2023/03/09 - 2023/03/09
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chiaki-kさん
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3年ぶりに東京へ行く。目的は東京駅ビル内にある東京ステーションギャラリーで開催中の佐伯祐三展なのだが、ついでに近くの新しいビルなどを見てこようと計画する。
表紙の写真は旧東京中央郵便局の跡地に立てられたKITTEビルの屋上に設置されたKITTEガーデンから見た東京駅前風景。重要文化財に指定された赤煉瓦の東京駅と現代的な高層ビル群との対比が面白い構図となっている。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 5.0
- グルメ
- 3.5
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 自家用車 徒歩
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3/09
8:20にマイカーで自宅を出発、上信越道→関越道→外環道を順調に走って10:40に東京郊外のとある駐車場にスティングレーを駐める。その後、地下鉄を乗り継いで11:45東京駅到着。3年ぶりの東京は何事も無かったように快晴で迎えてくれた。 -
北口1Fにある東京ステーションギャラリーへ行くのは初めてだったが、場所が場所だけにすぐ見つかった。平日にも関わらず、なかなかの混雑だったが、ネット予約のおかげか5分ほどで入場できた。
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なお、東京ステーションギャラリーでの佐伯祐三展は4月2日まで。ポスターの画についての解説は、また後で。
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自画像 1923年
佐伯 祐三(さえき ゆうぞう)は、大正・昭和初期の洋画家で、大阪府大阪市出身。寺の次男として生まれ、1918年に東京美術学校(東京芸術大学)に優秀な成績で入学、1923年に卒業する。写真は卒業制作で描いた「自画像」だが、まるで印象派の作品のようで、パリ以降の作品とは画風が異なる。
なお、館内は撮影禁止の為、ここでは絵葉書や図録などから撮影した画を掲載したので、荒い画像に加え一部拡大など、実画とは異なることを、ご了承願いたい。 -
立てる自画像 1924年
展示室に入って最初に目にするのがこの「立てる自画像」。この年、実家の援助などでパリに渡った佐伯は、フォーヴィズムの画家ヴェラマンクに逢い、自信満々で自作品を見せるが「このアカデミックめ!」と罵倒され大ショックを受ける。「立てる自画像」はこの時の心境を表した作品で、佐伯らしい画家が絵筆を持ってフラフラと彷徨っており、顔は無残にも削り取られている。 -
パリ遠望 1924年
まるでセザンヌの風景画を見るような作品。
自分はなにを描けばいいのか迷い続けた時代があった。 -
オーヴェールの教会 1924年
これはゴッホが自殺する前、2ヶ月過ごしたオーヴェール・シュル・オワーズの教会。祐三はゴッホにもあこがれていたようだ。 -
「オーヴェール・シュル・オワーズの教会」 1890年
フィンセント・ファン・ゴッホの描いたオーヴェールの教会はこちら。 -
ついでに、2012年に訪れたオーヴェール・シュル・オワーズの教会。
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レ・ジュ・ド・ノエル 1925年
佐伯はやがて商店など建物を描き始める。 -
広告のある門 1925年
さらに門や壁、広告にも強く引かれるようになる。 -
靴屋(コルドヌリ) 1925年
この靴屋さんは今でも存在するようだ。 -
エッフェル塔の見える通り 1925年
遠くに見えるエッフエル塔よりも手前の壁の方が印象深い。 -
壁 1925年10月
この第一次滞仏時の作品の多くはパリの街頭風景を描いたもので、ヴェラマンクとともにユトリロの影響が明らかである。 -
滞船 1926年
佐伯はパリに長く滞在することを望んでいたが、佐伯の健康を案じた家族らの説得に応じ、1926年にいったん日本へ帰国した。日本で佐伯は船や、街の風景などを描いた。 -
滞船 1926年
暗い色使いの多い佐伯にしては珍しく明るい色の作品。 -
下落合風景 1926年
アトリエのあった新宿区下落合付近を描いた作品。 -
ガス灯と広告 1927年
1927年8月、佐伯は再び渡仏し、まるで命を削るように制作を続けたが、この頃から佐伯の画には線や文字が躍るようになる。 -
ラ・クロッシュ 1927年
まるで線や文字が自分の自画像であるかのようだ。 -
オプセルヴァトワール附近 1927年
この頃にしては珍しく文字の無い作品。左側に並ぶ建物の一室に佐伯のアトリエがあったようだ。 -
広告“ヴェルダン” 1927年
広告塔から文字が飛び出してくるようだ。 -
サン・タンヌ教会 1928年
1928年3月頃より持病の結核が悪化したほか、精神面でも不安定となった。後方に見える建物はサクレクール寺院か? -
郵便配達夫 1928年
最晩期の作品「郵便配達夫」は、ある日、妻の米子が買い物に出ようとして階段入り口ですれ違った白い髭が見事な老郵便配達夫をモデルにしている。佐伯は「病苦も忘れて愉しげに描き上げたという」 -
郵便夫ジョゼフ・ルーラン 1889年4月 (2018年 クレラーミューラー美術館で撮影)
このゴッホの作品に影響されたと思われる。 -
黄色いレストラン 1928年
佐伯はさらに体調を悪くして、自殺未遂を経て、精神病院に入院するが、一切の食事を拒み、同年8月16日、妻が娘(その後死亡)の看病をしていたので妻に看取られることもなく30才という若さで亡くなった。そして、この作品が絶筆となった。 -
ギャラリーを出て駅北口ドーム2Fを一周する。
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1914年から現在に至るまでの東京駅の変遷が展示されていた。
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東京駅の設計者は辰野金吾。
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1914年に完成した東京駅は現在とほぼ同じ。
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WW2で焼失したが早急に復興させる為3F建てを2F建てに変更、ドームも八角屋根に変更された。
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そして2012年に、現在の3F建て、丸屋根の本来の東京駅に復元された。
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駅周辺の変遷模型も展示されていた。これは1914年当時の丸の内。”三菱ケ原”と呼ばれたそうだ。
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1947年の丸の内。八角屋根の駅舎と高さを揃えた丸の内ビル群が特徴。
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そして21世紀の丸の内は高層ビルが立ち並ぶ街へと変貌する。
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北口風景1
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北口風景2 ドームの天井に鳳凰?のような生き物が見える。
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駅前広場及び丸の内風景
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元皇室専用門の前で記念撮影をするグループ、卒業式でもあったのかな。
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KITTEビルに初入場。
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後方のタワーはJPタワー。
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KITTEビル内部は三角形の吹き抜け。
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今日のランチは5Fにあるイタリアンレストラン DA BOCCIANO!
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30分位並んだ後、窓際の席に通され BOCCIANO LUNCH (¥1,550)を注文する。
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前菜8種盛り合わせ
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私はカルボナーラを注文。
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妻はピザ・マルゲリータを注文。なお、本日のドルチェとドリンクは撮り損ねた。
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食後は屋上のKITTEガーデンへ(無料)。
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良いね。
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復元された東京駅がよく見えます。泊まったことは無いが、手前の部分が多分東京ステーションホテル。
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八重洲口にも高層ビルが立ち並ぶ。
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皇居口駅前広場と高層ビル群。
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コロナが落ち着いたので2階建てバスや、はとバスが走っているね。
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そして、ここは鉄っちゃんの聖地でもあります。
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ほらね。
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LASTは表紙写真の再掲ですが、コロナ禍もやっと落ち着きを見せ、首都東京もコロナ前に戻りつつあることを素直に喜びたいと思います。この3年間、コロナと戦い続けた医療関係の皆様、物流を支えた皆様、そして農林水産業、製造業、建設業、サービス業、行政など、様々な方面で我々の命や暮らしを支えていただいた皆様に深く感謝したいと思います。
これで「2023年:東京ステーションギャラリーで薄幸な洋画家と出逢う」は終了です。本日も最後まで旅行記をご覧頂き、ありがとうございました。
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この旅行記へのコメント (2)
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- arfaさん 2023/05/16 23:44:00
- 佐伯祐三
- こんばんは、arfaと申します。
美術好きなのに著名な画家なのに佐伯祐三はまったく見たことがなかったんですが訳が分かりました。どこか暗い世界に引き込まれるような怖さがあるからだと旅行記を読ませていただいて理解することができました。この旅行記のタイトルは私の感じたものを言い当ててるようです。
どうもありがとうございました。
- chiaki-kさん からの返信 2023/05/18 06:02:15
- 宮崎から
- ・
arfaさん、おはようございます。こちらこそ”いいね”を
ありがとうございます。
arfaさんは5月12日に明石海峡大橋に登られたようですが、
私はその3日後に橋の下をフェリーで通過しました。
今は宮崎市内のホテルからレスをしたためております。
何年か前に私の街の美術館で荻須高徳の展示がありましたが
同時代の作家に興味を持ち、コロナも一段落したようなので
久しぶりに東京へ行ってみました。
佐伯祐三の絵画は、まあ一言で言うと”暗い”ですね。
生来の病弱に加え、自信をもってヴェラマンクに見せた画を
否定されたのが、応えたのでしょうね。
パリの街には何回か行きましたが、裏通りなどには、この頃
を思わせるシーンがたくさんあり、出来ればもう一度・・・
と思っているのですが、夢になりそうです。
今日は日南方面をドライブして鹿児島に泊まりますが、お天気
が下り坂なのでちょっと心配ですが、まあ、なんとかなるでしょう。
では、また
chiaki-k
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