滋賀どうでしょ！　五箇荘のお雛様、綺麗どころが大集合編

2023/03/16 - 2023/03/16

いつもの日課で４トラ旅行記拝読中、お雛様の素敵な写真を発見。"琵琶湖の雛巡り"の旅行記。そう云やあ、去年も雛巡りの旅行記見たよなぁ。で、来年は行ってみようかと思っていたんだ。すっかり忘れていた。日程を調べてみると既に展示を終了してる地域もあったが、一番興味を惹かれた創作雛の展示は今週末までやってるみたい。今週末か・・・、予定入ってるし、今年も無理かな・・・などと考えていて、ふと気づいた。私、明日の木曜日、有給取らされてんじゃん。昨今の風潮により会社から"休め休めハラスメント"を受けている私。年度末も近くなり休暇取得数が少ないと無理矢理休まされたんじゃん。急だけど滋賀ぐらいなら明日行きゃあいいじゃん。これも"運命"と、急遽滋賀行き決定。ところが、当日乗った電車が事故で途中停車。予定より二時間の遅れ。どうやら私の"運命"は平坦ではないらしい(笑)。

行程:ぷらざ三方よし→弘誓寺(チョークアート)→外村繁邸→中江準五郎邸(創作雛「清湖雛」)→藤井彦四郎邸→ラ・コリーナ

エリア 湖東三山・多賀・東近江(滋賀)

9時半の予定が2時間遅れて11時半に能登川駅に到着。
途中京都駅まで、隣のボックスシートに座っていた3歳ぐらいの男の子がガン泣き。"お母さんが、お母さんが・・・"と連呼しながら泣き叫んでいたのに、この男の子、鉄オタらしく・・・。何回目かの"お母さん"で、隣に走ってきた電車を見て"お母さ"でピタッと泣き止んだ。後は電車に夢中。お兄ちゃんとキャツキャッ言いながら電車を見ていた(笑)。子供は自由だなぁ。

東近江市は近江商人押し。コインロッカーには近江商人家訓。"今日成し得べき事は明日に延ばすばすこと勿れ"。さるお家訓"明日できることは今日やらない"。

能登川駅からバスで五箇荘到着。バスは一時間に２本程度、乗車時間は10分程。

観光案内所にもなっている「ぷらざ三方よし」。道順でも聞こうと思ったら・・・誰も居ない。事務室みたいな所に声を掛ければ誰か出てきてくれたんだろうけど、そこまでするのもな・・・と思い、近江商人バージョンの「飛び出し坊や」の写真だけ撮って退出。

※皆さんご存知「飛び出し坊や」は東近江生まれ。

地図を頼りに「近江商人屋敷」エリアヘ。道の途中に「まちなか雛」。

小さな町ながら立派なお寺や神社が多い。その中の一つ「弘誓寺」。

なぜココに来たかというと(正確には偶然前を通りかかった)、「チョークアート」があったから。

掘割に錦鯉。"こんにちはぁ～!"・・・その挨拶は錦鯉・長谷川のネタ。錦鯉違い。

昔ながらのタバコ屋さん。赤い看板、左から読んだら"コバタ"。

お昼に"赤こんにゃく入り混ぜご飯"と"あんかけうどん"。外村繁邸前の"いっべき"さんで。ここまでの道すがら、他にお店を見かけなかったです・・・。

「近江商人屋敷・外村繁邸」
チケットは、中江準五郎邸・藤井彦四郎邸と共通券で1000円。単館なら400円。

家の前の水路には竹の舟に乗ったお雛様。

「近江商人屋敷」外観。築後約120年。

門横にある「川戸」。水路の水を引いて、ここで洗い物などするらしい。さすが琵琶湖に近い町。琵琶湖の回りの町は水が清くて良いなぁ。

庭にあった「守り陶狸」。抑々、狸の置物は"他を抜く"ということで縁起が良いとされているが、この狸は目もくり抜かれている。ここにも"他抜き"という意味が込められている。近江商人の家訓に因んでいるらしい。

庭にもお雛様。"曲水の宴"を楽しんでいるらしい。

ここから本格的に雛巡り開始。

こちらの係員の方が親切で効率的な回り方など教えて頂く。他にも其々のお家などの謂れなど。観光案内所で聞けなかったことがココで聞けた。

お犬様を連れた官女? 往年の美人女優、山本富士子さんのようなお顔立ち。山本富士子、 誰も知らないだろうな。

こっちは、山田五十鈴さんみたい。昔の女優しか出てこんわ。今の女優さんは綺麗だけど、こういう日本人形の顔立ちをした人が思い浮かばない。目が大きすぎるんだろうな。日本人の顔も変わってきたんだな。

ここの人形は動きがあって面白い。

こちらも楽しそうに投げ扇やってます。

立派な御殿の雛飾り。

「吊るし飾り」もありますよ。

「外村繁邸」を出て「中江準五郎邸」へ。昭和レトロな赤い郵便ポスト、まだ現役なのだろうか。

「近江商人屋敷・中江準五郎邸」

これこれ、この「清湖雛」が見たかった。

滋賀出身の雛匠東之湖市が製作した創作雛「清湖雛」。衣装には近江麻を使用。
琵琶湖をイメージして創作された清湖雛、桜色の衣装を着た10人囃子が表現するのは"梅津大崎の桜"、近江八景の一景・比良の暮雪をテーマにした雛人形等、どれもこれも素敵。

記念すべき「清湖雛」第一号「聖水の舞」。全ての物語はこの人形から始まった。

こちらの人形は近江八景の堅田落雁。
東之湖氏は、下の部分を湖に、上の部分を浮御堂をイメージして、夕日が射し込む湖面に温もりを感じさせる暖色にて創作。両手の形は浮御堂の"浮く"を表現している。

係員の方が一つ一つ作品の説明をしてくださいます。最初は偶々かと思っていましたが、来訪者皆さんに説明されている様子。小さな施設は、こういう気配りがあって嬉しい。

四方の守り神の一人「南の女神」。南の女神は滋賀県の中心地。原点に復帰し、純粋、清楚な気持ちで未来に向かう姿を白無垢の十二単で表現されているそう。その名も"無垢"なり。

「絆雛」
東大震災がきっかけとなり製作されたお雛様。最初に作られた「絆雛」は血と血のつながりを意識し赤い衣装が基調になっている。一作目は通常のお雛様と異なり男女の立ち位置が逆。弱い者を表す女雛に男雛が手を差し伸べた格好となっている。

「絆雛」シリーズより「天音(あまね)」。2018年の作品。
天からの優しい声（春の声）が被災地の方々にみんなが幸せな花が咲きますようにとの思いを込めて制作された。被災地が輝くようにと光沢ある色彩が特徴となっている。

「絆雛」シリーズより2019年作品「天空」の女雛。
天空は神の住まいなどを指すが、被災地の空を見上げれば徐々に復興の明るい青い空が拡がりつつある｢青｣をびわ湖ブルーの衣装に表現。

何て綺麗な顔立ち。見惚れてしまう。3日だけでもでいいから、こんなお顔になってみたい。

近江商人の家、立派なお庭。

咲き始めの梅の花。

中江準五郎邸を後にし藤井彦四郎邸へ。徒歩20分程。結構な距離。途中でリアル飛び出し坊や発見。

この女の子もよく見ました。ここは通学路だからか、飛び出し坊や、飛び出しガール(勝手に命名)の姿を、よく見かけます。

「藤井彦四郎邸」

多分、藤井彦四郎さんの像。奥に見えるのは羊。一瞬、本物の羊かと思ったけど、もちろん彫刻です。彦四郎さんは"スキー毛糸で財を成したので、感謝の気持ちを込めての羊像だと思う。

個人のお家で車寄せのある家って初めて見た気がする。ドラマに出てきそうな立派な表玄関。個人の家と言っても、ここはお客さまをもてなす迎賓館的な役割だったらしい。奥に実際に生活をしていたスペースも見られるが、そちらは質素。

スイスの山小屋をイメージした洋館もあります。こちらにも羊ちゃんの姿が・・・。

玄関入った入口のデコレーション。

広間に並ぶ雛飾り。

広間も立派だけど、このお屋敷の一番の見所は、やっぱりお庭かな。池は琵琶湖を模している。

お庭を一周。

こちらが生活スペース。人が座っているのかと一瞬私をビックリさせた人形は、泥棒避けに実際に使用されていたもの。

帰りは能登川駅までタクシー。こちらのスタッフにタクシーを呼んでもらった。お金はかかるけど一番効率的な方法。外村邸スタッフが提案してくれた。

「近江商人」
中世から近代にかけて活動した近江国（現在の滋賀県）出身の商人。大坂商人、伊勢商人と並ぶ日本三大商人の一つ。通常、近江国外に進出して活動した商人のことを近江商人と言い、活動地域が近江国内に限定される商人は「地商い」と呼ばれて区別されている。

近江商人の哲学、「三方よし」とは・・・。
“三方”とは売り手・買い手・社会全体のこと。売り手の都合だけで商いをするのではなく、買い手が心の底から満足し、さらに商いを通じて地域社会の発展や福利の増進に貢献しなければならない。今流行りのCSRにも通じる理念。

現代の近江商人の代表格「たねやグループ」の本社がある「ラ・コリーナ」。近江八幡駅からバスで10分程。

入口を入ればジブリのような世界。ただのスイーツショップではない。緑に溢れたこの場所で旅の思い出を作る旅行者は少なくない。それが滋賀の観光資源になっている。正に「三方よし」。

この緑の場所は田畑となっており稲や野菜を育てています。実際に作業されている方も居らっしゃいました。

写真で見ると、もっと広い場所のように見えますが、実際はそれ程でもありません。

「ラ・コリーナ」にも飛び出し坊や。向こうからやって来るバスに気をつけて!

店内はこんな感じ。私は「たねや」のメインショップでお土産を購入しましたが、思ったよりスペースに余裕がありませんでした。この日は平日で、それ程お客さんが居なかったのでスムーズに購入できましたが、休日なんかはお客さんでゴッタ返しそう。

パームクーヘンを作っている様子も見学できます。

ラ・コリーナで購入したもの。
一番好きな和菓子「天平もなか」皮がパリパりなの。「さくら」という名のお饅頭も上品なお味で美味しかったです。「たねや」大好き!