2022/08/08 - 2022/08/18
9位(同エリア14件中)
PuellaApuliaeさん
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マレンマ地方の海に近い地域を訪問した後は少し内陸へ。凝灰岩の丘の上に小さな村が点在しています。隣り合ったピティリアーノ、ソヴァーナ、ソラーノの三つの村に行きました。隣のウンブリア州オルヴィエートやラツィオ州チヴィタ・バーニョレージョなどと同様の地質と書けばイメージが浮かぶでしょうか。イタリアにはこの手の集落が多いのですが、それぞれ個性的で飽きません。困るのは交通手段が少なくて行きにくいことです。
タイトル写真はピティリアーノの路地です。ピティリアーノ、ソヴァーナと旅行記その1のスヴェレートは「最も美しい村」登録です(でもこれ、実は過疎の村救済策なのよね)。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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マレンマ地方内陸の凝灰岩でできた丘上都市というと、絶対ここは外せない定番、ピティリアーノです。初めて行ったのはもう20年近く前なので記憶が薄れています。
8月はバスが大幅減便で行きにくいので、この日も専用車を予約して行きました。本来は公共交通機関利用派なのですが、やむを得ません。
まずは谷を挟んだ向かい合う丘から一枚。フォトスポットのようで、車を止めて写真を撮っている人が多かったです。 -
市内に入る手前の展望台から撮りました。
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市の門です。ここに到着する前に曲がりくねった道を登ってくるのですが、カーブを曲がりきると目の前に突然この村の全容が見えてきます。ある方はこのわくわく感がたまらないと書いておられましたが、まさにその通りです。
既視感があるので思い出して見ると、カラブリアのサンタ・セヴェリーナも同じ感じでした(カラブリア旅行記ご覧下さい)。ああ、シチリアのエンナもそうだったかも知れません。
名門貴族オルシーニ家領だったので、あちこちに家紋がありますし、家門の象徴である熊(オルソ)の彫刻も広場などに見られます。 -
村の中の路地です。がっしりした石造りの建物ばかりです。メインの通りはお土産物の店が多いのですが、コロナ以前と比べると、中国製のガラクタ土産店がなくなって、地元のアーティストが手作りの小物を売っている店が大半になっています(各地共通に言える現象と思います)。
ここはかつて「小さなエルサレム」と呼ばれていました。オルシーニ家がユダヤ人を保護して彼らの居住区を村の一角に設けていたからです。彼らは主に染物業に従事していたそうです。シナゴーグが博物館になっていました(残念ながら内部撮影禁止)。 -
急な坂や階段が多いところです。お年寄りには住みにくいと思います。明らかに人が住んでいない家も多く見かけられました。きれいなところなのですが・・でも住みたいかと聞かれると、返答に困ります。政府の過疎村振興策として、各地の村で年に一度のキャンペーンで不動産を1ユーロで購入できる期間があるそうです(EU市民のみ)。しかし後の維持費はすべて購入者持ちだし、美観維持のルールがイタリアは非常に厳しくて罰則付きなので、購入した後が大変だと聞きました。
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通りがかった建物の中がきれいだったので撮りました。紋章がいくつも描かれているので貴族の館だったのでしょう。
中心広場の写真を撮ったつもりだったのに、ないので取り忘れたみたい。広場の店でパンツァネッラ(夏のトスカーナの定番)を食べてピティリアーノDOC白を飲みました。 -
この村の建物の特徴は、一階は家畜を飼う小屋として使われ、二階が人間の居住スペースとなっていたことだそうです。現代人から見ると不潔な習慣ですが、いざというときは籠城できて食料にも困らなかったでしょう。
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ピティリアーノに行ったら次はソヴァーナに行かないと、というわけで、ソヴァーナの中心、パラッツォ・コムナーレ前の広場です。小さな村ですがこぎれいで上品です。ここなら住んでみたいです。
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大聖堂に向かう通りです。この村もアーティストが手作り小物を売る店がいくつもありました。絵心があれば私も絵でも描いてみたいです。
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大聖堂にすぐ到着。中心ではなくなぜか町はずれにあります。外見はどっしりして特に魅力的に見えませんが、中に入ると・・。
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ソヴァーナの大聖堂内部です。12世紀のロマネスク様式なので、かなり私の好みです。明り取りの窓が余りないせいか、昼間でもかなり暗く、照明がつけてありました。
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同じく大聖堂内部。
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ヘタクソな写真ですが、柱頭の装飾が見えるでしょうか。いくつか中世のものが残っています。
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高い位置にあるので見えにくく、何の造形かははっきりわかりませんでした。人面は見えるのですが。
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後ろから見た大聖堂。かなり無骨です。
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パラッツォ・コムナーレのそばにあるサンタ・マリア・マッジョーレ教会です。こちらはロマネスクとゴシックの過渡期の建築だそうです。
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この教会も簡素ですが、中世当時の絵画が残っています。
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フレスコ画、16世紀のものだそうです。
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これも同じく16世紀のフレスコ画です。作者不明。
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逆方向からみた政庁前の広場です。道の名前がプレトリオ通りなので、恐らくもともとはプレトリオ宮殿だったのでしょう。
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アルトブランデスカ城砦(グーグルマップには「岩山」とありますが誤訳です)
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ソヴァーナを後にして、次はソラーノです。
紛らわしい名前なので、実際に行ったことがないと区別がつかないと思います。 -
ソラーノの城門です。旧市街に入って行きます。
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ソヴァーナは平らでしたが、ここソラーノはかなりアップダウンが激しいです。しかも景色がダイナミックです。
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村全体が石の城みたいに見えてきます。ここもピティリアーノ同様、住むのは大変そうです。
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でもちゃんと住民がいるのです。洗濯物を見ると生活感が感じられていいですね。イタリアは条例による規制が厳しくて、歴史的中心街の建物は表に洗濯物を干してはいけません。裏ならいいようです。景観になじんでいました。
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奥まで行って登ると、マッソ・レオポルディーノという要塞にたどり着きます。今は展望台になっていて、絶景スポットです。向こうに見えるのはもう一つの要塞フォルテッツァ・オルシーニです。
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周囲は断崖絶壁なので、攻めにくく護りやすいところだったでしょう。オルシーニ家がんばる。
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おまけでサトゥルニア温泉にもちょっと寄ってみたのですが、8月なので芋の子を洗うような混みようでした。
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おまけその2のサトゥルニア。これでは温泉を楽しむ気がおきません。ちょっと足をつけて写真を撮っておしまいにしました。
以上でマレンマ編修了、次はプーリアに大移動します。
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