グラナダ旅行記(ブログ) 一覧に戻る
<br />2018年に年間11回、2019年に年間8回も海外旅行へ行っていた私ですが、もちろん新型コロナウイルスのせいで、この数年間はほとんど国内にいました。結果的にギリギリの時期、2020年2月にニューヨーク市経由で南米のエクアドルへ行ったのがコロナ禍前の最後の旅行でした。もう1か月遅かったら、ニューヨーク市で足止めを食っていた恐れもあります。<br /><br />それでも、多少の制限はあるもののワクチン3回接種の証明書と日本に帰国直前のPCR検査陰性証明をニューヨーク市の日系旅行会社の検査でもらい米国の高校時代の同窓会に何とか行ったのが、昨年2022年7月です。ですから、そうは言っても丸2年ちょっと海外へ行けてないだけですね。でも、ずいぶん長く感じていました。<br /><br />今回は、久しぶりの何の制限もない自由な海外旅行に行きました、行けました。ゴールデンウィークの仕事の後、出発しました。4人の子供は独立し、かみさんは17年も前に死別したので独身の私はフリーの医者として働いています。ですから、日本の交通費の高い時期でもある連休や正月は連続で日当直の病院で働き、その後の落ち着いたころを選んで旅行できます。でも、通貨ユーロは150円以上もするし、なんと言ってもフライト代の高騰が痛いです。ロシア上空を飛べないので高くて時間も数時間は余分にかかるのが現在の北回りです。ですから、以前はよく利用していた南回りの路線でしたが、それでも座席指定(窓側)の2万円を足すと往復24万円もしました。キャセイ航空だから香港経由です。しかも2回乗り継ぎで、待ち時間もかなりあるので往復ともに24時間近くかかります。私はあまり苦に思いませんが、うんざりする人も多いようです。<br /><br /><br />5月10日(水) <br /> 16時40分福岡空港発の便だからゆっくりです。頻回に福岡空港を利用して便利さを実感している私ですが、意外なことに福岡空港でも反対側にある国際線ターミナルを利用することは滅多にありません。他の人を連れて行くことも多く、北回りでは結局羽田か成田経由が多かったので、福岡空港は国内線ターミナルがほとんどでした。便利な福岡空港とは言え国際線へは地下鉄(国内線駅)から無料のバスで20~30分もかかります。博多駅からの直行のバスもありますが、本数が1時間に2本程度です。<br /><br />嬉しかったのは、エコノミークラスなのにJALと同じOne Worldグループで空港のラウンジを使えたのでゆったりできました。特に、出発が予定より1時間半も遅れたのでゆったりできたのは助かりました。<br /><br />乗り継ぎ時間はたっぷりあるので、遅れても全く焦りません。むしろ、香港空港でもラウンジが使え、中華料理などを軽く食べました。<br /><br />もう1か所の経由地、チューリッヒまでは10時間以上のフライトですから時間はたっぷりあります。ちょうど日本の真夜中なので眠たく、珍しく機内食を拒否、無視して6時間くらいぐっすり眠れました。おかげでスッキリして、映画を2本くらい見ました。<br /><br /><br />5月11日(木) <br /> 北回りと違い、すでにチューリッヒ空港へ着く朝には日付が変わっています。ここではラウンジは使えず、お金を払わないと飲み物も買えません。勘違いしてユーロで払おうとしたら拒否され、スイスフランが必要だと思い出しました。実際にはクレジットカードですからどうでもいいのですが。1スイスフランは 153円 程度のようでした。今はほとんどの通貨に対して円安です。スイス航空で目的地のマラガ空港へ到着したのは午後1時ころでした。<br /><br />今回初めてオンラインで取り込むだけでいいeSIMを購入したのですが、早めにQRコードを読み込もうとしたのが悪かったのか、うまく繋がりません。何度も会社とメールでやりとりしながら夕方までには再発行されたQRコードでしっかりと繋がるようになりました。<br /><br />後日談ですが、各国の空港に着くたびにどうも勝手に国際ローミングに繋げようとする気配です。そう言えば、昨年アメリカに行った時にソフトバンクはアメリカのスプリントが元子会社だったので、無料で国際ローミングができ便利でした。でも、そのままローミングをオンにしたままだったのがいけなかったのでしょう。オフにする方法もはっきり分からなかったのでどうしようもありません。帰国して2か月後の請求書にしっかりデータ通信料(10日間2.6万円)が加算されていました。実際は数千円のeSIMを使ったのに!<br /><br />いつものようにマラガ空港からはタクシーなどの贅沢はせずに、列車を使い旧市街まで行きました。可愛いイタリア人の女の子と喋っていたら彼女が先にマラガ・マリア・サンブラーノ駅で降り、次で降りたらちょうど自分のホテルの近くでした。実は行き過ぎたかと心配していました。結果オーライです。<br /><br />変わった安ホテル、民泊?でチェックインの場所と違い少しだけ歩きます。とにかく、部屋に荷物を置きすぐに観光です。歩いて午後4時ころにはカテドラル(大聖堂)へ。ヨーロッパでは、どこの大きな町にも大聖堂があります。イタリア(語)ではドゥオモと言います。ここマラガの大聖堂も立派で、ステンドグラスが豪華で私の好きなパイプオルガンも大きいのが2か所にあるようです。<br /><br />高い所には必ず上ります。眺めがいいに決まっているからです。午後5時出発の屋上ツアーに参加しました。期待通り、絶景できれいなコバルトブルーの海が見えます。地中海の一部と思われ、アルボラン海というようです。反対側にはビルのある街中の右横に小高い丘があります。人影が見えます。迷わず、歩いて上ろうと決めます。<br /><br />もう午後7時頃になっていましたが、夏時間を採用しているこちらの夏はもちろん日が長く暑いです。Alcazaba(アルカサバ)という古代ローマの要塞跡を見学します。でも、すぐ近くに見えるもう少し小高い城Gibralfaro(ヒブラルファロ)へは直接は繋がってなくて、少し遠回りして上って行きます。さすがに足がガクガクになりましたが、ここから見る海、豪華客船、マンションの景色は最高です。今日は2万歩以上歩いています。<br /><br />高台から降りて旧市街へ戻り、大聖堂前のタベルナ(レストラン)でムール貝を注文し、期待通りの味でした。もう午後8時20分を過ぎていますが、まだあまり暗くないです。問題はナスの料理です。ナスのフリット?味付けが安物のバルサミコ酢(スペインだから、ただのビネガーかも?)に砂糖が入った感じで全く私の味覚には合いません。後で、他のレストランでも同じメニューがあり地元の名物料理かもしれません。砂糖の代わりにハチミツと書いてあるのもありました。いずれにせよ、ナスの甘い味付けは私には好みではありません。<br /><br />民泊のようなホテルに戻りました。部屋は広過ぎるくらいですが、困ったのはWi-Fiが遅過ぎて使い物にならないことでした。<br /><br /><br />5月12日(金)<br /> 民泊のようなホテルですから当然朝食は付いていません。外で軽く朝食を食べますが、円安で 6.9 ユーロで 1,100 円近くします。そのまま港の界隈を散策しました。近くの市役所前の海側が公園になっています。昨日見学した大聖堂を外側から見るともなく通過します。<br /><br />午前10時頃、ピカソの生誕地(マラガとは知りませんでした!)に行きました。入場料3ユーロを払い、中(元はピカソの家の部屋)へ入ると、若いころのピカソのスケッチのような絵も飾っています。ヌードもあり、闘牛の牛の絵もあります。絵だけでなく、彫刻もあることを知りました。<br /><br />建物を出ると Merced(メルセー)広場があり、私の好きな紫色が鮮やかなジャカランダの木もあります。公園にもなっています。<br /><br />11時頃にはピカソ美術館へ10ユーロを払って入りました。同じスペインのバルセロナのピカソ美術館にも行ったことがあります。ここにもピカソの絵画だけでなく彫刻もあります。<br /><br />12時半頃にちょうどいいレストランを見つけました。バル形式で、目の前にある料理を指さして選べるのです。軽く茹でたエビが7ユーロ、イワシのオイル漬けを2つ(2.5x2ユーロ)、名前の分からない貝、生カキ2個で合計24.6ユーロでした。3,800円くらいでしょうか。そのままゆっくり市場を見物しながら電車の駅へ向かいました。<br /><br />前もって調べていた(今はインターネットで簡単に時刻表を調べられます)16:28発17:35着予定のマラガ発コルドバ行きに乗りました。切符も自動販売機で簡単に買えます。初めてスペインに来た40年前は窓口で切符を買うのに並び、お役所仕事ではかどらず丸半日かかった苦い経験があります。<br /><br />チェックインしたコルドバのホテルは2泊予定ですが、昨日よりはかなり狭い部屋です。でも、このホテルはWi-Fiがサクサク動くので助かりました。<br /><br />20時頃夕食へ出かけました。早速facebookのイタリア在住の友達が勧めてくれたアルハンブラ郷土料理2品を注文しました。まずはSalmorejo Cordobes(サルモレホ)というトマト系のスープを。私にはまぁまぁです。同じ冷スープならガスパチョの方がいいかなと思いました。次に、Flamenquin (フラメンキン)を注文しました。カツレツですが、チーズがはさまっています。これも、まぁまぁ程度でした。追加で野菜サラダを頼みました。ドライトマト、フェタチーズなどですが、アメリカのような生のほうれん草は火を通した方が美味しいと思いますが。<br /><br />今頃になって、明日行く予定のメスキータにも予約が必要と知り、あわてて予約しようと調べました。夜のライトアップもあるようですが、これはすでに売り切れのようで諦めました。でも、肝心の昼間の観光も午前10時に予約しようとしましたが、途中で終わったままでハッキリ予約できたかどうか不明です。<br /><br />それ以上に慌てたのが、今回のスペイン・アンダルシア地方旅行の最大の目的地であるアルハンブラ宮殿に予約が必要だと今頃気が付いたのです。日程的には日、月、火と3日空けていますが、予約が取れるか? 便利な時代でグーグルマップのアルハンブラ宮殿から正規予約サイトへすぐ移動できます。<br /><br />ところが、何とすでに5月いっぱいはすでに予約完売です! ガーン! 考えてみれば当然で、もう数日後の3日間です。遅い、遅すぎる! 次に、割高そうなガイド付きの旅行会社のツアー形式の予約も調べました。ところが値段もともかく、こちらでさえ3~5日後ですから、予約で埋まっています。<br /><br />そこで思いついたのが、公式サイトでちらっと見た、目玉のナスル朝宮殿には入れないがその他の庭園などには入れる10ユーロの安いチケットを5月16日(火)で予約しました。これは時間指定もありません。行けば何とかなるだろうと、いつもの私の楽観的な性格が出ました。一つには、日本でいうダフ屋のような感じで、現地でお金は高くても切符が手に入ったり、現地でツアー会社から声をかけられるなど、朝早くから並んだら何とかなったりという経験があるので、つい、何となく、楽観的になるのです。<br /><br />まだ夜10時ですが、時差ボケのせいか無性に眠くなりました。前日のマラガのホテルと違い狭いベッドのみの部屋ですが、幸いこういうサイトでの作業をするためのWi-Fiは快適で助かりました。<br /><br /><br />5月13日(土)<br /> 実は睡眠時無呼吸症候群でCPAP(持続陽圧呼吸療法)の器械も使っているし、歳のせいか早朝覚醒の睡眠障害もあるのですが、昨夜は疲れて睡眠剤も使わなかったせいか午前2時には一度目が覚め、例のごとくうとうとした状態で何とか5時までは寝ました。昨夜10時には寝たので7時間は寝ていることにはなります。<br /><br />ただ困ったのは、朝食も付かない安ホテルで、しかも今日は土曜日! 心配した通り、通りをぶらぶらしてもまだ朝食をやっている店が開いていません。しばらく無駄に時間を使ってようやくヒラメキました! そうだ、駅に行けば朝早くからやっているはずだ! しかも遠くない。正解でした。さすがに駅では朝からお客さんもたくさんいるし、朝食セットメニューもあります。電光板でいろいろ宣伝しているのを必死で覚え(最低限のスペイン語の知識が役立ちます!)、desayunos todas トースト朝食セット(コーヒー、生オレンジジュース、トーストにオリーブオイルとトマトペースト(地中海風?) 合計5.5ユーロを注文しました。<br /><br />昨夜の午前10時のつもりの予約に自信がないので、早めにMezquita(メスキータ)へ行きましたが、どうも10時にしか事務所が開かないようです。早速、10時前に並んで昨日の予約を説明したけどやはり入ってないようです。でも、結局すぐに入場できる切符を売ってくれました。シニア料金(いつも、有難いけど複雑な心境)にて10ユーロのみです。ゆっくりとメスキータ内部を見学しました。どこかで見た写真通り、対称的なイスラム風の遠近感たっぷりの写真も撮れました。「円柱の森」とも呼ばれるそうです。大理石とくさび形の赤レンガを交互に組み合わせたアーチが限りなく広がります。<br /><br />外観もなかなかのもので、モスク風の丸い屋根はキリスト教の教会とは全く違います。糸杉もある緑の木々、ヤシの木などやたくさんのオレンジの木々の緑に囲まれた庭園中庭もいい感じです。ミナレットと呼ばれる尖塔が高くそびえています。<br /><br />11時半過ぎにメスキータの敷地から外へ出て南を見ると、壮大な景色です。遠くに大地が見え、手前に高い塔があり、その先に凱旋門、そしてローマ橋がグアダルキビル川にかかっています。橋を渡ったところにカラオーラの塔(要塞)が見えます。<br /><br />ひたすら歩く私は、地図を見てかなりの距離ですがメスキータ周辺の写真を反対側から撮るために隣のサンラファエル橋まで歩き、アルカサル庭園の方まで歩きました。要するに、メスキータの近くまで橋を二つ渡り一周しました。<br /><br />10年前の地球の歩き方にも掲載されていたレストラン、Casa Pepe de la Juderiaが開く13時まで待って行きました。歩いている途中でたまたま見つけたからです。思ったより高級店でした。サルモレホ14ユーロ、アーティチョークとイベリコ豚の生ハムと白っぽい黄身の目玉焼き料理19ユーロ、炭酸水は4.2ユーロとやはり高いです。合計39.4ユーロと6千円近くもしました。<br /><br />実はメスキータしか調べてなかったのですが、グアダルキビル川沿いの隣にあるアルカサル王城もアラブ式庭園がありよさそうで、時間もあるので行くことにしました。でも、2か所あるチケット売り場をよく確認もせず並んでいたら、途中で実は私が並んでいたのは何かのショーの行列と気が付き、ちゃんと並び直して14時25分入場のAlcazarのチケットをゲットし、入れました。勘違いでだいぶ時間を無駄にしました。値段はたったの4.91ユーロですが。<br /><br />中の遺跡はともかく、確かにアラブ式らしい庭園はユニークでした。プールを囲むように庭園があり、左右対称で見ごたえがあります。ただイタリアでは見たこともない糸杉と思われる木々をある程度の高さで真横に切ったりしたいかにも人工的な木々が並んでいて面白いです。やはり、これがイスラムの影響なのでしょうか?分かりませんが。結構楽しめました。<br /><br />フラメンコにしては割と早い午後8時半からの予約をしています。遅い所は10時頃始まります。それで一度ホテルへ戻って軽く45分ほど昼寝をしました。それから時間もないので近くのレストランで野菜不足を補うために、ちょうど野菜サラダ12ユーロだけを注文しました。インゲンマメ、マッシュルーム、レタス類と豊富で追加したパン1.2ユーロがちょうど合いました。 炭酸水 は2.8 ユーロとまぁまぁの値段でした。最後にCaf&#233; americanoを注文しました。1.60ユーロです。日本では薄いだけのアメリカンコーヒーは絶対に注文しない私ですが、イタリアやスペインなどではいわゆるブレンドコーヒーのようなたっぷりのコーヒーを飲みたい時にはこういう表現が大事です。特にイタリアではコーヒー(caffe)とは基本的にエスプレッソのことを指すからです。<br /><br />8時半からのフラメンコ・タブラオ、El Cardenal へは早目に着き、ワンドリンクを選んでまぁまぁの席へ案内されました。26.36ユーロです。夏時間なのでまだ始まるこの時間の外は明るいです。以前バルセロナやマドリッドで見たことのあるフラメンコです。最初に、スペインらしく真っ赤なドレスの3人の女性が同時に踊ります。続いて、黒づくめの男性もタップの踏み方が激しく圧倒的でした。綺麗な女性とは違います。女性の踊りも情熱的ではありますが。衣装を着替えて、女性一人や、男性と女性のペアーなどいろいろな組み合わせで楽しいです。9時40分頃にはようやく暗くなり始め、終わった10時ちょっと前にはだいぶ暗くなっていました。迫力は満点で満足して歩いてホテルまで帰りました。今日は何と2.6万歩以上歩いていました。この夜は11時半頃に寝ました。<br /><br /><br />5月14日(日)<br /> 今朝は日曜日ですから、迷わず7時半頃駅へ朝食を食べに行きました。シーザーサラダ、クロワッサン、コーヒーで11.5ユーロでした。正午発のバスでここコルドバからいよいよグラナダへ移動です。まだ時間があるので、髪を洗い部屋でのんびりパソコンでの作業をしました。ただ、困ったことが起こりました。昨晩寝る前にマイクロソフトの指示通り、更新してシャットダウンしただけなのに、何故か今朝からワードが無くなっています。代わりに似たようなソフトに変わっています。<br /><br />スペインでも意外と時間通り正午に出発し14時45分には目的地グラナダへ着きました。バス料金は17.03ユーロでした。実は、古い2013年版の地球の歩き方で調べたのでバスしかないと思っていたのですが、今は列車もあるようです。ただ、コルドバの駅のようにバスターミナルと隣り合わせでなく、選りによってバスターミナルからはさすがにホテルまで歩くのは無理で、珍しくタクシーに乗りました。まぁ、10ユーロ以下で大した金額ではないのですが。<br /><br />アルハンブラ宮殿の予約はしていなかった代わりに、余裕をもってここグラナダのホテルは3泊です。そんなに高くなかったのですが、このホテルは今までのマラガ、コルドバと違い朝食ビュッフェ付きで部屋も広く4つ星ホテルのようです。ホテルの名前もSenador、つまり英語でSenator(上院議員、評議員)です。目の前に国際会議場まであります。私の経験上、このホテルはその会議場の参加者を多く期待しているはずです。部屋は4階でしたが、スペインらしく中庭式で四方を取り囲むように各客室があり吹き抜けになっています。<br /><br />チェックインした後、ダメもとでフロント女性にアルハンブラ宮殿のチケットが売り切れで取れなかったけど、何か方法はないかと尋ねました。すると、意外と前日の真夜中にキャンセルが出てチケットが取れることがあると教えてくれました。やってみるしかありません。<br /><br />グーグルマップは便利ですが、時々行先の方向が間違っています。そのせいもあり、だいぶ遠回りをしましたが、おかげで近くに地下鉄の駅があることに気が付きました。とにかく目的地の旧市街へたどり着きました。スペインでも2番目に大きいらしいカテドラル(大聖堂)を目指します。でも最初に入ったCapilla realは別で、王室礼拝堂でイサベル女王とフェルナンド2世のお墓でした。外から見ても立派な大聖堂ですが、中もすごいです。イタリアの多くの立派な教会と同じです。ここは特にステンドグラスが充実していました。それと私の大好きなパイプオルガンが2か所にありかなり内装も豪華な教会です。<br /><br />夕食はホテルでもらった市内地図の裏側に宣伝していた一つを選びました。写真が美味しそうだったのとホテルにも近いので。La Cuchara de Carmela(アイコンカラーが黄色で目立ちます)という名前のレストランです。欧州らしく屋外のテーブルを選べます。今日はドリンクに炭酸水でなくノンアルコールビールもあることに気づき注文しました。レモン風味のアルコール分0%のビールでした。珍しいです。欧州などでは0.4%くらいが多くて美味しいのですが。でも、この0%は美味しかった。しかも、一杯目にはチーズが、二杯目にはコロッケが付くのです。ここで気が付きました! どうもスペインではノンアルコールとは言えアルコールを注文すると、同時にタパス(一皿料理)がおまけで付くのです!お得です。炭酸水、しょせん水と値段もほとんど変わりません。3.3ユーロでした。<br /><br />スペイン風の野菜炒め12.10ユーロと鍋に入ったスープ料理(ひよこ豆、ほうれん草、ゆで卵)12.60ユーロ、私としては珍しくデザートもたったの2.2ユーロと安かったので注文しました。合計32.85ユーロでした。<br /><br />ホテルに戻ると午後10時過ぎでしたが、眠くてフロントの女性の言う真夜中まで待てず、インターネットで公式予約してみました。ヤッター! 本当でした。奇跡的に翌日の16時のみ入場可能なナスル朝宮殿の予約が取れました!宮殿のみ30分刻みの時間予約制で、私が火曜日に予約したその他の場所はいつでも入れます。たぶん16時予約の誰かがキャンセルを直前で入れたのでしょう。肝心の宮殿には入れないチケットは10ユーロでしたが、このフルチケットも14か16ユーロ程度で安いものです。しかも、明後日の10ユーロはキャンセルしなくてもいいくらいの値段です。<br /><br /><br />5月15日(月)<br /> 今回の旅行で初めての朝食ビユッフェでしたが7時半に行きました。オムレツ、数種類のチーズ、果物数種、飲み物ももちろん何でもありです。一番驚いたのがお店ではイタリアでもよく見るオレンジを器械にかけて目の前でしぼる生オレンジジュースですが、何とセルフサービスは初めてです。でも、よく引っかかって詰まることが分かりました。ちょっと押してやればいいだけですが。<br /><br />ホテルで聞くと昨日偶然見つけた地下鉄駅から電車の駅までたったの4駅で直通です。タクシーではないのでたったの1.8ユーロです。急遽決めたのですが、ここグラナダからはレンタカーでマラガ空港まで乗り捨てで行くことに決めました。その予約に電車の駅へ行きました。1社は車がないと断られ焦りましたが、隣のEnterpriseでは予約できました。<br /><br />ホテルからよりもこの駅からの方が旧市街の先にあるアルハンブラ宮殿までは近いのです。駅を出てすぐにおばあさんに ”Donde esta l’estacion?” と聞かれ、スペイン語は少し遊びでかじった程度の私ですが聞き取れ、答えは流石に口ではなくジェスチャーで、まっすぐ行って右にとさりげなく教えてあげました。我ながら大したものです! <br /><br />旧市街へ歩く途中、グラナダ大学の多くの学部のキャンパスがあることに気が付きました。陽に浴びて歩くのが好きな私ですが、さすがに暑く感じ名門グラナダ大学のキャンパスショップで帽子を8.9ユーロで買いました。世界最古の大学に近いのでは? 1531年(設立?)とキャップには書いています。<br /><br />カテドラルの少し先へ歩くと丘の上にあるアルハンブラ宮殿が一部見えるのですが、予想通り実際には反対側までずいぶん坂を上りながら歩かないと入り口にたどり着きません。それでもナスル朝宮殿予約時間は16時なのに、11時半過ぎにはアルハンブラ宮殿の敷地内には入りました。<br /><br />時間はたっぷりあるので、まずはGeneralife(ヘネラリフェ)のみゆっくり散策しました。ナスル朝の夏の別荘らしく、中庭のある大きな庭園で水路や噴水もあり「水の宮殿」とも呼ばれるそうです。ここだけでも全敷地の1/3くらいありそうです。<br /><br />心配していた食べる所ですが、内部にHotel Americaというのがあり、そこのレストランには誰でも入れます。13時過ぎにそのレストランへ入りました。Carpacio de calabacin(チーズが上に乗ったズッキーニ料理)を注文しましたが、これは非常に美味しかった。13ユーロです。コーラが2.5ユーロでした。<br /><br />隣の席にふと目をやると、今どき日本では見かけないオッパイ丸出しで堂々と授乳中のお母さん(美人)がいる3世代家族がいます。6人連れです。ご主人から声をかけられました。私の好きなラテン(中南米)かなと思い、どこから来たかと聞くとやはりコロンビアからと言います。正解でした。でも、奥さんもご主人も英語が上手です。スペイン語圏の人は必ずしも英語は得意でありません。<br /><br />それで、コロンビアの人にしては英語が上手ですねと言ってしまいました! 何とご主人はアメリカ人で大使館勤めらしいです。奥さんはコロンビア人のようですが、英語が上手でした。赤ちゃん以外にもう一人お兄ちゃんがいました。それと、どちらの親か分かりませんが、おじいちゃんとおばあちゃんもいました。食事のついでに結構しばらく楽しく会話をしました。<br /><br />それで気持ちよく別れてしまい後悔しました。と言うのは、世界75か国を回り、中南米もかなりの国々を訪れた私ですが、コロンビアは残った是非行きたい国の一つなのです! 以前は治安が悪いので止めていました。最近は誰に聞いても治安も問題ないようです。それなのに、いつものように名刺交換して実際に会いに行くチャンスを逃しました。名刺交換を忘れたのです! 大失態です。実際に、コロナ禍前の最後のエクアドル旅行もその数年前にペルーのマチュピチュで知り合った同年代のアメリカ人女性(元ABCのラジオアンカー)の住むクエンカへ行ったのでした。コロンビアは商社マンの言う 3Cの美人国の一つで、残りはチリ、コスタリカです。Columbia, Chile, Costa Rica の3Cです。<br /><br />14時半頃でまだ16時まで時間があります。まず、Alcazabaアルカサバと呼ばれる軍事要塞をゆっくり回りました。これはそれなりですが、ここからのグラナダ市内の眺めがなかなかのものです。一画にアルバイシンと呼ばれる白壁の家が密集する町並みがあります。<br /><br />カルロス5世宮殿にも行きましたが、これはただの円形の広場を囲んだ2階建ての建物でした。<br /><br />最後に見たパルタル庭園は池のあるイスラム的な建物で、ここからはアルカサバからと同じく市内の眺めもいいです。<br /><br />ちょうど肝心のナスル朝宮殿予約時間16時の15分前くらいには入り口に人も並び始めました。入場後、約1時間かけてゆっくり目玉らしいナスル朝宮殿を見学しました。納得! 確かに素晴らしいです。たくさんの部屋があり、それぞれ特徴があります。壁や天井の装飾が緻密で美しくイスラムの感じが分かります。絵になるのはコマレスの塔で、目の前の池に水鏡に上下対称の建物の写真が映えます。二姉妹の間の天井には蜘蛛の巣が張ったようにも見える鍾乳石飾りが壮観です。ここは広いヘネラリフェのような広い庭園ではなく、ほとんど建物の中なので人数制限をするから予約も取りにくいのでしょう。結果オーライで、前夜予約した私は無事にアルハンブラ宮殿のナスル朝宮殿も見ることができました。でも、さすがに合計5時間以上過ごしたので疲れがどっと出ました。<br /><br />さすがに少しでも歩く距離を減らすために、赤い30番バスに乗り(たったの1.4ユーロ)旧市街の広場までは楽でした。それから、もう道をしっかり覚えているので歩いてホテルへ戻りました。しばらく部屋で充電、休憩しました。<br /><br />まだ明るい午後7時過ぎにまた歩いて旧市街へ行き、Casa CastanedaでCorte de abanico Iberico(イベリコ豚料理)16ユーロを食べ、炭酸水2.6ユーロと合計18.6ユーロと私としては軽い食事をしました。サクロモンテ洞窟地区にあるタブラオCueva de la Rocioへはタクシーで行き午後9時に予約しているので20分前には着きました。予約時間は9時ですが、入れ替え制のようでまだ前の時間帯のショーが終わっていないようです。入れ替わってショーが始まったのは9時10分頃でした。予想通り、ここが本物のジプシー、ロマ族の怒りの踊り、フラメンコでした! 狭い洞窟を利用しているので、両側に1列ずつお客さんが並び、その目の前で女性2人が1人ずつ、一度だけ男性が1人で踊ります。コルドバ、バルセロナ、マドリッドで見たショー的な美しいフラメンコとは全く違います。何か民族の「魂の叫び」のようでした。一度は本物を見れてよかったです。ただ、ショーとしては俗化されたフラメンコも美しくて悪くないと個人的には思います。 <br /><br />1時間ちょっとで終わり、タクシーも拾えないので方向は分かるので、歩きました。おかげでアルハンブラ宮殿の夜景ライトアップが見れました。運よく、途中で一台タクシーが通りかかったので迷わず乗ってホテルまで帰りました。意外と近く、安く9.5ユーロでした。<br /><br /><br />5月16日(火)<br /> 昨日までで、最大目的のアルハンブラ宮殿も見れたし、元祖フラメンコも見たし、グラナダでの目的は済んだので今日はゆっくりです。7時半頃から地下一階のホテルの朝食ビュッフェです。いつも思うのですが、食べ放題と言っても、各々食べるものは決まっていますね。私自身、昨日と同じようなものを食べました。何気なく他人のを覗くのが好きですが、飲み物とパンばっかりの人もいます。<br /><br />せっかくホテルにスパがあるので午前10時に開店するのを待ち、10時半からの予約を入れました。フロントでVIPカードを作りました。宿泊客割引が適用されるようです。イタリアを中心に世界中の温泉を楽しんでいる私は常に水着は持参しています。世界では、水着で混浴が常識ですから。<br /><br />地下2階のうす暗い入浴スペースはまぁまぁでした。打たせ湯、泡風呂、ジェット浴、柑橘類を浮かべた風呂などをぬる湯なのでゆっくり楽しめます。サウナと水風呂ももちろんあります。12時には予約している50分間のオイルマッサージです。マッサージも日本の筋肉をほぐす類は Shiatsu と呼ばれマイナーです。たぶん、日本語の「指圧」から来ていますが、日本語の指圧ではなく、日本の普通の揉む系のマッサージです。海外のほとんどではオイルを体中に塗って、優しくさすってくれるオイルマッサージが主流です。使い捨て用、紙でできたビキニタイプのパンツをはかされます。大体、若い女性がさすってくれるので気持ちいいです。<br /><br />それからいつものように歩いて旧市街へ。昨日目途をつけていたカテドラルの裏のレストランで観光客用(?)のMenu del diaz(本日の(定食)メニュー)10.5ユーロにコーヒー1.7ユーロの昼食を。一人だと食べにくいパエリャがあるので選びました。ガスパチョ(有名な冷スープ)、デザートのチーズケーキも付いてかなり割安です。でも、パエリャはやはりあのフライパンごと来ないと、何かできそこないの焼き飯のような感じに見え、そのせいか具もシンプルで味もまぁまぁ程度でした。値段を考えれば、こんなものかもしれません。<br /><br />今日は車は必要ないのですが、明朝手続きをすると出発が遅れるので、少し割高になりますが午後4時頃に予約したレンタカー会社(駅にある)に車を取りに行きました。一通り説明を受けて動かし方をチェックしていると、ラジオの音が出ないことに気が付きました。結局、違う車に変えてくれることになりました。おかげで40~50分待たされましたが、こういうことは計算ずみで、だから早めに手続きをしているのです。でも、明らかに最初の車より格上の車(プジョー)で料金は同じはずです。もちろん、こういう時に備えて念のために国際免許証は持ってきています。<br /><br />計画を変えてレンタカーにした理由ですが、木曜日の帰国の便が朝5時台の出発で水曜日にマラガのホテルへ泊まっても慌ただしいだけで、早朝だからタクシーで空港へ向かう必要があります。だから、ホテル代を節約して水曜日の夜に空港へ行き、うたた寝しながら翌朝まで待つことにしました。それと、車があれば途中の景色を楽しめるし、地球の歩き方で調べるとシエラネバダ山脈に白い村(アルプハラ地方)があり、少し寄り道程度で立ち寄ってからマラガへゆっくり向かえるのです。<br /><br />乗り捨て料金が80ユーロしますし、2日間の料金として、ディーゼル満タン返しで300ユーロ以上しますが、最後の一泊のホテル代、空港へのタクシー代等は必要なくなります。しかも、おかげでグラナダからマラガへ移動するだけでなく、少し車で自由に観光できます。実はもう一つ目的があり、たまに欧州ではマニュアル車を運転しておかないと、アメリカと違ってオートマ車だけではありません。「空飛ぶドクター」ツアーで他人を案内するときに備え、マニュアル車に慣れておく必要があります。特に7人乗りなどの大型車はまずマニュアル車しかありません。<br /><br />ちょうどいいので、ゆっくりホテルまで車で戻ります。近くに路上駐車し、フロントで駐車場の手続きをします。結構泊まり客でも24ユーロもしますが、VIPカードでせめて18ユーロになりました。実は、車を動かそうとしてギアがR(ear)、つまりバックへ入らないことに気が付きました。バカ力でギアをRに入れようとしても動きません! 近くを通りかけた男性に声をかけ英語で聞いたら、教えてくれました。下から手を上向きにグリップするタイプのギアチェンジですが、バックに入れるときだけは間にあるノブを持ち上げてからしかギアが入りません。考えたら、運転中に誤ってバックにギアが入らないように安全装置になっているのです。何となく思い出しました。無事に車を動かし、駐車場の入り口に停車し、フロントを呼びエレベーターの入り口を開けてもらいます。車ごと中に入り、ボタンを押すと地下階の駐車場へ車ごと降りていきます。慣れないので不気味です。ドアが開くとそのまま車を前進しエレベーターから出ます。後は普通の駐車場です。日本でもたった一度だけこういう経験があります。<br /><br />また歩いて旧市街へ行きます。駐車場を探したりするのが面倒なのと、繁華街はあまり運転したくないからです。夕食は結局気に入ったCarmelaグループの La Autentica を選びました。大通りから少し離れた2階のベランダ席を選びました。ほとんど屋外です。やっと思い出したので、ノンアルコールビールを注文すると期待通り一皿タパスが付きます。2杯頼んだので2皿来ました。3.3ユーロが安く感じます。確かサン・ミゲールはフィリピンの有名ビールです。そのノンアルコール版がここスペインにありました。また冷スープのガスパチョ7.5ユーロを注文し、トロとアボカドの料理(17ユーロ)を注文しました。もうかなり満腹ですが、最後の夕食で人のを見て食べたかったOxtail stew(23ユーロ)も欲張って注文しました。予想通り、かなり柔らかく煮込んだテール・シチューでした。ただ美味しいけど、少し味が濃すぎる気がしました。さすがに合計54.1ユーロしました。<br /><br />実は、途中からずっと屋外でうるさかったのです。事故があったのか、犯人を追いかけていたのか目の前の道路をパトカーが何台も猛スピードで通過します。途中で道路をしばらく封鎖します。警察官が数人立って交通整理をしています。こうして、グラナダ最後の夜が終わりました。<br /><br /><br />5月17日(水)<br /> 最後のホテル滞在が終わりました。朝食ビュッフェは少しだけ内容を変えました。チェックアウト時に、駐車場代19ユーロとマッサージ付きスパ代52ユーロ(各々、2割引き)で合計93.2ユーロ = 14,327円をクレジットカードで払い、 9時には出発しました。<br /><br />夜にはマラガの空港へ行くのですが、レンタカーで自由に動けるので地球の歩き方で知った Las Alpujarras(アルプハラ地方)へ行きます。いつものように、ヨーロッパ全土対応の Garmin のポータブル・カーナビを持参しているのですが、漠然とこの辺と入れるのが難しいのです。でも、今はスマホのグーグルマップを併用できるので楽です。グーグルマップで調べた適当な住所を入力します。画面はやはりガーミンの方が見やすいので。しかも実は、欧米で何度もレンタカーを借りて初めてカーナビが内蔵されている車なので3つのカーナビがあるようなものです。<br /><br />まずは高速道路本道から近い Lanjaron(ランハロン)へ立ち寄りましたが、どうも白い村にはほど遠く何もなさそうです。それで、もう少し奥まったPampaneira(パンパネイラ)まで行くことにしました。ここは間違いなく近づくと白い街並みが見えました。村の入り口に無料駐車場があります。カトリック両王に敗れたアラブ王国の残党が隠れ住んだという、いわば落人の里がアルプハラ地方らしいです。山沿いに小さな村がいくつもあるようです。観光地らしく、すぐに数件お土産屋が並んでいます。私は下戸で飲めないのですが、友達用に一本赤ワイン(vino tinto、イタリア語と少し違う)を1本 12.3ユーロで買いました。石段をどんどん上って行き、街並みを楽しみ景色を楽しめました。「白い街」という意味ではイタリア南部のオストゥーニなどに数回行ったことがあります。<br /><br />次に、見えている隣村、名前も語尾が似ているCapileira(カピレイラ)へも行きました。ちょうど時間的にお昼なので、まずはレストランへ。El Asador と言う名前のお店でガスパチョとイベリコ豚のロースト(23ユーロ)を食べました。Asador はスペイン語で(肉の)炭焼きです。スペイン全土は知りませんが、今回のアンダルシア地方ではすべて豚肉は有名なイベリコ豚と書いてありました! ドリンクは学習したのでビール(cerveza)を注文しました。 2.6ユーロで高くなく、しかもコロッケとポテトサラダのタパス一皿が付きます。間違えてイタリア語で birra と言いましたが、流石に通じてハイネッケンが来ました。但し、「ノン・アルコオール」でアルコールは0%です。ここスペインは日本と同じで本当に0%です。今までの経験では、ノンアルコールと言ってもイタリア、ドイツ、チェコなどでは0.4~0.5%でした。とにかく、日本のノンアルコールビールより美味しい気がします。<br /><br />食後にゆっくりこの村も石段を上りながら白い街並みと山(緑)の景色を楽しみながらぶらぶら歩きました。時間に余裕があるので急ぐ必要はありません。後はマラガの空港へ行くだけです。途中まで来た道、A-44 という高速を海の方、つまり南下して、A-7に乗り継いで高速を海に沿って西へ行けばマラガまではそんなに時間はかかりません。でも、必ずしも海を見ながら運転できる訳ではありません。だからグーグルマップでコスタ・デル・ソル(つまり、マラガの近く)のアルボラン海が見えるように、いったん高速のA-7 を降りて普通の道を選んで遠回りしてマラガ空港へ行き、レンタカーを返しました。<br /><br />よくあることですが、空港の近くでもレンタカー会社の事務所(駐車場)が分かりにくいことがあります。車社会のアメリカではそんなことはあまりありませんが。一度間違えて空港ターミナルへ入ってしまいました。そして、燃料のディーゼルを満タン返しする必要があります。25.24ユーロでした。アメリカと違ってヨーロッパは日本以上に燃料代が高いです。<br /><br />それでもまだ午後7時過ぎです。明日の朝のルフトハンザ航空便は5時50分発で、分かった時点でチェックインは3時50分からです。だから、わざわざホテルに宿泊して早朝に空港へ来るのを止めたのです。チェックイン後でないので、中には入れず到着口の席がある所を探し時間を潰し、夕食は軽くサラダのみにしました。レストランもほとんどありません。うたた寝しながら夜を明かし、体を休めました。<br /><br /><br />5月18日(木)<br /> スマホの目覚ましで午前3時半に起き、まだ早いかなと思いながらカウンターへ行くとチェックインができました。中に入れましたが、今回はルフトハンザ、スターアライアンスなので私はラウンジが使えません。<br /><br />出発は40分以上遅れ、フランクフルト到着も8時45分よりずいぶん遅れましたが、乗り継ぎ便のキャセイ便は13時45分発なので焦る必要はありません。唯一、毎週月曜日に仕事に行っている訪問診療所のお土産にクッキーを2箱買いました。ドイツの空港なのであまり期待していませんでしたが、シーザーサラダ14.9ユーロがめちゃくちゃ美味しかった。レタスが最近こだわっているローメインレタスで味が濃いのです。日本のレタスはアイスバーグ(氷山)レタスと呼ばれ水っぽいです。ドイツなので美味しいのですが、ノンアルコールビールBeck’sは空港だから高く4.9ユーロもしました。<br /><br />フランクフルト13時45分発の予定のキャセイ便は50分ほど遅れ、香港に着いたのは翌日の午前7時50分でした。<br /><br /><br />5月19日(金)<br /> 香港空港に着いたのは午前7時50分で予定より30分遅れでした。出発は45分遅れでしたが。今度こそと思って、空港内をだいぶ歩いてようやくCathay Pacificのラウンジを見つけました。搭乗券とJALカードで調べてもらえワンワールドグループのラウンジは無事に使えました。これでゆっくり待てます。<br /><br />香港発は午前11時ちょうどの便で、福岡空港着が15時30分です。これは予定通りで午後5時には自宅へ着いたので、帰国後の整理時間がたっぷりあり楽でした。こうして南回りのせいで、いつもの8泊10日でなく、7泊10日の旅が終わりました。でも、ホテルでちゃんと寝たのは6泊で、感覚的には6泊10日の旅でした。<br /><br /><br />私の「空飛ぶドクターツアー」に興味のある方は、2010年の「究極のアメリカ旅行」、2016年の「夢を叶えるアメリカへの旅行(“棺桶リスト”を実現する)」、2017年の「シチリア島「空飛ぶドクター」ツアー」、2017年の「米国テキサス州ダラス 帰国付き添い」などを参照して下さい。グーグル検索などで「空飛ぶドクター」をチェックすれば、私の連絡先なども分かります。<br /><br /><br />

スペイン、アンダルシア地方旅行記

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2023/05/10 - 2023/05/19

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空飛ぶドクター

空飛ぶドクターさん


2018年に年間11回、2019年に年間8回も海外旅行へ行っていた私ですが、もちろん新型コロナウイルスのせいで、この数年間はほとんど国内にいました。結果的にギリギリの時期、2020年2月にニューヨーク市経由で南米のエクアドルへ行ったのがコロナ禍前の最後の旅行でした。もう1か月遅かったら、ニューヨーク市で足止めを食っていた恐れもあります。

それでも、多少の制限はあるもののワクチン3回接種の証明書と日本に帰国直前のPCR検査陰性証明をニューヨーク市の日系旅行会社の検査でもらい米国の高校時代の同窓会に何とか行ったのが、昨年2022年7月です。ですから、そうは言っても丸2年ちょっと海外へ行けてないだけですね。でも、ずいぶん長く感じていました。

今回は、久しぶりの何の制限もない自由な海外旅行に行きました、行けました。ゴールデンウィークの仕事の後、出発しました。4人の子供は独立し、かみさんは17年も前に死別したので独身の私はフリーの医者として働いています。ですから、日本の交通費の高い時期でもある連休や正月は連続で日当直の病院で働き、その後の落ち着いたころを選んで旅行できます。でも、通貨ユーロは150円以上もするし、なんと言ってもフライト代の高騰が痛いです。ロシア上空を飛べないので高くて時間も数時間は余分にかかるのが現在の北回りです。ですから、以前はよく利用していた南回りの路線でしたが、それでも座席指定(窓側)の2万円を足すと往復24万円もしました。キャセイ航空だから香港経由です。しかも2回乗り継ぎで、待ち時間もかなりあるので往復ともに24時間近くかかります。私はあまり苦に思いませんが、うんざりする人も多いようです。


5月10日(水) 
 16時40分福岡空港発の便だからゆっくりです。頻回に福岡空港を利用して便利さを実感している私ですが、意外なことに福岡空港でも反対側にある国際線ターミナルを利用することは滅多にありません。他の人を連れて行くことも多く、北回りでは結局羽田か成田経由が多かったので、福岡空港は国内線ターミナルがほとんどでした。便利な福岡空港とは言え国際線へは地下鉄(国内線駅)から無料のバスで20~30分もかかります。博多駅からの直行のバスもありますが、本数が1時間に2本程度です。

嬉しかったのは、エコノミークラスなのにJALと同じOne Worldグループで空港のラウンジを使えたのでゆったりできました。特に、出発が予定より1時間半も遅れたのでゆったりできたのは助かりました。

乗り継ぎ時間はたっぷりあるので、遅れても全く焦りません。むしろ、香港空港でもラウンジが使え、中華料理などを軽く食べました。

もう1か所の経由地、チューリッヒまでは10時間以上のフライトですから時間はたっぷりあります。ちょうど日本の真夜中なので眠たく、珍しく機内食を拒否、無視して6時間くらいぐっすり眠れました。おかげでスッキリして、映画を2本くらい見ました。


5月11日(木) 
 北回りと違い、すでにチューリッヒ空港へ着く朝には日付が変わっています。ここではラウンジは使えず、お金を払わないと飲み物も買えません。勘違いしてユーロで払おうとしたら拒否され、スイスフランが必要だと思い出しました。実際にはクレジットカードですからどうでもいいのですが。1スイスフランは 153円 程度のようでした。今はほとんどの通貨に対して円安です。スイス航空で目的地のマラガ空港へ到着したのは午後1時ころでした。

今回初めてオンラインで取り込むだけでいいeSIMを購入したのですが、早めにQRコードを読み込もうとしたのが悪かったのか、うまく繋がりません。何度も会社とメールでやりとりしながら夕方までには再発行されたQRコードでしっかりと繋がるようになりました。

後日談ですが、各国の空港に着くたびにどうも勝手に国際ローミングに繋げようとする気配です。そう言えば、昨年アメリカに行った時にソフトバンクはアメリカのスプリントが元子会社だったので、無料で国際ローミングができ便利でした。でも、そのままローミングをオンにしたままだったのがいけなかったのでしょう。オフにする方法もはっきり分からなかったのでどうしようもありません。帰国して2か月後の請求書にしっかりデータ通信料(10日間2.6万円)が加算されていました。実際は数千円のeSIMを使ったのに!

いつものようにマラガ空港からはタクシーなどの贅沢はせずに、列車を使い旧市街まで行きました。可愛いイタリア人の女の子と喋っていたら彼女が先にマラガ・マリア・サンブラーノ駅で降り、次で降りたらちょうど自分のホテルの近くでした。実は行き過ぎたかと心配していました。結果オーライです。

変わった安ホテル、民泊?でチェックインの場所と違い少しだけ歩きます。とにかく、部屋に荷物を置きすぐに観光です。歩いて午後4時ころにはカテドラル(大聖堂)へ。ヨーロッパでは、どこの大きな町にも大聖堂があります。イタリア(語)ではドゥオモと言います。ここマラガの大聖堂も立派で、ステンドグラスが豪華で私の好きなパイプオルガンも大きいのが2か所にあるようです。

高い所には必ず上ります。眺めがいいに決まっているからです。午後5時出発の屋上ツアーに参加しました。期待通り、絶景できれいなコバルトブルーの海が見えます。地中海の一部と思われ、アルボラン海というようです。反対側にはビルのある街中の右横に小高い丘があります。人影が見えます。迷わず、歩いて上ろうと決めます。

もう午後7時頃になっていましたが、夏時間を採用しているこちらの夏はもちろん日が長く暑いです。Alcazaba(アルカサバ)という古代ローマの要塞跡を見学します。でも、すぐ近くに見えるもう少し小高い城Gibralfaro(ヒブラルファロ)へは直接は繋がってなくて、少し遠回りして上って行きます。さすがに足がガクガクになりましたが、ここから見る海、豪華客船、マンションの景色は最高です。今日は2万歩以上歩いています。

高台から降りて旧市街へ戻り、大聖堂前のタベルナ(レストラン)でムール貝を注文し、期待通りの味でした。もう午後8時20分を過ぎていますが、まだあまり暗くないです。問題はナスの料理です。ナスのフリット?味付けが安物のバルサミコ酢(スペインだから、ただのビネガーかも?)に砂糖が入った感じで全く私の味覚には合いません。後で、他のレストランでも同じメニューがあり地元の名物料理かもしれません。砂糖の代わりにハチミツと書いてあるのもありました。いずれにせよ、ナスの甘い味付けは私には好みではありません。

民泊のようなホテルに戻りました。部屋は広過ぎるくらいですが、困ったのはWi-Fiが遅過ぎて使い物にならないことでした。


5月12日(金)
 民泊のようなホテルですから当然朝食は付いていません。外で軽く朝食を食べますが、円安で 6.9 ユーロで 1,100 円近くします。そのまま港の界隈を散策しました。近くの市役所前の海側が公園になっています。昨日見学した大聖堂を外側から見るともなく通過します。

午前10時頃、ピカソの生誕地(マラガとは知りませんでした!)に行きました。入場料3ユーロを払い、中(元はピカソの家の部屋)へ入ると、若いころのピカソのスケッチのような絵も飾っています。ヌードもあり、闘牛の牛の絵もあります。絵だけでなく、彫刻もあることを知りました。

建物を出ると Merced(メルセー)広場があり、私の好きな紫色が鮮やかなジャカランダの木もあります。公園にもなっています。

11時頃にはピカソ美術館へ10ユーロを払って入りました。同じスペインのバルセロナのピカソ美術館にも行ったことがあります。ここにもピカソの絵画だけでなく彫刻もあります。

12時半頃にちょうどいいレストランを見つけました。バル形式で、目の前にある料理を指さして選べるのです。軽く茹でたエビが7ユーロ、イワシのオイル漬けを2つ(2.5x2ユーロ)、名前の分からない貝、生カキ2個で合計24.6ユーロでした。3,800円くらいでしょうか。そのままゆっくり市場を見物しながら電車の駅へ向かいました。

前もって調べていた(今はインターネットで簡単に時刻表を調べられます)16:28発17:35着予定のマラガ発コルドバ行きに乗りました。切符も自動販売機で簡単に買えます。初めてスペインに来た40年前は窓口で切符を買うのに並び、お役所仕事ではかどらず丸半日かかった苦い経験があります。

チェックインしたコルドバのホテルは2泊予定ですが、昨日よりはかなり狭い部屋です。でも、このホテルはWi-Fiがサクサク動くので助かりました。

20時頃夕食へ出かけました。早速facebookのイタリア在住の友達が勧めてくれたアルハンブラ郷土料理2品を注文しました。まずはSalmorejo Cordobes(サルモレホ)というトマト系のスープを。私にはまぁまぁです。同じ冷スープならガスパチョの方がいいかなと思いました。次に、Flamenquin (フラメンキン)を注文しました。カツレツですが、チーズがはさまっています。これも、まぁまぁ程度でした。追加で野菜サラダを頼みました。ドライトマト、フェタチーズなどですが、アメリカのような生のほうれん草は火を通した方が美味しいと思いますが。

今頃になって、明日行く予定のメスキータにも予約が必要と知り、あわてて予約しようと調べました。夜のライトアップもあるようですが、これはすでに売り切れのようで諦めました。でも、肝心の昼間の観光も午前10時に予約しようとしましたが、途中で終わったままでハッキリ予約できたかどうか不明です。

それ以上に慌てたのが、今回のスペイン・アンダルシア地方旅行の最大の目的地であるアルハンブラ宮殿に予約が必要だと今頃気が付いたのです。日程的には日、月、火と3日空けていますが、予約が取れるか? 便利な時代でグーグルマップのアルハンブラ宮殿から正規予約サイトへすぐ移動できます。

ところが、何とすでに5月いっぱいはすでに予約完売です! ガーン! 考えてみれば当然で、もう数日後の3日間です。遅い、遅すぎる! 次に、割高そうなガイド付きの旅行会社のツアー形式の予約も調べました。ところが値段もともかく、こちらでさえ3~5日後ですから、予約で埋まっています。

そこで思いついたのが、公式サイトでちらっと見た、目玉のナスル朝宮殿には入れないがその他の庭園などには入れる10ユーロの安いチケットを5月16日(火)で予約しました。これは時間指定もありません。行けば何とかなるだろうと、いつもの私の楽観的な性格が出ました。一つには、日本でいうダフ屋のような感じで、現地でお金は高くても切符が手に入ったり、現地でツアー会社から声をかけられるなど、朝早くから並んだら何とかなったりという経験があるので、つい、何となく、楽観的になるのです。

まだ夜10時ですが、時差ボケのせいか無性に眠くなりました。前日のマラガのホテルと違い狭いベッドのみの部屋ですが、幸いこういうサイトでの作業をするためのWi-Fiは快適で助かりました。


5月13日(土)
 実は睡眠時無呼吸症候群でCPAP(持続陽圧呼吸療法)の器械も使っているし、歳のせいか早朝覚醒の睡眠障害もあるのですが、昨夜は疲れて睡眠剤も使わなかったせいか午前2時には一度目が覚め、例のごとくうとうとした状態で何とか5時までは寝ました。昨夜10時には寝たので7時間は寝ていることにはなります。

ただ困ったのは、朝食も付かない安ホテルで、しかも今日は土曜日! 心配した通り、通りをぶらぶらしてもまだ朝食をやっている店が開いていません。しばらく無駄に時間を使ってようやくヒラメキました! そうだ、駅に行けば朝早くからやっているはずだ! しかも遠くない。正解でした。さすがに駅では朝からお客さんもたくさんいるし、朝食セットメニューもあります。電光板でいろいろ宣伝しているのを必死で覚え(最低限のスペイン語の知識が役立ちます!)、desayunos todas トースト朝食セット(コーヒー、生オレンジジュース、トーストにオリーブオイルとトマトペースト(地中海風?) 合計5.5ユーロを注文しました。

昨夜の午前10時のつもりの予約に自信がないので、早めにMezquita(メスキータ)へ行きましたが、どうも10時にしか事務所が開かないようです。早速、10時前に並んで昨日の予約を説明したけどやはり入ってないようです。でも、結局すぐに入場できる切符を売ってくれました。シニア料金(いつも、有難いけど複雑な心境)にて10ユーロのみです。ゆっくりとメスキータ内部を見学しました。どこかで見た写真通り、対称的なイスラム風の遠近感たっぷりの写真も撮れました。「円柱の森」とも呼ばれるそうです。大理石とくさび形の赤レンガを交互に組み合わせたアーチが限りなく広がります。

外観もなかなかのもので、モスク風の丸い屋根はキリスト教の教会とは全く違います。糸杉もある緑の木々、ヤシの木などやたくさんのオレンジの木々の緑に囲まれた庭園中庭もいい感じです。ミナレットと呼ばれる尖塔が高くそびえています。

11時半過ぎにメスキータの敷地から外へ出て南を見ると、壮大な景色です。遠くに大地が見え、手前に高い塔があり、その先に凱旋門、そしてローマ橋がグアダルキビル川にかかっています。橋を渡ったところにカラオーラの塔(要塞)が見えます。

ひたすら歩く私は、地図を見てかなりの距離ですがメスキータ周辺の写真を反対側から撮るために隣のサンラファエル橋まで歩き、アルカサル庭園の方まで歩きました。要するに、メスキータの近くまで橋を二つ渡り一周しました。

10年前の地球の歩き方にも掲載されていたレストラン、Casa Pepe de la Juderiaが開く13時まで待って行きました。歩いている途中でたまたま見つけたからです。思ったより高級店でした。サルモレホ14ユーロ、アーティチョークとイベリコ豚の生ハムと白っぽい黄身の目玉焼き料理19ユーロ、炭酸水は4.2ユーロとやはり高いです。合計39.4ユーロと6千円近くもしました。

実はメスキータしか調べてなかったのですが、グアダルキビル川沿いの隣にあるアルカサル王城もアラブ式庭園がありよさそうで、時間もあるので行くことにしました。でも、2か所あるチケット売り場をよく確認もせず並んでいたら、途中で実は私が並んでいたのは何かのショーの行列と気が付き、ちゃんと並び直して14時25分入場のAlcazarのチケットをゲットし、入れました。勘違いでだいぶ時間を無駄にしました。値段はたったの4.91ユーロですが。

中の遺跡はともかく、確かにアラブ式らしい庭園はユニークでした。プールを囲むように庭園があり、左右対称で見ごたえがあります。ただイタリアでは見たこともない糸杉と思われる木々をある程度の高さで真横に切ったりしたいかにも人工的な木々が並んでいて面白いです。やはり、これがイスラムの影響なのでしょうか?分かりませんが。結構楽しめました。

フラメンコにしては割と早い午後8時半からの予約をしています。遅い所は10時頃始まります。それで一度ホテルへ戻って軽く45分ほど昼寝をしました。それから時間もないので近くのレストランで野菜不足を補うために、ちょうど野菜サラダ12ユーロだけを注文しました。インゲンマメ、マッシュルーム、レタス類と豊富で追加したパン1.2ユーロがちょうど合いました。 炭酸水 は2.8 ユーロとまぁまぁの値段でした。最後にCafé americanoを注文しました。1.60ユーロです。日本では薄いだけのアメリカンコーヒーは絶対に注文しない私ですが、イタリアやスペインなどではいわゆるブレンドコーヒーのようなたっぷりのコーヒーを飲みたい時にはこういう表現が大事です。特にイタリアではコーヒー(caffe)とは基本的にエスプレッソのことを指すからです。

8時半からのフラメンコ・タブラオ、El Cardenal へは早目に着き、ワンドリンクを選んでまぁまぁの席へ案内されました。26.36ユーロです。夏時間なのでまだ始まるこの時間の外は明るいです。以前バルセロナやマドリッドで見たことのあるフラメンコです。最初に、スペインらしく真っ赤なドレスの3人の女性が同時に踊ります。続いて、黒づくめの男性もタップの踏み方が激しく圧倒的でした。綺麗な女性とは違います。女性の踊りも情熱的ではありますが。衣装を着替えて、女性一人や、男性と女性のペアーなどいろいろな組み合わせで楽しいです。9時40分頃にはようやく暗くなり始め、終わった10時ちょっと前にはだいぶ暗くなっていました。迫力は満点で満足して歩いてホテルまで帰りました。今日は何と2.6万歩以上歩いていました。この夜は11時半頃に寝ました。


5月14日(日)
 今朝は日曜日ですから、迷わず7時半頃駅へ朝食を食べに行きました。シーザーサラダ、クロワッサン、コーヒーで11.5ユーロでした。正午発のバスでここコルドバからいよいよグラナダへ移動です。まだ時間があるので、髪を洗い部屋でのんびりパソコンでの作業をしました。ただ、困ったことが起こりました。昨晩寝る前にマイクロソフトの指示通り、更新してシャットダウンしただけなのに、何故か今朝からワードが無くなっています。代わりに似たようなソフトに変わっています。

スペインでも意外と時間通り正午に出発し14時45分には目的地グラナダへ着きました。バス料金は17.03ユーロでした。実は、古い2013年版の地球の歩き方で調べたのでバスしかないと思っていたのですが、今は列車もあるようです。ただ、コルドバの駅のようにバスターミナルと隣り合わせでなく、選りによってバスターミナルからはさすがにホテルまで歩くのは無理で、珍しくタクシーに乗りました。まぁ、10ユーロ以下で大した金額ではないのですが。

アルハンブラ宮殿の予約はしていなかった代わりに、余裕をもってここグラナダのホテルは3泊です。そんなに高くなかったのですが、このホテルは今までのマラガ、コルドバと違い朝食ビュッフェ付きで部屋も広く4つ星ホテルのようです。ホテルの名前もSenador、つまり英語でSenator(上院議員、評議員)です。目の前に国際会議場まであります。私の経験上、このホテルはその会議場の参加者を多く期待しているはずです。部屋は4階でしたが、スペインらしく中庭式で四方を取り囲むように各客室があり吹き抜けになっています。

チェックインした後、ダメもとでフロント女性にアルハンブラ宮殿のチケットが売り切れで取れなかったけど、何か方法はないかと尋ねました。すると、意外と前日の真夜中にキャンセルが出てチケットが取れることがあると教えてくれました。やってみるしかありません。

グーグルマップは便利ですが、時々行先の方向が間違っています。そのせいもあり、だいぶ遠回りをしましたが、おかげで近くに地下鉄の駅があることに気が付きました。とにかく目的地の旧市街へたどり着きました。スペインでも2番目に大きいらしいカテドラル(大聖堂)を目指します。でも最初に入ったCapilla realは別で、王室礼拝堂でイサベル女王とフェルナンド2世のお墓でした。外から見ても立派な大聖堂ですが、中もすごいです。イタリアの多くの立派な教会と同じです。ここは特にステンドグラスが充実していました。それと私の大好きなパイプオルガンが2か所にありかなり内装も豪華な教会です。

夕食はホテルでもらった市内地図の裏側に宣伝していた一つを選びました。写真が美味しそうだったのとホテルにも近いので。La Cuchara de Carmela(アイコンカラーが黄色で目立ちます)という名前のレストランです。欧州らしく屋外のテーブルを選べます。今日はドリンクに炭酸水でなくノンアルコールビールもあることに気づき注文しました。レモン風味のアルコール分0%のビールでした。珍しいです。欧州などでは0.4%くらいが多くて美味しいのですが。でも、この0%は美味しかった。しかも、一杯目にはチーズが、二杯目にはコロッケが付くのです。ここで気が付きました! どうもスペインではノンアルコールとは言えアルコールを注文すると、同時にタパス(一皿料理)がおまけで付くのです!お得です。炭酸水、しょせん水と値段もほとんど変わりません。3.3ユーロでした。

スペイン風の野菜炒め12.10ユーロと鍋に入ったスープ料理(ひよこ豆、ほうれん草、ゆで卵)12.60ユーロ、私としては珍しくデザートもたったの2.2ユーロと安かったので注文しました。合計32.85ユーロでした。

ホテルに戻ると午後10時過ぎでしたが、眠くてフロントの女性の言う真夜中まで待てず、インターネットで公式予約してみました。ヤッター! 本当でした。奇跡的に翌日の16時のみ入場可能なナスル朝宮殿の予約が取れました!宮殿のみ30分刻みの時間予約制で、私が火曜日に予約したその他の場所はいつでも入れます。たぶん16時予約の誰かがキャンセルを直前で入れたのでしょう。肝心の宮殿には入れないチケットは10ユーロでしたが、このフルチケットも14か16ユーロ程度で安いものです。しかも、明後日の10ユーロはキャンセルしなくてもいいくらいの値段です。


5月15日(月)
 今回の旅行で初めての朝食ビユッフェでしたが7時半に行きました。オムレツ、数種類のチーズ、果物数種、飲み物ももちろん何でもありです。一番驚いたのがお店ではイタリアでもよく見るオレンジを器械にかけて目の前でしぼる生オレンジジュースですが、何とセルフサービスは初めてです。でも、よく引っかかって詰まることが分かりました。ちょっと押してやればいいだけですが。

ホテルで聞くと昨日偶然見つけた地下鉄駅から電車の駅までたったの4駅で直通です。タクシーではないのでたったの1.8ユーロです。急遽決めたのですが、ここグラナダからはレンタカーでマラガ空港まで乗り捨てで行くことに決めました。その予約に電車の駅へ行きました。1社は車がないと断られ焦りましたが、隣のEnterpriseでは予約できました。

ホテルからよりもこの駅からの方が旧市街の先にあるアルハンブラ宮殿までは近いのです。駅を出てすぐにおばあさんに ”Donde esta l’estacion?” と聞かれ、スペイン語は少し遊びでかじった程度の私ですが聞き取れ、答えは流石に口ではなくジェスチャーで、まっすぐ行って右にとさりげなく教えてあげました。我ながら大したものです! 

旧市街へ歩く途中、グラナダ大学の多くの学部のキャンパスがあることに気が付きました。陽に浴びて歩くのが好きな私ですが、さすがに暑く感じ名門グラナダ大学のキャンパスショップで帽子を8.9ユーロで買いました。世界最古の大学に近いのでは? 1531年(設立?)とキャップには書いています。

カテドラルの少し先へ歩くと丘の上にあるアルハンブラ宮殿が一部見えるのですが、予想通り実際には反対側までずいぶん坂を上りながら歩かないと入り口にたどり着きません。それでもナスル朝宮殿予約時間は16時なのに、11時半過ぎにはアルハンブラ宮殿の敷地内には入りました。

時間はたっぷりあるので、まずはGeneralife(ヘネラリフェ)のみゆっくり散策しました。ナスル朝の夏の別荘らしく、中庭のある大きな庭園で水路や噴水もあり「水の宮殿」とも呼ばれるそうです。ここだけでも全敷地の1/3くらいありそうです。

心配していた食べる所ですが、内部にHotel Americaというのがあり、そこのレストランには誰でも入れます。13時過ぎにそのレストランへ入りました。Carpacio de calabacin(チーズが上に乗ったズッキーニ料理)を注文しましたが、これは非常に美味しかった。13ユーロです。コーラが2.5ユーロでした。

隣の席にふと目をやると、今どき日本では見かけないオッパイ丸出しで堂々と授乳中のお母さん(美人)がいる3世代家族がいます。6人連れです。ご主人から声をかけられました。私の好きなラテン(中南米)かなと思い、どこから来たかと聞くとやはりコロンビアからと言います。正解でした。でも、奥さんもご主人も英語が上手です。スペイン語圏の人は必ずしも英語は得意でありません。

それで、コロンビアの人にしては英語が上手ですねと言ってしまいました! 何とご主人はアメリカ人で大使館勤めらしいです。奥さんはコロンビア人のようですが、英語が上手でした。赤ちゃん以外にもう一人お兄ちゃんがいました。それと、どちらの親か分かりませんが、おじいちゃんとおばあちゃんもいました。食事のついでに結構しばらく楽しく会話をしました。

それで気持ちよく別れてしまい後悔しました。と言うのは、世界75か国を回り、中南米もかなりの国々を訪れた私ですが、コロンビアは残った是非行きたい国の一つなのです! 以前は治安が悪いので止めていました。最近は誰に聞いても治安も問題ないようです。それなのに、いつものように名刺交換して実際に会いに行くチャンスを逃しました。名刺交換を忘れたのです! 大失態です。実際に、コロナ禍前の最後のエクアドル旅行もその数年前にペルーのマチュピチュで知り合った同年代のアメリカ人女性(元ABCのラジオアンカー)の住むクエンカへ行ったのでした。コロンビアは商社マンの言う 3Cの美人国の一つで、残りはチリ、コスタリカです。Columbia, Chile, Costa Rica の3Cです。

14時半頃でまだ16時まで時間があります。まず、Alcazabaアルカサバと呼ばれる軍事要塞をゆっくり回りました。これはそれなりですが、ここからのグラナダ市内の眺めがなかなかのものです。一画にアルバイシンと呼ばれる白壁の家が密集する町並みがあります。

カルロス5世宮殿にも行きましたが、これはただの円形の広場を囲んだ2階建ての建物でした。

最後に見たパルタル庭園は池のあるイスラム的な建物で、ここからはアルカサバからと同じく市内の眺めもいいです。

ちょうど肝心のナスル朝宮殿予約時間16時の15分前くらいには入り口に人も並び始めました。入場後、約1時間かけてゆっくり目玉らしいナスル朝宮殿を見学しました。納得! 確かに素晴らしいです。たくさんの部屋があり、それぞれ特徴があります。壁や天井の装飾が緻密で美しくイスラムの感じが分かります。絵になるのはコマレスの塔で、目の前の池に水鏡に上下対称の建物の写真が映えます。二姉妹の間の天井には蜘蛛の巣が張ったようにも見える鍾乳石飾りが壮観です。ここは広いヘネラリフェのような広い庭園ではなく、ほとんど建物の中なので人数制限をするから予約も取りにくいのでしょう。結果オーライで、前夜予約した私は無事にアルハンブラ宮殿のナスル朝宮殿も見ることができました。でも、さすがに合計5時間以上過ごしたので疲れがどっと出ました。

さすがに少しでも歩く距離を減らすために、赤い30番バスに乗り(たったの1.4ユーロ)旧市街の広場までは楽でした。それから、もう道をしっかり覚えているので歩いてホテルへ戻りました。しばらく部屋で充電、休憩しました。

まだ明るい午後7時過ぎにまた歩いて旧市街へ行き、Casa CastanedaでCorte de abanico Iberico(イベリコ豚料理)16ユーロを食べ、炭酸水2.6ユーロと合計18.6ユーロと私としては軽い食事をしました。サクロモンテ洞窟地区にあるタブラオCueva de la Rocioへはタクシーで行き午後9時に予約しているので20分前には着きました。予約時間は9時ですが、入れ替え制のようでまだ前の時間帯のショーが終わっていないようです。入れ替わってショーが始まったのは9時10分頃でした。予想通り、ここが本物のジプシー、ロマ族の怒りの踊り、フラメンコでした! 狭い洞窟を利用しているので、両側に1列ずつお客さんが並び、その目の前で女性2人が1人ずつ、一度だけ男性が1人で踊ります。コルドバ、バルセロナ、マドリッドで見たショー的な美しいフラメンコとは全く違います。何か民族の「魂の叫び」のようでした。一度は本物を見れてよかったです。ただ、ショーとしては俗化されたフラメンコも美しくて悪くないと個人的には思います。 

1時間ちょっとで終わり、タクシーも拾えないので方向は分かるので、歩きました。おかげでアルハンブラ宮殿の夜景ライトアップが見れました。運よく、途中で一台タクシーが通りかかったので迷わず乗ってホテルまで帰りました。意外と近く、安く9.5ユーロでした。


5月16日(火)
 昨日までで、最大目的のアルハンブラ宮殿も見れたし、元祖フラメンコも見たし、グラナダでの目的は済んだので今日はゆっくりです。7時半頃から地下一階のホテルの朝食ビュッフェです。いつも思うのですが、食べ放題と言っても、各々食べるものは決まっていますね。私自身、昨日と同じようなものを食べました。何気なく他人のを覗くのが好きですが、飲み物とパンばっかりの人もいます。

せっかくホテルにスパがあるので午前10時に開店するのを待ち、10時半からの予約を入れました。フロントでVIPカードを作りました。宿泊客割引が適用されるようです。イタリアを中心に世界中の温泉を楽しんでいる私は常に水着は持参しています。世界では、水着で混浴が常識ですから。

地下2階のうす暗い入浴スペースはまぁまぁでした。打たせ湯、泡風呂、ジェット浴、柑橘類を浮かべた風呂などをぬる湯なのでゆっくり楽しめます。サウナと水風呂ももちろんあります。12時には予約している50分間のオイルマッサージです。マッサージも日本の筋肉をほぐす類は Shiatsu と呼ばれマイナーです。たぶん、日本語の「指圧」から来ていますが、日本語の指圧ではなく、日本の普通の揉む系のマッサージです。海外のほとんどではオイルを体中に塗って、優しくさすってくれるオイルマッサージが主流です。使い捨て用、紙でできたビキニタイプのパンツをはかされます。大体、若い女性がさすってくれるので気持ちいいです。

それからいつものように歩いて旧市街へ。昨日目途をつけていたカテドラルの裏のレストランで観光客用(?)のMenu del diaz(本日の(定食)メニュー)10.5ユーロにコーヒー1.7ユーロの昼食を。一人だと食べにくいパエリャがあるので選びました。ガスパチョ(有名な冷スープ)、デザートのチーズケーキも付いてかなり割安です。でも、パエリャはやはりあのフライパンごと来ないと、何かできそこないの焼き飯のような感じに見え、そのせいか具もシンプルで味もまぁまぁ程度でした。値段を考えれば、こんなものかもしれません。

今日は車は必要ないのですが、明朝手続きをすると出発が遅れるので、少し割高になりますが午後4時頃に予約したレンタカー会社(駅にある)に車を取りに行きました。一通り説明を受けて動かし方をチェックしていると、ラジオの音が出ないことに気が付きました。結局、違う車に変えてくれることになりました。おかげで40~50分待たされましたが、こういうことは計算ずみで、だから早めに手続きをしているのです。でも、明らかに最初の車より格上の車(プジョー)で料金は同じはずです。もちろん、こういう時に備えて念のために国際免許証は持ってきています。

計画を変えてレンタカーにした理由ですが、木曜日の帰国の便が朝5時台の出発で水曜日にマラガのホテルへ泊まっても慌ただしいだけで、早朝だからタクシーで空港へ向かう必要があります。だから、ホテル代を節約して水曜日の夜に空港へ行き、うたた寝しながら翌朝まで待つことにしました。それと、車があれば途中の景色を楽しめるし、地球の歩き方で調べるとシエラネバダ山脈に白い村(アルプハラ地方)があり、少し寄り道程度で立ち寄ってからマラガへゆっくり向かえるのです。

乗り捨て料金が80ユーロしますし、2日間の料金として、ディーゼル満タン返しで300ユーロ以上しますが、最後の一泊のホテル代、空港へのタクシー代等は必要なくなります。しかも、おかげでグラナダからマラガへ移動するだけでなく、少し車で自由に観光できます。実はもう一つ目的があり、たまに欧州ではマニュアル車を運転しておかないと、アメリカと違ってオートマ車だけではありません。「空飛ぶドクター」ツアーで他人を案内するときに備え、マニュアル車に慣れておく必要があります。特に7人乗りなどの大型車はまずマニュアル車しかありません。

ちょうどいいので、ゆっくりホテルまで車で戻ります。近くに路上駐車し、フロントで駐車場の手続きをします。結構泊まり客でも24ユーロもしますが、VIPカードでせめて18ユーロになりました。実は、車を動かそうとしてギアがR(ear)、つまりバックへ入らないことに気が付きました。バカ力でギアをRに入れようとしても動きません! 近くを通りかけた男性に声をかけ英語で聞いたら、教えてくれました。下から手を上向きにグリップするタイプのギアチェンジですが、バックに入れるときだけは間にあるノブを持ち上げてからしかギアが入りません。考えたら、運転中に誤ってバックにギアが入らないように安全装置になっているのです。何となく思い出しました。無事に車を動かし、駐車場の入り口に停車し、フロントを呼びエレベーターの入り口を開けてもらいます。車ごと中に入り、ボタンを押すと地下階の駐車場へ車ごと降りていきます。慣れないので不気味です。ドアが開くとそのまま車を前進しエレベーターから出ます。後は普通の駐車場です。日本でもたった一度だけこういう経験があります。

また歩いて旧市街へ行きます。駐車場を探したりするのが面倒なのと、繁華街はあまり運転したくないからです。夕食は結局気に入ったCarmelaグループの La Autentica を選びました。大通りから少し離れた2階のベランダ席を選びました。ほとんど屋外です。やっと思い出したので、ノンアルコールビールを注文すると期待通り一皿タパスが付きます。2杯頼んだので2皿来ました。3.3ユーロが安く感じます。確かサン・ミゲールはフィリピンの有名ビールです。そのノンアルコール版がここスペインにありました。また冷スープのガスパチョ7.5ユーロを注文し、トロとアボカドの料理(17ユーロ)を注文しました。もうかなり満腹ですが、最後の夕食で人のを見て食べたかったOxtail stew(23ユーロ)も欲張って注文しました。予想通り、かなり柔らかく煮込んだテール・シチューでした。ただ美味しいけど、少し味が濃すぎる気がしました。さすがに合計54.1ユーロしました。

実は、途中からずっと屋外でうるさかったのです。事故があったのか、犯人を追いかけていたのか目の前の道路をパトカーが何台も猛スピードで通過します。途中で道路をしばらく封鎖します。警察官が数人立って交通整理をしています。こうして、グラナダ最後の夜が終わりました。


5月17日(水)
 最後のホテル滞在が終わりました。朝食ビュッフェは少しだけ内容を変えました。チェックアウト時に、駐車場代19ユーロとマッサージ付きスパ代52ユーロ(各々、2割引き)で合計93.2ユーロ = 14,327円をクレジットカードで払い、 9時には出発しました。

夜にはマラガの空港へ行くのですが、レンタカーで自由に動けるので地球の歩き方で知った Las Alpujarras(アルプハラ地方)へ行きます。いつものように、ヨーロッパ全土対応の Garmin のポータブル・カーナビを持参しているのですが、漠然とこの辺と入れるのが難しいのです。でも、今はスマホのグーグルマップを併用できるので楽です。グーグルマップで調べた適当な住所を入力します。画面はやはりガーミンの方が見やすいので。しかも実は、欧米で何度もレンタカーを借りて初めてカーナビが内蔵されている車なので3つのカーナビがあるようなものです。

まずは高速道路本道から近い Lanjaron(ランハロン)へ立ち寄りましたが、どうも白い村にはほど遠く何もなさそうです。それで、もう少し奥まったPampaneira(パンパネイラ)まで行くことにしました。ここは間違いなく近づくと白い街並みが見えました。村の入り口に無料駐車場があります。カトリック両王に敗れたアラブ王国の残党が隠れ住んだという、いわば落人の里がアルプハラ地方らしいです。山沿いに小さな村がいくつもあるようです。観光地らしく、すぐに数件お土産屋が並んでいます。私は下戸で飲めないのですが、友達用に一本赤ワイン(vino tinto、イタリア語と少し違う)を1本 12.3ユーロで買いました。石段をどんどん上って行き、街並みを楽しみ景色を楽しめました。「白い街」という意味ではイタリア南部のオストゥーニなどに数回行ったことがあります。

次に、見えている隣村、名前も語尾が似ているCapileira(カピレイラ)へも行きました。ちょうど時間的にお昼なので、まずはレストランへ。El Asador と言う名前のお店でガスパチョとイベリコ豚のロースト(23ユーロ)を食べました。Asador はスペイン語で(肉の)炭焼きです。スペイン全土は知りませんが、今回のアンダルシア地方ではすべて豚肉は有名なイベリコ豚と書いてありました! ドリンクは学習したのでビール(cerveza)を注文しました。 2.6ユーロで高くなく、しかもコロッケとポテトサラダのタパス一皿が付きます。間違えてイタリア語で birra と言いましたが、流石に通じてハイネッケンが来ました。但し、「ノン・アルコオール」でアルコールは0%です。ここスペインは日本と同じで本当に0%です。今までの経験では、ノンアルコールと言ってもイタリア、ドイツ、チェコなどでは0.4~0.5%でした。とにかく、日本のノンアルコールビールより美味しい気がします。

食後にゆっくりこの村も石段を上りながら白い街並みと山(緑)の景色を楽しみながらぶらぶら歩きました。時間に余裕があるので急ぐ必要はありません。後はマラガの空港へ行くだけです。途中まで来た道、A-44 という高速を海の方、つまり南下して、A-7に乗り継いで高速を海に沿って西へ行けばマラガまではそんなに時間はかかりません。でも、必ずしも海を見ながら運転できる訳ではありません。だからグーグルマップでコスタ・デル・ソル(つまり、マラガの近く)のアルボラン海が見えるように、いったん高速のA-7 を降りて普通の道を選んで遠回りしてマラガ空港へ行き、レンタカーを返しました。

よくあることですが、空港の近くでもレンタカー会社の事務所(駐車場)が分かりにくいことがあります。車社会のアメリカではそんなことはあまりありませんが。一度間違えて空港ターミナルへ入ってしまいました。そして、燃料のディーゼルを満タン返しする必要があります。25.24ユーロでした。アメリカと違ってヨーロッパは日本以上に燃料代が高いです。

それでもまだ午後7時過ぎです。明日の朝のルフトハンザ航空便は5時50分発で、分かった時点でチェックインは3時50分からです。だから、わざわざホテルに宿泊して早朝に空港へ来るのを止めたのです。チェックイン後でないので、中には入れず到着口の席がある所を探し時間を潰し、夕食は軽くサラダのみにしました。レストランもほとんどありません。うたた寝しながら夜を明かし、体を休めました。


5月18日(木)
 スマホの目覚ましで午前3時半に起き、まだ早いかなと思いながらカウンターへ行くとチェックインができました。中に入れましたが、今回はルフトハンザ、スターアライアンスなので私はラウンジが使えません。

出発は40分以上遅れ、フランクフルト到着も8時45分よりずいぶん遅れましたが、乗り継ぎ便のキャセイ便は13時45分発なので焦る必要はありません。唯一、毎週月曜日に仕事に行っている訪問診療所のお土産にクッキーを2箱買いました。ドイツの空港なのであまり期待していませんでしたが、シーザーサラダ14.9ユーロがめちゃくちゃ美味しかった。レタスが最近こだわっているローメインレタスで味が濃いのです。日本のレタスはアイスバーグ(氷山)レタスと呼ばれ水っぽいです。ドイツなので美味しいのですが、ノンアルコールビールBeck’sは空港だから高く4.9ユーロもしました。

フランクフルト13時45分発の予定のキャセイ便は50分ほど遅れ、香港に着いたのは翌日の午前7時50分でした。


5月19日(金)
 香港空港に着いたのは午前7時50分で予定より30分遅れでした。出発は45分遅れでしたが。今度こそと思って、空港内をだいぶ歩いてようやくCathay Pacificのラウンジを見つけました。搭乗券とJALカードで調べてもらえワンワールドグループのラウンジは無事に使えました。これでゆっくり待てます。

香港発は午前11時ちょうどの便で、福岡空港着が15時30分です。これは予定通りで午後5時には自宅へ着いたので、帰国後の整理時間がたっぷりあり楽でした。こうして南回りのせいで、いつもの8泊10日でなく、7泊10日の旅が終わりました。でも、ホテルでちゃんと寝たのは6泊で、感覚的には6泊10日の旅でした。


私の「空飛ぶドクターツアー」に興味のある方は、2010年の「究極のアメリカ旅行」、2016年の「夢を叶えるアメリカへの旅行(“棺桶リスト”を実現する)」、2017年の「シチリア島「空飛ぶドクター」ツアー」、2017年の「米国テキサス州ダラス 帰国付き添い」などを参照して下さい。グーグル検索などで「空飛ぶドクター」をチェックすれば、私の連絡先なども分かります。


旅行の満足度
4.0
観光
4.5
グルメ
4.0
交通
4.5
同行者
一人旅
交通手段
鉄道 高速・路線バス レンタカー タクシー 徒歩
航空会社
キャセイパシフィック航空 ルフトハンザドイツ航空 スイスインターナショナルエアラインズ
旅行の手配内容
個別手配

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  • まぁまぁのキャセイパシフィック航空 機内食

    まぁまぁのキャセイパシフィック航空 機内食

  • 機内からのチューリッヒ

    機内からのチューリッヒ

  • 機内からのマラガ

    機内からのマラガ

  • マラガ大聖堂 正面入り口

    マラガ大聖堂 正面入り口

  • マラガ大聖堂 外観

    イチオシ

    マラガ大聖堂 外観

  • マラガ大聖堂 内部

    マラガ大聖堂 内部

  • マラガ大聖堂 ステンドグラス

    マラガ大聖堂 ステンドグラス

  • マラガ大聖堂 屋上ツアーからの眺め

    マラガ大聖堂 屋上ツアーからの眺め

  • 暖かい所に多い紫色がきれいなジャカランダの木

    暖かい所に多い紫色がきれいなジャカランダの木

  • アルカサバの丘から奥にヒブラルファロ城を臨む

    アルカサバの丘から奥にヒブラルファロ城を臨む

  • 城(高台)からのマラガ湾の絶景

    城(高台)からのマラガ湾の絶景

  • スペインらしく闘牛場も

    スペインらしく闘牛場も

  • マラガにあるピカソ生誕の家

    マラガにあるピカソ生誕の家

  • ピカソ子供時代のデッサン

    ピカソ子供時代のデッサン

  • ピカソ作品、皿

    ピカソ作品、皿

  • マラガのピカソ美術館

    マラガのピカソ美術館

  • ピカソ美術館

    ピカソ美術館

  • ピカソの彫刻

    ピカソの彫刻

  • シーフードの昼食(マラガ)

    イチオシ

    シーフードの昼食(マラガ)

  • マラガの市場<br />海に面していて魚介類が豊富

    マラガの市場
    海に面していて魚介類が豊富

  • マラガ駅<br />近代的

    マラガ駅
    近代的

  • コルドバ<br />郷土料理フラメンキン、カツにチーズ入り

    コルドバ
    郷土料理フラメンキン、カツにチーズ入り

  • コルドバ<br />メスキータの外観

    コルドバ
    メスキータの外観

  • メスキータの尖塔(ミナレット)

    メスキータの尖塔(ミナレット)

  • メスキータ<br />「円柱の森」

    イチオシ

    メスキータ
    「円柱の森」

  • イスラムのメスキータの中に<br />後から作られたキリスト教祭壇

    イスラムのメスキータの中に
    後から作られたキリスト教祭壇

  • ローマ橋からのメスキータ遠景

    ローマ橋からのメスキータ遠景

  • メスキータの裏<br />塔と凱旋門

    メスキータの裏
    塔と凱旋門

  • 冷スープ<br />サルモレホ

    冷スープ
    サルモレホ

  • コルドバ<br />メスキータ周辺にはフラメンコダンサーの衣装の女性たち

    コルドバ
    メスキータ周辺にはフラメンコダンサーの衣装の女性たち

  • コルドバ<br />アルカサル王城遺跡

    コルドバ
    アルカサル王城遺跡

  • アルカサル王城<br />アラブ式庭園

    アルカサル王城
    アラブ式庭園

  • コルドバ<br />フラメンコ

    コルドバ
    フラメンコ

  • コルドバ<br />フラメンコ

    コルドバ
    フラメンコ

  • コルドバの夜景

    コルドバの夜景

  • バスからの風景<br />コルドバ~グラナダ

    バスからの風景
    コルドバ~グラナダ

  • グラナダ・カテドラル(大聖堂)外観

    グラナダ・カテドラル(大聖堂)外観

  • グラナダ大聖堂内部<br />ステンドグラスが豪華

    グラナダ大聖堂内部
    ステンドグラスが豪華

  • グラナダ大聖堂内部

    グラナダ大聖堂内部

  • グラナダ旧市街の中心部<br />周辺を3日間歩き回った!

    グラナダ旧市街の中心部
    周辺を3日間歩き回った!

  • グラナダのレストラン<br />私の好きなイタリア料理に似ている

    グラナダのレストラン
    私の好きなイタリア料理に似ている

  • グラナダのホテル<br />4階からの眺め<br />スペインらしく中庭風

    グラナダのホテル
    4階からの眺め
    スペインらしく中庭風

  • イタリアでは見慣れたオレンジ生ジュース製造機<br />このホテルの朝食ではセルフサービス!

    イチオシ

    イタリアでは見慣れたオレンジ生ジュース製造機
    このホテルの朝食ではセルフサービス!

  • いよいよアルハンブラ宮殿へ!

    いよいよアルハンブラ宮殿へ!

  • アルハンブラ宮殿<br />最初に広大なヘネラリフェ(夏の宮殿、「水の宮殿」)<br />糸杉の造形と思われる

    アルハンブラ宮殿
    最初に広大なヘネラリフェ(夏の宮殿、「水の宮殿」)
    糸杉の造形と思われる

  • アルハンブラ宮殿<br />ヘネラリフェ<br />宮殿

    アルハンブラ宮殿
    ヘネラリフェ
    宮殿

  • アルハンブラ宮殿<br />ヘネラリフェからのナスル朝宮殿遠望

    アルハンブラ宮殿
    ヘネラリフェからのナスル朝宮殿遠望

  • アルハンブラ宮殿<br />アルカサバ(要塞)からのアルバイシン(白壁の家)の眺め

    イチオシ

    アルハンブラ宮殿
    アルカサバ(要塞)からのアルバイシン(白壁の家)の眺め

  • アルハンブラ宮殿<br />カルロス5世宮殿

    アルハンブラ宮殿
    カルロス5世宮殿

  • アルハンブラ宮殿<br />いよいよメインのナスル朝宮殿へ!

    アルハンブラ宮殿
    いよいよメインのナスル朝宮殿へ!

  • アルハンブラ宮殿<br />ナスル朝宮殿<br />噴泉

    アルハンブラ宮殿
    ナスル朝宮殿
    噴泉

  • アルハンブラ宮殿<br />特徴的な窓を介しての街並み

    アルハンブラ宮殿
    特徴的な窓を介しての街並み

  • アルハンブラ宮殿<br />模様とともに字が書いてあるらしい壁

    アルハンブラ宮殿
    模様とともに字が書いてあるらしい壁

  • アルハンブラ宮殿<br />

    イチオシ

    アルハンブラ宮殿

  • アルハンブラ宮殿<br />いかにもイスラムの柱

    アルハンブラ宮殿
    いかにもイスラムの柱

  • アルハンブラ宮殿<br />二姉妹の間<br />天井が蜘蛛の巣状(鍾乳石飾り)

    アルハンブラ宮殿
    二姉妹の間
    天井が蜘蛛の巣状(鍾乳石飾り)

  • アルハンブラ宮殿<br />天井の拡大

    アルハンブラ宮殿
    天井の拡大

  • アルハンブラ宮殿<br />天井の絵

    アルハンブラ宮殿
    天井の絵

  • アルハンブラ宮殿<br />噴水

    アルハンブラ宮殿
    噴水

  • アルハンブラ宮殿<br />特徴的な窓からのグラナダの街並み

    アルハンブラ宮殿
    特徴的な窓からのグラナダの街並み

  • グラナダの街並み

    グラナダの街並み

  • グラナダ<br />イベリコ豚のロースト

    グラナダ
    イベリコ豚のロースト

  • グラナダ<br />洞窟タブラオ、レストラン

    グラナダ
    洞窟タブラオ、レストラン

  • グラナダ<br />洞窟タブラオでのフラメンコ<br />(魂の叫び)

    グラナダ
    洞窟タブラオでのフラメンコ
    (魂の叫び)

  • グラナダ<br />アルハンブラ宮殿の夜景(ライトアップ)

    グラナダ
    アルハンブラ宮殿の夜景(ライトアップ)

  • グラナダ<br />屋根のない2階のレストラン

    グラナダ
    屋根のない2階のレストラン

  • グラナダ<br />夜のライトアップされた市庁舎

    グラナダ
    夜のライトアップされた市庁舎

  • このレンタカー(プジョー)で<br />アルプハラ地方へ<br />シエラネバダ山脈

    このレンタカー(プジョー)で
    アルプハラ地方へ
    シエラネバダ山脈

  • アルプハラ地方<br />パンパネイラ

    アルプハラ地方
    パンパネイラ

  • アルプハラ地方<br />パンパネイラ<br />遠くの白い家々がカピレイラ

    イチオシ

    アルプハラ地方
    パンパネイラ
    遠くの白い家々がカピレイラ

  • アルプハラ地方<br />カピレイラ

    イチオシ

    アルプハラ地方
    カピレイラ

  • アルプハラ地方<br />パンパネイラのレストラン<br />イベリコ豚のロースト

    アルプハラ地方
    パンパネイラのレストラン
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