2024年3月、青春18きっぷは新型コロナ騒ぎの期間は縁がなく、この春で販売終了という噂（夏と冬が同時発表されず）もあって、急遽購入。<br />5枚目は使用期限も迫り、南岸に前線が停滞するので北に向かい、桜が満開という高崎市と前橋市の桜を見比べる一日鉄道旅行。<br /><br />通常切符だと買い方にもよるが、池袋～前橋の往復だと、片道が117.1キロで1,980円、往復で3,960円になり、青春18きっぷ12,050円の一枚分2,410円以上で元が取れていて満足に浸る。<br /><br />表紙の写真は、群馬県庁展望ロビーからの、桜が満開の前橋公園。（ド－ムは競輪場。遠くの森がこれから向かう敷島公園）。<br /><br />

高崎市の桜と、前橋市の桜、勝敗はいずれに、青春18きっぷ⑤で群馬県の旅

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2024/04/08 - 2024/04/08

11586位(同エリア13637件中)

エリア

群馬

旅行の満足度: 4.5

観光: 4.5

交通: 4.0

同行者: 一人旅

交通手段: 高速・路線バス JRローカル徒歩

旅行の手配内容: 個別手配

今日も新宿駅から湘南新宿ライン高崎行きで高崎駅に向かう。
今日は、15両編成の最後尾に乗車、車掌室越しに後部のパノラマを眺める。
最後尾車両にしたのはそれだけでなく、途中車両は通勤用ベンチシートなのに、最前部と最後尾の各2両には一部にクロスシートのボックス席があって、旅に出た気分が高まるのと、最後尾はトイレ付車両なのと、前部5両は途中の籠原駅で打ち切りになるため。どこに乗るかは事前のリサーチが肝要だ。
無事に定刻高崎駅に到着。ちなみに今日は女性の車掌さんで、話し方が上手。
戦時中は別として旧国鉄が女性車掌を採用したのは随分と遅かった記憶で、その昔、遠州鉄道西鹿島線で女性車掌に遭遇したときの新鮮な驚きが思い出される。
高崎では、郊外の観音山公園の桜と、市街地の高崎公園の桜を見る計画。
先ず駅前から、遠い郊外の観音山公園に、コミュニティバス風の小型バス観音山線で向かう。
復路に寄る高崎公園付近の市役所前は、桜が満開。期待される。
観音山公園に到着。
平成28年に開園という比較的新しい公園ではあるが、開園以前からの桜の古木も残しているよう。
ひとつの大きな広い谷の上部が公園になっていて、白衣観音や観音山山頂に接している。

若い桜の木は、ソメイヨシノではなく、色が濃い品種も見られる。
河津桜や陽光など、近年は色が濃い品種が選ばれるようだ。
観音山公園は、桜の樹越しに、山頂近くに建つ有名な白衣観音を見上げる位置にある。
こちらは、開園以前からのソメイヨシノの古木のよう。
桜だけでなく紫モクレンも花盛り。
再び、高崎駅行きの観音山線バスに乗って、高崎公園に向かう。
（観音山線バスは一周コースで、両回りがあるが、途中がけ崩れのため、2024年4月現在は途中で折り返しのため、便数が半分）

高崎公園は、旧高崎城跡の一部につくられた公園で、足元を利根川支流の烏川が流れる。
サルや鳥などの展示もあるが、桜で有名。
高崎公園そのものは、さほど広くはなく、周囲の高崎城址などの緑地と一体で整備されている。
桜はソメイヨシノが中心。
一番の古木は、中央にあるしだれ桜か？　色合いが良く上品な感じが気に入る。
足元を利根川支流の烏川が流れ、（ハナ）カイドウなども咲いて、桜と咲き競う。

高崎城址の一角には高崎市役所庁舎が建ち、最上階21階は無料展望台になっている。
市役所庁舎の21階が無料展望台で、高崎市内には超高層ビルがないので見晴らしが良い。
北側を見ると、利根川支流の烏川が北西から南に流れ、烏川の対岸に観音山などがある位置関係が分かる。
市役所庁舎前にある、濠も残っている高崎城址公園は、高崎城の三の丸跡という。
水面に桜が映る。
高崎駅に歩いて戻り、両毛線電車で前橋駅に向かう。
新前橋駅までは上越線で、新前橋駅からの両毛線は1986年に連続立体化された単線の高架線を走る。
（上越線は、そのまま利根川右岸を北上する。おそらく上越線路線選定は利根川の架橋を避けたのであろう。）

前橋市では、市内の楽歩堂前橋公園と郊外の敷島公園の桜を見る計画。
平日は、郊外の敷島公園から前橋駅に戻るバスが15：01と16：56の2本しかないので、先に市内バスで楽歩堂前橋公園に向かう。
楽歩堂前橋公園は、明治38年に日露戦役の記念を兼ねて前橋城跡の二の丸、三の丸跡を利用して建設された市内最初の公園とされ、初代前橋市長下村善太郎氏が私費を投じて吉野から桜の苗木を取り寄せ植樹したのが桜の名所の始まりとされる。
上流の板東橋付近で利根川から分水した左岸水路は、主に農業用と思われるが、田植期前のせいか、相当な水量がすぐ先の利根川本流に向けて流れ下
楽歩堂前橋公園は、いくつかの顔を持つが、北側芝生の周りの桜が一番のよう。
北東側には、木造の臨江閣と日本庭園がある。
臨江閣は明治19年の近代和風の木造建築の迎賓館とされる。
全体は本館・別館・茶室から成る、国指定の重要文化財で、外観を見るだけでも一見の価値がある。
楽歩堂前橋公園の南側は、群馬県の形を模した「さちの池」で、この周辺にも桜が咲く。
楽歩堂前橋公園のさらに南側は、官庁街になっている。
保存されている旧群馬県庁庁舎の奥には、現在の群馬県庁庁舎が聳える。
群馬県庁庁舎32階は地上127メートルの無料の展望ホールとして公開されている。
県庁や楽歩堂前橋公園の南北には高層建築物がないので、南側は関東平野が広がる。
東は赤城山、西には榛名山、妙義山が聳える。
北側の足元には、桜が満開の楽歩堂前橋公園が広がる。
楽歩堂前橋公園から敷島公園へのバス便はない。歩けば3キロくらいはありそう。
臨江閣前バス停から、上流の大渡橋を渡ってしんとう温泉に行くバス便があり、大渡橋の東詰で下車し、北上すると徒歩10分ほどで敷島公園の南の入り口に着く。

広い敷島公園は、南半分の群馬県が管理する陸上競技場などのスポーツ施設区域17.8ヘクタール（群馬県立敷島公園）と、北半分の前橋市が管理するボート池などのレクリエーション区域19.8ヘクタール（前橋市敷島公園）の計37.6ヘクタールからなる。
南端に敷島公園バスターミナルがある。

案内図左側が、南半分の群馬県が管理するスポーツ施設区域（群馬県立敷島公園）で、陸上競技場、野球場、サッカー/ラグビー場などがある。
北半分は前橋市立敷島公園で、ボート池の周囲にはしだれ桜などの各種の桜が植えられている。
北半分の北部は、ローズガーデンになっており、シーズンには、２００種２０００株にも上るバラが咲き誇るとされる。他にも花壇はあるので季節以外も楽しめる。
最北部には、前橋市蚕糸記念館が移築されている（公開日は要注意）。
東側を南下すると再びボート池東端で、その先は県立のスポーツ公園につながる。

バスターミナル15：01発の貴重なバス便に間に合い、前橋駅に戻る。
乗客は終点まで二人のみ。これでは、一日2本でも赤字であろう。
（東に10分ほど歩くと、国道17号線で、渋川方面から前橋駅に向かうバス便は多い。）
前橋駅に戻り、両毛線で高崎駅行きに乗る。
前橋駅は高架線の島式ホーム２面と両毛線では大きい。両側が単線の本線とはアンバランスな感じ。
高崎駅で乗り換え、湘南新宿ラインで新宿に帰着し、今日の青春18きっぷの旅を終える。
高崎市と前橋市を比較すると、デパートSCなど駅周辺の商業施設では高崎市が勝っているが、公園のスケールや桜の見事さにおいては前橋市に軍配を挙げたい。
展望台も、市役所よりも県庁の方が勝っている。

過去4回の日帰り旅の旅行記は次のURLにあります。

花桃と梅・桜を求めて、青春18きっぷ①で茨城の旅
https://ssl.4travel.jp/tcs/t/editalbum/edit/11894207/

雪景色を求めて、青春18きっぷ②で只見線日帰り周遊の旅
https://ssl.4travel.jp/tcs/t/editalbum/edit/11893775/

桜と歴史を求めて、青春18きっぷ③で「養蚕揺籃の地」羽生と「古墳から忍城水攻めの地」行田の旅
https://ssl.4travel.jp/tcs/t/editalbum/edit/11894462/

桃色の甲府盆地と桜色の身延線を訪ねて、青春18きっぷ④で身延線+三島の旅
https://ssl.4travel.jp/tcs/t/editalbum/edit/11896189/