2022/10/20 - 2022/10/23
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ブリッヂ・トレック(橋梁旅行)さん
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関山街道から山形県に入り、最上川を下って酒田へ。そして日本海沿いに南下して村上から荒川水系を上って、また最上川水系に戻ってきました。長井から長崎まで最上川を下り、その後は奥羽本線に沿って南下し、レンタカーを借りた福島へ戻ります。後半は阿武隈川水系になりますが、こちらも素敵な橋が目白押しでした。
◆最上川水系の橋梁等を巡る旅◆その1 はこちら⇒https://4travel.jp/travelogue/11792580
◆米坂線(荒川水系)の橋梁等を巡る旅◆ はこちら⇒https://4travel.jp/travelogue/11794080
◆名取川水系の橋梁等を巡る旅◆ はこちら⇒https://4travel.jp/travelogue/11789477
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 5万円 - 10万円
- 交通手段
- レンタカー 徒歩
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米坂線【小白川橋梁】
1931年(昭和6年)開通、上路プレートガーダー橋
今年8月の豪雨に伴う増水により1連が流失、1連が落橋しました。 -
被災から2ヶ月経ち、道路橋は10月末から仮橋が供用されていますが、こちらは倒れたり流された橋桁を撤去したのみ。橋台付近の護岸工事の完了を待っているのかと思っていましたが、どうやらJR東としては3セク化も含め費用負担を求めたい意向のようです・・・「只見線方式」による赤字路線の存続、或いは切り捨てが狙いでしょうか。
ここから最上川を下流へ下って行きます。 -
山形鉄道フラワー長井線【最上川橋梁】
1923年(大正12年)開通、下路ダブルワーレントラス橋+上路プレートガーダー橋
トラスは英国Patent Shaft & Axletree製の12パネル200ftトラスを9パネル150ftに短縮改造し、移設したもの。
【土木学会選奨土木遺産】 -
緩んだアイバーを切断短縮して補修した跡が見えました。
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【五百川橋】(いもがわ)
1927年(昭和2年)竣工、下路ポニーワーレントラス橋他
日本橋梁の大正15年(1926年)製造の銘板も残っていました。昭和元年だと希少だったのですが… -
【明鏡橋】
1937年(昭和12年)竣工、RC開腹アーチ橋
アーチも垂直材も3列並び、垂直材上端がアーケード状の素敵なアーチ橋。
【土木学会選奨土木遺産】 -
隣には木橋の橋脚跡や石積みの橋脚基部等、旧橋の痕跡が残っていました。費用の全てを地元で負担し架設された初代の橋からこの旧橋ができるまで、洪水の度に流失・架替を繰り返していたそうで、この橋にかけた地元の熱意が伝わってきます。
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【最上橋】
1940年(昭和15年)竣工、RC開腹アーチ橋
最上川に架かる美しい3連アーチ。橋脚の真上にはバルコニーも。
【土木学会選奨土木遺産】 -
江戸時代には米沢と酒田を結ぶ最上川舟運の中継地点として栄え、桜町渡船場付近にあった米沢舟屋敷から上流側は船着き場だったそうです。明治期には木橋が架けられますが、洪水の度に架替られていました。昭和初期には度重なる冷害等で東北全体が疲弊していましたが、この惨状を救うべく東北振興事業が実施される事になり、この橋もRC造の橋に架替られ、左沢と長崎町を結ぶ左沢街道は左沢線と並ぶ重要な交通路に。2003年(平成15年)には上流側に新橋が架設されて国道の役目を終え、今はひっそりとしています。
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左沢線【最上川橋梁】
1921年(大正10年)開通、下路プラットトラス橋+下路ダブルワーレントラス橋
山形方3連は増連の為、筑豊本線遠賀川旧上り線からの転用との事。以前観てきた大糸線高瀬川橋梁のトラスと同じですね。
【土木学会選奨土木遺産】 -
左沢方5連は200ftトラスを150ftに短縮改造し移設。長井線の最上川橋梁と全く同じパターンです。両者共東海道線木曽川橋梁からの移設とも言われ、移設先が同じ山形の最上川で両方とも電化されずに残っているというのも中々珍しいですね。車両の大きさに比べ、トラスが如何にギリギリの大きさか分かるかと思います。
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こちらは英国Patent Shaft & Axletree社の銘板も見えました。
厚塗りで判読しづらいですが、1886年の製造と思われ、国内最古の現役鉄道橋とも言われています。 -
左沢線【須川橋梁】
1921年(大正10年)開通、2003年(平成15年)架替、PRC斜版橋他
架替前は河道の約半分が盛土で洪水流下能力上のネックになっていましたが、建設省の河川改修事業として架替。同じ斜版橋の東北本線名取川橋梁と全じ状況です。
斜版橋はスパンに長短があり、長スパンには軽量コンクリートを使用してバランスを取っています。 -
【五春橋】
2003年(平成15年)竣工、上路トラス橋
ドーム構造物等で使われる鋼管パイプを組み合わせた鮮やかな橋。鋼管のパイプを鋼球のネジ孔に接続して組広げ、4径間連続トラスを構成しています。 -
イチオシ
垂直材は1本もなく、横断面を橋脚部の末広がりから上に広がる形状に徐々に変化させ、塗装も5色を塗り分けてグラデーションに仕上げているのが面白い所。車道橋にも採用されると良いですね。
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【桜田橋】
2000年(平成12年)竣工、単径間斜張橋
バックステイケーブルのない斜張橋。 -
上空に送電線がある為、主塔の高さを抑え、ケーブル定着部は桁上面のピン定着とし、桁下高を確保。ケーブルは現場の施工条件と工程短縮の必要性を考慮して、セミプレファブケーブルを採用する等、いろんな工夫がなされています。川岸の桜の咲く頃にも観てみたいですね。
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【龍王橋】
1935年(昭和10年)竣工、RC開腹アーチ橋
垂直材上端が半円アーケードの素敵な2連アーチなのですが、全然見えませんでした。下流側からアプローチした方がよさそうです。 -
【吉田橋】
1880年(明治13年)竣工、石積アーチ橋
山形県の初代県令(現在の県知事)三島通庸氏が整備した羽州街道の橋。
江戸時代の羽州街道は奥州街道と並ぶ東北地方の大動脈でしたが、最上川の舟運が盛んだった事もあり、道路の状況は劣悪だったようです。明治に入ると県令に就いた三島通庸氏は道路整備に力を入れ、刈安新道や関山街道・小国新道等と共に羽州街道も整備。堅磐橋や新橋と共にこの橋も架設されました。
【土木学会選奨土木遺産】 -
高欄は段違いに横長の穴が開けられ、一見自然石を使ったようにしか見えない親柱は奇岩を模して仕上げたそうです。石橋の架設等に三島氏の故郷薩摩から技術者を招聘し技術移転を図ったそうですが、この橋は「置賜石工三人衆」にも数えられる地元の名工、吉田善之助氏を中心に架設され、橋名の由来にもなっています。
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奥羽本線【羽州街道架道橋】
1901年(明治34年)開通、レンガ積みアーチ橋
6層巻のアーチ環。坑門には石材も併用され、道に沿ってアールを描いた袖壁も素敵です。 -
羽州街道も三島通庸氏により整備された街道。北へ続く坂道は「鳥上坂」と呼ばれ、三島氏自らも作業に加わり、鋤や鍬を手に取って整備されたとの逸話も残っているそうです。もう少し北には国道整備の際の『國道五號線 鳥上坂 昭和十年七月竣功』と記された銘板が残っているようです
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【防雪林】
林幅は38m程度、約20間です。杉の単一樹種から複数樹種への転換を進めているようです。天王川橋梁北の置賜2号林は1918年(大正7年)に新設。こちらも同時期の物でしょうか。 -
イチオシ
【十綱橋】
1915年(大正4年)竣工、上路ブレーストリブアーチ橋。
かつて川岸の柳の木に十条の藤の綱を張り、そこに横木を結んで橋とした事から現在の橋名に。
【土木学会選奨土木遺産】【登録有形文化財】 -
1967年(昭和42年)の大規模補修の際にはアーチ部材が補強され、I 断面から箱型断面に。
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【西根堰】
西根下堰1618年(元和4年)西根上堰1632年(寛永9年)竣工
江戸時代に造られた農業用水路。隧道になっている部分もあるそうです。
【土木学会選奨土木遺産】 -
【波来湯】(はこゆ)
2011年(平成23年)改築
延暦年間(782~806年)に開湯したと言われる共同浴場。波来湯 温泉
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【鯖湖湯】
1993年(平成5年)建替
1689年(元禄2年)に松尾芭蕉が湯に浸かったと言われる飯坂最古の湯。改築に際し明治22年に建てられた建替前の姿を再現したそうです。鯖湖湯 温泉
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イチオシ
【松齢橋】
1925年(大正14年)竣工、下路ボーストリングトラス橋他
また露出補正が大幅+で写真を撮ってしまいました。しばらく変な写真が続きますがご容赦ください… -
福島市の上水道整備計画を作成した中島鋭治氏の推薦により、金井彦三郎氏が設計。上水道整備に伴って架設された為、横桁に水道管添架用の大きな穴が当初から空いています。
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照明は金属類供出により失われましたが、現在の復元された物も中々素敵です。
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【C57 46】
1938年(昭和13年)川崎車両製造
左シリンダーカバー下部が腐食して大穴が空いています。周囲にフェンスがあって撮影しにくいのが残念な所。 -
【旧伊達橋】
1921年(大正10年)竣工、1979年(昭和54年)改修、ポニーワーレントラス橋+ワーレントラス橋他 -
イチオシ
明治期の鉄道標準トラスだった100ftポニートラスを道路鉄道併用橋に転用。
第4径間はトラス4連を使って、径間・桁高を2倍に改造! -
斜材中央や、上弦材旧格点に改造の名残が観られます。アイバー間には棒鋼も追加!
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【伊達橋】
1967年(昭和42年)竣工、下路ワーレントラス橋 -
2022年3月の福島県沖地震で破損、左岸側の伸縮装置を破壊してめり込んでいました。
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トラス全体も変形しており、架替の計画とのこと。
中々こういう破損後、補修・架替前の現場には巡り会えません。 -
福島電気鉄道【1116号】
1953年日本車輌製造
飯坂東線は福島駅から川俣や梁川、飯坂温泉東の湯野町等を結んでいた路線。旧伊達橋も渡っていました。 -
イチオシ
【丸森橋】
1929年(昭和4年)竣工、下路プラットトラス橋+下路プレートガーダー橋
阿武隈川に架かる曲弦のプラットトラス。
【土木学会選奨土木遺産】 -
独特な対傾構が目を引きます。
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側径間のプレートガーダーや下部が欠円アーチの橋脚も素敵!
製作は櫻田機械製造所。 -
【丸森大橋】
2012年(平成24年)竣工、3径間連続ブレーストリブタイドアーチ橋他
丸森橋の下流に架設されたバランストアーチ橋。 -
常磐線【中泉江架道橋】
1897年(明治30年)開通、上路プレートガーダー橋 -
旧橋のレンガ積み橋台が残存していました。
新しい橋桁は径間長が大幅に長くなっていますが、旧橋台が残置されて道路拡幅もなされず、桁下高も低くなり何の為の架替なのかよく判りません。 -
常磐線【阿武隈川橋梁】
1897年(明治30年)開通、1938年(昭和13年)トラス架替、下路ワーレントラス橋他
旧トラスは英国ハンディサイド社製のプラットトラスでしたが、設計荷重が小さく65km/hの速度制限もかけていたため、架替。同時にレールレベルを約1.2m扛上し、計画高水位に対応しています。 -
旧トラスは大糸線穂高川橋梁に1連が移設され、現用されています。左沢線最上川橋梁といい、大糸線と縁のある地域ですね。
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今回の南東北の一連の旅は以上です。
トレッスル橋脚の第二広瀬川橋梁やフィンク補強の界川橋梁、鋳鉄橋脚の砂越駅跨線橋にシュヴェードラートラスの第四荒川橋梁等の特徴的な古橋、岩田洞橋・旧下杉橋等の廃橋や旧伊達橋・松齢橋も土木遺産級でしたし、2つの最上川橋梁や三島県令の吉田橋、最上橋・十綱橋・丸森橋等の土木遺産の橋も圧巻でした。 -
PC斜版橋やPRCランガー橋、ダクタルを用いた箱桁橋等の新技術の橋や、柱の中に柱を仕込んだ大石田大橋も面白い橋でした。
山形県を縦断する最上川の水運の面影や、竜巻や吹雪・雪崩・冷害等の影響もこの地域独特のもので、興味深かったです。運休している米坂線や陸羽西線にも乗って車窓を楽しみたいですね。
トータル 橋20、旧車2、建築2、他2 を巡る旅でした。
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