2024/04/02 - 2024/04/04
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ソウルの旅人さん
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宮城県は今まで縁の無い土地だったが、突然に深く関わる関係が出来て、4月初旬に仙台に行くことになった。所用は半日で終了するが、仙台まで行くのだから、今まで行ったことの無い松島周辺を巡って来た。
同行者が下手な俳句を詠むので、所々に俳句が挿んである。
タイトル写真は雄島から見た松島湾
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- ホテル
- 5.0
- グルメ
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 一人あたり費用
- 5万円 - 10万円
- 交通手段
- JALグループ JRローカル Peach
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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-
今回の旅は自宅を出た時から始めてみる。
自宅から5分歩くと大きな球場がある。 -
甲子園球場
選抜が終わったばかりの球場正面。開催中は全国各地からの応援団が観光客となってごった返した。球場をバックに写真を撮り合っていた。勿論、タイガースの試合がある時は一層の喧騒を極める。これからのナイターシーズンは少し憂鬱。
野球開催のない日は至極平和な静かな場所である。 -
阪神電車甲子園駅
球場の玄関口として美しく整備された。駅前にはスターバックス他流行の店舗は一通り揃っている。私には日常生活の乗降駅である。
これだけ整備されたのはここ2~3年である。既に忘れられているが、甲子園球場は長く昭和の姿を残していた。 -
駅から見た甲子園球場
正面が国道43号線と阪神高速神戸線の二重高架になっており球場の姿は見えない。初めてきた人は大きな球場が見えないので吃驚するらしい。 -
甲子園駅の駅舎と甲子園筋
野球ボール球状の屋根は3年前に出来た。甲子園駅は特急他全ての列車が停車する。大阪(梅田)に13分、神戸(三宮)に18分である。西宮市は住宅地として近畿の人気No1であるが、甲子園も絶好の立地である。 -
甲子園駅東口に伊丹空港行きのバス停留所がある。伊丹に行くのは便利だが、関西空港へは行かない。隣の西宮駅は関空行きのバスが通うが、伊丹には行かない。
-
バス乗り場
後方の高架は先ほどの国道43号線と阪神高速である。その奥に球場が僅か見えている。 -
甲子園球場裏にある野球塔
乗車した空港バスから写す。
私には毎日の散歩道だが、観光客には珍しい景色かもしれない。
タイガースファンはこの辺りで写真を写しまくる。 -
伊丹空港
甲子園からは僅か30分程度で到着する。
私の旅は徹底して車運転の旅だったので、伊丹に来るのは久しぶりである。現役時代は仕事で頻繁に利用したが・・・。 -
空港は北ターミナルと南ターミナルがあり、バス停留所も南北に別れていた。
ANAは南、JALは北。私の記憶では10年程前までは別れていなかった。
さほど離れていないのに南北に別けたのは関空や仁川の真似か。 -
今回はJAL10時30分の仙台行き。
関空や仁川に比べると掲示板が格段に小さく可愛らしい。 -
国内線は久しぶりで感覚が鈍っていた。2時間前に着いて時間を持て余す。
空港内を散策するも仁川空港に比べれば格段に狭い。すぐに見終わる。 -
出発
翼が視界の邪魔になる座席である。 -
伊丹空港は西に向って飛び立つので、窓の外には阪神地区が大きく見えて来る。地上を歩き回っている地域が窓外に広がる。
1.大阪湾
2.西宮市
3.尼崎市
4.武庫川
5.JRA阪神競馬場
6.昆陽池(伊丹市)
7.国道171号線 -
西宮地域の拡大
甲子園駅はアルミの球状屋根が白く光っており、球場の銀傘も視認できる。
我家はそこから300㍍離れているが、微かに写っているようにも見える。生まれ育ち生活している場所を遥か上空から眺めるのは複雑な気持ちである。
1.大阪湾
2.武庫川
3.甲子園球場と甲子園駅
4.甲子園浜と阪神高速湾岸線
-
西に飛び立った飛行機は反転して東向きになる。
大阪湾に浮ぶ島は万博会場の夢洲である。 -
東方向の景色
1.淀川
2.神崎川
3.猪名川
4.大阪市街 -
反転すると空港上空に戻る。
1.伊丹空港
2.猪名川
3.山陽新幹線
新幹線が西に向って走っているのがくっきり見える。時速200㎞で疾走しているはずだが、上空から見るとスローモーションビデオを見ているようで、ユックリ走っていた。 -
飛行機は東北方向に飛行する。次に見えたのは京都南部である。
3本の川が合流して淀川になる姿がくっきり見える。
1.桂川
2.宇治川
3.木津川
4.淀川
5.石清水八幡宮
6.JRA京都競馬場 -
京都南部をへて琵琶湖東岸に達した。
琵琶湖の形がよく見えた。瀬田カントリーは我社のホームコースだったので、頻繁にラウンドしたが、上空から眺めるとは思いも寄らなかった。
1.琵琶湖
2.石山寺
3.近江大橋
4.瀬田カントリー
5.南郷洗堰 -
中部山岳地帯を飛行したと思われるが途中から雲が多くなり、視界が妨げられて場所が特定出来ない。山の名前はわからないが、冠雪の山岳地帯を長時間飛行した。
【俳句1】
残雪の峰々を眼下に空の旅 -
仙台空港に到着。
これからは列車の旅になる。空港から空港鉄道駅までどれくらい離れており、どれくらいの時間が掛るのかが正確に読めない。乗換え時間は余裕をもって設定した。 -
仁川空港のイメージがあって飛行機を降りてから空港鉄道まで1時間以上は掛るとインプットされている。少なくとも30分程度は必要と思っていた。
-
仙台空港駅
5分で空港から電車乗り場に着いた。近い!!
急ぐ必要も無かった。
長い待ち時間が出来る。 -
仙台駅に到着し、仙石線に乗換える。空港線から仙石線のホームまではかなり遠いはずで、20分をみた。仙石線ホームは確かに地下だったが、駅構内を横切る程度なので、5分も掛からなかった。ここも余裕の見すぎ。
車運転を停止したのでこれからは列車の旅になる。列車旅行をしていた40年前の感覚を取り戻さなければならない。 -
松島の最寄り駅である仙石線松島海岸駅に着いた。仙台から40分である。
駅名がハングル表記されている。実際に韓国からの観光客に遭遇した。ここまで交流が進んでいる。嬉しかった。 -
有名観光地らしい瀟洒な駅舎である。
-
最初の目的地は雄島である。
駅から雄島へ向う道筋に岩窟があった。
関西方面ではあまり見かけない。このような岩窟が松島周辺の際だった景観であることを、この後知ることになる。 -
同じく雄島に向う途中にあった祠。
山中にあることが多い祠が海に面している。
祠と海のコラボが新鮮である。 -
雄島入口
島へ向うにしては、入口は登山口のようである。 -
雄島への道
見事な切通し道だった。大きな岩を迂回するのではなく、岩石の中央部を切り出して道にしている。 -
切通しを過ぎると、右側には多くの岩窟が掘られており、左側は入江になっている。干潮で潮が引いていた。
-
岩窟内には五輪塔・卒塔婆が刻まれている。
同じく見慣れない風景である。雄島とその周辺はどんな場所なのだろう。 -
岩窟の前に雄島ヘ渡る鮮やかな赤い橋が架かっている。名称は渡月橋。
おくの細道には「雄島が磯は、地続きて海に出でたる島なり。」とあり、芭蕉が訪問した当時は歩いて渡れる島だったようだ。
橋を渡った雄島側には多くの岩窟を見渡せる。
【俳句2】
蕉翁の訪ひし雄島の春浅し -
渡月橋を渡って雄島に入る。
橋の手前から見えていた岩窟が連なる。 -
岩窟の中に彫られている仏像は、風化して目鼻も不分明になっている。
関西以西の屋外の石仏は多数みてきた。何となく微妙に異なっている。 -
島の入口にあった桜は蕾が膨らみかけていた。
-
石の鳥居があった。神社はない。
雄島は中世以降「彼岸と此岸を繋ぐ場」だった。死者の供養をする場所であり、納骨が繰り返された墓所だった。 -
霊場と同時にこの島は僧侶の修行場であった。
芭蕉が訪れた頃はまだ修行僧が居たことが判る。 -
雄島から見える松島湾。
多くの島々が連なる多島海の風景である。
【俳句3】
一望の沖の島々薄霞 -
石碑類が到る所にたっている。
摩滅した石面表層は文字判読が不可能である。 -
死者の霊を慰める慰霊碑である「板碑」であったり、苦行僧の履歴碑であったり、最近に作られた句碑であったり、様々の石碑群である。
【俳句4】
板碑とは墓碑のことなり春寒し -
奥へ進むと岩窟集合場があった。
ここは死者の極楽往生を願って作られた霊場であろう。土葬ではなく、中世から火葬による火葬骨を納骨することが始まっている。これらの洞は納骨所である。
-
墓石を立てる前段階の死者供養の姿だそうである。
この辺りの岩は凝灰岩・砂岩など柔らかい地層とのことであるが、岩を掘って洞としていることが強い印象を与える。 -
岩窟の前には折れ曲がった「松」を隔てて松島湾が広がっており、死者達は美しい松島の海を見て眠っている。
-
雄島から見る松島が今回の旅行ではもっとも美麗だった。
-
修行僧の碑
奥の細道「雄島が磯」の段では芭蕉は修行僧に特に目を瞠っている。
「松の木陰に世をいとふ人もまれまれ見えはべりて、落穂・笠松など煙りたる草の庵、閑かに住みなし・・・・。」
【俳句5】
花固し石碑に残る修行跡 -
多くの岩窟が掘られた横に洞窟のトンネルがあった。
恐らく修行僧がこの中で修行したのであろう。椿の赤が鮮烈だった。
中に入るのを一瞬躊躇う。
【俳句6】
洞多き仏の島の落椿
-
洞窟
誰が何時作ったのだろう? -
洞窟の天井
鑿の跡か。いや手作業ではこの洞窟は掘れないだろう。
特別に利用価値があると思えない洞窟を掘ったその労力と意図を計り知ることは出来ない。 -
島を一周して渡月橋に返ってきた。
雄島の姿は私の知っている列島西域の世界とは異なる世界だった。 -
雄島から松島島巡り観光船に乗るために松島海岸レストハウスにきた。
そこから見える雄島と渡月橋。 -
遊覧船の桟橋から見る松島湾
-
遊覧船(仁王丸)を桟橋で待っているときに燕が何度か桟橋を横切った。
平和な春だった。
【俳句7】
乗船の列を掠めて初燕 -
松島島巡り観光船に乗り込んだ。これから1時間ほどの松島湾遊覧に出掛ける。
-
天気は快晴。視界は十分だった。
目線はほぼ海面である。小さな島が次々に見えて来る。 -
島が見えて来ると、船内放送が日本語と英語でその島の名前・由来を解説する。
【俳句8】
島影を右に左に湾うらら -
殆どが無人島であり、面白い形状の島もあるが、多島海の湾の姿全体は全く見ることは出来ない。単独の島をみても松島の雄大さは伝わらない。
-
松島湾の絶景は全体が眺められる高所から見る必要があるのだろう。
海面すれすれに個々の島だけをみても松島湾の美しさは判らない。
残念ながら遊覧船は期待外れだった。 -
結局、散文的景観をみただけで終わった。松島湾を見下ろせる展望台は何カ所かありそうだが、今回は行く事が出来なかった。
これからは松島湾に伸びる半島の先端にある「松島佐勘 松庵」に向う。
松島を存分に味わう宿として息子が手配してくれた。同行者は芭蕉のみた「松島の月」が見られるかもと喜び、今回旅行のハイライトはこの宿屋になる。
「その2 松島佐勘」に続く
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この旅行記へのコメント (2)
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- 熟年ドラゴンさん 2024/04/19 20:30:07
- 久々に奥さまの俳句出ましたね。
- 5番と8番が気に入りました。
甲子園は私の町でもあるので、ご紹介嬉しいです。
3年前から武庫川の河川敷を週2くらいで空港から飛び立つ飛行機を見上げながら歩いています。
- ソウルの旅人さん からの返信 2024/04/20 22:05:09
- Re:俳句の旅になりました
- 奥の細道に導かれた松島への旅なので、今回は俳句旅行になりました。「その2」以降は俳句を中心にした旅行記になる予定です。お気に召す俳句が登場するでしょうか。
今回の日航機は特に西宮上空を飛行してくれたような気がします。甲子園駅がはっきり写っています。日頃の生活場所を空の上から眺めるのは一種異様な感覚でした。
ソウルの旅人
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