2024/03/15 - 2024/03/16
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まつじゅんさん
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この旅行記のスケジュール
2024/03/16
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年度末を迎え、再就職から1年無事に勤め上げた事へのご褒美に、関西の人なら、一度は聞いた事がある(であろう)箕面温泉スパーガーデンで、ゆっくりと2日間温泉と食事、演劇等を楽しんできました。
私達が関西在住の頃は、温泉好きの母が、まだ小さかった娘を、よく連れて行ってくれてましたが、今回私は初めての訪問です。
私達が関西在住時は、結構賑わっていたように思いますが、「スーパー銭湯」の開業が相次ぐという時代の流れを受け、一旦2008年にリニューアルをされたようです。
その後も厳しい経営が続き、2011年に温泉施設以外が閉鎖となり、2012年10月に約36億円の負債を抱え、民事再生法の適用が申請され事実上倒産、その後もホテルは営業を継続していたようですが、スパーガーデンは閉鎖となりました。
2013年5月に、大江戸温泉物語の経営となり「大江戸温泉物語 箕面観光ホテル」として7月からリニューアルオープン、その後10月にスパーガーデンも「大江戸温泉物語 箕面温泉スパーガーデン」として再開され、江戸情緒の温泉テーマパークとして現在の形態になった用です。
私達が倉吉に転居し、24年間過ごして帰って来るまでの間に、大きな変化があったようですが、何か昭和世代には、昔の懐かしい風情のある「ヘルスセンター」と言う表現がピッタリのレジャーランドでした。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- ホテル
- 4.0
- グルメ
- 4.0
- ショッピング
- 4.0
- 交通
- 4.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 一人あたり費用
- 1万円 - 3万円
- 交通手段
- 自家用車 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
自宅から約30分、池田五月山を越えて、すぐ隣にある感覚で、職場への退勤路が渋滞の際は抜け道として利用しており、施設の看板を横目見てきました。
建物は、坂倉準三建築研究所の西澤文隆氏の設計で、1968年竣工という昭和ど真ん中、高度成長期の遺産ともいえる建物ですね。大江戸温泉物語 箕面観光ホテル 宿・ホテル
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住宅街の坂を上り、駐車場に到着です。
駐車場からの見た目は、今時のホテルのようなスマートさは無く、コテコテの昭和の旅館イメージを受けます。
車を預け、先ずは箕面の滝まで遊歩道を散策してみよう、となりました。 -
ホテルから、このエレベーターを利用すると、阪急箕面駅から徒歩5分位の場所に到着します。
凄く違和感のある、シュッとしたEV棟ですが、私の記憶では昔は無かったように思います。
調べてみると、1993年4月までは阪急箕面駅から施設まではケーブルカーで結ばれていたようです。
「箕面鋼索鉄道」という路線で、1965年10月1日開業の距離0.1kmを無料で運行しており、短いながらも、現在の鉄道事業法による正規の鉄道路線だったそうです。
老朽化により1993年4月3日で休止、7月30日に正式に廃止となりましたが、ケーブルカー軌道は残存しており、山下駅側はホームも残っているそうです。 -
阪急箕面駅から散策のスタートです。
私達が、倉吉に転居するまで住んでいた家の最寄り駅、石橋駅(今の石橋阪大前駅)から2駅で箕面駅です。
1910年に、阪急の前身である箕面有馬電気軌道によって開業したという阪急の創業路線です。
開業当時の駅は、線路が駅前広場を一周するループ状に敷設されていて、降車場と乗車場は別れていて、形状からラケット線と呼ばれていたそうです。
駅前は東海自然歩道の西の起点で、東京都八王子市高尾の「明治の森高尾国定公園」まで、11都府県約90市町村にまたがる、長さ1,697 kmの長距離自然歩道のスタート地点の碑が建っていました。
横に座っているのは、箕面市のPRキャラクター「滝ノ道ゆずる」君らしいですが、私初めて知りました。箕面駅 駅
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箕面川の渓流に沿って約2.8km、「箕面大滝」までの道は滝道と呼ばれており、ゆっくり森林浴気分で、上って行きます。
鉄道開業時には、日本で3番目の動物園が開園されていて、当時日本最大級で総面積30,000坪、延長5kmの回遊式の観覧遊歩道が設けられていたそうです。 -
一の橋からの最初の休憩所となっている梅屋敷です。
滝道に沢山あった茶店の中で唯一現存し、当時の面影を残す建物です。
名称の由来は、かつて周辺に美しい梅林があったためと言われています。
茶室を備えた数寄屋造りの木造茅葺平屋建て、家屋内には、網代造りの天井があり当時を忍ばせています。 -
遊歩道沿いには、沢山の銅像や顕彰碑等が建っています。
左上は森秀次立像、右上は野村泊月句碑、どちらの方も存じ上げなかったのですが、森秀次氏は日本の部落解放運動家、野村泊月は、兵庫県出身のホトトギス停滞期の俳人だそうです。
街を歩くと、色々なものに出会えますね。
下段は、1953年開館の大阪府営の昆虫館「箕面市昆虫館」です。
一年中、蝶が温室内を自然に飛び交う姿を観察できる「放蝶園」が有名のようです。箕面公園昆虫館 美術館・博物館
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こちらは合田百一氏の殉職の碑とありました。
箕面町初代警察長だった合田百一氏は、1951年7月11日の集中豪雨により箕面川が氾濫し、部下3人と共に救援に向かわれたのですが、残念ながら殉職されたようですが、その功績を讃え、1987年9月に建立されたそうです。
今も昔も、住民の安全を守るために、地道に時には命を懸けて働いておられる方々に、感謝したいと思います。 -
途中にあった大きなお寺、箕面山 瀧安寺です。
我国初、最古と伝わる弁財天がを安置されています。
拝殿と神殿の神道形式で、江戸初期の建築で阪急宝塚沿線の七福神霊場となっています。
また、こちらでは毎年元旦から7日間の法要の後、お札を参詣者に抽選で配布していて、参詣者は灯明料を納めて木札を貰い、これに自分の名前を書いて富箱と呼ばれる大きな箱に入れ、箱の上の小さな穴から寺僧は先に錐をつけた長い棒で突き、突きささった木札の人に護符が授けられていたそうです。
護符を授かった人には、福徳があるとされ大変な人気で、これを「富くじ」「箕面の福富」と呼ばれ、宝くじの始まりと言われているようです。瀧安寺 寺・神社・教会
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観音堂です。
2002年度の再建で、主尊は如意輪観音。
回向壇には阿弥陀如来、祖師壇には平安期に当寺でご修行された空海、圓珍、千観の三上人が安置されています。
瀧安寺手前の中の坂は、神仏の住む霊界と人間の住む俗界との境界とされていたようです。西国七福神めぐり 寺・神社・教会
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釣鐘淵という名前の場所がありました。
深い渕で、昔の箕面寺(現瀧安寺)に納める釣鐘を、牛の背に乗せて通りかかったところ、牛もろともに転げ落ちてしまい、牛も釣鐘も浮上しなかった、と言われています。
瀧安寺に釣鐘や鐘楼が無いという伝説はここからきているようです。
まぁ伝説ですので、事の真偽は分かりませんがこの滝壷は、約20万年前に六甲変動と伝わる地殻変動によって北摂山地が隆起した際に、今の一の橋の辺りで生まれました。
その後次第に滝壷は後退して行きましたが、今の場所になる直前はここに滝があったと推定されているようです。 -
箕面の滝です。
箕面大滝とも呼ばれ、日本の滝百選に選定されている、箕面公園を代表する景勝地となっています。
落差 33 m、滝幅 5 mで、2006年にニュース番組で、箕面の滝は人工滝ではないかとの報道がありましたが、完全に否定されているようです。
昨年訪れた奥軽井沢の「白糸の滝」でも同じような噺がありましたが、日本ではダムや治水工事の多さもあって、滝水論争は尽きないように思います。箕面大滝 自然・景勝地
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昔、滝の上にある杉の茶屋の向かいの山に、長さ約50mもの大すべり台があったそうです。
すべり台は1924年に設置され「大山すべり」と呼ばれていたそうですが、1943~1945年頃に廃止されたようです。
1954年に猿の餌付けに成功した事から、1955年に有料の自然動物園が開設され、大都市近郊で野生のニホンザルの生態や行動を観察できることはきわめて貴重であるとの理由で、1956年に箕面の猿は国の天然記念物に指定されました。
しかし、1977年猿を観光の資源にしようという方針が転換され、自然動物園が廃止され、猿と人間を分離することになったそうです。
https://youtu.be/uvCeLZUR3Y0 -
猿が人に慣れるにしたがって、飛び掛かったり人家への侵入等が、大きな社会問題となりました。
観光から生態管理への方向転換となった訳ですが、餌場を山中に移し、観光客とサルとの接触を断ち、サルを自然に帰すという、保護管理を行っているようです。
帰り道で猿を3頭程見かけましたが、襲ってくるという感じでは無かったですが、共生って難しいですね。 -
滝道には面白いお店も色々ありました。
沿道には、名物 もみじの天ぷらのお店が多くあります。
また、かわいらしいお店も増えてきて、小さな本屋さんを見つけ入店です。
2階建ての絵本や猫の本が多かったですが、レジ奥にある箕面川に突き出たカフェスペースもあり、本を選びながらマイナスイオンを浴びてきました。ひなたブック グルメ・レストラン
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私、もみじのてんぷらを食べた事が無いので、少量で販売しているお店で購入し、食べてみました。
白ごまと砂糖を加えた衣を纏ったもみじを、菜種油で揚げた「もみじのてんぷら」は、香ばしくてほんのり甘い、衣の味はお店毎に違うという箕面名物です。
例年、11月中旬~12月初旬に収穫される、一行寺楓という種類の葉で、収穫後直ぐに下処理を行い、1年塩漬けにして保存されます。
塩漬け保存されているので、年中お店で揚げられているのですね。 -
ゆっくりと往復5km程の散策を終え、ホテルに戻ります。
こちらのホテルは、元は昭和の宿 箕面観光ホテルで、大江戸温泉がスポンサーとなり改修したのですが、メインは和室が多く、ベットが好みの私達が予約したツインルームは数も少なく、景観も駐車場側で景観と言う事は期待できませんが、やはりベットが楽ですね。大江戸温泉物語 箕面観光ホテル 宿・ホテル
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大江戸温泉は2回目の利用ですが、基本夕食はビュッフェ形式です。
今回は蟹とステーキの付いたプランでしたので、ついつい欲張ってテーブル上には食べきれるのか?と自問自答する位の料理が並びます。
*大江戸温泉城崎の備忘録↓
https://4travel.jp/travelogue/11251988 -
夕食時のドリンクも付いています。
今流行りのオールインクルーシブルと言うやつですかね。
コップ等は味気ないですが、ビールから焼酎、色々そろっていてお酒好きの方には堪らないでしょうね。
ソフトドリンクもありました。
私達は1杯のビールと、焼酎少々で満足です。 -
お刺身等、海鮮系が充実していた気がします。
何故かカレーもしっかり頂いておりますが、蟹は何度かお代わりをさせて頂きました。 -
お腹も一杯になり、部屋に戻り少し休憩の後、屋上の展望風呂で身体を癒してから、湯上りに展望ロビーラウンジで開催される「Jazz Night」を楽しませてもらいました。
石田ヒロキさんのピアノと歌で、1時間弱の時間でしたが、非日常のひととき、楽しかったです。 -
展望露天風呂からの夜景が綺麗すぎて、何度も湯浴みの時間を過ごし、12時過ぎに就寝し、翌朝また湯浴みに繰り出し、朝食に向かいます。
朝食は煮物や豆腐等の和食料理をメインにセレクトし、明太子や昆布とお粥でお腹一杯になりました。
と言いながら、デザートのパンケーキまで頂きました。
このパンケーキ、自動で焼き上がるという優れものでした。 -
施設のHP掲載の写真ですが、箕面の街並みを一望できる棚湯は最高でした。
温泉では無いのだそうですが、湯に浸かりながら展望を楽しめるのは最高ですね。
箕面観光ホテルに宿泊すると、翌日までスパーガーデンの利用もできるので、チェックアウト後もゆっくりと楽しめます。 -
スパーガーデンでは、演劇や歌謡ショー等、様々なイベントが開催されています。
初めての私としては、フルコース楽しみたいと思います。 -
ホテルのチェックアウト後、スパーガーデンの入館手続きを終え、江戸情緒を演出している連絡通路を通り、スパーガーデンに初潜入です。
壁際に掛けられている袋は、館内移動用の手荷物等を入れる袋です。 -
スパーガーデンのエンタメは、大衆演劇、歌謡ショー、お笑い等の演目が毎日上演されています。
私達も開演時間を調べ、大衆演劇初体験です。
大衆演劇は、いくつかの日本中を廻っている劇団が月替わりのようで、今回は森川劇団というグループでした。
調べてみると大衆演劇の劇場は全国にあり、劇団の数も130劇団以上あるようです。
最近は、20代~30代の座長が看板を努める劇団が多い傾向のようで、専用のサイトも立ち上げられていて、熱心なファンも多いようです。 -
森川劇団は、創設が大正初期という老舗劇団のようです。
2011年に森川竜二が座長となり、若手座員、子役達の一体感がある劇団との評判です。
私、大衆演劇というと梅沢富美男さん位しか知らなかったですが、昭和感一杯のステージ、こんな感じの物だったのだと、初めて分かりました。 -
私達が結構長時間滞在していたコーナー「漫画コーナー」です。
壁面の棚には約5,000冊の漫画が並べられていて、人をダメにするクッションも多数、外のエリアにはリクライニングチェアもあって、読みふけっていました。 -
演劇を見て、漫画を読んでだらだらしていても、お腹は減るようです。
うまいもの横丁というフードコートの中の、大江戸ダイニング いなせ屋で、カレーとチキン南蛮を頂きました。
クレープやうどん等のお店もあり、選択肢は結構豊富なように思いました。 -
最後に丘部紘輝さんの歌謡ショーを見て、温泉に入って帰ることにしました。
この方は「ごくせん」にも出演されていたようで、今は劇団 OUHで、箕面を拠点に活動されているようです。
箕面の滝の散策から、宿泊、ビュッフェ料理を堪能し、市内一望の風呂から、スパーガーデンと2日間満喫して、帰路に着いたのは20時を過ぎていました。
自宅には20分程で到着しましたが、こんなに近くで、まったりとリフレッシュできる場所があったのですね。
楽しかったです。
今回、これまで。 -
追記:
2024 年9月20日付で、箕面観光ホテルとスパーガーデンが2025 年3月31日から休止されることが発表されました。
施設のメンテナンス工事に伴い、という事のようですが、確かに老朽化が進んでいたように感じましたので、リニューアルも必要かなと思います。
湯快リゾートとブランド統合の関係もあるのかもしれませんが、昭和の香りのするヘルスセンター感は残して欲しいです。
営業再開の日時は、工事の進捗状況等を見ながらでしょうが、また天空の棚湯に行きたいと思います。
健康センターのアイドル、と言えば純烈ですが、こちらでもコンサートを開催されているようです。
また、是非新しくなった箕面温泉でコンサートを開いてください。
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この旅行記へのコメント (2)
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- オカンカンさん 2024/11/02 11:20:31
- 思い出詰まった箕面
- まつじゅんさん、こんにちは!オカンカンです。
私の実家、箕面、色々と丁寧な解説の旅行記ありがとうございます。
興味深く拝読いたしました。
箕面の動物園跡地、今も廃墟として残っているようです。
スパーガーデン(未だこう呼んでしまいますが)去年、亡くなった母とよくプラッと行ったなあと懐かしく思いました。
ええかっこしいの母は大衆演芸なんか見たくないわとか言ってましたけれど、もっとじっくり見れば良かった。
改修工事するのですね、昭和感が無くなってしまうのは寂しく感じます。
ありがとうございました。
- まつじゅんさん からの返信 2024/11/06 23:23:12
- Re: 思い出詰まった箕面
- オカンカン 様
いつも私の拙い備忘録へのご訪問ありがとうございます。
オカンカンさんは箕面のご出身でしたか。
私も以前池田、豊中、箕面の境界線上の豊中エリアに住んでいたことがありますが、箕面ってやはり一寸違うなぁと常々感じていました。
特に山手は、高級住宅街で有名人のお屋敷が連なるというイメージで、スパーガーデン付近の住宅地も、高級感を強く感じました。
大江戸温泉と湯快リゾートの統合からの改修だと思いますが、画一的なリゾートでなく、昭和チックな面影を残して欲しいと願っています。
保養センターという言葉が無くなって久しいですが、ちょっとしたオアシスとなっていた昭和を想い出したい気持ちが強いです。
また、改修後に行って確かめてみたいなと思っています。
matujyunn
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