2022/11/24 - 2022/11/26
1位(同エリア25件中)
RAINDANCEさん
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アメリカ南部、サウスカロライナ州チャールストン郡の郡庁所在地であるチャールストンを訪れました。州内最大のこの町は、17世紀の後半にイングランド人が入植、その後多民族化と共に港湾都市として発展し、アメリカ独立後はプランテーションの繁栄に伴い綿の輸出、そして奴隷の主要貿易港となったことでも知られます。歴史が浅い国であるアメリカの中でも、古い街並みが残る美しい町です。
★アメリカメディアで国内の行きたい町No.1に何度か選ばれた、ヨーロッパのような趣ある街並みを散策。
★南北戦争の発端となったとされるサムターの戦いが起きたサムター要塞跡へ。
★アメリカ料理のレストランでサンクス・ギビングディナーをいただく。
★レストランやブリュワリーで現地のクラフトビールを味わう。
[いただいた郷土料理/ご当地グルメ]
◎ロースト・ターキー(アメリカ全土、サンクス・ギビングの定番料理)
◎クラフトビール
◎オイスター
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 4.0
- グルメ
- 4.0
- 同行者
- カップル・夫婦
- 一人あたり費用
- 3万円 - 5万円
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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サンクス・ギビングの祝日を利用した連休でチャールストンを訪れました。薄曇りの中、アメリカ南部のとある町から、サウスカロライナ州の歴史ある港町であるチャールストンへ向かいます。
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19世紀のアメリカ南部は綿花が経済を支えていました。今もその名残は残っています。綿花の畑。
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チャールストンに着きました。
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近隣の有料パーキングに車を駐め、まず向かったのはこちらの噴水がある公園。
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「ジョー・ライリー・ウォーターフロント・パーク」。
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アシュレー川とクーパー川が合流する河口にあるウォーターフロントの公園です。
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川を眺めるおじさん。
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こんなカラスっぽいけど色がちょっと違う鳥がたくさん居ました。観光客の食べ物の残りを狙っている様です。潮来メジロさん、この鳥はなんていう種類でしょうか?ムクドリモドキ?
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ブランコです。
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この公園で有名なのはこの「パイナップル・ファウンテン」、公園のシンボルとなっています。歴史的にパイナップルは南アメリカでしか栽培できなかったため、高価で入手が非常に困難だったことから、富とおもてなしの象徴にされたそうです。
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イースト・ベイ通り沿いの「交易所と税関」、1771年の建物で商業取引所、税関、郵便局、市庁舎、軍事本部、博物館...といった用途を辿っています。
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17世紀の終り頃に入植者により町が形成され、その後港湾都市として発展し古い町並みが残ります。
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チャールストンのアイコン的なストリート「レインボー通り」、歴史的な建造物群を改修・保存・塗装してます。
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パステルカラーで彩られた建物。
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17世紀のチャールズ2世の時代、イングランドの植民地としての最初の土地がチャールズタウンでした。
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1670年、イギリス人の群落がアシュレー川の西堤、現在の市街の数マイル北西の地に作られ、その後1680年までに現在の地に移ったのだそうです。壁に囲まれた城塞都市でした。
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いい感じの石畳の道です。
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歴史を感じさせるレンガ造りの邸宅。
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見事な木に覆われた大邸宅。
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貿易で財を成したであろう富豪たちが、こぞって邸宅を建てたと思われます。
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こちらは「ヘイワード・ワシントン邸」。1772年建築のジョージア様式のダブルハウス、サウスカロライナ独立宣言の署名者だったトーマスヘイワードJr.の家だったとのこと。
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ちょうど観光馬車が通り過ぎたのは「ファースト(スコットランド)長老派教会」、1814年に建設された市内で2番目に古い教会とのこと。
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「ナサニエル・ラッセル邸」、1808年建築のに建てられた新古典様式のタウンハウスで、大富豪の商人ナサニエル・ラッセルの邸宅でした。
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「ジョン・コーデス・プリオロー邸」、1808年建築の邸宅で学校にも使われたことがある建物。
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「サウスカロライナ歴史協会」、1822年建築のパラディオ様式で、アメリカ初の耐火構造ビルとのこと。公的記録を火災から守るために耐火構造。
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「セント・マイケルズ・アングリカン教会」、1761年に建てられたチャールストンに現存するもっとも古い教会なのだそうです。アメリカの国定歴史建造物に指定されています。
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これは郵便局。
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まぁとにかく...メジャーかマイナーかは置いておいて、かなり高い確率で説明看板が付いている建物に出会えますので、歴史的な街並みであることは間違いないです。
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こちらも1763年の歴史ある邸宅「ジョン・ルートリッジ・ハウス」。...なんですが、ここB&Bなんです。チャールストンに来る前にここを知ってたら、宿は此処にしたのに…。
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「セント・ジョン・バプテスト教会」、1854年に建てられたカトリックの教会とのこと。
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フレンチクオーター地区にある「フレンチ・ユグノー教会」、1844年建築のゴシックリバイバル様式で、サウスカロライナ州では一番古いの教会のひとつとのこと。ここもアメリカの国定歴史建造物に指定されています。
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ユグノー教会の向かい、馬車越しに「ドック・ストリート劇場」、元のシアターは1740年の大火で焼失し、1809年に現在の建物がホテルとして建てられ、1835年にバルコニーと砂岩の柱が追加されたそうです。
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「セント・フィリップ教会」、1836年(尖塔は1850年)に建てられた漆喰のレンガ造りの教会です。トスカーナ風のペディメント付き柱廊玄関が洗練された歴史遺産として評価され、国家歴史登録財に指定されました。
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「パウダー・マガジン」、1713年築の旧カロライナ州で現存する最古の公共施設とのこと。アメリカ独立戦争では火薬庫として使用された国定歴史建造物です。
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さて、そろそろディナーの時間です。シティ・マーケットの傍にあるレストラン「チャーチ・アンド・ユニオン」へ。口コミ評価が良く、サンクス・ギビングの祝日にも開いていて”サンクス・ギビング・ディナー”があることから事前予約し訪れました。
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ところがここが大混雑。予約していたにも拘らず予定時間を20分ほど過ぎるまで待たされました。やはりサンクス・ギビングに外食は厳しいものがあるのでしょうか。
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まずはシャンパン。
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「ローステッド・バターナッツ・スカッシュ・スープ」。バターナッツかぼちゃのクリーミーなスープ。
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「ローカル・グリーンズ」。野菜サラダ。
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「ターキー・ディナー」。サンクス・ギビングと言えばやはりロースト・ターキー(七面鳥の丸焼き)。
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「プチ・フィレ」。七面鳥が苦手な人にはフィレステーキもあります。
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「チョコレート・ムース・ケーキ」。
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「ピア・フランジパーヌ・ケーキ」。
コースとして、普通に美味しくはありましたが、70ドル(ドリンク除く)に値するメニューかというとちょいと疑問です。 -
この1回の経験で言うと、巷で言われる通りサンクス・ギビングには家でゆっくり美味しいものを食べるのが良さそうです。「US税関」の前を通って駐車場へ、そしてホテルに向かいます。
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この日のホテルは「ホリデイ・イン・エキスプレス&スイーツ・チャールストン・空港エリア(Holiday Inn Express & Suites Charleston Arpt-Conv Ctr Area)」。
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市街中心部から10マイル弱、チャールストン国際空港に近いホテルです。
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スタンダードダブルの客室...だったかな。
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空港近くの郊外だけに部屋は広め。
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設備は割と新しめ。
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バスタブはありませんが個人的には何の問題もなし。水が漏れにくいサッシドアで快適なシャワーでした。
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フィットネスルームもあり。
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この日はこれにて就寝。
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翌朝…ちょっと天気が怪しい。この日は海に出るのでスカッと晴れてほしかったが...。
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天気が崩れないことを祈りつつ、ひとまずは朝食へ。
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ホリデイ・イン・エクスプレスの定番朝食メニュー。
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さすがにちょっと飽きてきたかな…
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...ですが、朝食付きにするとお得だし...
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…外で食べてもそこそこ似たようなメニューになることを考えると、朝食付きがベター…かな。
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チェックアウト後、チャールストンの市街へ。途上で通り過ぎたのは、1881年に建てられた葉巻工場。現在はオフィスやレストランといった多目的施設に変貌。
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まず向かったのは「サムター要塞・ビジター教育センター(Fort Sumter Visitor Education Center)」。ここからサムター要塞へのツアーが出ます。
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車は隣の「サウス・カロライナ水族館」の駐車場(有料)に駐めるのが便利です。(水族館には訪問しませんでした)
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サムター要塞・ビジター教育センターにてツアーチケットを購入し、船の時間までセンター内でサムター要塞の歴史を学びます。
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朝一番の9:30の便です。どうせ乗るならこの朝イチ便がおススメ。理由は後ほど。
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要塞へ向けて出航!
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朝イチですが多くの観光客が乗船。
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「ピンクニー城」の脇を通過。
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出港した港からは4マイル弱、「サムター要塞」が見えてきました。チャールストン港の入口の砂州に造られた砦です。
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要塞に上陸。
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1861年の南北戦争の発端となったとされる「サムター要塞の戦い」で知られている要塞です。
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要塞の壁は5面で、壁の長さは60mほどの小さな要塞。広場の奥には建物。
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建物内には博物館や土産店がありました。要塞のミニチュア。この要塞は1948年にナショナル・モニュメントに指定されたようです。
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建物から広場を見下ろしてみます。
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要塞を取り囲む砲門は、135門もあったとのこと。
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大砲が再現されていました。
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さて、外海側へ向かうと国旗の掲揚が始まっていました(事前にアナウンスがあります)。希望者が国旗を持って...
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...9:30発の朝イチ便でのみ見ることができる国旗掲揚式。なので、朝イチ便は人気なのだそう。
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南北戦争後に要塞は荒廃し廃墟となりましたが、燈台に使われた後に米陸軍が軍施設として復旧し、第一次世界大戦中に砲台とライフル、第二次世界大戦では対空砲が設置されたとのこと。
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沖合をイルカの群れが泳いでいました。(画像は1頭しかキャッチしてませんが群れでした)
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本土へ戻る時間です。
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飛んでいるのはペリカン。奥に見えるのは「アーサー・ラベネル・ジュニア橋」。
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チャールストンの対岸、パトリオット・ポイントに浮かぶのは「空母ヨークタウン」、こちらは翌日に訪れる予定。
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チャールストン市街へ戻り、市街の北側の街並み観光です。自治区の家、19世紀の半ばに建てられたものらしい。
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「エマニュエル・アフリカン・メソジスト監督教会」、1891年に着工したゴシック・リバイバル様式の教会とのこと。アメリカ初の黒人教会となったこの教会で、2015年に21歳の白人が銃を乱射し9名の黒人が犠牲となりました。この犯人は白人至上主義者であり、日本を含む東アジアの単一民族の国を排他的とみなして尊敬していました。何だかいやな気持ちになります。
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こちらは「ジョセフ・マニゴールトの家」、1790 年に建てられたフェデレーション様式で、国定歴史建造物に指定されています。外観のみ。
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続いては「チャールストン博物館」へ。
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クジラの骨格がお出迎え。解説板によると、チャールストン近郊の海岸に揚がったクジラの模様。
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海と川に面する古くからの港町。
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アメリカ南部の例にもれず綿花のプランテーションも盛んでした。
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そして南北戦争。
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戦争で使用されたと思しき武器。アメリカ南部で訪れる歴史や軍事の博物館では、どこも銃や剣、砲弾などの遺物が大量に展示されています。それだけ南北戦争が大きな戦争だった(戦死者は第二次大戦のアメリカ人犠牲者より多い)のと、アメリカが軍事力の国であることを示しているように思います。
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1920年代にアフリカン・アメリカンの文化から生まれたダンスが”チャールストン”。...の展示があるのかと思ったらありませんでした。タイトルからチャールストンの紹介を期待した方、すみません...。
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こちらは一転して自然史ギャラリー。世界最大の鳥だったペラゴルニスや長さ5.5mのワニの骨格、絶滅した長さ12mのサメである巨大なメガロドンの顎の骨などが展示されていました。
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そしてなぜか古代エジプト風の展示物。”アーリーデイズ”と書かれていますが、ここチャールストン博物館は1733年に設立されたアメリカで一番古い博物館なのだそう。そして、19世紀のコレクションとしてエジプトのミイラやファラオ王の像などが展示されたそうです。
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入場料は12ドルでした。博物館の横に、南北戦争で南軍が1864年に造った戦闘潜水艦であるH.L.ハンリーの実物大のレプリカが鎮座していました。
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そして博物館の隣に「チャールストン・ビジター・センター(Charleston Visitor Center)」がありましたのでついでに立ち寄り。
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大きくてきれいなビジターセンターでした。チャールストン訪問時は最初にここにきて情報をゲットするのが良いかもしれません。
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街歩きの継続です。「エイケン・レット・ハウス(Aiken-Rhett House Museum)」、元々は個人の家として建てられ、1820年に地元の商人が所有したのち、1858年にウィリアム・エイケン知事が購入した、アメリカ南部を象徴する様式の邸宅。内部も豪華らしいですが外観のみ。
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「チャールストン・シティ・マーケット」にやってきました。1790年代に設立されたという歴史ある市場です。
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前日に来た時は店はほどんど出てなく静かでしたが、この日は賑やかに営業中。細長いアーケードは300m以上はあるでしょうか、様々なものが売られています。お土産を買うには絶好の場所です。
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長い歴史の中で火事や竜巻やハリケーンなどで被害を受けたのち、1989年に修復されたのが現在のマーケットということらしい。
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さて、ここで軽くランチ休憩。マーケットから南西に300mほど歩いたキング通り沿いにある「167・ロー・オイスター・バー(167 Raw Oyster Bar)」へ。
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人気店なので少し待ってから入店。
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まずはクラフトビール。名前は忘れましたが、ラガーとペールエールをオーダー。
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「オーブン・ローステッド・オイスターズ」、「ツナ・タタキ」、「ボンバ・ポテト」をつまみながら。お店の看板メニューはその名の通り生牡蠣なのですが、残念ながら生は昔あたって以来食べられず…。
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ランチの後は「旧奴隷市場博物館」へ。建物だけでなく石畳の道も歴史を感じさせます。
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ここは、トーマス・ライアン市会議員が造った奴隷市場で、プランテーション農家など裕福な白人が黒人労働者を求めて訪れる奴隷ショールームだったそうです。
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奴隷の価格表や、従順に働かせるための体罰など、生々しい奴隷ビジネスの歴史が記されていました。ここが、奴隷貿易港として栄えたチャールストンの負の遺産の象徴といえそうです。
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今回のチャールストン観光はここまで。ホテルへ戻り、すぐ横にある「ラスティ・ブル醸造所(Rusty Bull Brewing Co.)」のノース・チャールストン店へ。
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ホテルを予約した後に、隣にクラフトビールのブリューワーがあることに気づきました。
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これはラッキーとばかりに、心おきなく飲みます。まずは「Livin' Easy」というラガービールと、「Belly Itcher」というブロンドエールをチョイス。
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次に、「Railyard」というブラウンエールと、「Dance Naked」というシトラスIPA。
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つまみにフライドポテト。もう最高です。
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記念に店のキャップを購入。アメリカではこのように人気の飲食店がグッズを出しているところが多いです。
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醸造エリアを少し見学。
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ブリューワーに併設されている「斧投げ(Axe Throwing)」バー。
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文字通り斧を投げる遊びです。ダーツが斧になったようなものですね。10数年前にカナダで始まり、ここ数年アメリカで人気が出てきているらしい。でも、酒飲みながらコレやるっていうのはちょっと怖い気がしますね。
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思う存分、クラフトビールを楽しんでブリューワーをあとにします。
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翌朝...
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ホリデイ・インの朝食をたいらげ...
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...チェックアウト。チャールストンをあとにします。
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アメリカの行きたい旅行先で常に上位に選ばれるチャールストン...今回訪問してみてその理由がわかったような気がします。その美しさの裏側に奴隷貿易港という負の側面を持ち、欧州などに比べ歴史が浅いこの国において、色んな文化の融合で深い成立ちを感じることができる数少ない町です。
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この旅行記へのコメント (2)
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- セベさん 2023/04/12 21:14:42
- チャールストン・サバンナは行ってみたいところです。情報ありがとうございます。
- RAINDANCEさん セベ(田代)です。チャールストンいいですね。行ってみたいところですがアトランタから10時間弱でしょうか。ちょっと遠いですねぇ。南北戦争のサムター要塞ツアーというのも興味深いです。そして旧奴隷市場ですか。以前英国リバプールで偶然奴隷博物館(International Slavery Museum)を見学したことがありますが奴隷の三角貿易というのを知りました。到着地はここだったんですね。
- RAINDANCEさん からの返信 2023/04/19 10:30:52
- Re: チャールストン・サバンナは行ってみたいところです。情報ありがとうございます。
- セベさん
はい、チャールストン、サヴァンナ、そしていずれ旅行記をアップする予定のゴールデンアイルズなど、GAやSCの海沿いの町も良いです。ちなみに、アトランタ空港からチャールストンまでは10時間はかからず、5時間くらいで行けますよ。
RAINDANCE
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