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大室山と言えば伊豆の大室山が有名ですが、富士山の北西麓にもあります。<br />標高1,468mの大室山は富士山が持つ多くの側火山のひとつで、青木ヶ原樹海の南側に位置し、周辺には富士風穴など、風穴・洞穴が点在します。<br />今から1200年以上前の貞観6年(864年)に富士山で起きた「貞観の大噴火」で流れた大量の溶岩流は、大室山をよけながら流れ、森を焼き、麓の広大な湖「剗(せ)の海」の大半を埋め尽くしました。<br />残った部分が今の西湖と精進湖で、溶岩大地の上に新しく育った森が「青木ヶ原樹海」。<br />樹海は溶岩土壌のため、地を這うように根を張った樹木や、溶岩洞穴が多く見られ、大自然の神秘が体感できます。<br />大室山周辺に残った森林100選のブナ林も見どころですが、正式な登山道がないので、しっかり地図を読みながら登りました。<br />写真は大室山・南峰から見た雄大な富士山。

富士山麓の大室山に登る

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2023/10/24 - 2023/10/24

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ペコちゃん

ペコちゃんさん

大室山と言えば伊豆の大室山が有名ですが、富士山の北西麓にもあります。
標高1,468mの大室山は富士山が持つ多くの側火山のひとつで、青木ヶ原樹海の南側に位置し、周辺には富士風穴など、風穴・洞穴が点在します。
今から1200年以上前の貞観6年(864年)に富士山で起きた「貞観の大噴火」で流れた大量の溶岩流は、大室山をよけながら流れ、森を焼き、麓の広大な湖「剗(せ)の海」の大半を埋め尽くしました。
残った部分が今の西湖と精進湖で、溶岩大地の上に新しく育った森が「青木ヶ原樹海」。
樹海は溶岩土壌のため、地を這うように根を張った樹木や、溶岩洞穴が多く見られ、大自然の神秘が体感できます。
大室山周辺に残った森林100選のブナ林も見どころですが、正式な登山道がないので、しっかり地図を読みながら登りました。
写真は大室山・南峰から見た雄大な富士山。

旅行の満足度
4.5
同行者
友人
交通手段
自家用車 徒歩

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  • 地元を7時に出発して中央道を走り、河口湖ICから国道139号沿いにある「道の駅なるさわ」を少し過ぎた所から県道71号に入り、富士風穴近くの駐車場へ向かいます。

    地元を7時に出発して中央道を走り、河口湖ICから国道139号沿いにある「道の駅なるさわ」を少し過ぎた所から県道71号に入り、富士風穴近くの駐車場へ向かいます。

  • 鳴沢から富士宮への抜け道となる県道71号・・・あと半月もすれば紅葉が綺麗でしょう。

    鳴沢から富士宮への抜け道となる県道71号・・・あと半月もすれば紅葉が綺麗でしょう。

  • 9時に到着し、富士風穴の駐車スペースに停めます。

    9時に到着し、富士風穴の駐車スペースに停めます。

  • ここから大室山に向かってスタート。

    ここから大室山に向かってスタート。

  • 溶岩台地が続く青木ヶ原樹海・・・最初はツガ・ヒノキなどの針葉樹林帯が続きます。<br />これは、誰かさんのお腹みたい!<br />

    溶岩台地が続く青木ヶ原樹海・・・最初はツガ・ヒノキなどの針葉樹林帯が続きます。
    これは、誰かさんのお腹みたい!

  • この一帯は、天然記念物「富士山原始林及び青木ヶ原樹海」となっています。

    この一帯は、天然記念物「富士山原始林及び青木ヶ原樹海」となっています。

  • この曲がった木は、天狗の腰掛?

    この曲がった木は、天狗の腰掛?

  • アチコチにみられる大噴火の跡。

    アチコチにみられる大噴火の跡。

  • こんな溶岩台地の上に、よく木が育ったものです。

    こんな溶岩台地の上に、よく木が育ったものです。

  • 苔も鮮やかに生きています。

    苔も鮮やかに生きています。

  • キャラメルのような匂いがするカツラの木・・・落ち葉を嗅いでみました。

    キャラメルのような匂いがするカツラの木・・・落ち葉を嗅いでみました。

  • 幹や枝の傷口から胞子が侵入し、幹の中を腐らせる「コフキサルノコシカケ」・・・食用ではなく薬用に利用されます。

    幹や枝の傷口から胞子が侵入し、幹の中を腐らせる「コフキサルノコシカケ」・・・食用ではなく薬用に利用されます。

  • 樹海の美しい眺め。

    樹海の美しい眺め。

  • 落とし穴のようなこの穴は、枯れ木の跡でしょう。

    落とし穴のようなこの穴は、枯れ木の跡でしょう。

  • モミジの紅葉はこれから。

    モミジの紅葉はこれから。

  • 大室洞窟の案内板がありましたが、洞窟の入り口は埋没しているようです。

    大室洞窟の案内板がありましたが、洞窟の入り口は埋没しているようです。

  • 植生が針葉樹から落葉樹に変わっていきます。

    植生が針葉樹から落葉樹に変わっていきます。

  • カラマツは色づき始め。

    カラマツは色づき始め。

  • あと半月もすれば、紅葉・黄葉が綺麗でしょう。

    あと半月もすれば、紅葉・黄葉が綺麗でしょう。

  • マムシグサ・・・山の秋を感じます。

    マムシグサ・・・山の秋を感じます。

  • 貞観の噴火で溶岩流が流れなかった大室山側には、ブナやミズナラなどの広葉樹林が広がり、標高が上がるに従って、色鮮やかに。

    貞観の噴火で溶岩流が流れなかった大室山側には、ブナやミズナラなどの広葉樹林が広がり、標高が上がるに従って、色鮮やかに。

  • 逞しい生命力。

    逞しい生命力。

  • 青空と紅葉・黄葉のコントラストが見事!

    青空と紅葉・黄葉のコントラストが見事!

  • 大室山の山頂へは標識もないので、踏み跡を頼りに登ります。

    大室山の山頂へは標識もないので、踏み跡を頼りに登ります。

  • 11時半に大室山・山頂(1,468m)へ。

    11時半に大室山・山頂(1,468m)へ。

  • ここは展望がないので、南峰へ移動。

    ここは展望がないので、南峰へ移動。

  • 門のような2本の木。

    門のような2本の木。

  • 木々の間から富士山が見えるようになりました。

    木々の間から富士山が見えるようになりました。

  • 10分ほどで大室山・南峰(1,447m)に到着。

    10分ほどで大室山・南峰(1,447m)に到着。

  • 視界が開けた南峰・・・ここからの富士山は最高の眺め!!

    視界が開けた南峰・・・ここからの富士山は最高の眺め!!

  • 『富士には月見草がよく似合う』・・・太宰治の「富嶽百景」の一節ですが、ススキと富士山の取り合わせも、なかなかのものです。<br />手前に見える小高い山は、側火山の1つ・方蓋山。

    『富士には月見草がよく似合う』・・・太宰治の「富嶽百景」の一節ですが、ススキと富士山の取り合わせも、なかなかのものです。
    手前に見える小高い山は、側火山の1つ・方蓋山。

  • 眺めの良いこの場所で、ランチタイム。

    眺めの良いこの場所で、ランチタイム。

  • 雲が切れるのを待ちましたが、次々に雲が湧いてきます。

    雲が切れるのを待ちましたが、次々に雲が湧いてきます。

  • でも、雄大な富士山の眺めに、皆さん感激・満足。

    でも、雄大な富士山の眺めに、皆さん感激・満足。

  • これは、精進湖から見た富士山と大室山<br />大室山は精進湖から見ると、富士山が子供を抱いているように見えることから「子抱き富士」とも呼ばれます。

    これは、精進湖から見た富士山と大室山
    大室山は精進湖から見ると、富士山が子供を抱いているように見えることから「子抱き富士」とも呼ばれます。

  • 溶岩流が及ばなかった一帯には、約3000年に及ぶとみられる貴重な広葉樹の原生林がありますが、3年前に病害虫による「ナラ枯れ」の被害が見つかり、原生林のシンボルとして知られてきた1本のミズナラの大木が、この秋に伐採されました。

    溶岩流が及ばなかった一帯には、約3000年に及ぶとみられる貴重な広葉樹の原生林がありますが、3年前に病害虫による「ナラ枯れ」の被害が見つかり、原生林のシンボルとして知られてきた1本のミズナラの大木が、この秋に伐採されました。

  • 富士山麓の豊かな自然を象徴する存在として、地元で知られてきた高さ28m、直径は最大2mで樹齢数百年とみられるミズナラの巨木でした。<br />地面に張った大きな根から、圧倒的な存在感を感じます。

    富士山麓の豊かな自然を象徴する存在として、地元で知られてきた高さ28m、直径は最大2mで樹齢数百年とみられるミズナラの巨木でした。
    地面に張った大きな根から、圧倒的な存在感を感じます。

  • 迫力満点の大室山のブナ林。

    迫力満点の大室山のブナ林。

  • 人間が小さく見えます。

    人間が小さく見えます。

  • 青木ヶ原樹海の原生林が、いつまでも保存されることを祈ります。

    青木ヶ原樹海の原生林が、いつまでも保存されることを祈ります。

  • 樹海らしい苔と原生林。

    樹海らしい苔と原生林。

  • この岩は、何か動物のようです。

    この岩は、何か動物のようです。

  • 標高が約900mと冷涼な環境の青木ヶ原樹海は、富士山からの湿潤な空気も流れ込むことから、苔にとって快適な環境・・・土壌がなくても岩にとりついて生える苔の中から、樹木の幼木が芽吹いており、苔は森のゆりかごの役割を果たしています。

    標高が約900mと冷涼な環境の青木ヶ原樹海は、富士山からの湿潤な空気も流れ込むことから、苔にとって快適な環境・・・土壌がなくても岩にとりついて生える苔の中から、樹木の幼木が芽吹いており、苔は森のゆりかごの役割を果たしています。

  • 富士風穴に立ち寄ってみました。<br />昭和4年に天然記念物に指定された富士風穴は、長さ:約200m、幅:5~10m、天井は平均5mの大きな溶岩洞穴で、洞内奥部にある氷柱は盛夏でも融解しにくく、一般に公開されていない自然のまま残されている希少な洞窟です。

    富士風穴に立ち寄ってみました。
    昭和4年に天然記念物に指定された富士風穴は、長さ:約200m、幅:5~10m、天井は平均5mの大きな溶岩洞穴で、洞内奥部にある氷柱は盛夏でも融解しにくく、一般に公開されていない自然のまま残されている希少な洞窟です。

  • 富士山麓の風穴は、富士火山の各所から盛んに押し出した溶岩の内部がガス体を含み、外部から冷めて収縮する際、内部はまだ高熱であるため、外部からの圧力によって外皮の弱い部分が破れ、ガスや溶岩を吹き出した後の空洞です。<br />富士風穴の地上の開口部は大きく、広くて深い。

    富士山麓の風穴は、富士火山の各所から盛んに押し出した溶岩の内部がガス体を含み、外部から冷めて収縮する際、内部はまだ高熱であるため、外部からの圧力によって外皮の弱い部分が破れ、ガスや溶岩を吹き出した後の空洞です。
    富士風穴の地上の開口部は大きく、広くて深い。

  • 洞穴内部への探検には入洞届と入山届の申請が必要です。

    洞穴内部への探検には入洞届と入山届の申請が必要です。

  • ヒンヤリした空気に囲まれた洞窟前・・・明治30年から昭和4年まで、蚕種(蚕の卵)の冷凍保存も行われていました。

    ヒンヤリした空気に囲まれた洞窟前・・・明治30年から昭和4年まで、蚕種(蚕の卵)の冷凍保存も行われていました。

  • 洞窟探検のツアーもあります。<br />料金:6千円で、ヘルメット・ライト・グローブ・ツナギなどの装備も借りれ、ガイドが付きますが、年齢は72歳まで・・・後期高齢者の我々には無理ですね。

    洞窟探検のツアーもあります。
    料金:6千円で、ヘルメット・ライト・グローブ・ツナギなどの装備も借りれ、ガイドが付きますが、年齢は72歳まで・・・後期高齢者の我々には無理ですね。

  • このような氷柱が夏でも見れるそうです。

    このような氷柱が夏でも見れるそうです。

  • 帰りに「道の駅なるさわ」に立ち寄り・・・ここも富士山の撮影スポットですが、大室山からの富士山の方が良かったですね。

    帰りに「道の駅なるさわ」に立ち寄り・・・ここも富士山の撮影スポットですが、大室山からの富士山の方が良かったですね。

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