2023/08/23 - 2023/09/07
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ken-kenさん
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スイス・ブリークで2週間滞在の旅
天気が悪い日はスイスの今まで行っていない街かロイカバードで温泉三昧が良いかなと思ったのですが、ともかく今回はスイスの物価高には悩まされました
元々物価が高い上、1スイスフランが170円という信じられないレート!
ちょっと食事をすれば1万円近くかかり、電車に30分揺られたら往復で5千円を超えます
(行く前にスイス国鉄のHPで値段を調べて「これならば」と思ってスイスパスを買わなかったのですが、この値段はなんと半額チケットの値段でした
なので全ては予算の倍!)
仕方ないので天気の悪い日はイタリアまで足を延ばしました
イタリア国鉄だとスイスの四分の一くらいの値段で(食事代金もスイスよりは安い!)
しかもどちらもシェンゲン内なのでパスポートの携帯も必要なし(本来は必要なのでしょうが・・・・一度スラれて日本大使館まで出向いた身にとってパスポートはホテルの金庫にずっと入れておきたい)
ということでマジョーレ湖畔のストレーザとオルタ湖畔にいってまいりました
表紙はマジョーレ湖に浮かぶベッラ島にあるボッロメオ宮殿の庭園のモニュメントと白孔雀です
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 鉄道
- 航空会社
- キャセイパシフィック航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
ブリークから国境を越えイタリアのドモッドゾーラまで出ます
そこで再びチケットを買いマジョーレ湖畔のストレーザまで
(ブリークからストレーザまでの通し切符は自動販売機では購入できませんでした)そこで分かったのですが、ドモッドゾーラからストレーザまでのチケットの値段はスイス国内の三分の一位
やはりスイス国鉄は高いです
写真はストレーザのマジョーレ湖畔から見たベッラ島 -
こちらはベッラ島(右)とペスカトーレ島(左)です
ベッラ島は島の中にボッロメオ宮殿があり、その庭園がマジョーレ湖観光の目玉となっています -
こちらはペスカトーレ島
名前のごとくかつては漁師が住んでいた島だそうですが、現在建ち並ぶ家はレストランとカフェばかりです
魚介料理で観光客を呼び込みます -
ストレーザの対岸です
マジョーレ湖はイタリアで2番目に大きい湖だそうで(一番はガルダ湖)北の端はスイスに達しています(ロカルノが有名)
ヘミングウェイの「武器をさらば」では第一次大戦中、主人公が軍隊を脱走し夜間にこの町から恋人とボートでスイスのロカルノまで逃避行するシーンが出て来ます -
コモ湖と同じくイタリアの有名な避暑地ですのでミラノの貴族や金持ちがこの町に宮殿や大邸宅を建てまくりました
それらが現在ではホテルになっています
ストレーザで一番有名なホテル グランドホテル・ボッロメオ
ボッロメオ宮殿の名前を冠しているわけですから高級中の高級でしょう -
グランドホテル・ボッロメオの門
優雅です -
グランドホテル・ボッロメオで朝食を取る人たち
非常に高級なホテルですがコモ湖のヴィラ・デステやインターラケンのヴィクトリア・ユングフラウに比べれは宿泊料はまだリーズナブルです -
グランドホテル・ブリストル
こちらもかつての宮殿だったのでしょう -
船着き場はいくつかあります
ペスカトーレ島とベッラ島を巡る2島めぐりか、それにマッドーレ島を入れた3島めぐりが中心です
マッドーレ島もボッロメオ家の所有している島
この島にも美しい邸宅が建っているのですが、17世紀にボッロメオ家のカルロ3世ボッロメオがベッラ島を気に入り、そこにボッロメオ宮殿を建ててからその存在が薄くなってしまいました
なので今回は2島めぐりにしておきます
船からのストレーザの眺め -
まずはペスカトーレ島に行きます
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なんとなくコモ湖のベラージョに似ているなと思いました
かつては貧しい漁村だったのが観光ブームで一気にレストランばかりになったという感じです
ただベラージョは大きな町で宮殿もいくつかあって、もともと栄えてた感があります
なので金持ちの別荘や普通の家などもありますが、こちらは小さな島なので全島レストランという感じです(笑) -
ペスカトーレ島の小道
ほとんどの家がレストランです
船着き場と反対側を結んでいる道なのでここにあるレストランは眺めが良くはありません
なので味と値段で勝負でしょうか? -
そして土産物屋もあります
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湖に面したレストランには必ず眺めのいいテラスがあります
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こちらは船着き場近くのレストラン
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こちらは船着き場とは逆の場所にあるレストランです
こちら側に来るには先ほどの小道を登って降りる必要があります -
こちらの方が眺めが良い気がします
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ただ大半の人は船着き場近くを歩いてお終いなのでこちら側に来る人は少ないです
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船は時間が決まっているわけではなく会社ごとに3島(あるいは2島)を巡回しています
なので自分が買ったチケットの会社の船ならどれに乗っても構いません
自分の判断で短い滞在でも長く滞在することもできます
でも誰もがベッラ島で時間を費やすのでペスカトーレ島に長く滞在する人はあまりいません(特に初めてここを訪れた場合は)
ペスカトーレ島で昼食を取ろうかとも考えましたが、やはり早めにベッラ島に行きたいので、一時間程滞在して次の船に乗りました
写真はベッラ島のテラスから見たペスカトーレ島 -
ベッラ島は美しい島という意味です
17世紀にミラノの有力貴族であるボッロメオ家のカルロ3世ボッロメオがこの島を気に入って大きなバッロク風の宮殿を建てようと決意しました
ボッロメオ家は枢機卿を何人も出したほどの家柄です
ただしペストが流行したためにいったん建設は中止され息子の時代に完成したそうです -
バロック様式の宮殿です
かつては写真撮影が禁止されていたようです
ところでこれを書くために調べたらカルロ3世・ボッロメオの母方の祖先に教皇パウルス3世がいたのでびっくり!
パウルス三世はローマのファルネーゼ家と言う弱小貴族の出でしたが妹のジュリア・ファルネーゼが教皇アレッサンドロ6世(ルドヴィコ・ボルジア ローマ教皇の中で一番評判の悪い人物)の愛人になったために大出世して、その後教皇まで伸し上がった人物です
彼にはピエール・ルイージ・ファルネーゼと言う息子がいて教皇である父のお陰でパルマ公国の支配者となりました
その後ファルネーゼ家はパルマ・ナポリを支配し、子孫からスペイン王が生まれるほどの権力を手に入れました
ナポリのカポディモンティ美術館と考古学博物館はファルネーゼ家のコレクションで出来ていると言っても過言ではありません -
閑話休題
ファルネーゼ家と婚姻するくらいですからボッロメオ家もミラノでも有数の家柄だったはずです
その財力を駆使してこの宮殿を建てたのでしょう
完全なるバロック様式のペルティエ・ギャラリー
ボッロメオ家所有の名画が飾られています -
確かに一見の価値ある部屋が続きます
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でもこの宮殿の本当の見どころは庭にあるんです
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部屋の窓から見た対岸の町
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やはり部屋の窓から見たペスカトーレ島
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素晴らしい部屋が続きますが、この辺りになると早く庭に出たいという気持ちが強くなります
けれどもガイドに連れられた団体客がガイドの説明を聞いて道を塞いだりしていてなかなか出口まで行けません -
ラスト、地下にあるグロッタ(洞窟)
ここまで来るともうすぐです -
グロッタ様式の部屋はイタリアのバロック様式の邸宅には必ずあると言っていい部屋です
余程流行したんでしょうね
フランス人は気に入らなかったのかフランスのバロック宮殿にはまず見かけません -
このグロッタという言葉からグロテスクという言葉が生まれました
本当にグロテスクです(笑) -
普通はグロッタ装飾の部屋は一室くらいなのですが、この宮殿には何室もあります
余程、こう言う部屋が好きだったのでしょうか?
この部屋で寛げるとは思えないのですが・・・・
と言うのは貧乏人の考えでこういった部屋は客人にちょっと見せて度肝を抜かせればそれで充分だったのかもしれません -
庭もややグロッタ風です
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ボッロメオ宮殿で一番有名なマッシモ劇場です
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これは凄い!
天気が悪いのが玉に瑕ですが、天気がいいと午前中は大逆光になってしまうのでこれはこれでいいのかも(負け惜しみです) -
庭園には番いの白孔雀が飼われています
ただ、自分が訪れた時は二匹が一緒に行動することはなく、二匹纏めて写真に入れることが出来ませんでした -
このようにもう一匹は全然違う所に行ってしまったようです
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なんにしても贅沢な風景です
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宮殿の中はメチャクチャ人間が多くてザワザワしていたのですが、庭に出るとあまり騒がしさを感じません
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このモニュメント、横に階段があって登ることが出来ます
ただマッシモ劇場と言われてますが、どこで芝居が出来るんだろうという感じです(笑) -
階段で登ったマッシモ劇場
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マッシモ劇場の頂上にはボッロメオ家の紋章に描かれているユニコーンの像が置かれています
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キューピッドの像と湖
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こちらはキューピッドの像と庭園
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二体のキューピッド
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マッシモ劇場に向かって左側の庭園
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左側の庭園から見たマッシモ劇場
もう一匹の孔雀はここにいました -
マッシモ劇場の横はこんな段々になっています
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左側から見たマッシモ劇場
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紫陽花が綺麗に咲いています
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こちらはマッシモ劇場の裏側です
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こちらからは登ることは出来ません
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けれども、こちら側から見ても美しい
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池には睡蓮が咲いていました
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裏側から見たマジョーレ湖
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こちらも凄く綺麗です
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彫像も飾られています
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彫像とマジョーレ湖
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陽が差し始めてペスカトーレ島も華やかな色合いになりました
この後、駅のレストランで食事して(ちゃんとした窯焼きピッツェリアで、意外な美味しさでした)電車に乗って戻りました -
次の日の予報はスイスでは一日曇り、イタリア北部は午後から晴れと言うことでまたイタリアに出かけました
今度はオルタ湖
オルタ湖のサンジューリオと言う町に電車で行きます
ただこの最寄りの駅はオルタ・ミアシーノと言う場所ですが、ブリーク6時前の電車に乗らないと、次の電車の到着時間は12時過ぎになってしまいます
なのでブリークを6時前に出ました
ドモッドゾーラからの電車は本当にローカル線です
そしてオルタ・ミアシーノの駅は無人駅でしかも山の上にあるにもかかわらず湖の姿など微塵も見えません
取り敢えずgooglemapで湖の方面を調べ、いったん山の麓に降ります
山の麓にあったホテル・ヴィラ・クリスピ
一室10万円以上し、レストランもミシュランで3つ星を取っています
まあ自分には最初から縁のないホテルなのですが、それにしてもこんなアラブ風の外観では例え安くても泊まる気はしないなあ・・・・
ちなみにこれは帰るときに撮った写真なので青空が広がっています -
ここから再び丘の上を登っていくとサクロモンテの修道院に到着します
ここは世界遺産に登録されています
肝心の教会より敷地内にある礼拝堂が有名です
当時、聖地エルサレムがトルコによって支配され行くことが叶わなかったのでヨーロッパ中に代わりになる巡礼地が建てられました
この教会にも数多くの礼拝堂が巡礼地として建てられました
なので昔から巡礼者が沢山訪れていたようです
ちょうど四国まで行けないお遍路さんのために京都の仁和寺の敷地内に八十八か所のお堂を建てて、それを回ることで簡単に巡礼を済ませたことを思い出しました -
井戸のアップです
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こんな礼拝堂がいくつも建っています
最初はたいしたことないと思っていたのですが、中に入ってビックリ!
どの礼拝堂にも美しいフレスコ画やテラコッタ陶器で作られた人形で聖フランチェスコの生涯が描かれています -
天井画です
こんな辺鄙な場所にあるのに素晴らしい色合いです -
壁のフレスコ画です
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こちらも天井画
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壁のフレスコ画
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天井画です
16世紀から18世紀の間の物ですから完全にバロック様式ですね -
こんな小さな礼拝堂とは思えないほど美しい画です
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そしてここはオルタ湖に浮かぶサンジュリオ島を見下ろす一等地です
サクロモンテの教会の前庭のテラスからの眺めです -
フレスコ画に興味のない人にとってはこちらがメインになるのでしょうね
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素晴らしく美しい!
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この島には修道院が建てられていて、サンジュリオの船着き場から遊覧船で渡ることが出来ます
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サクロモンテの教会の前庭から見たオルタ湖の対岸
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それでは湖畔に降りましょう
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湖が見え始めました
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坂をずんずん降りていきます
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美しい家並みが続きます
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とうとう道の先に湖が見え始めました
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振り返った風景
正面の教会はサンタ・マリア・アッスンタ教会です
こちらもバロック様式の見事な内装のようですが、それを知らずに入りませんでした
もったいないことをしました -
湖畔に着きました
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この広場からサンジュリオ島に渡る観光船が出ています
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観光船の船着き場
対岸の崖の上に何か建物が建っている気配がしますがこの時は気づきませんでした -
その前に湖畔を散策してみました
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さあ、観光船に乗ってサンジュリオ島に行きましょう
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船から見たサンジュリオの町
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街が遠ざかります
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一方サンジュリオ島はどんどん大きくなっていきます
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教会とその上に修道院があることが分かります
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サンジュリオ島の正面です
こちら側にサンジュリオ島の船着き場があります -
サンジュリオ島の船着き場から見た対岸風景
先ほどは気づきませんでしたが崖の上の教会が建っていました
まるでギリシアのメテオラのようです -
崖の上の教会のアップです
あんな場所に良く建てたものだと感心します -
さらに右側の町
カラフルで美しいです -
サンジュリオ島の教会
内部は美しいフレスコ画で彩られています
(ただし残念ながら撮影禁止のマークが入り口に描かれています
でも、そんなことお構いなしに写真をバシャバシャ撮っている人も数多くいます
日本人の恥になってもいけないので自分は撮りませんでした) -
お昼になったのでサンジュリオ島が良く見えるレストランで昼食を取りました
一番に入ったのですいていますが、この後すぐに満員になりました -
このレストランに入った理由は一にこれです
ピエモンテ産のトリュフがかかったタヤリン
タヤリンとはピエモンテの方言でタリオリーニの事だそうです
オルタ湖はピエモンテにも近いのでトリュフも結構簡単に手に入るのでしょう
夏トリュフですが流石ピエモンテ産 メチャクチャ香りました
これで20ユーロ(3200円)です -
そして第二の理由がこの仔羊
ワインソースがかかっています
下にひいてあるジャガイモのソテーも美味しかったです
24ユーロ(3800円)でした
スイスやこの5月に行ったミコノス島の値段を考えるとかなり安いと思いました
と大満足のイタリア湖紀行でした
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この旅行記へのコメント (2)
-
- 万歩さん 2023/10/20 05:18:00
- 「山と湖」、今から妄想が膨らんでおります。
- 旅行記、楽しく拝見。もし、再び、スイスアルプスのハイキング旅行が出来れば、必ず寄りたいと思いました。
-
- belleduneさん 2023/10/19 09:13:59
- 懐かしい景色です
- 私がイタリア北部の湖を1週間で巡るという旅をしたのは2006年でした。おっしゃった通り、今は円高でかなり旅費等がかかったこととお察しします。懐かしい写真を拝見しながら、17年前で体力もかなりあった当時を思い返しています。続きを楽しみに拝見しまう。
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