。
何と言っても有名になったのはこの景色!
「地図に無い湖」と言われる 採石場跡に水の溜まったこの景観。 -
段々に削られた岩山と深い緑の湖(本当はただの水たまりですが)
たしか 一番最初に見たのは 新聞に掲載された画像
それから、実際見に来たいと思っていました。
この景色を見るだけなら
プレミアムツアーに参加せずとも 入場料300円だけ払えば
予約無しの一般入場で営業時間内なら見る事ができます。
しばし、ここからの写真を撮り景色を眺めます。 -
第一展示場にはデザインオブジェがいくつも飾られています。
そんなオブジェ越しの石切山脈。 -
それらのオブジェは著名なグラフィックデザイナーのデザインを
職人が稲田石から切り出し 加工した作品群。
「いなだストーンエキシビジョン」となっています。
稲田石のテーブルと椅子などもある場所。 -
脇にある小屋はU-A Cafe
ガイドツアー、飲食等の観光事業はU-Aと言う別会社になっています。
ここで 笠間名産の栗を使ったモンブラン類が食べられます。
モンブランは1000円からと ちょっとお高いですが
(飲み物だけなら300円から)
石切山脈見学とセットで楽しむのがいいですよねぇ~
せっかくですから。
私たちもツアー終了後にモンブランだー!と思って来たのですが・・・。 -
カフェ・・・なんと営業時間が15時まで・・・。
ツアー見終わったらやってないじゃん・・・。
急いで食べれば 集合時間に間にあうが
まだお腹空いてないし~
味わってゆっくり食べたいやんー。とほほ。
モンブランも楽しみたい方は 早めに来る
もしくは 一日4回あるツアーの15時(これが最終回)より前の回を予約しないとね。
ちょっとガッカリだわ。 -
ダンナと弟 先に集合場所の建物内に入っていました。
安全第一も掲げられた 事務所って感じのお部屋です。
既にヘルメットを渡されていました。
ツアーには黄色いヘルメット着用での参加になります。 -
他にご夫婦らしいお2人もやって来て
早めの14時45分にはツアー開始となりました。
建物内で ざっくり稲田石の説明を聞き ワンボックスカーに乗り込みます。
この先は 一般車両は入れない未舗装の道
ガタガタする場所もあるとお兄さんが何度も注意を促します。 -
最初に向かったのは少し山をあがってから左に曲がった場所。
ここに車を停めて降ります。 -
大きな稲田石の上にあがります。
この穴の開いた石は 以前の採石方法で削られた跡。
掘削機で穴を開けて中に火薬を詰めて割っていたそう。
石切り場と言うと あの発破で どかーんとやるのかな?と思ったら
稲田石は大きい塊から加工するものの多く、
発破だと粉砕されてしまう事もあり 今はあまりやらないそうです。
石の端の方には緑のネットが張られ、
この内側から景色を見るように言われます。 -
そこからの景色がこれ。
さっき下から見た湖の景色を一番上から見る場所です。
端のネットはこれより先に行かないようにと言う程度の物でした。
何か落としても拾えませんと。 -
ここ結構深いようです。石切り場の深さは約65mと。
水の中に切られた石のラインが見えます。
ここ元は採石場であり 2014年に稼働を止めた場所。
その後 湧き水と雨水が徐々に溜まり この景観になったのです。
なので、湖ではなく水溜まり。
水はずっと溜まり続き いつかは溢れてしまう為
ポンプで排水しているそうです。 -
白い稲田石に黒い縞が特徴的に見えます。
この黒い縞っぽいのは 御影石の成分に鉄分が含まれている所が酸化して黒くなるそう。
雨水が流れた所などが黒くなっていくのでしょうかね。
露天機械掘り階段採掘法と言う掘り方。
右上の平らな場所には第二展示場もあります。
一般入場でも行かれる場所ですが、
私たちはツアー終了後 16時で見学時間終了の為行かれませんでした。 -
その見学スペースの右端にこの岩。
右の岩に鉄杭が見えます。この岩以前は左の岩に続いていて
人が立てる場所だったそうです。
それが2011年の東日本大震災の時 割れて滑り落ちてしまったのだそう。
右手前の三角形の岩の尖がった部分がくさび的に引っ掛かりこの状態に。
三角岩でかろうじて留まっているそう。
再度 巨大地震が起こったらこの岩は落ちると 案内のお兄さんは言ってましたね。
笠間あたり あの地震時 結構被害のあった場所です。 -
再び 車に乗って次の場所へ 道はガタガタの山道です。
周りは樹木が生え イノシシ、タヌキ、ウサギなど野生動物も居るそうです。 -
更に奥に進むと見えてきたのは大きな稲田石の塊。
切り出されたものが置かれています。 -
稲田石は御影石の産地からの名前です。
石英・長石・黒雲母から構成されています。
長石が約60%で白く見えるゆえんです。
黒雲母も黒い点々として見え、割合は4%程。
石英は33%程でこれがキラキラ輝いて見える部分でもあります。
石質としては花崗岩で 地下深くで冷え固まったマグマです。
稲田石は御影石の中でも 年代が若くおよそ6000万年前に出来た岩石だとか。
海外の同様の御影石は もっと古い年代に出来たそう。
白く美しいのが稲田石の特徴で 好まれる点であり
画像奥のような黒い筋が出ているものは 質の等級が下がる品であまり使われないそう。
砕いて 別の用途にされるなどに。
でも、この模様が面白い、と 近年はあえて使われる事もあると。 -
こんな切り出した岩がゴロゴロするのが見える場所を更に進みます。
白く美しい稲田石は墓石に使われる事も多いですね。
中野組時代には 国会議事堂、日本銀行本店、日本橋などが稲田石で造られました。
広島の原爆慰霊碑も当初のコンクリート製が劣化した為 改築された際
設計者の丹下健三の意向もあり 稲田石製となっています。 -
そして、次に車が停まったのはやや広い平らな場所。
奥山採石場と言うエリア
後ろに割った岩がゴロゴロ積まれた山が。
加工された残りや割れてしまった岩なのか。
これらは護岸工事など土木にも使われるそう。
これを見て、もったいない、と言う人が多いというのも納得。 -
車を降りて見えたのは まさに現在 採石が行われている現場。
後ろに これまでに採石された岩山が段々になっている景観が見えます。
その手前には切り出されたばかりの白い岩が。 -
四角く切り取られた岩盤に水も溜まっています。
ここで景色を見ながら 案内のお兄さんに色々説明を聞きます。 -
この時は作業は行われてなく、静かな様子。
見学の日によっては 切り出しの作業が行われていて作業を見る事もできるようです。 -
右手にも同じ岩山。
岩の質の良い場所をこうして切り取って行くのですね。
現場は広大な山の中でも 現在この想石の社員さんは15人程で
この石切り場で作業する職人さんはたったの4人なのだとか。
そんな少人数で!?と驚きました。 -
それは 現在 石を切り出すのに使われているのは この黒い紐みたいなもの
ワイヤーソーが採用されているから。
この黒いのは 使用されて細くなったものの一部だそうです。
岩盤に竪穴と横穴 ドリルで直角に交わるように穴を開けそこにこのワイヤーを通し
ワイヤーについたダイヤモンドカッターでゆっくり切り離して行くのだそう。
数日掛けて 切って行くそうです。切り口は案外滑らか。
稲田石 モース硬度では6~7あたりの硬さで大理石などよりずっと硬いのです。
ここで使える質の「原石」を切り出し
運んでから切削機で何度かカット、研磨、彫刻等の工程を経て製品にされる訳です。 -
右手の小山には茶色っぽい所も見えます。
これが花崗岩が風化してできる真砂土。
ここは風化の進んだ真砂土の山部分。
笠間焼の原料にも使われます。(花崗岩が風化堆積した粘土質が笠間粘土)
御影石からしみ出た水は笠間にいくつかある酒造の仕込み水にもなっているそうです。 -
採石現場を見学したら再び乗車して
車で現場付近をぐるっと廻りました。
段々に切り取られた岩山が大迫力です。
この景色は プレミアムツアーに参加しないと見られない訳です。
車窓からの見学ですが、映画やミュージックビデオの撮影
仮面ライダーの爆破シーンなんてのにも使われた場所だそう。 -
重機が停まった 細かい石の山が見えてきました。
あれ?よく見ると文字の刻まれた墓石もあります。
ここは利用されないサイズの岩や不要となった墓石などが集められた場所。
お兄さんは「墓石の墓場とも言われます」と。
細かく砕いて 砂利とかにするのでしょう。 -
さっきの場所まで戻って来ました。
再び車を下ります。
今度は採石場の後ろ この景色の方へ案内されます。 -
下の方には水溜まりも。
この大迫力の岩壁の下へ少し下って近づきます。 -
かなり年月が経っているであろう岩壁。
ここを昔 掘削機と火薬で切り出していたんでしょうね。
稲田石に関しては水戸線稲田駅隣に 石の百年館という施設が資料館としてあるそう。
今度はそちらも行ってみたいです。 -
水の溜まったぬかるんだ場所に敷かれた足場板を渡り
岩壁のそばまで近づけます。 -
ここにも小さな湖(?)
この採石現場あたりの水溜まりには
夜 野生動物が水飲みに来るとも。
又、ホタルが飛ぶと職人さんが言ってるそうで
(だが 夜間真っ暗な危険エリアの為 社員も見た事は無いと) -
細かい筋の入った岩壁。
この縦じま かなり昔の 機械が 今のような効率的な物で無かった頃
このように沢山掘って 切り出していた跡だって。 -
案内のお兄さんが「さわって頂いていいですよ」
ザラザラの削りだし面。
流れた雨や水で 変色や苔も生え 不思議なグラデーションになっています。
自然に染められた色が アートっぽく見える位です。 -
この波々な表面。トタン板みたいです。
これはこれでかっこいいと言うか
ここだけ切っても使えそうだな、と思ってしまいました。
黄色味のある所には 上の水たまりから ずっと水が流れていました。 -
下から見上げると大迫力。
高さは15m以上はありそうでした。 -
水溜まりの上あたり 岩壁に斜めの亀裂が見えます。
断層の亀裂部分だって。 -
左の方の壁面にも斜めのラインが見えます。
あれも断層のズレなんでしょうか? -
岩壁に囲まれた足元にシランが咲いていましたよ。
-
石切山脈は東西10km南北5km地下1.5kmに及ぶ岩石帯で国内最大級の採石現場です。
しかし、岩石の質は様々で 良質の物ばかりが取れる訳ではありません。
ここに見えるのも 良い所を切った残り と言う事でしょうか。 -
石切山脈で撮影されたミュージックビデオは見た事はありませんが、
この景観は なかなかありませんので
ロケ地には良いですね。
聖地巡礼気分で来られるファンの方の多いそう。 -
荒々しい石切り場の景色の中に 季節の花や植物が見えほっとする瞬間も。
白いウツギも咲き始めていました。
ノイバラの花も見られましたね。 -
ヤシャブシの若葉と若い実。
日が暮れれば、タヌキやイノシシの遊び場なのかも -
車を停めた場所まで戻ると 沢山のお客様が。
石屋さん関係の方々の見学会のようでした。
墓石からオブジェ、建材としても。
お寺の鳥居など大型のものも稲田石で作られる事もあります。 -
これでツアーで見せて頂くのは終了です。
あとは、車で戻るだけです。
と、案内のお兄さんから
「お土産に ここに積んである稲田石はご希望でしたらお持ち帰り頂いてOKです」と。
えっ?もらっていいの?
白いきれいな稲田石 もらえると聞いては欲しくなる・・・
だが、めちゃくちゃ重いのですよ。
当然 そんな準備もしてない訳で。
乗せてきてもらったワンボックスカーの自分の足元に乗せられる程度だと思いますが~
とりあえず 平らな感じの石を 3人1個づつ頂きました。
(私が庭の手入れ時の踏み石に置きたい場所があるのを思い出し)
水槽の中に入れるとか、小さいのを何個ももらっていく人も居るとか。
庭に置くのに良さげな石も多数ありますが
持ち上げて運べる力持ちはいるのか!? -
車の足元にヨッコラと石を置き(小さめでも重いです)
発車です。
途中 職人さんがドリルで石を削っている作業場の脇を通りました。
(車窓からなのでボケてます)
粉じんは人体に有害だそうで、窓を閉めますね と。
凄い音と粉じん。それにドリルの振動ももの凄いでしょう。
石自体の価格より加工賃が高いのは当然です。
そういえば、真壁の石材店で「いしおさん」を買った時、
御影石は硬くて加工が大変だから値段も高くなるって言ってたなぁ。
車が受付辺りに戻ったのは15時30分位でした。
予定では1時間のツアーですが、出発も早めでしたし結局2時間弱って感じに。
採石場見学100%楽しめました!ありがとうございます! -
帰り「道の駅かさま」へ寄ってみました。
2021年にオープンした まだ新しめの道の駅。
前に来た時はすごく混んでいたなぁ。 -
もう夕方で野菜はかなり少なくなってました。
と、冷凍のモンブランを発見。
以前は人気すぎて整理券配布もあって 買えないと言われた名物モンブラン
冷凍バージョンがお土産用に発売になっていました。
絞りたては 建物前のキッチンカーでも買えます。
が、今ここで食べちゃうと夕飯が食べられなくなりそうだし・・・と
冷凍のを買いました。
(イートインも冷凍も同じ1個880円税込)
U-ACafeで食べられなかった分 道の駅かさまで取り返しました(笑) -
細く絞った和栗が崩れないように専用のケースに入っています。
(お皿に移せないです)
帰宅し食後に食べましたよ。
甘すぎず栗の風味がいっぱいでおいしかった~。
今日は 長年の念願かなっての石切山脈見学。
すごく面白かった~。
道の駅のモンブランも美味しかったし、
お土産で頂いた稲田石も なんか得した感じで大満足でありました。
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